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第十三章 三姉妹
13ー12 エドナサイド
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はうう。やっと、ドラゴンを倒したんだよ。
「何とか倒したか。すまないな。俺が力不足で……」
「違うでしょ~? あなたの、その腕、今でも痛むのよね?」
確かに、シグマさんは左腕を押さえているんだよ。でも、あたしは、全体に治癒術をかけたから、傷は塞がったはずなんだよ。
「それは……」
「それに、その痛みは、怪我したとかじゃないわ~」
マリンさんはシグマさんの服を脱がしたんだよ。
「ちょっと!」
「なんだよ? それは……」
シグマさんの左腕と上半身の左側が、黒く染まっていたんだよ。
「魔物化?」
「それはない。俺は魔石を使っていない……」
「あなたは、勇能力の持ち主でしょ?」
リリカさんが尋ねたんだよ。
「ああ、そうだが」
「勇能力は力を付けていく、能力なのは知っている?」
「あれ~。そーなの? サリナちゃん?」
「そうだ。それに、初めっから、覚醒を使えるものがいないからね」
「そう、その力が溢れ出すと、魔物化のリスクを追うのよ」
「そんな! じゃあ! 親父は?」
「親父? アスラいや! 皇帝がどうした?」
「あのドラゴンは、親父らしいんだ」
「何だって!?」
ドドドドドドドドド!!!
はわわ! ドラゴンが立ち上がったんだよ!?
「立ち上がった! まだやるつもり?」
「いや。体中、灰になってきている。ここで暴れても、いずれ死ぬ」
ホントなんだよ。ドラゴンの体から、ポロポロと砂みたいな物が出てきているんだよ。
「それなら、いいんだけど。最後の力を振り絞って、暴れなければいいのだけど」
「……何で」
「カチュアさん?」
何だか、カチュアさんの様子がおかしいんだよ。どうしたんだろう?
「何で、皆、死に際に、正気に戻るのかしら! 遅いよ! 遅すぎるよ!」
カチュアさんが泣いているんだよ。でも、『遅すぎる』ってどういうことなんだろう?
「……マ……。……マリン……よ……」
はうう! ドラゴンから、人の言葉が出てきたんだよ!
「この声は親父?」
「皇帝様? まさか!」
「ヨウヤク、ショウキにモドッタか……」
「親父! どうして!? どうして、ドラゴンに?」
「ワカラン。ダガ、マセキをチョクセツツカウとマモノカスルとキク」
「魔石! いきなり何を……! まさか!」
「イマオモエバ、ワレのショクジにソノマセキがフクマレテイタカモシレナイ、サイショにタベタアトにイワカンをカンジタが、シダイにキにはナラナクナッタ」
「誰が、そんなことを?」
「グホ! グッホ!」
咳と同時に、灰が出てきたんだよ。ふっと、皇帝さんが、アイラさんと目に合ったんだよ。
「ソコにイルノは、アイラか? オオキクナッタナ」
「……久しぶりですね」
「アヤマッテもユルシテクレナイとオモウがスマナカッタ。ワレのアヤマッタ、ハンダンデ、ユンヌをシにオイヤッテシマッタ」
「一生許さないが、せめて、罪滅ぼしがしたかったら、人の幸福のために働いて欲しかったよ」
「ワレもソウシタカッタ。ダガ、アマカッタ。ゲスムスコのタクラミにキヅカナカッタナンテ。ユイツのスクイは、マリンがオウキュにイナカッタコトダ」
「ゲス兄が反乱でも企んでいたのか?」
「ソレヨリもヤバイレンチュウとテをクンデイタ。トニカク、ヤツラには、キをツケヨ……」
今度はカチュアさんを見つめているんだよ。
「キサマは、デンセツの……、ソッカ、キボウはマダアルカ……、モウ、オワカレダ。サイゴマデ、オヤラシイコトがデキナクッテスマナイ、マリンよ」
「親父!」
「シグマ……アトはマカセタ……」
「御意に!」
「ユンヌ……スマナイ、ヤクソクをマモレナクッテ……ワレがシンデモ、ツマとオマエのモトヘはイケナイ。ナンセ、ワレがコレカラムカウサキはジゴクダカラ……」
ドラゴンの体が崩れていき、最後は灰の山になったんだよ。
「親父ーーーー!!!」
マリンさんが泣き叫んで倒れちゃったんだよ。
「こんなことって」
「……アスラ」
「何とか倒したか。すまないな。俺が力不足で……」
「違うでしょ~? あなたの、その腕、今でも痛むのよね?」
確かに、シグマさんは左腕を押さえているんだよ。でも、あたしは、全体に治癒術をかけたから、傷は塞がったはずなんだよ。
「それは……」
「それに、その痛みは、怪我したとかじゃないわ~」
マリンさんはシグマさんの服を脱がしたんだよ。
「ちょっと!」
「なんだよ? それは……」
シグマさんの左腕と上半身の左側が、黒く染まっていたんだよ。
「魔物化?」
「それはない。俺は魔石を使っていない……」
「あなたは、勇能力の持ち主でしょ?」
リリカさんが尋ねたんだよ。
「ああ、そうだが」
「勇能力は力を付けていく、能力なのは知っている?」
「あれ~。そーなの? サリナちゃん?」
「そうだ。それに、初めっから、覚醒を使えるものがいないからね」
「そう、その力が溢れ出すと、魔物化のリスクを追うのよ」
「そんな! じゃあ! 親父は?」
「親父? アスラいや! 皇帝がどうした?」
「あのドラゴンは、親父らしいんだ」
「何だって!?」
ドドドドドドドドド!!!
はわわ! ドラゴンが立ち上がったんだよ!?
「立ち上がった! まだやるつもり?」
「いや。体中、灰になってきている。ここで暴れても、いずれ死ぬ」
ホントなんだよ。ドラゴンの体から、ポロポロと砂みたいな物が出てきているんだよ。
「それなら、いいんだけど。最後の力を振り絞って、暴れなければいいのだけど」
「……何で」
「カチュアさん?」
何だか、カチュアさんの様子がおかしいんだよ。どうしたんだろう?
「何で、皆、死に際に、正気に戻るのかしら! 遅いよ! 遅すぎるよ!」
カチュアさんが泣いているんだよ。でも、『遅すぎる』ってどういうことなんだろう?
「……マ……。……マリン……よ……」
はうう! ドラゴンから、人の言葉が出てきたんだよ!
「この声は親父?」
「皇帝様? まさか!」
「ヨウヤク、ショウキにモドッタか……」
「親父! どうして!? どうして、ドラゴンに?」
「ワカラン。ダガ、マセキをチョクセツツカウとマモノカスルとキク」
「魔石! いきなり何を……! まさか!」
「イマオモエバ、ワレのショクジにソノマセキがフクマレテイタカモシレナイ、サイショにタベタアトにイワカンをカンジタが、シダイにキにはナラナクナッタ」
「誰が、そんなことを?」
「グホ! グッホ!」
咳と同時に、灰が出てきたんだよ。ふっと、皇帝さんが、アイラさんと目に合ったんだよ。
「ソコにイルノは、アイラか? オオキクナッタナ」
「……久しぶりですね」
「アヤマッテもユルシテクレナイとオモウがスマナカッタ。ワレのアヤマッタ、ハンダンデ、ユンヌをシにオイヤッテシマッタ」
「一生許さないが、せめて、罪滅ぼしがしたかったら、人の幸福のために働いて欲しかったよ」
「ワレもソウシタカッタ。ダガ、アマカッタ。ゲスムスコのタクラミにキヅカナカッタナンテ。ユイツのスクイは、マリンがオウキュにイナカッタコトダ」
「ゲス兄が反乱でも企んでいたのか?」
「ソレヨリもヤバイレンチュウとテをクンデイタ。トニカク、ヤツラには、キをツケヨ……」
今度はカチュアさんを見つめているんだよ。
「キサマは、デンセツの……、ソッカ、キボウはマダアルカ……、モウ、オワカレダ。サイゴマデ、オヤラシイコトがデキナクッテスマナイ、マリンよ」
「親父!」
「シグマ……アトはマカセタ……」
「御意に!」
「ユンヌ……スマナイ、ヤクソクをマモレナクッテ……ワレがシンデモ、ツマとオマエのモトヘはイケナイ。ナンセ、ワレがコレカラムカウサキはジゴクダカラ……」
ドラゴンの体が崩れていき、最後は灰の山になったんだよ。
「親父ーーーー!!!」
マリンさんが泣き叫んで倒れちゃったんだよ。
「こんなことって」
「……アスラ」
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