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第十五章 軍神
15ー11 メリアサイド
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「ぐぉぉぉ!!!」
悲鳴声? まさか、レティとカチュアが言っていた魔物がコルネリア軍を襲っているのか? 魔物は収容されていなかったのか?
「まずいですね。魔物が脱走したようですね。念のため、奴の入っていた檻の中には、遠隔発動で毒が発生させる、魔法陣が掛かれた紙葉を置いてあって、花火を打ち上げる際、それも発動したんだが、その前に逃げられたようですね」
さらっと、えげつないこと言ってなかった?
ゴロゴロゴロゴロ!!!
円盤見たいのが転がってきた。そして、止まったと思ったら形が変わった。
見た感じ、硬い殻に覆われていて、ネズミのような顔つき、それに、さっき体がボールのように、丸まっていた。もしや、あれは。
「あれは! 伝説のアルマジロじゃないか? 初めて見たな」
「アルマジロにしては、デカいから、魔物の分類だろ」
確かに、実際に見たことがないが、俺が知っているアルマジロよりかデカい。というか、サリナはアルマジロを見たことがあるのか?
「よく見てください。確かに、顔つきはネズミ見たいですけど、あれは、アルマジロ型の魔物ではなく、ダンゴムシ型の魔物です」
ホントだ! 足が何本かあったり、頭部分に触覚があったり、口元がハサミみたいになっているなど、もはや、虫の特徴しかない。
「ガーン!!! アルマジロじゃなかった!」
「落ち込んでいる場合か! 魔物に代わりにないだろ!」
「奴のはニセマジロです。初めてアルマジロを目撃したと喜んだものを絶望させた魔物です」
「絶望している場合かよ! 相手は魔物!」
「アルマジロだと、思った生物学者は皮肉に、ニセマジロと名付けたんです」
「逆恨みじゃねぇか! 大体、あれは魔物だろ!」
「知らないのか? アルマジロは希少なんだ。いつか、魔物じゃないアルマジロに会ってみたいな」
「会うのは勝手だが、今はどうでもいいよ! 奴をどうにかしないとだろ?」
「気を付けてください。そいつの重さは、トンの単位でないと表せない程の重さがあるうえで……」
ゴロゴロゴロゴロ!!!
体を丸めてた、ニセマジロが転がり始めた。「トンの単位でないと表せない程の重さある」って、言っていたが、それに反して、転がるスピードは物凄く速かった。
「物凄い速さで転がってくるできます」
俺達はギリギリ躱した。何ていう速さだ、これでは、魔術を発動させるための、詠唱ができない。
そう言えば、ニセマジロが転がった先には……。
「ぎえぇぇぇぇぇ!!!」
グッチャリ!!!
何? 悲鳴? それにトマトとかが、潰した時に出る音も聞こえた。
ニセマジロが転がった先を見ると。
「何だ! あれは!」
そこには赤い液体見たいのが零れていた。でも、あれ、血に見えないかな。
「恐らく、ダルマ……ダマルが転がるニセマジロに潰されたみたいだね」
原型が残っていない。殆ど、血しか残っていない。
ゴロゴロゴロゴロ!!!
また、俺達の方へ転がってきたよ。
俺はとにかく、槍を何発か投げた。本来なら、魔術を付着させてから投げるんだが、詠唱する時間がないため、弱めの魔術の付着状態で槍を投げつけるしかなかった。案の定、命中はするが、転がるニセマジロに対しては、すべて、跳ね返られてしまう。
「シュート!!」
今度は、サリナは火の球を蹴り飛ばして、ニセマジロに当てた、一瞬怯んだように見えたが、再びは転がり始めた。
「まだよ。これでも、くらいなさい!」
今度は、上空で魔物化した手から、雷が放ち、ニセマジロに命中した。命中した時は、動きが鈍くなるが、それでも、転がり続ける。
でも、地上で転がり続けるなら、魔術を使うなら空でしかないか。翼を生やして、空も飛べる鳥人族がいれば、有利だったかもしれない。このニセマジロが光線とか出さない限り。相手が魔物なら、あの硬そうな殻は魔術の類でしょうね。
「カチュア! カチュアの方へ向かって来ているよ! 危ない!」
カチュア目掛けて転がってきた。だが、カチュアは避けようとしなかった。いくら、カチュアでも、トンもあって、勢いよく転がる、ニセマジロを止めるなんて。
「そ~れ~」
ドーーーン。
蹴りだけで、転がるニセマジロを止めた。
「あの重量を片足で止めた」
「今度は、こちらから行くわよ~」
今度は反対の足で蹴りを入れて、ニセマジロを後方へ吹き飛ばした。だけど、それだけでは、ニセマジロの硬い殻を壊すことが出来ない。
「全く、私の考えていたことが分かっていたのかな?」
一方、レティの周りには数枚の紙切れが宙に舞いていた。
「転がるニセマジロを蹴りだけで、止められるとは、思っていませんでしたが、おかげで、魔術の詠唱時間を確保しました」
無数の紙切れはカチュアに吹き飛ばされたことによって一時的に止まった、ニセマジロの硬い殻に張り付いた。
「着火!」
レティの手元にあった、紙で折った鳥が燃えて、それがニセマジロの方へ飛んで行った。そして、触れた瞬間。
ドカーーーン!!!
ニセマジロが爆発した。
「装甲にひびが入る程度だけど、十分かな?」
爆煙が収まって、ニセマジロの姿が現れた。あの爆発でも、倒せないか。でも、レティの言った通り、殻にはひびが入っていた。
「後は任せて~。行くわよ~」
いつの間にか、カチャアがニセマジロの近くにいた。そして、何トンもあるニセマジロを空高く、蹴り上げた。この人の力はどんだけあるんだよ。
カチュアも、飛んで行ったニセマジロよりも高くジャンプした。なんで、自分の背丈よりも大きい大剣を持ちながら、あんなに高く飛べるんだ?
そして、カチュアは空から蒼い炎を纏った大剣を、振り下ろして、ニセマジロを地面まで、叩きつけた。
ニセマジロは蒼い炎に包まれながら、落下していった。
ドーーーン!!!
地面に叩きつけられたニセマジロはひっくり返っていた。お腹部分にも、殻みたいのが付いている。大半、お腹が弱点の生き物が多いが、やはり相手は魔物、急所になる部分がないってことか。
「これで終わりにしましょう」
そして、カチュアは足の部分に蒼い炎を纏い、急降下蹴りで留めを差しにいく。
ドーーーン!!!
見事命中して、ニセマジロの殻がすべて割れていった。そして、生身になったニセマジロの体に蹴りが入った。
グッチャリ!!!
ニセマジロの体が跡形もなく弾き飛んで行った。
「終わったみたいだね」
ピキピキピキピキ!!!
「え?」
カチュアが着したところから、地面にひびが割れ。
ドドドドドドドドドド!!!
地割れが発生してしまった。
「おバカ! 何で、魔物を倒したのに、災害を発生させているんだよ」
「あらあら~」
「あらあら~、じゃない! 地割れに巻き込まれるだろ!!」
悲鳴声? まさか、レティとカチュアが言っていた魔物がコルネリア軍を襲っているのか? 魔物は収容されていなかったのか?
「まずいですね。魔物が脱走したようですね。念のため、奴の入っていた檻の中には、遠隔発動で毒が発生させる、魔法陣が掛かれた紙葉を置いてあって、花火を打ち上げる際、それも発動したんだが、その前に逃げられたようですね」
さらっと、えげつないこと言ってなかった?
ゴロゴロゴロゴロ!!!
円盤見たいのが転がってきた。そして、止まったと思ったら形が変わった。
見た感じ、硬い殻に覆われていて、ネズミのような顔つき、それに、さっき体がボールのように、丸まっていた。もしや、あれは。
「あれは! 伝説のアルマジロじゃないか? 初めて見たな」
「アルマジロにしては、デカいから、魔物の分類だろ」
確かに、実際に見たことがないが、俺が知っているアルマジロよりかデカい。というか、サリナはアルマジロを見たことがあるのか?
「よく見てください。確かに、顔つきはネズミ見たいですけど、あれは、アルマジロ型の魔物ではなく、ダンゴムシ型の魔物です」
ホントだ! 足が何本かあったり、頭部分に触覚があったり、口元がハサミみたいになっているなど、もはや、虫の特徴しかない。
「ガーン!!! アルマジロじゃなかった!」
「落ち込んでいる場合か! 魔物に代わりにないだろ!」
「奴のはニセマジロです。初めてアルマジロを目撃したと喜んだものを絶望させた魔物です」
「絶望している場合かよ! 相手は魔物!」
「アルマジロだと、思った生物学者は皮肉に、ニセマジロと名付けたんです」
「逆恨みじゃねぇか! 大体、あれは魔物だろ!」
「知らないのか? アルマジロは希少なんだ。いつか、魔物じゃないアルマジロに会ってみたいな」
「会うのは勝手だが、今はどうでもいいよ! 奴をどうにかしないとだろ?」
「気を付けてください。そいつの重さは、トンの単位でないと表せない程の重さがあるうえで……」
ゴロゴロゴロゴロ!!!
体を丸めてた、ニセマジロが転がり始めた。「トンの単位でないと表せない程の重さある」って、言っていたが、それに反して、転がるスピードは物凄く速かった。
「物凄い速さで転がってくるできます」
俺達はギリギリ躱した。何ていう速さだ、これでは、魔術を発動させるための、詠唱ができない。
そう言えば、ニセマジロが転がった先には……。
「ぎえぇぇぇぇぇ!!!」
グッチャリ!!!
何? 悲鳴? それにトマトとかが、潰した時に出る音も聞こえた。
ニセマジロが転がった先を見ると。
「何だ! あれは!」
そこには赤い液体見たいのが零れていた。でも、あれ、血に見えないかな。
「恐らく、ダルマ……ダマルが転がるニセマジロに潰されたみたいだね」
原型が残っていない。殆ど、血しか残っていない。
ゴロゴロゴロゴロ!!!
また、俺達の方へ転がってきたよ。
俺はとにかく、槍を何発か投げた。本来なら、魔術を付着させてから投げるんだが、詠唱する時間がないため、弱めの魔術の付着状態で槍を投げつけるしかなかった。案の定、命中はするが、転がるニセマジロに対しては、すべて、跳ね返られてしまう。
「シュート!!」
今度は、サリナは火の球を蹴り飛ばして、ニセマジロに当てた、一瞬怯んだように見えたが、再びは転がり始めた。
「まだよ。これでも、くらいなさい!」
今度は、上空で魔物化した手から、雷が放ち、ニセマジロに命中した。命中した時は、動きが鈍くなるが、それでも、転がり続ける。
でも、地上で転がり続けるなら、魔術を使うなら空でしかないか。翼を生やして、空も飛べる鳥人族がいれば、有利だったかもしれない。このニセマジロが光線とか出さない限り。相手が魔物なら、あの硬そうな殻は魔術の類でしょうね。
「カチュア! カチュアの方へ向かって来ているよ! 危ない!」
カチュア目掛けて転がってきた。だが、カチュアは避けようとしなかった。いくら、カチュアでも、トンもあって、勢いよく転がる、ニセマジロを止めるなんて。
「そ~れ~」
ドーーーン。
蹴りだけで、転がるニセマジロを止めた。
「あの重量を片足で止めた」
「今度は、こちらから行くわよ~」
今度は反対の足で蹴りを入れて、ニセマジロを後方へ吹き飛ばした。だけど、それだけでは、ニセマジロの硬い殻を壊すことが出来ない。
「全く、私の考えていたことが分かっていたのかな?」
一方、レティの周りには数枚の紙切れが宙に舞いていた。
「転がるニセマジロを蹴りだけで、止められるとは、思っていませんでしたが、おかげで、魔術の詠唱時間を確保しました」
無数の紙切れはカチュアに吹き飛ばされたことによって一時的に止まった、ニセマジロの硬い殻に張り付いた。
「着火!」
レティの手元にあった、紙で折った鳥が燃えて、それがニセマジロの方へ飛んで行った。そして、触れた瞬間。
ドカーーーン!!!
ニセマジロが爆発した。
「装甲にひびが入る程度だけど、十分かな?」
爆煙が収まって、ニセマジロの姿が現れた。あの爆発でも、倒せないか。でも、レティの言った通り、殻にはひびが入っていた。
「後は任せて~。行くわよ~」
いつの間にか、カチャアがニセマジロの近くにいた。そして、何トンもあるニセマジロを空高く、蹴り上げた。この人の力はどんだけあるんだよ。
カチュアも、飛んで行ったニセマジロよりも高くジャンプした。なんで、自分の背丈よりも大きい大剣を持ちながら、あんなに高く飛べるんだ?
そして、カチュアは空から蒼い炎を纏った大剣を、振り下ろして、ニセマジロを地面まで、叩きつけた。
ニセマジロは蒼い炎に包まれながら、落下していった。
ドーーーン!!!
地面に叩きつけられたニセマジロはひっくり返っていた。お腹部分にも、殻みたいのが付いている。大半、お腹が弱点の生き物が多いが、やはり相手は魔物、急所になる部分がないってことか。
「これで終わりにしましょう」
そして、カチュアは足の部分に蒼い炎を纏い、急降下蹴りで留めを差しにいく。
ドーーーン!!!
見事命中して、ニセマジロの殻がすべて割れていった。そして、生身になったニセマジロの体に蹴りが入った。
グッチャリ!!!
ニセマジロの体が跡形もなく弾き飛んで行った。
「終わったみたいだね」
ピキピキピキピキ!!!
「え?」
カチュアが着したところから、地面にひびが割れ。
ドドドドドドドドドド!!!
地割れが発生してしまった。
「おバカ! 何で、魔物を倒したのに、災害を発生させているんだよ」
「あらあら~」
「あらあら~、じゃない! 地割れに巻き込まれるだろ!!」
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