8 / 56
鳴り響くサイレン
【黒鉄孝之、浅尾真綾(2)】
しおりを挟む
外へ出ると、けたたましいサイレンの音が満月の下でより大きく鮮明に鳴り響いていた。旅館の周囲を見ても、ほかには誰もおらず、この状況は異様に感じられてしかたがない。
やはり、何か災害でも起きて従業員たちは先に避難したのだろうか。だが、もし本当にそうであれば、なおさら宿泊客を置いては居無くならないだろう。
孝之がそう考えを巡らせていると、敦士がブナ林の向こう側に光の帯を見つける。
「父ちゃん、あれ何かな?」
「ああん? なんや敦士、どれや?」
「あそこだよ、ほら! あれ!」
よく見ればそれは松明の灯りで、遠くでいくつも連なり、その炎に照らし出された黒い人影が不規則に蠢いている。
あれは村人たちなのだろうか?
とにかく一行は、灯りのほうへと向かうことにした。
「しかし……このサイレンは、なんなんでしょうね? 天気は良いし、どこも焦げ臭くもないですよ」
先頭を歩く藤木が、横を歩く金子に社交的な表情と口調で訊ねる。
「知るか! どうせアレやろ、祭りや、祭りぃ! 余興とちゃうんかい!」
酒臭い金子がぶっきら棒に答えれば、それを聞いた敦士が、続けざまに無邪気にはしゃいで喜ぶ。
「やった! オレ、祭り超大好きっ!」
祭りでサイレンの音を使うとは聞いたことがないので、絶対に違うだろう。金子親子以外の全員が、そう言いたそうな表情になる。
すると、前方のブナの木のうしろから、1人の中年男性がゆっくりと姿を現す。
その男は、たれ付きの麦わら帽子に白いランニングシャツと作業ズボン、地下足袋といった出で立ちで、手には不釣り合いな木製のバットを引きずって持っていた。
(こんな夜道にバットを持って、1人で何をしているんだろう? 草野球の帰りとかじゃなさそうだし、なんだか怖いな……)
そう考える真綾の目の前で、なんの迷いも無く藤木が麦わら帽子の男に近づいて話しかける。
「あのう、すみません。このサイレンは、いったい──」
話を終えるよりも速く、男は軽快なフットワークで藤木の真横へと移動する。そして、野球選手のようにバットを構えると、藤木の臀部めがけて豪快にバットを叩きつけた!
「うぎゃぁあああああぁぁあああッッッ?!」
それは、一瞬の出来事だった。
その場の全員が、いったい何が起きたのかを理解するまえに、藤木が尻を押さえて前屈みの姿勢で崩れ落ちる。そして男は、さらに容赦なく藤木の尻に抉るような角度で2発目を見舞った。
「きゃあああああああっ!」
真綾が悲鳴を上げるなかで、孝之は慌てて男に飛びかかり地面に押し倒す。続いて金子も加勢し、暴漢の顔面を何発も殴り続ける。
男の手からバットが離れると、それを素早く麻美が蹴り飛ばした。
男は気を失ったのか、ぐったりして動かなくなり、ブナ林にはサイレンの音とは別に、孝之と金子の激しい息づかいと藤木のうめき声が加わる。
「藤木さん!」
麻美は藤木に駆け寄り、すぐに尻の怪我の度合いを確認する。真綾のうしろに隠れていた敦士も、金子に「父ちゃん!」と叫んで抱きつき、声を上げて泣きだした。
「なんなんだよ、コイツは……」
孝之は額の汗をTシャツの袖部分で拭いながら、地面に転がるバットを拾い上げる。
わずかに射し込む月明かりに照らされたバットには、乾いた血のような痕がいくつかあった。
すぐに藤木を見たが出血している様子はなかったので、ほかにも被害者がいるのではと孝之は思った。
「ねえ、孝之……この人……死んだの?」
真綾は孝之の片腕を掴み、不安の眼差しを横たわる男に向ける。
「いや、死んじゃいない。気を失ってるだけだよ」
真綾の不安をこれ以上駆り立てないように、孝之は血のついたバットをそっと伏せた。
「それよりも──」
振り返ると、藤木が麻美の肩を借りて苦痛の表情で起き上がろうとしているところだった。
「大丈夫ですか、藤木さん?」
「ええ……私はなんとか。尻のほうは……悲鳴を上げていますがね」
