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第二十章 悪女の素顔
20-4 エドナサイド
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同盟軍の陣地の入口手前まで駆けつけたんだよ!
でも、リリカさんの言う、毒の匂いっていったい……。
「何事だ!」
そこには、マリンさんがいたんだよ。
「はうう!! これは一体!」
そこには、体中、大きな痣見たいのが付いた兵士さんが沢山倒れていたんだよ。
「マリンさん! これは、何なんですか?」
「妾も、たった今、駆けつけたところだ」
「それにしても、酷い状態だ」
「酷い症状だ」
「今、治癒術を掛けるんだよ」
あたしは、痣に治癒術を掛けたんだよ。だけど。
「何で? 何で、治癒術が効かないの?」
痣がなくならないんだよ。
「エドナさんの治癒術でもダメでしたのね。わたくしも試して見ましたが、効果がなかったですわ」
ユミルさんも、治癒術を使って、痣が出ている人に使った見たいなんだよ。だけど……あたしと同じく、良くはならなかった見たいなんだよ。
今まで、こんなことはなかったのに。
すると、リリカさんが、痣が出来ている人に血数いて、匂いを嗅いだんだよ。
「この匂い……、恐らく毒物にやられているわね、この人達」
「毒?」
「そうなると、治癒術は難しいな」
「でも、解毒系があったはず」
「毒の種類にもよる、だけど念のために、エドナかユミル、お願いしていいか?」
「あたしは、その解毒系は使えないんだよ」
はうう。村にいた頃は、治癒術が使える人が居なかったから、治癒術を正確に教えてくれる人がいなかったんだよ。だから、傷口を塞ぐことが精一杯だったんだよ。
「わたくしなら、解毒系が使えますわ」
「念のためやってくれ」
ユミルさんはまた治癒術を痣が出来ている人に掛けたんだよ。今度は、その解毒系の治癒術で。
だけど、痣は縮まる様子がないんだよ。
「……ダメでしたわ~」
「そっか、そうなると、薬か……。医療部隊をここに向かわせよう」
「それなら、私が呼んでくるッス!」
「すまない。頼んだ」
スイレンさんが、その医療部隊を呼びに行ったんだよ。その入れ違いに、レティさんがこちらに向かって来たんだよ。
「あ! レティさんだ。どうしたんですか?」
「騒ぎを聞いて、駆けつけてきたんだ」
レティさんは、痣が出来た人達を、じーと、見つめてたんだよ。
「これは恐らくネールの仕業です」
「ネールって、先ほど話していた八騎将の一人」
「迂闊でした。あのネールがゲス皇帝側につくなんて」
「どういうこと?」
「ネールは前皇帝時代でも、命令違反の常習犯なんです」
「何で、そんな人が将に就ているんだよ!? おかしいだろ!」
「そうは言われても……」
「レティ。これは、ネールの元に向かう必要があるな」
「そうですね。しかし、今すぐに動ける部隊がいないのです」
「それなら、わたしが行くわ~」
「カチュア! 妾は、テメェーを参戦させるつもりは……」
「皆の命が掛かっているのに、大人しくいられないわ~」
「カチュア……」
「正直、負の気でやられる前に毒物でやられそうだ。さすがに、これは、見過ごせない。今回ばかりはチーちゃんを止める気はない」
マリンさんは大きく息を吸って、何故か両手で挟むように、自分の頬っぺたは『パシン!』って音を立てながら、叩いたんだよ。
「すまない。カチュア、お願いしていいか?」
「任せて~」
「そうと決まれば、出陣の準備ね。わたしは、チーお姉ちゃんより嗅覚の優れているから、わたしも付いていくわ」
「毒物なら、妾には効かない。妾も行こう。後は、もしものために、治癒術を使える者も連れて行こう」
「でも、治癒術は効かなかったのでは?」
