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新章突入! ラストダンジョンで勇者パーティーに捨てられたから、あたしお家に帰りたいです。
激突! 闇の使徒 VS 闇の使徒(2)
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「フシュルルルル……いったいなんの真似だ? おまえらしくもない……それなりの、余程のことなのだろうな?」
「もちろんだ。我を誰だと思っている? 万物を死へ導く幻影の使徒、冷厳のミメシスだぞ? 余程のことがない限り──」
顎を掴んでいた指が離れ、静かに下ろされる。それは、興味を持ってくれた意思表示であるのとともに、用件を早く言えとの意味もあった。
「ちょ、ちょっとフェルム!」
「フシュルルルル……黙っていろベルティナ。さあ、続きを話せ」
「……ああ、話してやろう。とても大切なことなんだが……その……恥ずかしいことだから……ふたりきりで……話せないか?」
頬を赤らめ、物欲しそうな上目遣いでフェルムを見つめる。
当然言うまでもなく、我はこんな顔をしたことなど一度もないし、したくもない。だが、やるしかなかった。
これは……この戦法は、ロアと一体化したが故に思いついた、まさに奇策なのだから。
「はぁぁ!? あんた、とうとう気でもふれたの!? もういいでしょフェルム。さっさと、このバカ女とひとつに──」
ブシャ! ズブシャアアッ!
「ぎぃ?! やぁはぁあああぁぁぁッッツ!!」
擬態を拘束していた何本もの青い触手が、フェルムの怪力によって次々と引き千切られてゆく。
そのたびに、より強烈な異臭を放つドス黒い体液が傷口から噴射し──投げ捨てられて石床で飛び跳ねる触手からも飛び散っていた──その汚液は、我とフェルムの姿を映すほど周囲に溜まっていった。
「な、な、な、なにをしてるのよぉフェルムゥゥゥ!?」
「聞こえていたはずだ。オレはミメシスの話を訊きたい。だからこの場から消えろ、ベルティナ」
「……なんだとぉ!? おまえ……どんだけ愚かなバカ男なんだよ……せっかくこの魅惑のベルティナ様が手助けしてやったってのによぉぉぉぉ……バカはバカ同士、ひとつになってりゃいいのによぉぉぉぉ……」
ベルティナの怒りが頂点に達し、荒々しい口調に変わる。だが、その殺意は我にではなくフェルムに向けられていた。
触手からようやく解放された直後、勢いよく尻餅をついてしまったがすぐに立ち上がり、対峙する奴らの出方を気配を消してうかがう。
このまま共倒れを願いたいところではあるが、そんな悠長な時間はない。しかし、ロアの命を救う手掛かりも見つかってはいなかった。
あとは、残された可能性に賭けるしかない。
それは、この広大な地下迷宮のどこかに我も知らない宝箱が隠されていて、さらには、その中身が回復薬であってくれという、なんとも都合が良すぎる希望的観測だ。絵空事にも程があるとわかってはいるが、それしかもう選択肢は……。
「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉッ!」
先制攻撃を仕掛けたのは、フェルムだった。
一直線に駆け出した肉塊の猛烈な体当たりを、巨大蛞蝓がまさかの跳躍力をみせて飛び跳ねてかわす。
ドォゴォォォォォォォォォン!
そして、長大な背中が直撃した天井が一気に崩落し、石の豪雨が降りそそぐ。
視界も砂煙で覆われ、容赦ない落石に耐えていたフェルムに、今度はベルティナが肉雪崩となって襲いかかった。
「アーッハッハッハッハ! ぺちゃんこにして、そのまま吸収してやるんだから!」
「あいにく、汚物のおまえには興味がないッ!」
ドポォン! ぷちゅぷちゅぷちゅ!
「な……嘘でしょ!?」
両手を突き上げたフェルムが、何倍も体格差のあるベルティナの巨躯を受け止める。まさか、これほどまでの怪力の持ち主だったとは。正直関心してしまったが、おとなしく静観している場合ではない。
今なら無事に逃げられるはず。
我は走った。フェルムの脇をすり抜けて、そのまま壁際を全速力で駆け抜ける。
「うぬっ!? ミメシス、どこへ行く!? 待てッ!」
そんなことを言われて待つ奴など、誰もいない。
「さらばだ、フェルム! 話の続きを楽しみにしていろよ!」
言いながら思わず頬が緩んでしまった。やれやれ、これもロアの影響なのだろうか。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ! ミメシスゥゥゥゥッ!!」
「──!?」
ベルティナを掴んだままの体勢で回転を始めたフェルムが、次第に加速して勢いを増す。
「ちょっとおおおおお!? やめなさいよ、あんたぁぁぁぁぁ!」
「でぃぃぃぃりゃあああああああッ!!」
そしてまさかの、ベルティナの巨体をこちらにめがけて投げ飛ばしてみせたのだ。
「──ハッ!」
ぶちゅん、ガゴゴォォォォォォン!
