2 / 55
新章突入! ラストダンジョンで勇者パーティーに捨てられたから、あたしお家に帰りたいです。
ひとりぼっちの冒険者
しおりを挟む
完璧すぎる静寂。
視線の先には、もう誰もいない。
とうとうあたしは、異次元空間のラストダンジョンでひとりぼっちになったのだ。
ざわついていた胸の奥が、突然の別れを告げられてからずっと苦しかった心が、さらに締めつけられて、壊れそうになる。
心音が速まり、鳥肌も立つ。
感じるはずのない冷気に包まれて、この身が足もとから凍っていくようだ。
「どうして……あたしだけなのよ……」
この憤りを、今さらどこへ向ければよいのだろう?
どうせなら平手打ちじゃなくて、いっそのこと全魔力を使った最上級攻撃魔法のフルコースで、マルスの大バカ野郎を髪の毛一本残さずに、この世から綺麗さっぱり消し去ってやればよかった。
そう強く後悔をしていると、邪悪な気配が辺りに立ち込めてくる。
このフロアへたどり着いたとき、あたしたちのパーティーは何匹か見たこともない魔物を倒してから暗黒騎士ヴァインと戦闘になった。
あれから時間がそれなりに経過しているので、そろそろ次の魔物が現れてくる頃なのかもしれない。
やって来た道を振り返る。
今までのところ、ラストダンジョン内の各フロアへの移動には、階段ではなくて床に血で記された魔法円で瞬間移動をしていた。
それは、大邪神ダ=ズールの挑戦状でもあった。自分のいる最深部までやって来いと、そう挑発的に、わざと御親切に導いているのだ。
でも……先に進むだけじゃなくて、引き返すことも出来るのかな?
周囲の邪気が、よりいっそう強くなってきた。
考えてばかりでは、未知の相手との戦闘が始まってしまう。正直、うら若き乙女のあたしは、たったひとりで凶悪な怪物に立ち向かいたくはない。
「冗談じゃないわよ……絶対に生きて、お家に帰ってやるんだから!」
そう自分に言い聞かせながら、走りだす。
これでもあたしは、名家のお嬢様だ。
王都の中心部にある大邸宅で安穏と暮らしていたあたしは、マルスたちとひょんなことから出会って、彼らの生き方に刺激を受けた。
親に決められた道を進むだけの人生が嫌で、一緒に冒険の旅へ出たのに……こんな惨めな終わり方だけは、絶対にしたくない。
静寂が駆ける靴音で破られ、小刻みに吐き出される二酸化炭素がそのあとに続く。
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ……!」
脇腹が痛い。そもそも運動が苦手だから、毎日がんばって深夜まで勉強をして、国立魔法学院を首席で卒業したのに──。
「ハァ、ハァ……マルスの奴……絶対に……ハァ、ハァ……許さない……!」
魔法円があった。
どうやら、使用後も消えてはいなかったみたいだ。うまくいけば、このままひとつ前のフロアへ戻れて、やがてはラストダンジョンの外まで無事に脱出できるはずだ。
「よっしゃあー!」
息を整えつつ、駆ける足を徐々に緩めてから、魔法円の前で立ち止まる。
さらに深く呼吸をして、片足を血で描かれた古代文字に乗せようとしたあたしだけど、背中からおもいっきり倒れて転んでしまった。装備しているハーフマントの裾を、誰かが強く引っ張ったからだ。
あまりの痛さに声を出せずにいると、そんなあたしを見下ろす金色の肌をした一匹の巨大な豚人族と目が合った。
やばい。
やばすぎる。
この体勢だと、逃げることなんて無理だ。
それに、金色の肌をした豚人族なんて見たことがない。絶対にレアモンスターで、相当手強いに違いないだろう。とりあえずあたしは、ゴールデンオークと心の中で命名する。
(今から魔法を詠唱しても、距離が近過ぎて先制攻撃を受けちゃう……って、めっちゃあたしのこと見てるし!)
いつ攻撃をされてもおかしくない状況なのに、どういうわけか、ゴールデンオークはなにも仕掛けてはこなかった。
その代わり、鼻息がかなり荒くて涎も垂らしてるし、それがまた結構な異臭を放っていた。
「グルルルル……」
と、ゴールデンオークの顔がわずかに揺れ動く。
見つめる先には──。
(えっ、やだ……!)
どうやら、さっき転んだ拍子にあたしが穿いている魔法衣のミニスカートがめくれてしまい、かなり際どいところまで太股が露になっていたようだ。
急いで両膝を立てながら片手で裾を掴み、とりあえず大切なところだけは、しっかりと隠す。
そして、あたしは思い出した。
豚人族は繁殖力が旺盛で、他種族と交配が可能であるという最悪な事実を。
冒険の旅に出てから、命を落としそうな危険な場面を何度も経験してきた。その中には、純潔を奪われそうなエッチな出来事もあったけど、なんとか奇跡的に貞操は守り抜けた。
でも、さすがに今回は……誰も助けてはくれない。自分自身の力で、この危機を切り抜けなければならないのだ。
(どうしよう……どうすればいいの……)
ゴールデンオークとふたたび視線が合う。
好色な目つきで笑っているように見えるのは、恐れからの気のせいだと信じたい。
「ウェッヘッヘ……エレロイダに若い雌の人間が現れるなんて、夢じゃねえだろうな? まあ、オイラは夢でもエッチしちゃうけどね♪」
気のせいじゃなかった。
このままだと確実にヤられる。
あたしの純潔を、こんなブタ野郎に散らされてたまるものですか!
『地獄の業火よ……豊沃の大地を突き破り、我の前に立ち塞がる壁を燃やし尽くせ……』
「ブヒッ!?」
攻撃魔法の詠唱に気づいたゴールデンオークが、寝そべるあたしの髪の毛を掴もうと手を伸ばす。だけどあたしは、これを待っていた。
「てやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ほぼ同時に、あたしも右手の拳をゴールデンオークの手のひらにぶち当てた、次の瞬間──。
──プスッ!
純銀の指輪に仕込んである毒針が、ブタ野郎の急所にクリティカルヒットした。
一か八かの賭けに、勝利したのだ。
「うおっ……ブッ……ヒヒィ……」
刺された手を押えながら苦しみだしたゴールデンオークは、数歩後ろへよろけてから泡を噴き、膝から崩れ落ちて死んだ。
視線の先には、もう誰もいない。
とうとうあたしは、異次元空間のラストダンジョンでひとりぼっちになったのだ。
ざわついていた胸の奥が、突然の別れを告げられてからずっと苦しかった心が、さらに締めつけられて、壊れそうになる。
心音が速まり、鳥肌も立つ。
感じるはずのない冷気に包まれて、この身が足もとから凍っていくようだ。
「どうして……あたしだけなのよ……」
この憤りを、今さらどこへ向ければよいのだろう?
どうせなら平手打ちじゃなくて、いっそのこと全魔力を使った最上級攻撃魔法のフルコースで、マルスの大バカ野郎を髪の毛一本残さずに、この世から綺麗さっぱり消し去ってやればよかった。
そう強く後悔をしていると、邪悪な気配が辺りに立ち込めてくる。
このフロアへたどり着いたとき、あたしたちのパーティーは何匹か見たこともない魔物を倒してから暗黒騎士ヴァインと戦闘になった。
あれから時間がそれなりに経過しているので、そろそろ次の魔物が現れてくる頃なのかもしれない。
やって来た道を振り返る。
今までのところ、ラストダンジョン内の各フロアへの移動には、階段ではなくて床に血で記された魔法円で瞬間移動をしていた。
それは、大邪神ダ=ズールの挑戦状でもあった。自分のいる最深部までやって来いと、そう挑発的に、わざと御親切に導いているのだ。
でも……先に進むだけじゃなくて、引き返すことも出来るのかな?
周囲の邪気が、よりいっそう強くなってきた。
考えてばかりでは、未知の相手との戦闘が始まってしまう。正直、うら若き乙女のあたしは、たったひとりで凶悪な怪物に立ち向かいたくはない。
「冗談じゃないわよ……絶対に生きて、お家に帰ってやるんだから!」
そう自分に言い聞かせながら、走りだす。
これでもあたしは、名家のお嬢様だ。
王都の中心部にある大邸宅で安穏と暮らしていたあたしは、マルスたちとひょんなことから出会って、彼らの生き方に刺激を受けた。
親に決められた道を進むだけの人生が嫌で、一緒に冒険の旅へ出たのに……こんな惨めな終わり方だけは、絶対にしたくない。
静寂が駆ける靴音で破られ、小刻みに吐き出される二酸化炭素がそのあとに続く。
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ……!」
脇腹が痛い。そもそも運動が苦手だから、毎日がんばって深夜まで勉強をして、国立魔法学院を首席で卒業したのに──。
「ハァ、ハァ……マルスの奴……絶対に……ハァ、ハァ……許さない……!」
魔法円があった。
どうやら、使用後も消えてはいなかったみたいだ。うまくいけば、このままひとつ前のフロアへ戻れて、やがてはラストダンジョンの外まで無事に脱出できるはずだ。
「よっしゃあー!」
息を整えつつ、駆ける足を徐々に緩めてから、魔法円の前で立ち止まる。
さらに深く呼吸をして、片足を血で描かれた古代文字に乗せようとしたあたしだけど、背中からおもいっきり倒れて転んでしまった。装備しているハーフマントの裾を、誰かが強く引っ張ったからだ。
あまりの痛さに声を出せずにいると、そんなあたしを見下ろす金色の肌をした一匹の巨大な豚人族と目が合った。
やばい。
やばすぎる。
この体勢だと、逃げることなんて無理だ。
それに、金色の肌をした豚人族なんて見たことがない。絶対にレアモンスターで、相当手強いに違いないだろう。とりあえずあたしは、ゴールデンオークと心の中で命名する。
(今から魔法を詠唱しても、距離が近過ぎて先制攻撃を受けちゃう……って、めっちゃあたしのこと見てるし!)
いつ攻撃をされてもおかしくない状況なのに、どういうわけか、ゴールデンオークはなにも仕掛けてはこなかった。
その代わり、鼻息がかなり荒くて涎も垂らしてるし、それがまた結構な異臭を放っていた。
「グルルルル……」
と、ゴールデンオークの顔がわずかに揺れ動く。
見つめる先には──。
(えっ、やだ……!)
どうやら、さっき転んだ拍子にあたしが穿いている魔法衣のミニスカートがめくれてしまい、かなり際どいところまで太股が露になっていたようだ。
急いで両膝を立てながら片手で裾を掴み、とりあえず大切なところだけは、しっかりと隠す。
そして、あたしは思い出した。
豚人族は繁殖力が旺盛で、他種族と交配が可能であるという最悪な事実を。
冒険の旅に出てから、命を落としそうな危険な場面を何度も経験してきた。その中には、純潔を奪われそうなエッチな出来事もあったけど、なんとか奇跡的に貞操は守り抜けた。
でも、さすがに今回は……誰も助けてはくれない。自分自身の力で、この危機を切り抜けなければならないのだ。
(どうしよう……どうすればいいの……)
ゴールデンオークとふたたび視線が合う。
好色な目つきで笑っているように見えるのは、恐れからの気のせいだと信じたい。
「ウェッヘッヘ……エレロイダに若い雌の人間が現れるなんて、夢じゃねえだろうな? まあ、オイラは夢でもエッチしちゃうけどね♪」
気のせいじゃなかった。
このままだと確実にヤられる。
あたしの純潔を、こんなブタ野郎に散らされてたまるものですか!
『地獄の業火よ……豊沃の大地を突き破り、我の前に立ち塞がる壁を燃やし尽くせ……』
「ブヒッ!?」
攻撃魔法の詠唱に気づいたゴールデンオークが、寝そべるあたしの髪の毛を掴もうと手を伸ばす。だけどあたしは、これを待っていた。
「てやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ほぼ同時に、あたしも右手の拳をゴールデンオークの手のひらにぶち当てた、次の瞬間──。
──プスッ!
純銀の指輪に仕込んである毒針が、ブタ野郎の急所にクリティカルヒットした。
一か八かの賭けに、勝利したのだ。
「うおっ……ブッ……ヒヒィ……」
刺された手を押えながら苦しみだしたゴールデンオークは、数歩後ろへよろけてから泡を噴き、膝から崩れ落ちて死んだ。
53
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説

追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)

無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話7話。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる