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新章突入! ラストダンジョンで勇者パーティーに捨てられたから、あたしお家に帰りたいです。
迷宮の門番フェルム
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例外はあれど、我は相手の姿や能力をそっくりに真似ることができる。ただし、回復魔法だけは使えない。
……だが、死を遅らせることなら可能だ。
「──ハッ!」
両手を横たわるロアにかざし、簡単には死なせないための秘術を施す。本来は拷問のときに使う技なので苦痛が続いてしまうが、今はこうするしかない。
「うっ……うう……」
四本の矢が胸に突き刺さった惨たらしい姿のロア。
血液を大量に失ったために顔色はすっかりと赤みが消え、透明感こそあるものの、この部屋の大理石と同じく淡黄色に変わっていた。意識がないことだけが唯一の救いだろう。
「我としたことが……こんな単純な仕掛けに気づけなかったとは、どうかしている。すまない、ロア」
宝箱に隠された罠で宿主が瀕死の重傷を負ってしまい、致し方なく我は、再度プリシラの姿になってこうして現れていた。
このままじっとしていても、無駄に我の生命力が削られてしまう。
出口を探して辺りを見まわす。
転がり落ちてきた穴すら見当たらない。
「そんなバカな……む?」
それらしい壁に近づいて触れれば、指先が壁の中へとのみ込まれていく。隠されてはいるが、落ちてきた穴は確かにそこにあった。
こんな急勾配の道を重傷のロアを抱きかかえては上れないし、そもそも身体を動かすことすら危険な状態だ。
ほかの壁や床の上を探るが、別の隠し通路は見つけられなかった。
とすれば、あとは宝箱が怪しい。
順番に中をのぞいて底や側面を調べる。
宝箱を横へ動かしもしてはみたが、仕掛けはどこにもなかった。
残すは、ひとつ──。
見つめる先に、忌ま忌ましいあの宝箱。
やけに大きいそれは、不気味な存在感を放ちながらロアの向こう側で口を開けていた。
しゃがみ込んで中を探ると、連射式のクロスボウが仕掛けられていて、その下に小さなボタンが隠されていた。
躊躇うことなく、ボタンを指先で押す。
なんと、部屋全体が下へと動き始め、隠し通路があった壁に新たな穴が現れた。
「……おまえを置いて行くしかなさそうだ」
返事をしないおしゃべりな少女を相手に独りごつ。やはり、我はどうかしてしまったようだ。
「待っていてくれ、ロア。必ず戻ってくる」
念のため、徘徊するモンスターの餌食にならないよう、幻影魔法を唱えてロアの姿と気配を完全に消す。
我にもロアにも時間はない。
穴をくぐると、そこはラストダンジョンの最深部──終焉の起源を守る地下迷宮に繋がっていた。
石造りの迷宮を進む。
行き先は明白ではないが、我はこの迷宮すべてを網羅している。それは闇の使徒全員にも言えることで、きっとヴァインも光の勇者たちを先導しているはずだ。
瀕死のロアを救うには、万能薬が必要。もしくは、回復魔法を得意とする術者。
考えるまでもなく、このラストダンジョンにおいては、道具を見つける選択肢のほうが現実的であろう。
だが、そう都合よく宝箱に入っているわけでもない。
遠くの片隅に置いてある宝箱を見つめる。たしか中身は空っぽで、近づくとあの通路一帯が爆発する仕掛けになっていた。
このまま進み続ければ終焉の起源へたどり着くだけでしかない。我は焦っていた。
(罠以外、宝箱がどこにあってなにが入っているのか知らされていないからな……ひとつずつ地道に探して開けていくしか──ムッ!? この気配は……闇の使徒……!)
まさかの同胞の出現。
同じ闇の使徒とはいえ、我々は仲良し倶楽部ではない。これまでも何度か、ほんの些細なことで互いに戦闘を繰り返してきた烏合の衆なのだ。
──シュゴォォォォォォッッッ!
邪悪な臭気を含んだ風が周囲に吹き荒れ、視界の景色すべてが揺れ動く。
やがて現れたのは、肉体の限界を超越した強靭な茶褐色の筋肉と腰まで伸びる艶やかで美しい黒髪の持ち主。
ただし、その顔には皮膚が無い。剥き出しの血走った眼球と獣のような歯並びが不気味なそいつの名は、闘争のフェルム。我にとって一番厄介な奴が迷宮の門番を任されていたとは……。
「フシュルルルル……ほう、誰かと思えば、めずらしい。〝囚われの姫君〟ではないか」
「姫君ではない。フェルム、邪魔だ。そこをどけ」
「フシュルルルル……感じないか? ダ=ズール様の偉大なる闇の力と波動を。もうすぐ、この世のすべてが闇へと還る。オレも、おまえも、やっとひとつになれるのだ」
言いながら両手のひらを見つめたフェルムは握り拳をつくり、おぞましい顔を我に向けた。閉じられているはずの牙から、ゆっくりと唾液が床のタイルにまで滴り落ちる。
「そう考えると、光の側に立つのも悪くはないな。いっそこの場で貴様を倒してもよいが、我に時間はない。穏便にもう一度だけ言う、そこをどけ」
「なぜだミメシス? 終焉が近づくこのときでさえも、なぜオレを拒絶する?」
「フッ、ならば逆に問おう。どうして拒絶されるのか、なぜ貴様はいつまでたっても理解できんのだ?」
そんな我の言葉にフェルムは鼓膜が破れんばかりの咆哮を上げると、なにも答えないまま猛突進してきた。
……だが、死を遅らせることなら可能だ。
「──ハッ!」
両手を横たわるロアにかざし、簡単には死なせないための秘術を施す。本来は拷問のときに使う技なので苦痛が続いてしまうが、今はこうするしかない。
「うっ……うう……」
四本の矢が胸に突き刺さった惨たらしい姿のロア。
血液を大量に失ったために顔色はすっかりと赤みが消え、透明感こそあるものの、この部屋の大理石と同じく淡黄色に変わっていた。意識がないことだけが唯一の救いだろう。
「我としたことが……こんな単純な仕掛けに気づけなかったとは、どうかしている。すまない、ロア」
宝箱に隠された罠で宿主が瀕死の重傷を負ってしまい、致し方なく我は、再度プリシラの姿になってこうして現れていた。
このままじっとしていても、無駄に我の生命力が削られてしまう。
出口を探して辺りを見まわす。
転がり落ちてきた穴すら見当たらない。
「そんなバカな……む?」
それらしい壁に近づいて触れれば、指先が壁の中へとのみ込まれていく。隠されてはいるが、落ちてきた穴は確かにそこにあった。
こんな急勾配の道を重傷のロアを抱きかかえては上れないし、そもそも身体を動かすことすら危険な状態だ。
ほかの壁や床の上を探るが、別の隠し通路は見つけられなかった。
とすれば、あとは宝箱が怪しい。
順番に中をのぞいて底や側面を調べる。
宝箱を横へ動かしもしてはみたが、仕掛けはどこにもなかった。
残すは、ひとつ──。
見つめる先に、忌ま忌ましいあの宝箱。
やけに大きいそれは、不気味な存在感を放ちながらロアの向こう側で口を開けていた。
しゃがみ込んで中を探ると、連射式のクロスボウが仕掛けられていて、その下に小さなボタンが隠されていた。
躊躇うことなく、ボタンを指先で押す。
なんと、部屋全体が下へと動き始め、隠し通路があった壁に新たな穴が現れた。
「……おまえを置いて行くしかなさそうだ」
返事をしないおしゃべりな少女を相手に独りごつ。やはり、我はどうかしてしまったようだ。
「待っていてくれ、ロア。必ず戻ってくる」
念のため、徘徊するモンスターの餌食にならないよう、幻影魔法を唱えてロアの姿と気配を完全に消す。
我にもロアにも時間はない。
穴をくぐると、そこはラストダンジョンの最深部──終焉の起源を守る地下迷宮に繋がっていた。
石造りの迷宮を進む。
行き先は明白ではないが、我はこの迷宮すべてを網羅している。それは闇の使徒全員にも言えることで、きっとヴァインも光の勇者たちを先導しているはずだ。
瀕死のロアを救うには、万能薬が必要。もしくは、回復魔法を得意とする術者。
考えるまでもなく、このラストダンジョンにおいては、道具を見つける選択肢のほうが現実的であろう。
だが、そう都合よく宝箱に入っているわけでもない。
遠くの片隅に置いてある宝箱を見つめる。たしか中身は空っぽで、近づくとあの通路一帯が爆発する仕掛けになっていた。
このまま進み続ければ終焉の起源へたどり着くだけでしかない。我は焦っていた。
(罠以外、宝箱がどこにあってなにが入っているのか知らされていないからな……ひとつずつ地道に探して開けていくしか──ムッ!? この気配は……闇の使徒……!)
まさかの同胞の出現。
同じ闇の使徒とはいえ、我々は仲良し倶楽部ではない。これまでも何度か、ほんの些細なことで互いに戦闘を繰り返してきた烏合の衆なのだ。
──シュゴォォォォォォッッッ!
邪悪な臭気を含んだ風が周囲に吹き荒れ、視界の景色すべてが揺れ動く。
やがて現れたのは、肉体の限界を超越した強靭な茶褐色の筋肉と腰まで伸びる艶やかで美しい黒髪の持ち主。
ただし、その顔には皮膚が無い。剥き出しの血走った眼球と獣のような歯並びが不気味なそいつの名は、闘争のフェルム。我にとって一番厄介な奴が迷宮の門番を任されていたとは……。
「フシュルルルル……ほう、誰かと思えば、めずらしい。〝囚われの姫君〟ではないか」
「姫君ではない。フェルム、邪魔だ。そこをどけ」
「フシュルルルル……感じないか? ダ=ズール様の偉大なる闇の力と波動を。もうすぐ、この世のすべてが闇へと還る。オレも、おまえも、やっとひとつになれるのだ」
言いながら両手のひらを見つめたフェルムは握り拳をつくり、おぞましい顔を我に向けた。閉じられているはずの牙から、ゆっくりと唾液が床のタイルにまで滴り落ちる。
「そう考えると、光の側に立つのも悪くはないな。いっそこの場で貴様を倒してもよいが、我に時間はない。穏便にもう一度だけ言う、そこをどけ」
「なぜだミメシス? 終焉が近づくこのときでさえも、なぜオレを拒絶する?」
「フッ、ならば逆に問おう。どうして拒絶されるのか、なぜ貴様はいつまでたっても理解できんのだ?」
そんな我の言葉にフェルムは鼓膜が破れんばかりの咆哮を上げると、なにも答えないまま猛突進してきた。
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