間一髪のところで我は横へ飛び込み、汚物の巨大弾丸を無事にかわす。先程の天井と同様、被弾した壁面が粉々に碎け散って大穴を空けた。
「……ん……くっ、低能でもさすがは闇の使徒だな……ムッ?」
「チュウ!」
腹這いの我の目前を走り去る一匹の銀色ネズミ。
いや、もう一匹。さらにまた一匹……こいつは……エレロイダラット。冒険者や魔物たちからも金品や所有物を盗む、小型の盗っ人モンスターだ。
見上げれば、大穴から続々とエレロイダラットが逃げ出していく。どうやら彼らの棲家に直撃したようだ。
「!」
こんなことが……奇跡は本当にあるのか。
うつ伏せの状態からすぐに起き上がり、大穴をめざして走りだす。
巣穴をのぞけば、まばゆいばかりの金銀財宝に埋もれたベルティナが大きな腹をみせて気絶していた。
「こいつは……凄いな……」
一歩足を踏み入れる。大穴から射し込む松明の灯りに照らされて、黄金色に床一面が輝く。その正体は、魔界最強の軍事国家が悪戯に発行した金貨だ。そして、すぐ手が届く距離にあったのは、数千年も昔に滅びた竜人族の宝具。こいつを使えば、地上界程度なら征服するのに一年はかからないだろう。
ほかにも、神話に残る聖剣に禁忌の呪術が記された魔導書が惜し気もなくあちらこちらに散らばっていた。もちろん、それらの財宝にもベルティナにも興味はない。我が探す物、それは──。
「あったぞ、ロア!」
崩れ落ちた真っ赤な宝石の山の上には、乱雑に置かれた女性用の魔法衣と下着に杖、それに革製のポーチ。このポーチの中には、万能薬がひとつ入っていたはずだ。
これで助けられる。ロアの装備品をポーチにしまい込み、それを腰に巻いて身につけた。
「フシュルルルル……」
背後から聞こえた呼吸音。
灯りを遮った大きな影が、徐々に伸びて我の背中に近づく。
やはり、決着をつけねば帰れそうにないようだ。
「もちろんだ。我を誰だと思っている? 万物を死へ導く幻影の使徒、冷厳のミメシスだぞ? 余程のことがない限り──」
顎を掴んでいた指が離れ、静かに下ろされる。それは、興味を持ってくれた意思表示であるのとともに、用件を早く言えとの意味もあった。
「ちょ、ちょっとフェルム!」
「フシュルルルル……黙っていろベルティナ。さあ、続きを話せ」
「……ああ、話してやろう。とても大切なことなんだが……その……恥ずかしいことだから……ふたりきりで……話せないか?」
頬を赤らめ、物欲しそうな上目遣いでフェルムを見つめる。
当然言うまでもなく、我はこんな顔をしたことなど一度もないし、したくもない。だが、やるしかなかった。
これは……この戦法は、ロアと一体化したが故に思いついた、まさに奇策なのだから。
「はぁぁ!? あんた、とうとう気でもふれたの!? もういいでしょフェルム。さっさと、このバカ女とひとつに──」
ブシャ! ズブシャアアッ!
「ぎぃ?! やぁはぁあああぁぁぁッッツ!!」
擬態を拘束していた何本もの青い触手が、フェルムの怪力によって次々と引き千切られてゆく。
そのたびに、より強烈な異臭を放つドス黒い体液が傷口から噴射し──投げ捨てられて石床で飛び跳ねる触手からも飛び散っていた──その汚液は、我とフェルムの姿を映すほど周囲に溜まっていった。
「な、な、な、なにをしてるのよぉフェルムゥゥゥ!?」
「聞こえていたはずだ。オレはミメシスの話を訊きたい。だからこの場から消えろ、ベルティナ」
「……なんだとぉ!? おまえ……どんだけ愚かなバカ男なんだよ……せっかくこの魅惑のベルティナ様が手助けしてやったってのによぉぉぉぉ……バカはバカ同士、ひとつになってりゃいいのによぉぉぉぉ……」
ベルティナの怒りが頂点に達し、荒々しい口調に変わる。だが、その殺意は我にではなくフェルムに向けられていた。
触手からようやく解放された直後、勢いよく尻餅をついてしまったがすぐに立ち上がり、対峙する奴らの出方を気配を消してうかがう。
このまま共倒れを願いたいところではあるが、そんな悠長な時間はない。しかし、ロアの命を救う手掛かりも見つかってはいなかった。
あとは、残された可能性に賭けるしかない。
それは、この広大な地下迷宮のどこかに我も知らない宝箱が隠されていて、さらには、その中身が回復薬であってくれという、なんとも都合が良すぎる希望的観測だ。絵空事にも程があるとわかってはいるが、それしかもう選択肢は……。
「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉッ!」
先制攻撃を仕掛けたのは、フェルムだった。
一直線に駆け出した肉塊の猛烈な体当たりを、巨大蛞蝓がまさかの跳躍力をみせて飛び跳ねてかわす。
ドォゴォォォォォォォォォン!
そして、長大な背中が直撃した天井が一気に崩落し、石の豪雨が降りそそぐ。
視界も砂煙で覆われ、容赦ない落石に耐えていたフェルムに、今度はベルティナが肉雪崩となって襲いかかった。
「アーッハッハッハッハ! ぺちゃんこにして、そのまま吸収してやるんだから!」
「あいにく、汚物のおまえには興味がないッ!」
ドポォン! ぷちゅぷちゅぷちゅ!
「な……嘘でしょ!?」
両手を突き上げたフェルムが、何倍も体格差のあるベルティナの巨躯を受け止める。まさか、これほどまでの怪力の持ち主だったとは。正直関心してしまったが、おとなしく静観している場合ではない。
今なら無事に逃げられるはず。
我は走った。フェルムの脇をすり抜けて、そのまま壁際を全速力で駆け抜ける。
「うぬっ!? ミメシス、どこへ行く!? 待てッ!」
そんなことを言われて待つ奴など、誰もいない。
「さらばだ、フェルム! 話の続きを楽しみにしていろよ!」
言いながら思わず頬が緩んでしまった。やれやれ、これもロアの影響なのだろうか。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ! ミメシスゥゥゥゥッ!!」
「──!?」
ベルティナを掴んだままの体勢で回転を始めたフェルムが、次第に加速して勢いを増す。
「ちょっとおおおおお!? やめなさいよ、あんたぁぁぁぁぁ!」
「でぃぃぃぃりゃあああああああッ!!」
そしてまさかの、ベルティナの巨体をこちらにめがけて投げ飛ばしてみせたのだ。
「──ハッ!」
ぶちゅん、ガゴゴォォォォォォン!
間一髪のところで我は横へ飛び込み、汚物の巨大弾丸を無事にかわす。先程の天井と同様、被弾した壁面が粉々に碎け散って大穴を空けた。
「……ん……くっ、低能でもさすがは闇の使徒だな……ムッ?」
「チュウ!」
腹這いの我の目前を走り去る一匹の銀色ネズミ。
いや、もう一匹。さらにまた一匹……こいつは……エレロイダラット。冒険者や魔物たちからも金品や所有物を盗む、小型の盗っ人モンスターだ。
見上げれば、大穴から続々とエレロイダラットが逃げ出していく。どうやら彼らの棲家に直撃したようだ。
「!」
こんなことが……奇跡は本当にあるのか。
うつ伏せの状態からすぐに起き上がり、大穴をめざして走りだす。
巣穴をのぞけば、まばゆいばかりの金銀財宝に埋もれたベルティナが大きな腹をみせて気絶していた。
「こいつは……凄いな……」
一歩足を踏み入れる。大穴から射し込む松明の灯りに照らされて、黄金色に床一面が輝く。その正体は、魔界最強の軍事国家が悪戯に発行した金貨だ。そして、すぐ手が届く距離にあったのは、数千年も昔に滅びた竜人族の宝具。こいつを使えば、地上界程度なら征服するのに一年はかからないだろう。
ほかにも、神話に残る聖剣に禁忌の呪術が記された魔導書が惜し気もなくあちらこちらに散らばっていた。もちろん、それらの財宝にもベルティナにも興味はない。我が探す物、それは──。
「あったぞ、ロア!」
崩れ落ちた真っ赤な宝石の山の上には、乱雑に置かれた女性用の魔法衣と下着に杖、それに革製のポーチ。このポーチの中には、万能薬がひとつ入っていたはずだ。
これで助けられる。ロアの装備品をポーチにしまい込み、それを腰に巻いて身につけた。
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