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第十五章 軍神
15ー9 レティサイド
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私の立てた作戦は、今のところ順調だ。いつも、立てる策よりも単純だが、この将を任せられた男は、脳みそが脂肪でできるから、単純な策で、納得してもらっている。
後はあの子が、私の意図に気づいてくれればいいのだが。まあ、気づかなくっても、時間さえ稼げればいい。私の策としては、勝算率が低い策を立ててしまった。でも、時には、危なし橋を渡らなければ勝利に導かないこともある。その時は、実戦の中で風向きを見ながら、勝利に導くように、指示を出して動かなければならい。
「おい、おい、おい、おい! 全然倒せていないじゃないか!」
怒鳴り散らすダマル。こいつは、あのゲス皇帝に胡麻擂って、気に入られた男。並び替えたら、ダルマの何に相応しい体型をしている。
「あー、ウザい。ダルマの癖にウゼェーな」
「何か言った?」
あー。ぼそっと、言ったのに聞こてしまったが。割と、大きめに声を出したのがいけなかったかな?
「いいえ何でも、『ダルマの癖にウゼェーな』とは言いましたが」
「言っているじゃねぇか! 何、『いいえ何でも』と言っておきながら、悪口言うんだよ!」
「いいえ。聞こえていたと思って、堂々と脂肪ダルマ、ウゼェーと言っただけです」
「おい! さらに、悪口言っているんじゃないか! それにこれは、脂肪じゃなく、筋肉だ!」
どこから、どう見ても、ゲブンに匹敵する程のメタボ体型だから。これを筋肉って言うには無理がある。
「もう、いい! それよりも、こちらが優先なのに、勝っていると、思えないんだが」
そうだろうね。こっちが、推しているが、私が見える範囲内では、ダグザ兵を誰一人仕留めていないから。
そのはず、私はダグザ兵の命を奪うつもりはないからだ。
この煙によって視界を失わせてから、弓や魔術の襲撃で煙に入っているダグザ兵を狙わないのは、間違って急所に当たらないためだ。獣人兵は、煙幕で視界を失われようとも、真っすぐ進むため、ある程度、脱出ポイントは把握できる。だから、脱出したところを狙っているんだ。でも、獣人族は体が丈夫だから、余程のダメージを受けない限り、死にはしない。寧ろ、ダメージを与え過ぎたらカウンターで返り討ちされてします。そうなったら、こちらも危ない状態へ追い込んでしまう。
「ウゼェー。彼らは人間よりか、戦闘力の高い、獣人族。一つのミスで全滅してしまう。勝つためには、真剣使うのよ。まあ、頭の中が脂肪でできているダルマには、分からないだろうね」
「何だと、コラ!!」
今奴を無視して。
「伝令兵! いるか?」
「はっ! ここに!」
私の呼び声で、すぐさま、伝令兵が私の元へ駆けつけてくれた。
「魔術の奇襲の視野に入れて置け」
「しかし、彼らは付着系の魔術しか使えないはずでは?」
「どんなことでも、予想ができない事態は起きてしまう。それに、あの国は妖精族の女の子を匿っている。彼女が参戦するかもしれない」
「は!」
伝令兵がその場から去っていった。
「おい! 無視するな!」
いや、無視するでしょ。
まあ、妖精族の少女が参戦はしなくっても、獣人族以外の戦力があることには、警戒しないとか。
奇襲の警戒を踏まえて、戦場の背景を眺める。
あれは……。
「おい。騒いでいないで、ささっと、この場は離れた方がいい。命が惜しいなら」
「何だと!?」
未だ騒いでいる、ダルマに取り敢えず、忠告をする。
無数の矢が飛んでくる。
私は軍師でも、戦える軍師だから、それなりに運動神経もいい。自力で避けられることはできるが……。
何なんだ、この矢は? ありえない! 進む軌道が変わっるレベルではない! 落下していった矢がいつの間にか別のところへ移っていった。完全に物理法則を無視している。まるで、テレポートでワープしているみたいだ。
これは避けるよりも。
「紙葉展開!」
私の周りに無数の紙葉を巻き散らす。これはタダの紙切れではなく、魔力を注ぐことによって、刃物ですら斬ることができないぐらい硬直化する紙だ。ただし、数量しか、魔力を注ぐことしかできないから、相手の魔術を吸い取ることはできない。
カキーン!!!
何とか、矢が防げたか。でも、危なかった。かなり強力な、風の矢だ。さらに、さらに、追撃出来たら、防ぐことが出来なかった。
「くう! 獣人族は攻撃魔術は不得意じゃなかったのか!?」
ああ、無事だったか。ここで、死んでくれていたら、避けな手間が省けていたのに、しぶとい野郎だ。まあ、奴は勇能力の持ち主だから、障壁で防げるから無事でいられたんだ。一応、あの弓の雨を防ぐ、力はあったようだ。
残念がるのは、後にして。
「静かにしろ! 将たる者が動じてどうする? お客様が来たのに」
私の目の前には三人の女性の姿があった。その女性達は私達の軍のものではない。
「巨大の風の矢からの奇襲は読めていたが、まさか、飛ばされてくるなんて」
まさか、弓の雨から、人が降ってくるなんて。
「あなたがレティちゃんね~」
その内一人が蒼い髪と瞳を持った女性だった。
「ふざけるな! 何が面白い方法だよ! 俺が風の魔術を使えなかったら死んでいたよ!」
「全く、カチュア以外で、安全に着地できるのが、私とメリアだけって」
「メリアちゃんとナギちゃんも無事に到着ね~。よかったわ~」
「よかったねえ、じゃ、ねぇよ! あや行く死ぬところだったよ!」
敵を目の前で喧嘩? が始まってしまった。あなた達は戦いに来たのよね?
後はあの子が、私の意図に気づいてくれればいいのだが。まあ、気づかなくっても、時間さえ稼げればいい。私の策としては、勝算率が低い策を立ててしまった。でも、時には、危なし橋を渡らなければ勝利に導かないこともある。その時は、実戦の中で風向きを見ながら、勝利に導くように、指示を出して動かなければならい。
「おい、おい、おい、おい! 全然倒せていないじゃないか!」
怒鳴り散らすダマル。こいつは、あのゲス皇帝に胡麻擂って、気に入られた男。並び替えたら、ダルマの何に相応しい体型をしている。
「あー、ウザい。ダルマの癖にウゼェーな」
「何か言った?」
あー。ぼそっと、言ったのに聞こてしまったが。割と、大きめに声を出したのがいけなかったかな?
「いいえ何でも、『ダルマの癖にウゼェーな』とは言いましたが」
「言っているじゃねぇか! 何、『いいえ何でも』と言っておきながら、悪口言うんだよ!」
「いいえ。聞こえていたと思って、堂々と脂肪ダルマ、ウゼェーと言っただけです」
「おい! さらに、悪口言っているんじゃないか! それにこれは、脂肪じゃなく、筋肉だ!」
どこから、どう見ても、ゲブンに匹敵する程のメタボ体型だから。これを筋肉って言うには無理がある。
「もう、いい! それよりも、こちらが優先なのに、勝っていると、思えないんだが」
そうだろうね。こっちが、推しているが、私が見える範囲内では、ダグザ兵を誰一人仕留めていないから。
そのはず、私はダグザ兵の命を奪うつもりはないからだ。
この煙によって視界を失わせてから、弓や魔術の襲撃で煙に入っているダグザ兵を狙わないのは、間違って急所に当たらないためだ。獣人兵は、煙幕で視界を失われようとも、真っすぐ進むため、ある程度、脱出ポイントは把握できる。だから、脱出したところを狙っているんだ。でも、獣人族は体が丈夫だから、余程のダメージを受けない限り、死にはしない。寧ろ、ダメージを与え過ぎたらカウンターで返り討ちされてします。そうなったら、こちらも危ない状態へ追い込んでしまう。
「ウゼェー。彼らは人間よりか、戦闘力の高い、獣人族。一つのミスで全滅してしまう。勝つためには、真剣使うのよ。まあ、頭の中が脂肪でできているダルマには、分からないだろうね」
「何だと、コラ!!」
今奴を無視して。
「伝令兵! いるか?」
「はっ! ここに!」
私の呼び声で、すぐさま、伝令兵が私の元へ駆けつけてくれた。
「魔術の奇襲の視野に入れて置け」
「しかし、彼らは付着系の魔術しか使えないはずでは?」
「どんなことでも、予想ができない事態は起きてしまう。それに、あの国は妖精族の女の子を匿っている。彼女が参戦するかもしれない」
「は!」
伝令兵がその場から去っていった。
「おい! 無視するな!」
いや、無視するでしょ。
まあ、妖精族の少女が参戦はしなくっても、獣人族以外の戦力があることには、警戒しないとか。
奇襲の警戒を踏まえて、戦場の背景を眺める。
あれは……。
「おい。騒いでいないで、ささっと、この場は離れた方がいい。命が惜しいなら」
「何だと!?」
未だ騒いでいる、ダルマに取り敢えず、忠告をする。
無数の矢が飛んでくる。
私は軍師でも、戦える軍師だから、それなりに運動神経もいい。自力で避けられることはできるが……。
何なんだ、この矢は? ありえない! 進む軌道が変わっるレベルではない! 落下していった矢がいつの間にか別のところへ移っていった。完全に物理法則を無視している。まるで、テレポートでワープしているみたいだ。
これは避けるよりも。
「紙葉展開!」
私の周りに無数の紙葉を巻き散らす。これはタダの紙切れではなく、魔力を注ぐことによって、刃物ですら斬ることができないぐらい硬直化する紙だ。ただし、数量しか、魔力を注ぐことしかできないから、相手の魔術を吸い取ることはできない。
カキーン!!!
何とか、矢が防げたか。でも、危なかった。かなり強力な、風の矢だ。さらに、さらに、追撃出来たら、防ぐことが出来なかった。
「くう! 獣人族は攻撃魔術は不得意じゃなかったのか!?」
ああ、無事だったか。ここで、死んでくれていたら、避けな手間が省けていたのに、しぶとい野郎だ。まあ、奴は勇能力の持ち主だから、障壁で防げるから無事でいられたんだ。一応、あの弓の雨を防ぐ、力はあったようだ。
残念がるのは、後にして。
「静かにしろ! 将たる者が動じてどうする? お客様が来たのに」
私の目の前には三人の女性の姿があった。その女性達は私達の軍のものではない。
「巨大の風の矢からの奇襲は読めていたが、まさか、飛ばされてくるなんて」
まさか、弓の雨から、人が降ってくるなんて。
「あなたがレティちゃんね~」
その内一人が蒼い髪と瞳を持った女性だった。
「ふざけるな! 何が面白い方法だよ! 俺が風の魔術を使えなかったら死んでいたよ!」
「全く、カチュア以外で、安全に着地できるのが、私とメリアだけって」
「メリアちゃんとナギちゃんも無事に到着ね~。よかったわ~」
「よかったねえ、じゃ、ねぇよ! あや行く死ぬところだったよ!」
敵を目の前で喧嘩? が始まってしまった。あなた達は戦いに来たのよね?
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