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第十八章 闇に染まった英雄
18-1 エドナサイド
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あたし達は、現在、セシル王国に滞在しているんだよ。
その間、同盟って言うの結んだ、へルディア、ダクザ、セシルで軍議というのを、やったんだって。アイラさんが、その軍議で出した結果を教えてくれたんだけど、難しい話ばかりで、全く頭に入ってこなかったんだよ。
分かったことは、コルネリアと同盟軍で戦うことになったんだって。それしか、理解できなかったんだよ。
あたしとカチュアさん、メリアさん、スイレンさん、アニーさん、ユミルさんは、セシル城内にある、客室というお部屋にいるんだよ。
そのお部屋で何をしているかと、いうと。
「うん~」
アニーさんが用意してくれた、可愛らしい服を、メリアさんが着替え終えたところなんだよ。
メリアさんが前着ていた服が所々破れていたんだよ。だから、新しい服に着替えたんだよ。
「は~。もう、前の服もオレが折角用意したのに、すぐにダメにしちゃって」
「おしゃれをするようになってから、身だしなみを気を付けてはいるわよ。最近はそれどころじゃないよ」
「まあ、それでも、進歩かな? 以前は男性よりも男前だったのに」
「それは、俺の黒歴史だ!」
急に、メリアさんが大声を出したんだよ。
あれ? メリアさんは、自分のこと「俺」だっけ? それに「黒歴史」って、何だろ? 歴史って、英雄譚の様な物だよね? 歴史に色なんて、あるんだね。
「でもアニーさんの、服を選ぶセンスはいいですわ」
「おほめを預かり光栄です」
アニーさんがお辞儀をしたんだよ。
「ついでに、カチュア達も、新しい服に着替えなよ、ここに用意したから。どの道戦いで汚れるから、汚れてもいい服にしているけど、そんなボロボロな服装を着続けるよりかはマシだろ?」
アニーさんの手元には何着の服を持っていたんだよ。
良かったんだよ! あたし、転び過ぎて、服が破れてきていたんだよ。主に、胸元が破れてきて胸肌が見えてきているんだよ。このままだと、胸が丸見えになっちゃうんだよ。
「ありがとうなんだよ」
早速、あたしは上着を剥いだんだよ。
「ちょっと! エドナ! なんで、ここで服を抜いているんだよ!?」
アニーさんが、慌てて、両手で、自分の目を隠したんだよ。どうしかな? 転んだわけでもないのに?
「え? 何でって、着替えるから、服を脱いでいるんだよ」
アニーさんの鼻から赤い液体が出てきたんだよ。あれって、もしかして、血!?
「アニーさん! 鼻から血が出ていますよ! 大丈夫なんですか!?」
「君のせいだからな!」
はう!? あたしのせい? そんなことないんだよ!! 今日のあたしは、一回も転んでいないんだよ! だから、アニーさんにぶつかっていないから、怪我を負わせていないんだよ。
今日は転んでないけど、昨晩、寝る前に、ベットの上で寝ていたけど、今朝になったら、何故かベットから落ちていたんだよ。
「あたし、何したんですか? 教えて欲しいんだよ!」
「オレの前で着替えているからだ!」
「はうう!? 何でですか!? それと、アニーさんが鼻血を出すのと関係があるんですか!?」
頭がこんがらがってきたんだよ!!