「聖石は、確か、障壁見たいのが、張れるはず。攻撃は防げないけど、毒から身を守れるはず」
「分かったわ~」
でも、リリカさんの言う、毒の匂いっていったい……。
「何事だ!」
そこには、マリンさんがいたんだよ。
「はうう!! これは一体!」
そこには、体中、大きな痣見たいのが付いた兵士さんが沢山倒れていたんだよ。
「マリンさん! これは、何なんですか?」
「妾も、たった今、駆けつけたところだ」
「それにしても、酷い状態だ」
「酷い症状だ」
「今、治癒術を掛けるんだよ」
あたしは、痣に治癒術を掛けたんだよ。だけど。
「何で? 何で、治癒術が効かないの?」
痣がなくならないんだよ。
「エドナさんの治癒術でもダメでしたのね。わたくしも試して見ましたが、効果がなかったですわ」
ユミルさんも、治癒術を使って、痣が出ている人に使った見たいなんだよ。だけど……あたしと同じく、良くはならなかった見たいなんだよ。
今まで、こんなことはなかったのに。
すると、リリカさんが、痣が出来ている人に血数いて、匂いを嗅いだんだよ。
「この匂い……、恐らく毒物にやられているわね、この人達」
「毒?」
「そうなると、治癒術は難しいな」
「でも、解毒系があったはず」
「毒の種類にもよる、だけど念のために、エドナかユミル、お願いしていいか?」
「あたしは、その解毒系は使えないんだよ」
はうう。村にいた頃は、治癒術が使える人が居なかったから、治癒術を正確に教えてくれる人がいなかったんだよ。だから、傷口を塞ぐことが精一杯だったんだよ。
「わたくしなら、解毒系が使えますわ」
「念のためやってくれ」
ユミルさんはまた治癒術を痣が出来ている人に掛けたんだよ。今度は、その解毒系の治癒術で。
だけど、痣は縮まる様子がないんだよ。
「……ダメでしたわ~」
「そっか、そうなると、薬か……。医療部隊をここに向かわせよう」
「それなら、私が呼んでくるッス!」
「すまない。頼んだ」
スイレンさんが、その医療部隊を呼びに行ったんだよ。その入れ違いに、レティさんがこちらに向かって来たんだよ。
「あ! レティさんだ。どうしたんですか?」
「騒ぎを聞いて、駆けつけてきたんだ」
レティさんは、痣が出来た人達を、じーと、見つめてたんだよ。
「これは恐らくネールの仕業です」
「ネールって、先ほど話していた八騎将の一人」
「迂闊でした。あのネールがゲス皇帝側につくなんて」
「どういうこと?」
「ネールは前皇帝時代でも、命令違反の常習犯なんです」
「何で、そんな人が将に就ているんだよ!? おかしいだろ!」
「そうは言われても……」
「レティ。これは、ネールの元に向かう必要があるな」
「そうですね。しかし、今すぐに動ける部隊がいないのです」
「それなら、わたしが行くわ~」
「カチュア! 妾は、テメェーを参戦させるつもりは……」
「皆の命が掛かっているのに、大人しくいられないわ~」
「カチュア……」
「正直、負の気でやられる前に毒物でやられそうだ。さすがに、これは、見過ごせない。今回ばかりはチーちゃんを止める気はない」
マリンさんは大きく息を吸って、何故か両手で挟むように、自分の頬っぺたは『パシン!』って音を立てながら、叩いたんだよ。
「すまない。カチュア、お願いしていいか?」
「任せて~」
「そうと決まれば、出陣の準備ね。わたしは、チーお姉ちゃんより嗅覚の優れているから、わたしも付いていくわ」
「毒物なら、妾には効かない。妾も行こう。後は、もしものために、治癒術を使える者も連れて行こう」
「でも、治癒術は効かなかったのでは?」
「聖石は、確か、障壁見たいのが、張れるはず。攻撃は防げないけど、毒から身を守れるはず」
「分かったわ~」
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