藤木は笑顔を見せたが、その額には大粒の汗がいくつも浮かんでいる。
「なんやねん、コイツは!? 通り魔か!? クソッ、このアホのせぇで拳やってもうたわ!」
まだ怒りがおさまらない金子は、痛めた右手の拳をさすると、気を失って無抵抗になっている男の脇腹に何度も爪先で蹴りを入れた。
「金子さん!」
やめさせようとする孝之に、金子は敵意を剥き出しにして睨みをきかす。
「なんや、われぇ。コイツが何したんか、まさか忘れたんちゃうやろなぁ? ああん!?」
怒りの矛先を変えた金子が、今度は孝之の胸ぐらを掴む。その目は酒の影響もあってか異常に血走り、小刻みに身体や頭を左右に揺らすさまは、狂犬という言葉があてはまる危険な状態であった。
「やめてください!」
真綾が慌てて止めに入った、まさにその時──けたたましく村全体に鳴り響いていたサイレン音がピタリと止んだ。
一同は、息を呑んで周囲を見まわす。
サイレンの音に代わり、近くの棚田から蛙の鳴き声が聞こえてくる。
怒り狂っていた金子も孝之から手を離し、辺りを警戒し始めた。
孝之がブナ林の外を見ると、松明の群れがこちらに近づいて来ていた。
松明を持って歩いて来るのが村人たちであることに間違いはなかった。人相とまではいかないが、炎の灯りで姿が確認できるほど、こちらに近づいて来ていたのである。
しかし、このまま村人たちと合流してよいものなのか──孝之は葛藤していた。
倒れて動かない村の男を目にした彼らが、どういった反応を示すのか?
急に襲われ、尻を狙い撃ちにされたと話しても信じてもらえるのか?
サイレンが鳴り響くなか、今まで彼らはどこで何をしていたのか?
そもそも、あのサイレンは、いったいなんなのか?
答えが何も出ないまま、目の前では松明を手に村人たちが無言で近づいてやってくる。この場の全員、同じ不安を抱いているのか、誰もなんの言葉も発しなかった。
すると突然、敦士が涙声で口火を切る。
「ねえ、父ちゃん。アイツらもバットを持ってるよ」
泣き腫らした目をこする少年の指摘に、全員の視線が遠方の人影へとそそがれる。
よく目を凝らせば、掲げられた松明の揺らぐ炎の下、村人たちのもう片方の手には何か長い棒状の物が握られているではないか。おそらくそれは、バットに間違いないだろう。
「嘘だろ……」
孝之は最悪の事態に、思わず声を洩らしていた。
やはり、この村で異常なことが起きていた。理由はわからないが、起きていたのだ。
「クソッたれ! アイツらも全員、頭のいかれたバット野郎やんけ!」
金子はそう吐き捨てると、敦士を肩に軽々と担ぎ、別れの言葉も残さずに来た道を走って戻っていった。
敦士の泣き声が遠退くなか、孝之も村人たちから逃げる決心をする。
「真綾、オレたちも逃げるぞ! 藤木さん、オレの背中に乗ってください!」
「ありがとう孝之君! 藤木さんも、さあ早く……!」
「いやはや、申し訳ない」
うまく身動きのとれない藤木は麻美に手伝われ、しゃがみ込む孝之の背中に乗った。麻美と真綾は、孝之たちを前後で挟むかたちで旅館へと急ぐ。
逃げる最中、背後から村人たちの笑い声が聞こえた。孝之たちを囃し立てているのか、カンカンカンと、何か硬い物をリズミカルに小突く音も聞こえてくる。月夜のブナ林に木霊するそれらは、孝之たちの恐怖心をさらに刺激した。
それだけではない。村人たちは、自分たちを標的とした狩りかゲームを楽しんでいるようにも思えた。なぜならば、走って逃げる孝之たちに対して、村人たちがその歩調を変えることは決してなかったからだ。
息も絶え絶えに旅館裏へ辿り着いた孝之たちは、そのまま走る勢いを弱めることなく、正面入り口横の駐車場をめざした。
駐車場には、孝之が借りたレンタカーと金子の黒いランドクルーザーが並んだままだった。てっきり金子親子は先に逃げだしているものと思っていたが、孝之はその理由にすぐ気がつく。
車の鍵が無い……!
旅館を出るまえ──サイレンを最初に聞いた時、温泉へ入ろうとしていたので車の鍵など持ってはいない。貴重品はすべて、部屋の金庫に預けたままだった。金子も車の鍵は持っておらず、おそらくは部屋へ取りに戻ったのであろう。
「はぁはぁ……た、孝之? どうしたの?」
息を切らしながら、真綾と麻美はその場で立ち尽くす孝之を怪訝そうに見つめる。
「……鍵が無い。車の鍵は、部屋の金庫の中なんだよ」
呆然とする孝之の返事に麻美が目を丸くすると、間髪を入れずに真綾が「わたしが取ってくる!」と早口で言い残し、数寄屋門を走り抜けて旅館の中へと消えた。
やはり、何か災害でも起きて従業員たちは先に避難したのだろうか。だが、もし本当にそうであれば、なおさら宿泊客を置いては居無くならないだろう。
孝之がそう考えを巡らせていると、敦士がブナ林の向こう側に光の帯を見つける。
「父ちゃん、あれ何かな?」
「ああん? なんや敦士、どれや?」
「あそこだよ、ほら! あれ!」
よく見ればそれは松明の灯りで、遠くでいくつも連なり、その炎に照らし出された黒い人影が不規則に蠢いている。
あれは村人たちなのだろうか?
とにかく一行は、灯りのほうへと向かうことにした。
「しかし……このサイレンは、なんなんでしょうね? 天気は良いし、どこも焦げ臭くもないですよ」
先頭を歩く藤木が、横を歩く金子に社交的な表情と口調で訊ねる。
「知るか! どうせアレやろ、祭りや、祭りぃ! 余興とちゃうんかい!」
酒臭い金子がぶっきら棒に答えれば、それを聞いた敦士が、続けざまに無邪気にはしゃいで喜ぶ。
「やった! オレ、祭り超大好きっ!」
祭りでサイレンの音を使うとは聞いたことがないので、絶対に違うだろう。金子親子以外の全員が、そう言いたそうな表情になる。
すると、前方のブナの木のうしろから、1人の中年男性がゆっくりと姿を現す。
その男は、たれ付きの麦わら帽子に白いランニングシャツと作業ズボン、地下足袋といった出で立ちで、手には不釣り合いな木製のバットを引きずって持っていた。
(こんな夜道にバットを持って、1人で何をしているんだろう? 草野球の帰りとかじゃなさそうだし、なんだか怖いな……)
そう考える真綾の目の前で、なんの迷いも無く藤木が麦わら帽子の男に近づいて話しかける。
「あのう、すみません。このサイレンは、いったい──」
話を終えるよりも速く、男は軽快なフットワークで藤木の真横へと移動する。そして、野球選手のようにバットを構えると、藤木の臀部めがけて豪快にバットを叩きつけた!
「うぎゃぁあああああぁぁあああッッッ?!」
それは、一瞬の出来事だった。
その場の全員が、いったい何が起きたのかを理解するまえに、藤木が尻を押さえて前屈みの姿勢で崩れ落ちる。そして男は、さらに容赦なく藤木の尻に抉るような角度で2発目を見舞った。
「きゃあああああああっ!」
真綾が悲鳴を上げるなかで、孝之は慌てて男に飛びかかり地面に押し倒す。続いて金子も加勢し、暴漢の顔面を何発も殴り続ける。
男の手からバットが離れると、それを素早く麻美が蹴り飛ばした。
男は気を失ったのか、ぐったりして動かなくなり、ブナ林にはサイレンの音とは別に、孝之と金子の激しい息づかいと藤木のうめき声が加わる。
「藤木さん!」
麻美は藤木に駆け寄り、すぐに尻の怪我の度合いを確認する。真綾のうしろに隠れていた敦士も、金子に「父ちゃん!」と叫んで抱きつき、声を上げて泣きだした。
「なんなんだよ、コイツは……」
孝之は額の汗をTシャツの袖部分で拭いながら、地面に転がるバットを拾い上げる。
わずかに射し込む月明かりに照らされたバットには、乾いた血のような痕がいくつかあった。
すぐに藤木を見たが出血している様子はなかったので、ほかにも被害者がいるのではと孝之は思った。
「ねえ、孝之……この人……死んだの?」
真綾は孝之の片腕を掴み、不安の眼差しを横たわる男に向ける。
「いや、死んじゃいない。気を失ってるだけだよ」
真綾の不安をこれ以上駆り立てないように、孝之は血のついたバットをそっと伏せた。
「それよりも──」
振り返ると、藤木が麻美の肩を借りて苦痛の表情で起き上がろうとしているところだった。
「大丈夫ですか、藤木さん?」
「ええ……私はなんとか。尻のほうは……悲鳴を上げていますがね」
藤木は笑顔を見せたが、その額には大粒の汗がいくつも浮かんでいる。
「なんやねん、コイツは!? 通り魔か!? クソッ、このアホのせぇで拳やってもうたわ!」
まだ怒りがおさまらない金子は、痛めた右手の拳をさすると、気を失って無抵抗になっている男の脇腹に何度も爪先で蹴りを入れた。
「金子さん!」
やめさせようとする孝之に、金子は敵意を剥き出しにして睨みをきかす。
「なんや、われぇ。コイツが何したんか、まさか忘れたんちゃうやろなぁ? ああん!?」
怒りの矛先を変えた金子が、今度は孝之の胸ぐらを掴む。その目は酒の影響もあってか異常に血走り、小刻みに身体や頭を左右に揺らすさまは、狂犬という言葉があてはまる危険な状態であった。
「やめてください!」
真綾が慌てて止めに入った、まさにその時──けたたましく村全体に鳴り響いていたサイレン音がピタリと止んだ。
一同は、息を呑んで周囲を見まわす。
サイレンの音に代わり、近くの棚田から蛙の鳴き声が聞こえてくる。
怒り狂っていた金子も孝之から手を離し、辺りを警戒し始めた。
孝之がブナ林の外を見ると、松明の群れがこちらに近づいて来ていた。
松明を持って歩いて来るのが村人たちであることに間違いはなかった。人相とまではいかないが、炎の灯りで姿が確認できるほど、こちらに近づいて来ていたのである。
しかし、このまま村人たちと合流してよいものなのか──孝之は葛藤していた。
倒れて動かない村の男を目にした彼らが、どういった反応を示すのか?
急に襲われ、尻を狙い撃ちにされたと話しても信じてもらえるのか?
サイレンが鳴り響くなか、今まで彼らはどこで何をしていたのか?
そもそも、あのサイレンは、いったいなんなのか?
答えが何も出ないまま、目の前では松明を手に村人たちが無言で近づいてやってくる。この場の全員、同じ不安を抱いているのか、誰もなんの言葉も発しなかった。
すると突然、敦士が涙声で口火を切る。
「ねえ、父ちゃん。アイツらもバットを持ってるよ」
泣き腫らした目をこする少年の指摘に、全員の視線が遠方の人影へとそそがれる。
よく目を凝らせば、掲げられた松明の揺らぐ炎の下、村人たちのもう片方の手には何か長い棒状の物が握られているではないか。おそらくそれは、バットに間違いないだろう。
「嘘だろ……」
孝之は最悪の事態に、思わず声を洩らしていた。
やはり、この村で異常なことが起きていた。理由はわからないが、起きていたのだ。
「クソッたれ! アイツらも全員、頭のいかれたバット野郎やんけ!」
金子はそう吐き捨てると、敦士を肩に軽々と担ぎ、別れの言葉も残さずに来た道を走って戻っていった。
敦士の泣き声が遠退くなか、孝之も村人たちから逃げる決心をする。
「真綾、オレたちも逃げるぞ! 藤木さん、オレの背中に乗ってください!」
「ありがとう孝之君! 藤木さんも、さあ早く……!」
「いやはや、申し訳ない」
うまく身動きのとれない藤木は麻美に手伝われ、しゃがみ込む孝之の背中に乗った。麻美と真綾は、孝之たちを前後で挟むかたちで旅館へと急ぐ。
逃げる最中、背後から村人たちの笑い声が聞こえた。孝之たちを囃し立てているのか、カンカンカンと、何か硬い物をリズミカルに小突く音も聞こえてくる。月夜のブナ林に木霊するそれらは、孝之たちの恐怖心をさらに刺激した。
それだけではない。村人たちは、自分たちを標的とした狩りかゲームを楽しんでいるようにも思えた。なぜならば、走って逃げる孝之たちに対して、村人たちがその歩調を変えることは決してなかったからだ。
息も絶え絶えに旅館裏へ辿り着いた孝之たちは、そのまま走る勢いを弱めることなく、正面入り口横の駐車場をめざした。
駐車場には、孝之が借りたレンタカーと金子の黒いランドクルーザーが並んだままだった。てっきり金子親子は先に逃げだしているものと思っていたが、孝之はその理由にすぐ気がつく。
車の鍵が無い……!
旅館を出るまえ──サイレンを最初に聞いた時、温泉へ入ろうとしていたので車の鍵など持ってはいない。貴重品はすべて、部屋の金庫に預けたままだった。金子も車の鍵は持っておらず、おそらくは部屋へ取りに戻ったのであろう。
「はぁはぁ……た、孝之? どうしたの?」
息を切らしながら、真綾と麻美はその場で立ち尽くす孝之を怪訝そうに見つめる。
「……鍵が無い。車の鍵は、部屋の金庫の中なんだよ」
呆然とする孝之の返事に麻美が目を丸くすると、間髪を入れずに真綾が「わたしが取ってくる!」と早口で言い残し、数寄屋門を走り抜けて旅館の中へと消えた。
10
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
いつもと違う日常
k33
ホラー
ある日 高校生のハイトはごく普通の日常をおくっていたが...学校に行く途中 空を眺めていた そしたら バルーンが空に飛んでいた...そして 学校につくと...窓にもバルーンが.....そして 恐怖のゲームが始まろうとしている...果たして ハイトは..この数々の恐怖のゲームを クリアできるのか!? そして 無事 ゲームクリアできるのか...そして 現実世界に戻れるのか..恐怖のデスゲーム..開幕!

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
終焉の教室
シロタカズキ
ホラー
30人の高校生が突如として閉じ込められた教室。
そこに響く無機質なアナウンス――「生き残りをかけたデスゲームを開始します」。
提示された“課題”をクリアしなければ、容赦なく“退場”となる。
最初の課題は「クラスメイトの中から裏切り者を見つけ出せ」。
しかし、誰もが疑心暗鬼に陥る中、タイムリミットが突如として加速。
そして、一人目の犠牲者が決まった――。
果たして、このデスゲームの真の目的は?
誰が裏切り者で、誰が生き残るのか?
友情と疑念、策略と裏切りが交錯する極限の心理戦が今、幕を開ける。
オカルト嫌いJKと言霊使いの先輩書店員
眼鏡猫
ホラー
書店でアルバイトをする女子高生、如月弥生(きさらぎやよい)は大のオカルト嫌い。そんな彼女と同じ職場で働く大学生、琴乃葉紬玖(ことのはつぐむ)は自称霊感体質だそうで、弥生が発する言霊により悪いモノに覆われていると言う。一笑に付す弥生だったが、実は彼女には誰にも言えないトラウマを抱えていた。

熾ーおこりー
ようさん
ホラー
【第8回ホラー・ミステリー小説大賞参加予定作品(リライト)】
幕末一の剣客集団、新撰組。
疾風怒濤の時代、徳川幕府への忠誠を頑なに貫き時に鉄の掟の下同志の粛清も辞さない戦闘派治安組織として、倒幕派から庶民にまで恐れられた。
組織の転機となった初代局長・芹澤鴨暗殺事件を、原田左之助の視点で描く。
志と名誉のためなら死をも厭わず、やがて新政府軍との絶望的な戦争に飲み込まれていった彼らを蝕む闇とはーー
※史実をヒントにしたフィクション(心理ホラー)です
【登場人物】(ネタバレを含みます)
原田左之助(二三歳) 伊代松山藩出身で槍の名手。新撰組隊士(試衛館派)
芹澤鴨(三七歳) 新撰組筆頭局長。文武両道の北辰一刀流師範。刀を抜くまでもない戦闘の際には鉄製の軍扇を武器とする。水戸派のリーダー。
沖田総司(二一歳) 江戸出身。新撰組隊士の中では最年少だが剣の腕前は五本の指に入る(試衛館派)
山南敬助(二七歳) 仙台藩出身。土方と共に新撰組副長を務める。温厚な調整役(試衛館派)
土方歳三(二八歳)武州出身。新撰組副長。冷静沈着で自分にも他人にも厳しい。試衛館の弟子筆頭で一本気な男だが、策士の一面も(試衛館派)
近藤勇(二九歳) 新撰組局長。土方とは同郷。江戸に上り天然理心流の名門道場・試衛館を継ぐ。
井上源三郎(三四歳) 新撰組では一番年長の隊士。近藤とは先代の兄弟弟子にあたり、唯一の相談役でもある。
新見錦 芹沢の腹心。頭脳派で水戸派のブレインでもある
平山五郎 芹澤の腹心。直情的な男(水戸派)
平間(水戸派)
野口(水戸派)
(画像・速水御舟「炎舞」部分)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる