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第十七章 忌まわしき過去
17ー11 スイレンサイド
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「火が段々沈下していくわ~」
「セシル王率いるセシル軍ッスね」
駆けつけてきたセシル軍によっては、森の全焼は免れたッス。
「カチュアさんにスイレンさん! ご無事でよかったですわ」
空からユミルちゃんが私達の元に、降りてきたッス。
「ユミルちゃんも来ていたッスね。あれ、ソフィアさんは?」
「途中合流したサリナさんと一緒に、走ってこちらへ向かって来ています」
そうでした。ソフィアさんは、セシルのお姫様のユミルさんの側近だから、鳥人族と勘違いしやすいッスが、ソフィアさんは元へルディア出身の竜人族の傭兵ッス。だから、飛べないから陸路で、戦場へ向かっているッスね。
「ところで、あの中央にいる人って誰? セシルの王様に似ている気がするわ~」
カチュアさんが指で刺している方角を見る限り、セシル軍を指揮しているセシル王のことッスかな? 確かに、一瞬誰? と思たッス
「誰って、お父様ですよ」
やっぱり、ユミルちゃんが、あの人を「お父様」って言っていたから、あの人はセシル王ッス
あれ? 確か、ユミルちゃんって、自分のお父さんであるセシル王の顔を覚えていなかったような気がするッス。顔をろくに見れないという理由で。
ユミルちゃんが、セシル王に向かって「不審者!!!」って叫ぶたびに、ユミルちゃんのお父さんでもあるセシル王って弁明しても、顔を覚えていないって言っていたッス。
もしかして、スケベ顔を見せない、あの王の威厳を出している凛々しくセシル王しか、父親として認識しないッスかな? 確かに、あのスケベ顔をした人は知り合いにいたくないッスね。
「カチュアさん、どこに?」
「マリンちゃんのお兄さんを捕まえるわ~。一刻も早く戦いを終わらせるために」
確かに、戦いを終わらせるには、あのゲス皇帝を捕まえるのが、手取り早いッス。
だけど、私はカチュアさんの体調が心配ッス。
だって、カチュアさんが一歩地面に着くたびに、地面が揺れいるッス。
私とカチュア、ユミルさんの三人で、ゲス皇帝達を追いかけていったッス。
そして、ようやく、ゲス皇帝とマティアスに追いついたッス。
ところで、ゲス皇帝って、本名って、何だっけ? ゲス行為をしていたことは覚えていたッスけど、皆が「ゲス」と言うから、自然と、名前を忘れてしまったッス。マリン様のお兄様ってことは覚えているッスけど。
「待ちなさい!」
「くっ! あの短時間で三体の魔物を倒すなんて!」
「さてと、降参してくれるかしら~? これ以上、血を流す必要なんてないわ~。いいえ、流す必要なんてないわ~」
「ふん! そう簡単に負けを認めるわけには、いかねぇよ!!! 俺に負けという言葉なんてなんだよ!!!」
往生際が悪いッス。
そして、カチュアさんの顔色が段々と悪くなってきたッス。ヴァルキュリア族が嫌う、負の気がカチュアさんの体調を悪くして言っているッス。
「そこまでだ、ゲ……皇帝殿」
ゲス皇帝とマティアスの前に、いつの間にか、一人の男が姿を現したッス。あの人は確か……。
「どういう、つもりだ!? インデット!!!」
そうッス。八騎将の一人のインデットッス。そして、ユミルちゃんの側近ソフィアさんの弟さんでもあったッスね。
「あなたは?」
「さっさと、引くんだな!」
「俺様指図を……」
「さっさと、引け! あんたらが勝てる相手ではない」
インデットはゲス皇帝に対して、睨み透けたッス。
「皇帝殿。ここはインデットに任せましょう。あの蒼い髪の女性を相手にするのは危険です。対抗できるのは、今のところ、インデットのみです」
「ちっ、わかったよ!」
ゲス皇帝とマティアスはその場を揃うとしようとしたッス。
「逃げるッスよ!」
追いかけようとしたけど……。
「お前もわかっているだろ? あいつは俺と同じ武器を使っているって」
その瞬間、足が止まったッス。あの武器って、素材は動物の死骸を使っているような武器っすよね? 強力な力を発揮をしていたのを覚えているッス。
ゲス皇帝達の姿が見えなくなったッス。もう、
「俺も、目的を達成していたら、あいつの、命何て、どうでもよかったんだがな、時間は稼がせてもらう」
インデットは鞘から剣を抜いて構えたッス。
「それなら。あなたを倒してまで行くまでよ~」
カチュアさんも大剣を取り出したッス。だけど、それから数分も互いを睨み合っているだけで、インデットは一歩も動かなかったッス。
「どうしたッスか? 何故、動かないッスか?」
「その状態の貴公とは戦えん。ふらついて、いるではないか。負の気に触れ過ぎたようだな」
カチュアさんの息が荒いッス。
すると、ユミルちゃんが腰に掛かった鞘から刀を抜いたッス。
「それなら、わたくしが相手になりますわ」
「ユミルちゃん!? 危険ッスよ!」
目の前にいる相手はカチュアさんですら、苦戦を強いられてたインデットッス。
「姫様相手か。無意な殺しは好まないが」
「でも、あなたは、セシル皇子と妃の死に関わっていたッスよね? それなのに、無意な殺しは好まないって説得力がないッスよ」
「……言い訳はしない。俺は俺のやりたいようにやるだけだ」
「行きます!」
いつの間にか、ユミルちゃんがいなくなったッス。
カキーン! カキーン! カキーン!
この音は、鉄同士がぶつかる音? どこから?
鉄同士がぶつけ合う音が聞こえる方を見ると、インデットに、その周りには周りには何故かユミルちゃんが増えていたッス。分身しているッスか? その分身したユミルちゃんとインデットとの剣技によるぶつけ合いが始まったッス。
お互い動きが速過ぎて、目で追いかけることが出来ないッス。それにしても、あの、素早いうえ、分身しているユミルちゃんの剣技を受け止めるなんて、やはりインデットは手ごわいッス。
「速いだが!」
ユミルちゃんの刀を受け止めた瞬間、インデットは力を振り絞って、ユミルちゃんを押し切って吹き飛ばしたッス。それと同時に分身が消えたッス。
空へ吹き飛ばされても、翼を広げて、ゆっくりと、着地したッス。
「うっ! 手強いです! だけど」
ユミルさんの刀から冷気を纏って来たッス。氷の魔術を使うッスか?
「ここで負ける訳にはいけません!!」
ユミルさんが刀を振るうと、刃から冷気の衝撃が放たれたッス。
「氷の斬撃か!」
インデットは雷を纏った剣で、冷気の衝撃波を受け止めたッス。
「ん! まさか! 不味い!」
インデットは剣を持っていた反対側の手に盾を持って、前に出した。
シュパーーーーン!!!
冷気の衝撃波が爆発したのと、同時に、無数の冷気の衝撃波が弾き飛んだッス。何が、起きているッスか?
「物体に触れた瞬間、無数の刃へ分解して、錯乱する魔術。扱う属性が違うが、これは姉上の技。相変わらず、狂気染みた技を教えるを好むところは変わっていないな。この技を知らなかったら、危なかったな」
インデットは無事のようッス。
「これ以上戦っても、あのゲス皇帝には追いつけない。ここは潔く引くんだな!」
「わたくしは、戦いを一国の姫として、戦争を終わらせないとだわ。だから、引くわけには……」
「だめ! 逃げて!」
カチュアさんはユミルさんの元へ駆けつけよと、走り出しましたが、足元がふらついて、転倒したッス。
「……いい覚悟だ。だが、刃を向ける覚悟があるなら、自分の死も覚悟しているものだ。その覚悟を持って、死で償うといい」
インデットの装備している剣から「バチバチ」と音が鳴り始めると、刃から雷が纏ってきたッス。段々と、音が大きくなっていくッス。
これは不味いかもしれないッス。そう思っていたッス。しかし。
シュ!!
インデットは、その場から離れたッス。何故ッスか?
プッシュウゥゥゥゥゥゥ!!!
急に突風が襲い掛かってきたッス。何事ッスか?
「ダメでしょ? こんな可愛い子に向けて、そんな大人気ないことをしていたら」
インデットが離れる前にいた所には、レオの叔母のオリーちゃんが立っていたッス。
あの突風はオリーちゃんの仕業ッスね。相変わらず、派手の技を来る出すッスね。恐らく、全身に風を纏って、高いジャンプからの、急降下飛び蹴りを下っすね。きっと。
「あなたはオリーさんですよね?」
「オリー……ダグザ王の妹君か」
「言っとくけど、あなたの言葉には賛同よ。だから、レオちゃんのお友達に手を上げようとするものなら、容赦しないわよ」
オリーちゃんの全身から、風が吹き出始めたッス。オリーちゃんは獣人族の中では優れた魔術センスを誇っているッス。
「あなたの強さはこんなものではないでしょ? さあ! どこからでも、掛かって来なさい!」
「貴殿は、獣人族とは、思えない程の魔術のセンスを誇るって有名だ。死合は願ったり叶ったりだ。……だが」
オリーちゃんという強敵がいるにも関わらず、剣を鞘に納めったッス。
「時間は稼がせてもらった。俺はここで失礼する」
「あなたは、死がどうこう言っていたけど、殺すつもりはなかったでしょ? でも、あれは、どー考えても、当たったら、危なかったわ~」
「言っただろ? 無意な殺しは好まないって。ただ、お姫様が考えている程、戦争は甘くない、そう教えたかっただけだ。あのゲス皇帝に慈悲がない。祖国を守りたいことは、王としての務めかもしれないが、そのゲス皇帝には関係がない」
「忠告していたってことでいいッスか?」
「……どう捉えるかは、自由だ」
「あなたは、好き好んで、コルネリアにいるわけではなさそうね。何が目的かしら~?」
「それを知ってどうする?」
「……」
カチュアさんが黙り始めたッス。
「どーするかしら~?」
「いや! 考えていないのかよ!」
え? 一度も、表情が変わっていなかったインデットが初めて、表情が変わったッス。
「あれ? 初めて表情が崩れましたッスね」
「くぅ!」
また、無表情に戻ったッス。
「ふ! 調子狂うな……。まあいい。……俺から言えることは、ゲス皇帝に情けをかけるな、ということだけだ。奴は目的のためなら、何だってする。あのゲス皇帝は、ある連中から魔物を調達しているんだ」
「ある連中って誰ッスか!?」
「俺も詳しくはしらない。だが、その連中には気を付けよ」
「でも、そんなことを私達に教えてくれていいッスか?」
「どうでもよくなってきた。……それに」
「それに」
「奴らがどうしても許さないからな」
そう言い残して、インデットは去っていきました。
「行っちゃったッス」
「ご無事ですか?」
すると、インデットと入れ替えに、ソフィアさんが現れたッス。
「あ! ソフィアさん!」
「無茶はしないでください」
「そういう、あんただって、血相変えて走っていたじゃない。まあ、インデットがいることを確認したところで突っ走らなかったのは進展かな?」
続いて、サリナさんとマリンさん、メリアさんが到着したッス。
「あら~。ナギちゃんに、マリンさん、メリアちゃんもいるわ~」
「ひと段落着いた見たいだな」
「セシル王率いるセシル軍ッスね」
駆けつけてきたセシル軍によっては、森の全焼は免れたッス。
「カチュアさんにスイレンさん! ご無事でよかったですわ」
空からユミルちゃんが私達の元に、降りてきたッス。
「ユミルちゃんも来ていたッスね。あれ、ソフィアさんは?」
「途中合流したサリナさんと一緒に、走ってこちらへ向かって来ています」
そうでした。ソフィアさんは、セシルのお姫様のユミルさんの側近だから、鳥人族と勘違いしやすいッスが、ソフィアさんは元へルディア出身の竜人族の傭兵ッス。だから、飛べないから陸路で、戦場へ向かっているッスね。
「ところで、あの中央にいる人って誰? セシルの王様に似ている気がするわ~」
カチュアさんが指で刺している方角を見る限り、セシル軍を指揮しているセシル王のことッスかな? 確かに、一瞬誰? と思たッス
「誰って、お父様ですよ」
やっぱり、ユミルちゃんが、あの人を「お父様」って言っていたから、あの人はセシル王ッス
あれ? 確か、ユミルちゃんって、自分のお父さんであるセシル王の顔を覚えていなかったような気がするッス。顔をろくに見れないという理由で。
ユミルちゃんが、セシル王に向かって「不審者!!!」って叫ぶたびに、ユミルちゃんのお父さんでもあるセシル王って弁明しても、顔を覚えていないって言っていたッス。
もしかして、スケベ顔を見せない、あの王の威厳を出している凛々しくセシル王しか、父親として認識しないッスかな? 確かに、あのスケベ顔をした人は知り合いにいたくないッスね。
「カチュアさん、どこに?」
「マリンちゃんのお兄さんを捕まえるわ~。一刻も早く戦いを終わらせるために」
確かに、戦いを終わらせるには、あのゲス皇帝を捕まえるのが、手取り早いッス。
だけど、私はカチュアさんの体調が心配ッス。
だって、カチュアさんが一歩地面に着くたびに、地面が揺れいるッス。
私とカチュア、ユミルさんの三人で、ゲス皇帝達を追いかけていったッス。
そして、ようやく、ゲス皇帝とマティアスに追いついたッス。
ところで、ゲス皇帝って、本名って、何だっけ? ゲス行為をしていたことは覚えていたッスけど、皆が「ゲス」と言うから、自然と、名前を忘れてしまったッス。マリン様のお兄様ってことは覚えているッスけど。
「待ちなさい!」
「くっ! あの短時間で三体の魔物を倒すなんて!」
「さてと、降参してくれるかしら~? これ以上、血を流す必要なんてないわ~。いいえ、流す必要なんてないわ~」
「ふん! そう簡単に負けを認めるわけには、いかねぇよ!!! 俺に負けという言葉なんてなんだよ!!!」
往生際が悪いッス。
そして、カチュアさんの顔色が段々と悪くなってきたッス。ヴァルキュリア族が嫌う、負の気がカチュアさんの体調を悪くして言っているッス。
「そこまでだ、ゲ……皇帝殿」
ゲス皇帝とマティアスの前に、いつの間にか、一人の男が姿を現したッス。あの人は確か……。
「どういう、つもりだ!? インデット!!!」
そうッス。八騎将の一人のインデットッス。そして、ユミルちゃんの側近ソフィアさんの弟さんでもあったッスね。
「あなたは?」
「さっさと、引くんだな!」
「俺様指図を……」
「さっさと、引け! あんたらが勝てる相手ではない」
インデットはゲス皇帝に対して、睨み透けたッス。
「皇帝殿。ここはインデットに任せましょう。あの蒼い髪の女性を相手にするのは危険です。対抗できるのは、今のところ、インデットのみです」
「ちっ、わかったよ!」
ゲス皇帝とマティアスはその場を揃うとしようとしたッス。
「逃げるッスよ!」
追いかけようとしたけど……。
「お前もわかっているだろ? あいつは俺と同じ武器を使っているって」
その瞬間、足が止まったッス。あの武器って、素材は動物の死骸を使っているような武器っすよね? 強力な力を発揮をしていたのを覚えているッス。
ゲス皇帝達の姿が見えなくなったッス。もう、
「俺も、目的を達成していたら、あいつの、命何て、どうでもよかったんだがな、時間は稼がせてもらう」
インデットは鞘から剣を抜いて構えたッス。
「それなら。あなたを倒してまで行くまでよ~」
カチュアさんも大剣を取り出したッス。だけど、それから数分も互いを睨み合っているだけで、インデットは一歩も動かなかったッス。
「どうしたッスか? 何故、動かないッスか?」
「その状態の貴公とは戦えん。ふらついて、いるではないか。負の気に触れ過ぎたようだな」
カチュアさんの息が荒いッス。
すると、ユミルちゃんが腰に掛かった鞘から刀を抜いたッス。
「それなら、わたくしが相手になりますわ」
「ユミルちゃん!? 危険ッスよ!」
目の前にいる相手はカチュアさんですら、苦戦を強いられてたインデットッス。
「姫様相手か。無意な殺しは好まないが」
「でも、あなたは、セシル皇子と妃の死に関わっていたッスよね? それなのに、無意な殺しは好まないって説得力がないッスよ」
「……言い訳はしない。俺は俺のやりたいようにやるだけだ」
「行きます!」
いつの間にか、ユミルちゃんがいなくなったッス。
カキーン! カキーン! カキーン!
この音は、鉄同士がぶつかる音? どこから?
鉄同士がぶつけ合う音が聞こえる方を見ると、インデットに、その周りには周りには何故かユミルちゃんが増えていたッス。分身しているッスか? その分身したユミルちゃんとインデットとの剣技によるぶつけ合いが始まったッス。
お互い動きが速過ぎて、目で追いかけることが出来ないッス。それにしても、あの、素早いうえ、分身しているユミルちゃんの剣技を受け止めるなんて、やはりインデットは手ごわいッス。
「速いだが!」
ユミルちゃんの刀を受け止めた瞬間、インデットは力を振り絞って、ユミルちゃんを押し切って吹き飛ばしたッス。それと同時に分身が消えたッス。
空へ吹き飛ばされても、翼を広げて、ゆっくりと、着地したッス。
「うっ! 手強いです! だけど」
ユミルさんの刀から冷気を纏って来たッス。氷の魔術を使うッスか?
「ここで負ける訳にはいけません!!」
ユミルさんが刀を振るうと、刃から冷気の衝撃が放たれたッス。
「氷の斬撃か!」
インデットは雷を纏った剣で、冷気の衝撃波を受け止めたッス。
「ん! まさか! 不味い!」
インデットは剣を持っていた反対側の手に盾を持って、前に出した。
シュパーーーーン!!!
冷気の衝撃波が爆発したのと、同時に、無数の冷気の衝撃波が弾き飛んだッス。何が、起きているッスか?
「物体に触れた瞬間、無数の刃へ分解して、錯乱する魔術。扱う属性が違うが、これは姉上の技。相変わらず、狂気染みた技を教えるを好むところは変わっていないな。この技を知らなかったら、危なかったな」
インデットは無事のようッス。
「これ以上戦っても、あのゲス皇帝には追いつけない。ここは潔く引くんだな!」
「わたくしは、戦いを一国の姫として、戦争を終わらせないとだわ。だから、引くわけには……」
「だめ! 逃げて!」
カチュアさんはユミルさんの元へ駆けつけよと、走り出しましたが、足元がふらついて、転倒したッス。
「……いい覚悟だ。だが、刃を向ける覚悟があるなら、自分の死も覚悟しているものだ。その覚悟を持って、死で償うといい」
インデットの装備している剣から「バチバチ」と音が鳴り始めると、刃から雷が纏ってきたッス。段々と、音が大きくなっていくッス。
これは不味いかもしれないッス。そう思っていたッス。しかし。
シュ!!
インデットは、その場から離れたッス。何故ッスか?
プッシュウゥゥゥゥゥゥ!!!
急に突風が襲い掛かってきたッス。何事ッスか?
「ダメでしょ? こんな可愛い子に向けて、そんな大人気ないことをしていたら」
インデットが離れる前にいた所には、レオの叔母のオリーちゃんが立っていたッス。
あの突風はオリーちゃんの仕業ッスね。相変わらず、派手の技を来る出すッスね。恐らく、全身に風を纏って、高いジャンプからの、急降下飛び蹴りを下っすね。きっと。
「あなたはオリーさんですよね?」
「オリー……ダグザ王の妹君か」
「言っとくけど、あなたの言葉には賛同よ。だから、レオちゃんのお友達に手を上げようとするものなら、容赦しないわよ」
オリーちゃんの全身から、風が吹き出始めたッス。オリーちゃんは獣人族の中では優れた魔術センスを誇っているッス。
「あなたの強さはこんなものではないでしょ? さあ! どこからでも、掛かって来なさい!」
「貴殿は、獣人族とは、思えない程の魔術のセンスを誇るって有名だ。死合は願ったり叶ったりだ。……だが」
オリーちゃんという強敵がいるにも関わらず、剣を鞘に納めったッス。
「時間は稼がせてもらった。俺はここで失礼する」
「あなたは、死がどうこう言っていたけど、殺すつもりはなかったでしょ? でも、あれは、どー考えても、当たったら、危なかったわ~」
「言っただろ? 無意な殺しは好まないって。ただ、お姫様が考えている程、戦争は甘くない、そう教えたかっただけだ。あのゲス皇帝に慈悲がない。祖国を守りたいことは、王としての務めかもしれないが、そのゲス皇帝には関係がない」
「忠告していたってことでいいッスか?」
「……どう捉えるかは、自由だ」
「あなたは、好き好んで、コルネリアにいるわけではなさそうね。何が目的かしら~?」
「それを知ってどうする?」
「……」
カチュアさんが黙り始めたッス。
「どーするかしら~?」
「いや! 考えていないのかよ!」
え? 一度も、表情が変わっていなかったインデットが初めて、表情が変わったッス。
「あれ? 初めて表情が崩れましたッスね」
「くぅ!」
また、無表情に戻ったッス。
「ふ! 調子狂うな……。まあいい。……俺から言えることは、ゲス皇帝に情けをかけるな、ということだけだ。奴は目的のためなら、何だってする。あのゲス皇帝は、ある連中から魔物を調達しているんだ」
「ある連中って誰ッスか!?」
「俺も詳しくはしらない。だが、その連中には気を付けよ」
「でも、そんなことを私達に教えてくれていいッスか?」
「どうでもよくなってきた。……それに」
「それに」
「奴らがどうしても許さないからな」
そう言い残して、インデットは去っていきました。
「行っちゃったッス」
「ご無事ですか?」
すると、インデットと入れ替えに、ソフィアさんが現れたッス。
「あ! ソフィアさん!」
「無茶はしないでください」
「そういう、あんただって、血相変えて走っていたじゃない。まあ、インデットがいることを確認したところで突っ走らなかったのは進展かな?」
続いて、サリナさんとマリンさん、メリアさんが到着したッス。
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