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第十九章 第一次マギ大戦
19-回想 ミラサイド
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ミラは、カチュアさん達と同行していますが、出会う前までは、渓谷の奥深くに住んでいました。でも、ずっと渓谷の奥深くに住んでいたわけではなく、十年前までのミラは、小人族の村に住んでいました。村というよりかは隠れ里ですね。
ミラ達、小人族は、高い技術力を持っていて、最初に魔道具を開発した亜種とも言われています。その技術力を求めた人間達に狙われてやすく、小人族は人間から離れたところで隠れながら、暮らしていたんです。ミラの暮らしていた村も人が立ち入ることはない、土地に村がありました。と言っても、日差しはちゃんと当たっていた村だったから、この頃のミラは、日差しには強かったんです。現在は、長い間、渓谷の奥深くに住んでいたこともあって、日差しに弱くなってしまい、日差しに当たると気分が悪くなる体質になってしまいました。
ミラはお父さんとお母さんに、様々な魔道具作りを中心とした技術を教わる日々を過ごしていました。勿論、村の皆と仲良くしていました。十年前までは。
そう、今から十年前、ミラ達の暮らしていた村に悲劇が起きました。
「逃げろ!!!」
ミラの暮らしていた小人族の村に、何の前触れもなく、人間の人達が襲ってきました。人間達から、身を隠しながら暮らしていたミラ達でしたが、その日、ついに、人間に見つかってしまったのです。
人間の人達を壊し、次々と小人族を捕らえて行きました。小人族は襲ってくる人間の人達に対抗していましたが、人間の人達の中には、勇能力を持っている方もいたようで、その力の差で、抵抗する小人族達を返り討ちにされていました。
人間の集団の一人、恐らく、集団のボス的立場であろう人が、大きな声で「い、いいか!! お、お前ら!! ボ、ボ、ボ、ボクの貴族生命を守るためには、戦闘力の強化が必要だぁ!! そ、そのためには、死ぬ気で小人狩りだぁぁぁ!!」と指示していました。
指示を受けた方々が、「は! プロット様」と敬礼していました。
でも、そのプロットという指導者は、指導者とは思えない程、怯えながら指示していた感じがしました。とても、指導者としての威厳を感じられませんでした。と、お父さんが呟いていたことを覚えていました。
そして、村が人間の人達に襲われている中、ミラはどうしているかという。ミラ達は、隠れながら、家に、まだ留まっていました。
「ミラ! この中に入るんだ!」
ミラのお父さんがそう言って、見てみたら、お父さんが作っていた、穴を掘る大きな絡繰り人形だったのです。これは、小人族のサイズなら、中に入れるんです。
小人族は体が小さいけど、非力というわけではないのです。寧ろ、力は人間と大して変わりません。ですが、小人族の強みとも言える、技術力の高さを生かして、兵器を作ることができます。絡繰り人形も、その一つです。その絡繰り人形の中に入ることができます。これを使って、人間から身を隠す小人族もいるそうなんです。
「この中に入って、地中で隠れるんだ!」
お父さんは、ミラを無理やり絡繰り人形の中に入れられました。
「でも、お父さんとお母さんは!?」
「お母さん達のことは、いいのよ。それよりも、あなたは、早く隠れて!」
「そんな! 逃げるなら、お父さんとお母さんも……」
立ち上がろうとしましたが、ミラの手足が動かなかったのです。
いつの間にか、ミラの手首と足首に鎖が巻かれていました。これは、お父さんの拘束の魔術でした。
「ミラ、許せ……」
絡繰り人形の蓋が閉まると、「ドドドド!!」と大きな音が鳴りました。これは、この穴掘り人形が穴を掘っている音です。
「お父さん!!! お母さん!!!」
掘っていく音が、まだします。ああ、どんどんと、お父さんとお母さんの元から離れていきます。
しばらくしたら、穴掘り人形が止まっていました。穴掘り人形から脱出して外を見渡すと、村の近隣でした。見知らぬ土地ではなかったから、すぐに村に戻ることができました。だけど……。
「そんな……」
村は壊滅していました。壊滅した村には、小人族一人も見当たりませんでした。唯一の救いは、村内には、死体がなかったことです。だけど、恐らく、村の皆は、ミラの村を襲って来た人間達に捕まってしまったのです。
「……逃げないと」
ミラは家に戻って、必要な物を持って、村から出て行きました。
それから、長い間、ミラは一人でした。
誰も、立ち入れない渓谷の奥深くを住処にして過ごす日々でした。
時々、自作の絡繰り人形に入って、街に行ったりしていました。村の皆を探すための情報を集めるために。だけど、誰も頼ることができなかったミラでは、移動できる範囲が狭過ぎて、情報は入ってこなかったのです。
それから、十年。ミラは変わらず、渓谷の奥深くを住処していました。
小人族だから、十年立っても、背丈はそんなに伸びていませんでした。
暗い渓谷の奥深くで生活していたため、日差しに弱くなりました。さらに、人と話すこと機械がなくなったミラは会話をすることが苦手になっていました。
弱気の自分を変えるために、強気の口調で一人芝居をして、自身を付けようともしていました。
そんな変わらない日々を送っていたある日。彼女達に出会ったのです。
そうカチュアさん達と……。
ミラ達、小人族は、高い技術力を持っていて、最初に魔道具を開発した亜種とも言われています。その技術力を求めた人間達に狙われてやすく、小人族は人間から離れたところで隠れながら、暮らしていたんです。ミラの暮らしていた村も人が立ち入ることはない、土地に村がありました。と言っても、日差しはちゃんと当たっていた村だったから、この頃のミラは、日差しには強かったんです。現在は、長い間、渓谷の奥深くに住んでいたこともあって、日差しに弱くなってしまい、日差しに当たると気分が悪くなる体質になってしまいました。
ミラはお父さんとお母さんに、様々な魔道具作りを中心とした技術を教わる日々を過ごしていました。勿論、村の皆と仲良くしていました。十年前までは。
そう、今から十年前、ミラ達の暮らしていた村に悲劇が起きました。
「逃げろ!!!」
ミラの暮らしていた小人族の村に、何の前触れもなく、人間の人達が襲ってきました。人間達から、身を隠しながら暮らしていたミラ達でしたが、その日、ついに、人間に見つかってしまったのです。
人間の人達を壊し、次々と小人族を捕らえて行きました。小人族は襲ってくる人間の人達に対抗していましたが、人間の人達の中には、勇能力を持っている方もいたようで、その力の差で、抵抗する小人族達を返り討ちにされていました。
人間の集団の一人、恐らく、集団のボス的立場であろう人が、大きな声で「い、いいか!! お、お前ら!! ボ、ボ、ボ、ボクの貴族生命を守るためには、戦闘力の強化が必要だぁ!! そ、そのためには、死ぬ気で小人狩りだぁぁぁ!!」と指示していました。
指示を受けた方々が、「は! プロット様」と敬礼していました。
でも、そのプロットという指導者は、指導者とは思えない程、怯えながら指示していた感じがしました。とても、指導者としての威厳を感じられませんでした。と、お父さんが呟いていたことを覚えていました。
そして、村が人間の人達に襲われている中、ミラはどうしているかという。ミラ達は、隠れながら、家に、まだ留まっていました。
「ミラ! この中に入るんだ!」
ミラのお父さんがそう言って、見てみたら、お父さんが作っていた、穴を掘る大きな絡繰り人形だったのです。これは、小人族のサイズなら、中に入れるんです。
小人族は体が小さいけど、非力というわけではないのです。寧ろ、力は人間と大して変わりません。ですが、小人族の強みとも言える、技術力の高さを生かして、兵器を作ることができます。絡繰り人形も、その一つです。その絡繰り人形の中に入ることができます。これを使って、人間から身を隠す小人族もいるそうなんです。
「この中に入って、地中で隠れるんだ!」
お父さんは、ミラを無理やり絡繰り人形の中に入れられました。
「でも、お父さんとお母さんは!?」
「お母さん達のことは、いいのよ。それよりも、あなたは、早く隠れて!」
「そんな! 逃げるなら、お父さんとお母さんも……」
立ち上がろうとしましたが、ミラの手足が動かなかったのです。
いつの間にか、ミラの手首と足首に鎖が巻かれていました。これは、お父さんの拘束の魔術でした。
「ミラ、許せ……」
絡繰り人形の蓋が閉まると、「ドドドド!!」と大きな音が鳴りました。これは、この穴掘り人形が穴を掘っている音です。
「お父さん!!! お母さん!!!」
掘っていく音が、まだします。ああ、どんどんと、お父さんとお母さんの元から離れていきます。
しばらくしたら、穴掘り人形が止まっていました。穴掘り人形から脱出して外を見渡すと、村の近隣でした。見知らぬ土地ではなかったから、すぐに村に戻ることができました。だけど……。
「そんな……」
村は壊滅していました。壊滅した村には、小人族一人も見当たりませんでした。唯一の救いは、村内には、死体がなかったことです。だけど、恐らく、村の皆は、ミラの村を襲って来た人間達に捕まってしまったのです。
「……逃げないと」
ミラは家に戻って、必要な物を持って、村から出て行きました。
それから、長い間、ミラは一人でした。
誰も、立ち入れない渓谷の奥深くを住処にして過ごす日々でした。
時々、自作の絡繰り人形に入って、街に行ったりしていました。村の皆を探すための情報を集めるために。だけど、誰も頼ることができなかったミラでは、移動できる範囲が狭過ぎて、情報は入ってこなかったのです。
それから、十年。ミラは変わらず、渓谷の奥深くを住処していました。
小人族だから、十年立っても、背丈はそんなに伸びていませんでした。
暗い渓谷の奥深くで生活していたため、日差しに弱くなりました。さらに、人と話すこと機械がなくなったミラは会話をすることが苦手になっていました。
弱気の自分を変えるために、強気の口調で一人芝居をして、自身を付けようともしていました。
そんな変わらない日々を送っていたある日。彼女達に出会ったのです。
そうカチュアさん達と……。
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