「でも、何でアニーさんの前で着替えちゃダメなの?」
「当然だと思うよ! アニーは男だぞ!」
「え? うん! 知っているんだよ。でも、どうして?」
アニーさんが男性だということは、メリアさん達と初めて会った時に、知ったんだよ。
確かに、初めてアニーさんと会った時は、女の子と勘違いしちゃったんだよ。だって、スイレンさんや、ユミルさん、そして、あたしが住んでいたライム村の女性の方々の様な、服装をしていたからなんだよ。あたしが今まで見た男性の方々は、皆、アニーさんの様な可愛らしい服なんて着たところは見たことがないんだよ。
でも、アニーさんが男性で、そのアニーさんが鼻血を出すのと関係があるのかな? そう言えば、村長さんが言っていたんだよ。男性の前で、やたら肌を見せるなって、言われたことがあったんだよ。それって、鼻血を出すからなんだね。
だから、村長さんは男性の前で、裸になっちゃいけないって、千回以上も忠告してくれていたんだね。鼻血が出るから。
「この子、恥じらいなの? オレが男認識されていないんじゃないのか?」
「いいえ、服が破れて恥ずかしがっていたことはありましたよ」
「って! カチュアさんも何しているんですか!?」
カチュアさんは自分が着ている服を掴んでいるんだよ。
「君は何をしようとしているのかな?」
アニーさんが、口と鼻を、両手で囲むように抑えたんだよ。その隙間から、血が流れてきたんだよ。鼻血かな?
「え? アニーちゃんが、用意してくれた服に着替えようとしているだけだわ~」
「君達は、もう少し、恥じらい持ってくれよ!!」
はうう。アニーさんに怒られたんだよ。それも、そのはずなんだよ。アニーさんの出血量が多くなっているんだよ。血は体から出し過ぎると、命に関わるんだよ!
「すまない。一先ず、部屋出るね。こう見えても、女性の裸に耐性がないんだ」
「その前に、出血を止めるために治癒術を掛けますわ」
「それはありがたいんだけど、それは、部屋に出てからお願いする」
アニーさんがお部屋から出て行ったんだよ。ドアのノブに手を伸ばしたところで。
バーーーーン!!!
「失礼する!!」
急にドアが開いたんだよ。そこから、サリナさんがお部屋に入ってきたんだよ。
あれ? 確か、ドアが開く手前にアニーさんがいたんだよ。サリナさんは……。
「すみません! 急にお部屋に入ってきて! 大変なことが置きました!」
「サリナさん。大変なことは起きたと思いますが……」
ユミルさんが指を刺した先には、横に倒れたサリナさんだったんだよ。
「アニー!? どうしたんだ!? また、エドナに突撃されたか!?」
「酷いんだよ!! 今回ばかりはあたしじゃなくって、サリナさんなんだよ!! アニーさんがドアを開けようとしたら、サリナさんの急にドアを開けたから、アニーさんは開くドアにぶつかったんだよ!!」
「あ! そうだったの!? ごめん!!」
「いや、平気だ……」
「平気には見えないよ! 鼻から血出ているし」
「この血は、ドアにぶつかったからではない……」
「ん? よくわからないんだが、出血量が多いいから、止めないとだな」
「わたくしが手当しないとですわ」
「ありがたいんだけど、まずは部屋からでないと……」
「そうですわ。わたくしが付き添いますわ」
ユミルさんとアニーさんが、お部屋から出て行ったんだよ。
「ところで、あんなに自分の父親を不審者扱いをしていたのに、オレの近くいていいのか?」
「どうしてですか?」
「君の恐怖対象がよくわからないな」
部屋の外からユミルさんとアニーさんが聞こえて来るんだけど、上手く聴きとれないんだよ。何の、話をしていたのかな?
「ああ。なるほどね。アニーは女の子見たいな、見た目でも、やっぱり男なんだな」
サリナさんは、あたしを見て、納得したようなんだよ。どういうことなんだろう。
「それで、何が大変なんですか?」
「そうだった!! ダグザからの知らせで、ロランスがコルネリア軍に責められているって報告がありました」
「それは、本当ッスか? ロランスも攻められているなんて」
「あそこは、ダグザの隣国ですよ! 何を考えているのですか?」
はうう。ロランスって、スイレンさんの故郷なんだよ。スイレンさん、あたしから見ても、気が気でないことが分かるんだよ。心配なんだよね。
「現在、オリー殿が出航の準備をしています。どうしますか? スイレン」
「勿論行くッス! お母様やお兄様達が心配ッス」
「わたしも行くわ~」
「あたしも行くんだよ!」
その間、同盟って言うの結んだ、へルディア、ダクザ、セシルで軍議というのを、やったんだって。アイラさんが、その軍議で出した結果を教えてくれたんだけど、難しい話ばかりで、全く頭に入ってこなかったんだよ。
分かったことは、コルネリアと同盟軍で戦うことになったんだって。それしか、理解できなかったんだよ。
あたしとカチュアさん、メリアさん、スイレンさん、アニーさん、ユミルさんは、セシル城内にある、客室というお部屋にいるんだよ。
そのお部屋で何をしているかと、いうと。
「うん~」
アニーさんが用意してくれた、可愛らしい服を、メリアさんが着替え終えたところなんだよ。
メリアさんが前着ていた服が所々破れていたんだよ。だから、新しい服に着替えたんだよ。
「は~。もう、前の服もオレが折角用意したのに、すぐにダメにしちゃって」
「おしゃれをするようになってから、身だしなみを気を付けてはいるわよ。最近はそれどころじゃないよ」
「まあ、それでも、進歩かな? 以前は男性よりも男前だったのに」
「それは、俺の黒歴史だ!」
急に、メリアさんが大声を出したんだよ。
あれ? メリアさんは、自分のこと「俺」だっけ? それに「黒歴史」って、何だろ? 歴史って、英雄譚の様な物だよね? 歴史に色なんて、あるんだね。
「でもアニーさんの、服を選ぶセンスはいいですわ」
「おほめを預かり光栄です」
アニーさんがお辞儀をしたんだよ。
「ついでに、カチュア達も、新しい服に着替えなよ、ここに用意したから。どの道戦いで汚れるから、汚れてもいい服にしているけど、そんなボロボロな服装を着続けるよりかはマシだろ?」
アニーさんの手元には何着の服を持っていたんだよ。
良かったんだよ! あたし、転び過ぎて、服が破れてきていたんだよ。主に、胸元が破れてきて胸肌が見えてきているんだよ。このままだと、胸が丸見えになっちゃうんだよ。
「ありがとうなんだよ」
早速、あたしは上着を剥いだんだよ。
「ちょっと! エドナ! なんで、ここで服を抜いているんだよ!?」
アニーさんが、慌てて、両手で、自分の目を隠したんだよ。どうしかな? 転んだわけでもないのに?
「え? 何でって、着替えるから、服を脱いでいるんだよ」
アニーさんの鼻から赤い液体が出てきたんだよ。あれって、もしかして、血!?
「アニーさん! 鼻から血が出ていますよ! 大丈夫なんですか!?」
「君のせいだからな!」
はう!? あたしのせい? そんなことないんだよ!! 今日のあたしは、一回も転んでいないんだよ! だから、アニーさんにぶつかっていないから、怪我を負わせていないんだよ。
今日は転んでないけど、昨晩、寝る前に、ベットの上で寝ていたけど、今朝になったら、何故かベットから落ちていたんだよ。
「あたし、何したんですか? 教えて欲しいんだよ!」
「オレの前で着替えているからだ!」
「はうう!? 何でですか!? それと、アニーさんが鼻血を出すのと関係があるんですか!?」
頭がこんがらがってきたんだよ!!
「でも、何でアニーさんの前で着替えちゃダメなの?」
「当然だと思うよ! アニーは男だぞ!」
「え? うん! 知っているんだよ。でも、どうして?」
アニーさんが男性だということは、メリアさん達と初めて会った時に、知ったんだよ。
確かに、初めてアニーさんと会った時は、女の子と勘違いしちゃったんだよ。だって、スイレンさんや、ユミルさん、そして、あたしが住んでいたライム村の女性の方々の様な、服装をしていたからなんだよ。あたしが今まで見た男性の方々は、皆、アニーさんの様な可愛らしい服なんて着たところは見たことがないんだよ。
でも、アニーさんが男性で、そのアニーさんが鼻血を出すのと関係があるのかな? そう言えば、村長さんが言っていたんだよ。男性の前で、やたら肌を見せるなって、言われたことがあったんだよ。それって、鼻血を出すからなんだね。
だから、村長さんは男性の前で、裸になっちゃいけないって、千回以上も忠告してくれていたんだね。鼻血が出るから。
「この子、恥じらいなの? オレが男認識されていないんじゃないのか?」
「いいえ、服が破れて恥ずかしがっていたことはありましたよ」
「って! カチュアさんも何しているんですか!?」
カチュアさんは自分が着ている服を掴んでいるんだよ。
「君は何をしようとしているのかな?」
アニーさんが、口と鼻を、両手で囲むように抑えたんだよ。その隙間から、血が流れてきたんだよ。鼻血かな?
「え? アニーちゃんが、用意してくれた服に着替えようとしているだけだわ~」
「君達は、もう少し、恥じらい持ってくれよ!!」
はうう。アニーさんに怒られたんだよ。それも、そのはずなんだよ。アニーさんの出血量が多くなっているんだよ。血は体から出し過ぎると、命に関わるんだよ!
「すまない。一先ず、部屋出るね。こう見えても、女性の裸に耐性がないんだ」
「その前に、出血を止めるために治癒術を掛けますわ」
「それはありがたいんだけど、それは、部屋に出てからお願いする」
アニーさんがお部屋から出て行ったんだよ。ドアのノブに手を伸ばしたところで。
バーーーーン!!!
「失礼する!!」
急にドアが開いたんだよ。そこから、サリナさんがお部屋に入ってきたんだよ。
あれ? 確か、ドアが開く手前にアニーさんがいたんだよ。サリナさんは……。
「すみません! 急にお部屋に入ってきて! 大変なことが置きました!」
「サリナさん。大変なことは起きたと思いますが……」
ユミルさんが指を刺した先には、横に倒れたサリナさんだったんだよ。
「アニー!? どうしたんだ!? また、エドナに突撃されたか!?」
「酷いんだよ!! 今回ばかりはあたしじゃなくって、サリナさんなんだよ!! アニーさんがドアを開けようとしたら、サリナさんの急にドアを開けたから、アニーさんは開くドアにぶつかったんだよ!!」
「あ! そうだったの!? ごめん!!」
「いや、平気だ……」
「平気には見えないよ! 鼻から血出ているし」
「この血は、ドアにぶつかったからではない……」
「ん? よくわからないんだが、出血量が多いいから、止めないとだな」
「わたくしが手当しないとですわ」
「ありがたいんだけど、まずは部屋からでないと……」
「そうですわ。わたくしが付き添いますわ」
ユミルさんとアニーさんが、お部屋から出て行ったんだよ。
「ところで、あんなに自分の父親を不審者扱いをしていたのに、オレの近くいていいのか?」
「どうしてですか?」
「君の恐怖対象がよくわからないな」
部屋の外からユミルさんとアニーさんが聞こえて来るんだけど、上手く聴きとれないんだよ。何の、話をしていたのかな?
「ああ。なるほどね。アニーは女の子見たいな、見た目でも、やっぱり男なんだな」
サリナさんは、あたしを見て、納得したようなんだよ。どういうことなんだろう。
「それで、何が大変なんですか?」
「そうだった!! ダグザからの知らせで、ロランスがコルネリア軍に責められているって報告がありました」
「それは、本当ッスか? ロランスも攻められているなんて」
「あそこは、ダグザの隣国ですよ! 何を考えているのですか?」
はうう。ロランスって、スイレンさんの故郷なんだよ。スイレンさん、あたしから見ても、気が気でないことが分かるんだよ。心配なんだよね。
「現在、オリー殿が出航の準備をしています。どうしますか? スイレン」
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