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第九章 渓谷の発明少女
9-6 ナギパート
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一方、カチュア達はというと。
「何とかなったわ~」
雷鳴鳥の交戦後である、現在。カチュア、マリン、レオも渓谷の奥深くまで、降りていた。
エドナとアイラが谷底に降りていく際、カチュアは持ち前の身体能力の高さを活かして、雷鳴鳥と交戦していた。
「でも、何で逃げちゃったんだろ~? あんなに威勢がよかったのに~」
そう、雷鳴鳥と呼ばれる、電気を纏まった大きな鳥を仕留めることはできなかった。逃げられたんだ。
「体内の電気が弱まったから逃げて行ったんだな。奴らが飛んでいける原料は電気だ、電気が無ければ長距離では、まともに飛べないから、鳥にとっても致命的だ。電気が無かったら、今頃、カチュアに真っ二つに斬られていたからな」
カチュアの蒼い炎を纏った剣で、何度か雷鳴鳥に剣で振り下ろしたが、電力が高すぎて、本体にまで届かなかった。それでも、当てるたびに、電力が弱まり、危機感を感じたのか、逃げて行った。
魔物って、逃げることもできたのか。敵意を持てば、諍いなく、襲ってくるものだと思った。
雷鳴鳥が逃げたら、逃げたで、そのあと大変だったが。
「おえええええええええ!!!」
マリンは口に手を抑えながら、蹲る。今にでも、口から何かが吐きそうだ。
「マリンちゃん、だいじょぶ~?」
「ぎ、も、ぢ、悪い~!」
「どーして、体調が悪くなったかしら~」
『仕方ないとはいえ、お前のせいでもあるぞ』
「ん~?」
何で、マリンが気持ち悪そうにしているかというと、雷鳴鳥が去った後だ。カチュア達がいた、わずかな足場が崩れてしまった。まあ、あの槍のような電撃攻撃が岸壁に当たっていっていたんだ。岩も砕く、攻撃だ。崩れるのも無理がない。
そして、崩れた後だ。谷底へ落ちて行ってしまった。カチュアは落ちていくマリンを拾って、マリンを肩に乗せた。カチュアとレオは、重力という概念を無視して、岸壁の上を走りながら、谷底へ走っていった、というより落ちて行った。
そして、今にあたる。勢いよく、落ちていったために、マリンが吐きそうしていた。
「マリンの体調がよくなるまで、しばらく、休むか」
マリンの体調がよくなると、さっそく、エドナ達を探しに谷底を探索する。
カチュアの聴力の良さを使ってエドナとアイラを探しているが。
「どうだ、カチュア。二人の足音っぽいのは聞こえるか?」
「ん~」
しばらく、黙り込んでしまった。相変わらずのマイペースな性格だ。
「それにしても、天井には、蜘蛛の巣があるな。アイラ大丈夫かな?」
確かに、あちらこちらに蜘蛛の巣がある
「なんか、問題でもあるのか?」
レオが聞き出す。
「あいつ、蟲ダメなんだよ。見るだけで騒ぐんだよ」
意外な一面だな。
「王宮内で蟲を見て騒いぎ出したことで、侵入者がいるって、周りが騒ぎ出すことが日常茶飯事だったな」
そっか、アイラは不法侵入の型で、王宮に出入りしていたんだ。知らない人の叫び声を聞きたら、それは侵入者だと、思うか。
てか、何で、そんな人が普通に森に入れるんだ? 蟲なんて、沢山いるだろ?
「待って~」
やっと、カチュアが口を開く。
「人の足音らしいのが、聞こえるわ~。だけど、少なくとも、五人の足音だわ~」
「それって、あたし達以外にも、この渓谷にいるってことか?」
「ひょっとして、以前、セシル王国で起きた魔物騒動と同じで、あの雷鳴鳥は誰かが転移術で呼び出したものか?」
セシルで起きた魔物騒動はマリンやレオ達もに話していた。
「そう言えば、スイレンとレオと出会った時は、当時は魔物の大量発生がどうこうっていっていたような……」
私はカチュアの口を借りて話した。
「あたしとスイレンは最初は魔物の大量発生の原因を探るために旅をしていたんだ。スイレンは忘れているようだけど。でも、早めに原因らしいものを聞けたのはよかった」
「でも、なんで、探っていたの~? レオちゃん達の周りにも、魔物が大量発生していたの?」
『今更だな』
気にはなっていた。聞きたいと思っていたが、カチュアの中にいる私が話を聞くということは、カチュアも同席だ。その肝心のカチュアはあまり気にしてはいないから聞くことはできなかった。
「あたしの国のダグザで氷系の魔物が現れたんだ。それを聞いたスイレンが原因の調査をしようと、あたしを連れて、コルネリアに向かったんだ。ちなみに、コルネリアに向かうことを提案したのはあたしだ」
「なんで、コルネリアに~?」
「妥当だと思うぜ。あそこには、ゲブンといった、魔物を賭博のために飼いならす、輩もいる。現にレオ達と出会ったマイクランの屋敷では魔物が捕らわれていたからな」
ゲブンって、あの散々、豚扱いされていたコルネリアの八人の将軍、八騎将の一人だっけ?
