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第十五章 軍神
15ー13 ナギサイド
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戦いが終わって、レティも含め、レオの部屋で一休みをしていたんだ。
「そうですか。お父さんは……」
エドナはレティから、エドナの父である、ディアが戦死されたと、聞かさせていた。
「分かっていたんだよ。でも、でも……うう」
「エドナちゃん……」
カチュアの胸元に顔を突っ込んで、涙を流した。
しばらくして、泣き止んだエドナは、カチュアの胸元から離れて行った。
「落ち着いたかしら~?」
「あたしはもう、大丈夫なんだよ」
すると、ノックした音の後に「レオちゃん、入りますよ」と言い終えたら、部屋の扉が半分、開く。
「どうしたんだ?」
レオの叔母のオリーが入ってきた。
「レオちゃん達にお客さんが来ましたよ」
「お客?」
バーーーン!!!
半分しか、開いていなかった扉が勢いよく、全開した。そして、入ってきたのは……。
「チーちゃん!! 会いたかったよ!!!」「チーお姉ちゃん!! 会いたかったよ!!!」
カチュア目掛けて、飛びかかってきた二人は、カチュアの姉妹のアンリとリリカだ。このまま、カチュアにハグしようと思っているだろう。しかし。
ドッカーーーン!!!
案の定、カチュアはそれを躱し、二人は部屋の壁に激突した。しかも、壁に穴が空いているよ。どんだけ、勢い付けて、飛びかかったのか。それは、カチュアは避けるよね。
しかし、後少しで、本棚にぶつかるところだったな。これにぶつかったら、レオがブチギレるところだった。
「何事ッスか?」
さらに、部屋の出入り口から、スイレンとルナが入ってきた。
「お! こんなに早くゴリ……」
おい! そんな、禁句を言ったら……。
言った傍から、スイレンが光の速さで、レオの胸ぐらを掴んで。
「誰が、ゴリラッスか!? ああ!?」
何で絞められるのを分かって、言っちゃうのかな?
その一方は。
「何で避けちゃうの!? チーちゃん!!」「何で避けちゃうの? チーお姉ちゃん!!」
カチュアをハグしようとした、アンリとリリカは涙を流しながら、カチュアに訴えているよ。
何なんだ、カオスな状況は?
スイレン達の暴走が収まり、お互いの近況を報告し合った。
スイレンとルナは、アンリとリリカの護衛で、無事、ロランスに辿り着き、その経由で、隣国のダグザに辿り着いた。
ロランスに向かう途中で、検問があった見たいで、どうやって、検問を乗り越えようか、考えていたところ、検問を張っていたコルネリア兵達は、突然発生した、土砂崩れに巻き込まれていまった。スイレン達は、その隙に、検問を通り潜ることができた。
その土砂崩れは、山を沈んだことによって、発生したみたいだ。山が沈んだって、どこかで、聞いたような……忘れたな。
それにしても、何で、マリンの顔が真っ青になっていたんだ?
私達もスイレン達に近況を報告した。ガロンと戦ったことや、レティが私達と一緒にいる経由も。勿論、ディアのことも。
「そんなことが……」
すると、マリンがアンリとリリカに問いかけた。
「なあ、アンリとリリカはディアを知っているんだな」
唐突な質問だ。でも、今まで、アンリとリリカがディアとの関係を結びつくことって、あったけ? 何で、マリンはアンリとリリカがディアとの関係があることを尋ねたんだ?
「ああ! わたし達の恩人だよ!」
あっ! 接点あったのか? しかも、「恩人」って。
「お父さんを知っているんですか?」
「お父さん?」
「実は、そのディアの娘がエドナなんだ」
「ディアに娘がいた話は聞いたことはあったが、まさか、エドナちゃんだったなんて」
驚く、リリカ。
それにしても、マリンは何で……。取り敢えず、聞いてみるしかないか。
「でも、何で、アンリとリリカがディアと知り合いと分かったんだ?」
マリンは、ディアから渡された手帳を取り出した。
「それはレティと同じで、この手帳に書いていたんだ」
「アンリさんとリリカさんのことも書かれていたんですか?」
「ああ。本題に入る前にこの三姉妹について知っておかないと」
三姉妹って、カチュアと、アンリとリリカのことか。そう言えば、アンリとリリカは、出会ってから、ドタバタしていたから、二人の素性のことは全く知れていない。二人と、カチュアの姉妹で、ヴァルキュリア族ということしか知らない。
後は、姉妹、性格が違くって、喋り方も姉妹それぞれ違うし、ヴァルキュリア族の特徴上、髪と瞳の色が違う。それと、カチュアが圧倒的に胸が大きいことぐらいか。
後は、何か、重大なことを言っていたような。……何だっけ?
「アンリとリリカは、コルネリアでは、指名手配何だ。その理由なんだが」
そうだ! アンリとリリカは、指名手配人だ。でも、それは、冤罪とも言っていたような。
「このアンリとリリカは、大罪を犯したと言われていた、今は亡き王国イーリスの王の子。つまり、姫君だ」
「え?」
「そうよ。お父さんが、コルネリアからの親善大使を殺したことになって、イーリスが滅んだ」
「その親善大使はロゼッタの父親だ」
この二人、お姫様様だったんだ。……あれ?
「あれ? アンリさんとリリカちゃんが、イリースの姫様なら、カチュアさんは……」
そうだよ。この二人がお姫様なら、カチュアは……。
「そうだ。本当にアンリとリリカと姉妹なら、カチュアは、イーリスの姫君になる」
衝撃な真実。綺麗な子だと思ったら、お姫様だったのか? 戦い方は凶悪だけど。
「あら? そーだったの?」
何か、本人も知らなかったような顔をしている。
「いや! 知らないのは無理があるだろ?」
「カチュアが知らなくって当然だ。なんせ、リリカが第二王女となっていやがったんだ」
「え? リリカさんは第二王女? でも、カチュアさんが次女なら、カチュアさんが第二王女と位置付けでは?」
「まさに、そこ。カチュアが第二王女の位置付けではなく、かつ、カチュア自身、自分が姫君であることを知らなかった。つまり……」
途中、マリンが深呼吸をした。そして、再び、口を動かした。
「カチュアは何かしらの事情で、存在を隠された子だったんだ」
第十五章 軍神 完
「そうですか。お父さんは……」
エドナはレティから、エドナの父である、ディアが戦死されたと、聞かさせていた。
「分かっていたんだよ。でも、でも……うう」
「エドナちゃん……」
カチュアの胸元に顔を突っ込んで、涙を流した。
しばらくして、泣き止んだエドナは、カチュアの胸元から離れて行った。
「落ち着いたかしら~?」
「あたしはもう、大丈夫なんだよ」
すると、ノックした音の後に「レオちゃん、入りますよ」と言い終えたら、部屋の扉が半分、開く。
「どうしたんだ?」
レオの叔母のオリーが入ってきた。
「レオちゃん達にお客さんが来ましたよ」
「お客?」
バーーーン!!!
半分しか、開いていなかった扉が勢いよく、全開した。そして、入ってきたのは……。
「チーちゃん!! 会いたかったよ!!!」「チーお姉ちゃん!! 会いたかったよ!!!」
カチュア目掛けて、飛びかかってきた二人は、カチュアの姉妹のアンリとリリカだ。このまま、カチュアにハグしようと思っているだろう。しかし。
ドッカーーーン!!!
案の定、カチュアはそれを躱し、二人は部屋の壁に激突した。しかも、壁に穴が空いているよ。どんだけ、勢い付けて、飛びかかったのか。それは、カチュアは避けるよね。
しかし、後少しで、本棚にぶつかるところだったな。これにぶつかったら、レオがブチギレるところだった。
「何事ッスか?」
さらに、部屋の出入り口から、スイレンとルナが入ってきた。
「お! こんなに早くゴリ……」
おい! そんな、禁句を言ったら……。
言った傍から、スイレンが光の速さで、レオの胸ぐらを掴んで。
「誰が、ゴリラッスか!? ああ!?」
何で絞められるのを分かって、言っちゃうのかな?
その一方は。
「何で避けちゃうの!? チーちゃん!!」「何で避けちゃうの? チーお姉ちゃん!!」
カチュアをハグしようとした、アンリとリリカは涙を流しながら、カチュアに訴えているよ。
何なんだ、カオスな状況は?
スイレン達の暴走が収まり、お互いの近況を報告し合った。
スイレンとルナは、アンリとリリカの護衛で、無事、ロランスに辿り着き、その経由で、隣国のダグザに辿り着いた。
ロランスに向かう途中で、検問があった見たいで、どうやって、検問を乗り越えようか、考えていたところ、検問を張っていたコルネリア兵達は、突然発生した、土砂崩れに巻き込まれていまった。スイレン達は、その隙に、検問を通り潜ることができた。
その土砂崩れは、山を沈んだことによって、発生したみたいだ。山が沈んだって、どこかで、聞いたような……忘れたな。
それにしても、何で、マリンの顔が真っ青になっていたんだ?
私達もスイレン達に近況を報告した。ガロンと戦ったことや、レティが私達と一緒にいる経由も。勿論、ディアのことも。
「そんなことが……」
すると、マリンがアンリとリリカに問いかけた。
「なあ、アンリとリリカはディアを知っているんだな」
唐突な質問だ。でも、今まで、アンリとリリカがディアとの関係を結びつくことって、あったけ? 何で、マリンはアンリとリリカがディアとの関係があることを尋ねたんだ?
「ああ! わたし達の恩人だよ!」
あっ! 接点あったのか? しかも、「恩人」って。
「お父さんを知っているんですか?」
「お父さん?」
「実は、そのディアの娘がエドナなんだ」
「ディアに娘がいた話は聞いたことはあったが、まさか、エドナちゃんだったなんて」
驚く、リリカ。
それにしても、マリンは何で……。取り敢えず、聞いてみるしかないか。
「でも、何で、アンリとリリカがディアと知り合いと分かったんだ?」
マリンは、ディアから渡された手帳を取り出した。
「それはレティと同じで、この手帳に書いていたんだ」
「アンリさんとリリカさんのことも書かれていたんですか?」
「ああ。本題に入る前にこの三姉妹について知っておかないと」
三姉妹って、カチュアと、アンリとリリカのことか。そう言えば、アンリとリリカは、出会ってから、ドタバタしていたから、二人の素性のことは全く知れていない。二人と、カチュアの姉妹で、ヴァルキュリア族ということしか知らない。
後は、姉妹、性格が違くって、喋り方も姉妹それぞれ違うし、ヴァルキュリア族の特徴上、髪と瞳の色が違う。それと、カチュアが圧倒的に胸が大きいことぐらいか。
後は、何か、重大なことを言っていたような。……何だっけ?
「アンリとリリカは、コルネリアでは、指名手配何だ。その理由なんだが」
そうだ! アンリとリリカは、指名手配人だ。でも、それは、冤罪とも言っていたような。
「このアンリとリリカは、大罪を犯したと言われていた、今は亡き王国イーリスの王の子。つまり、姫君だ」
「え?」
「そうよ。お父さんが、コルネリアからの親善大使を殺したことになって、イーリスが滅んだ」
「その親善大使はロゼッタの父親だ」
この二人、お姫様様だったんだ。……あれ?
「あれ? アンリさんとリリカちゃんが、イリースの姫様なら、カチュアさんは……」
そうだよ。この二人がお姫様なら、カチュアは……。
「そうだ。本当にアンリとリリカと姉妹なら、カチュアは、イーリスの姫君になる」
衝撃な真実。綺麗な子だと思ったら、お姫様だったのか? 戦い方は凶悪だけど。
「あら? そーだったの?」
何か、本人も知らなかったような顔をしている。
「いや! 知らないのは無理があるだろ?」
「カチュアが知らなくって当然だ。なんせ、リリカが第二王女となっていやがったんだ」
「え? リリカさんは第二王女? でも、カチュアさんが次女なら、カチュアさんが第二王女と位置付けでは?」
「まさに、そこ。カチュアが第二王女の位置付けではなく、かつ、カチュア自身、自分が姫君であることを知らなかった。つまり……」
途中、マリンが深呼吸をした。そして、再び、口を動かした。
「カチュアは何かしらの事情で、存在を隠された子だったんだ」
第十五章 軍神 完
応援ありがとうございます!
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