マイクランというのは、コルネリアの貴族だっけ? スイレンを人質にレオを従わせた奴だ。最後はレオにボッコボコにされていたが。……あの時のレオは本当に恐ろしい。
その二方の賭博所や屋敷内には魔物が捕らわれていた。でも、それだと、この二人に魔物を与えている連中がいるってことか? そして、コルネリアの将軍や貴族は魔物を欲しがっている。闇が深いな。
そして、自国に不審感を持つマリン。
「まあ、そういうことだ」
「行ってみる? 場所ならわかるわ~」
「敵なら、知っておいた方がいいな。いくぜ!」
「隠れて~」
カチュア達は岩陰に隠れた。そこにはフードを被った怪しい連中が。あの格好には見覚えがあった。
「見つかったか?」
「いや」
「小人族がいたという、噂を聞いて調査をしていたが、一向も見つからないな。本当にいるのか?」
「でも、我らのビジネスを成立するためには、限界がある。やはり、小人族の技術力の良さを利用するしかない」
「連中は小人族を探しているみたいだ。ビジネスがどうとか言っていたが」
「マリン、レオ、私はナギだけど、あの連中、ユミルの国を襲った連中とにていた」
私はカチュアの口を借りて話した。
「じゃあ、雷鳴鳥はやはり、人為的に放たれたのか」
「それよりも、あの人たち、小人族を探しているみたいだわ~。早く見つけてあげないと~」
「それもそうだな」
カチュア達はフードを被った連中に築かれずにその場を後にした。
しばらく、歩いていると。
「あら~、この声はアイラかしら~? 大きな声を出しているわ~」
「あ~、大方、蜘蛛かなんか見て、騒いでいるだろうな」
あの世の男性よりも、爽やかなイケメン顔では想像もつかないな。
「どこにいるかわからないか?」
「ん~。この方角から聞こえるわ~」
指を刺したところは、壁だった。
「まあ、方角だけ、わかれば十分か」
あれ? マリンとレオにはアイラの声が聞こえなかったってことは、アイラがいるところまで距離があるってことか。先は長いようだ。
アイラの無事は確認できたが、エドナも無事だといいんだが。合流するまで、何事もなければいいのだが。
「何とかなったわ~」
雷鳴鳥の交戦後である、現在。カチュア、マリン、レオも渓谷の奥深くまで、降りていた。
エドナとアイラが谷底に降りていく際、カチュアは持ち前の身体能力の高さを活かして、雷鳴鳥と交戦していた。
「でも、何で逃げちゃったんだろ~? あんなに威勢がよかったのに~」
そう、雷鳴鳥と呼ばれる、電気を纏まった大きな鳥を仕留めることはできなかった。逃げられたんだ。
「体内の電気が弱まったから逃げて行ったんだな。奴らが飛んでいける原料は電気だ、電気が無ければ長距離では、まともに飛べないから、鳥にとっても致命的だ。電気が無かったら、今頃、カチュアに真っ二つに斬られていたからな」
カチュアの蒼い炎を纏った剣で、何度か雷鳴鳥に剣で振り下ろしたが、電力が高すぎて、本体にまで届かなかった。それでも、当てるたびに、電力が弱まり、危機感を感じたのか、逃げて行った。
魔物って、逃げることもできたのか。敵意を持てば、諍いなく、襲ってくるものだと思った。
雷鳴鳥が逃げたら、逃げたで、そのあと大変だったが。
「おえええええええええ!!!」
マリンは口に手を抑えながら、蹲る。今にでも、口から何かが吐きそうだ。
「マリンちゃん、だいじょぶ~?」
「ぎ、も、ぢ、悪い~!」
「どーして、体調が悪くなったかしら~」
『仕方ないとはいえ、お前のせいでもあるぞ』
「ん~?」
何で、マリンが気持ち悪そうにしているかというと、雷鳴鳥が去った後だ。カチュア達がいた、わずかな足場が崩れてしまった。まあ、あの槍のような電撃攻撃が岸壁に当たっていっていたんだ。岩も砕く、攻撃だ。崩れるのも無理がない。
そして、崩れた後だ。谷底へ落ちて行ってしまった。カチュアは落ちていくマリンを拾って、マリンを肩に乗せた。カチュアとレオは、重力という概念を無視して、岸壁の上を走りながら、谷底へ走っていった、というより落ちて行った。
そして、今にあたる。勢いよく、落ちていったために、マリンが吐きそうしていた。
「マリンの体調がよくなるまで、しばらく、休むか」
マリンの体調がよくなると、さっそく、エドナ達を探しに谷底を探索する。
カチュアの聴力の良さを使ってエドナとアイラを探しているが。
「どうだ、カチュア。二人の足音っぽいのは聞こえるか?」
「ん~」
しばらく、黙り込んでしまった。相変わらずのマイペースな性格だ。
「それにしても、天井には、蜘蛛の巣があるな。アイラ大丈夫かな?」
確かに、あちらこちらに蜘蛛の巣がある
「なんか、問題でもあるのか?」
レオが聞き出す。
「あいつ、蟲ダメなんだよ。見るだけで騒ぐんだよ」
意外な一面だな。
「王宮内で蟲を見て騒いぎ出したことで、侵入者がいるって、周りが騒ぎ出すことが日常茶飯事だったな」
そっか、アイラは不法侵入の型で、王宮に出入りしていたんだ。知らない人の叫び声を聞きたら、それは侵入者だと、思うか。
てか、何で、そんな人が普通に森に入れるんだ? 蟲なんて、沢山いるだろ?
「待って~」
やっと、カチュアが口を開く。
「人の足音らしいのが、聞こえるわ~。だけど、少なくとも、五人の足音だわ~」
「それって、あたし達以外にも、この渓谷にいるってことか?」
「ひょっとして、以前、セシル王国で起きた魔物騒動と同じで、あの雷鳴鳥は誰かが転移術で呼び出したものか?」
セシルで起きた魔物騒動はマリンやレオ達もに話していた。
「そう言えば、スイレンとレオと出会った時は、当時は魔物の大量発生がどうこうっていっていたような……」
私はカチュアの口を借りて話した。
「あたしとスイレンは最初は魔物の大量発生の原因を探るために旅をしていたんだ。スイレンは忘れているようだけど。でも、早めに原因らしいものを聞けたのはよかった」
「でも、なんで、探っていたの~? レオちゃん達の周りにも、魔物が大量発生していたの?」
『今更だな』
気にはなっていた。聞きたいと思っていたが、カチュアの中にいる私が話を聞くということは、カチュアも同席だ。その肝心のカチュアはあまり気にしてはいないから聞くことはできなかった。
「あたしの国のダグザで氷系の魔物が現れたんだ。それを聞いたスイレンが原因の調査をしようと、あたしを連れて、コルネリアに向かったんだ。ちなみに、コルネリアに向かうことを提案したのはあたしだ」
「なんで、コルネリアに~?」
「妥当だと思うぜ。あそこには、ゲブンといった、魔物を賭博のために飼いならす、輩もいる。現にレオ達と出会ったマイクランの屋敷では魔物が捕らわれていたからな」
ゲブンって、あの散々、豚扱いされていたコルネリアの八人の将軍、八騎将の一人だっけ?
マイクランというのは、コルネリアの貴族だっけ? スイレンを人質にレオを従わせた奴だ。最後はレオにボッコボコにされていたが。……あの時のレオは本当に恐ろしい。
その二方の賭博所や屋敷内には魔物が捕らわれていた。でも、それだと、この二人に魔物を与えている連中がいるってことか? そして、コルネリアの将軍や貴族は魔物を欲しがっている。闇が深いな。
そして、自国に不審感を持つマリン。
「まあ、そういうことだ」
「行ってみる? 場所ならわかるわ~」
「敵なら、知っておいた方がいいな。いくぜ!」
「隠れて~」
カチュア達は岩陰に隠れた。そこにはフードを被った怪しい連中が。あの格好には見覚えがあった。
「見つかったか?」
「いや」
「小人族がいたという、噂を聞いて調査をしていたが、一向も見つからないな。本当にいるのか?」
「でも、我らのビジネスを成立するためには、限界がある。やはり、小人族の技術力の良さを利用するしかない」
「連中は小人族を探しているみたいだ。ビジネスがどうとか言っていたが」
「マリン、レオ、私はナギだけど、あの連中、ユミルの国を襲った連中とにていた」
私はカチュアの口を借りて話した。
「じゃあ、雷鳴鳥はやはり、人為的に放たれたのか」
「それよりも、あの人たち、小人族を探しているみたいだわ~。早く見つけてあげないと~」
「それもそうだな」
カチュア達はフードを被った連中に築かれずにその場を後にした。
しばらく、歩いていると。
「あら~、この声はアイラかしら~? 大きな声を出しているわ~」
「あ~、大方、蜘蛛かなんか見て、騒いでいるだろうな」
あの世の男性よりも、爽やかなイケメン顔では想像もつかないな。
「どこにいるかわからないか?」
「ん~。この方角から聞こえるわ~」
指を刺したところは、壁だった。
「まあ、方角だけ、わかれば十分か」
あれ? マリンとレオにはアイラの声が聞こえなかったってことは、アイラがいるところまで距離があるってことか。先は長いようだ。
アイラの無事は確認できたが、エドナも無事だといいんだが。合流するまで、何事もなければいいのだが。
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