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第2章 上級模範生徒集団、それが生徒会。
職員室にて
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生徒会規約が印刷されたコピー用紙を片触手に、私は職員室の専用席で無糖の缶コーヒーをすする。
上級模範生徒って、なんやねん。
すっかり関西弁に感化された私は、心の中でそうツッコミを入れていた。
「もうりぃ、せん、せいッ!」
はつらつとした明るい声が聞こえたかと思えば、突然両肩をおもいっきり掴まれる。そのまま横から笑顔をのぞかせたのは、花だった。
「なにを見てるんですか? あ、生徒会規約」
私が握るコピー用紙を見ようと、花は前のめりになる。彼女の髪がすぐそばまで近づき、フローラルのほんのりと甘い香りが鼻孔をくすぐった。
「ピープルピッポー」
「えっ? 上級模範生徒について知りたいんですか?」
花は背筋を急に起こし、人差し指を唇にあてながら、少し困ったような表情で考えてみせる。
「うーん……ようするに、成績優秀で品行方正な生徒のことですかねぇ……」
まだ困ったような表情で、さらに続ける。
「あと、比較的裕福な家庭だったり、親御さんのお仕事が会社の偉い人だったり……かな?」
なるほど。ようするに、富裕層と社会的地位の高い人種のことか。
だが、それだけだと生徒会が本来の権限以上に幅をきかせる理由にはまだ足りない。やはり、独自に情報収集をしなければならないようだ。
残りの缶コーヒーを一気に飲みほして机に置けば、そんな私の様子に花が笑い声を上げる。
「ぺポ?」
「ごめんなさい……だって毛利先生、口を尖らせて缶コーヒーを飲むんですもん。かわいいなって。うふふ♡」
かわいい……か。
私は返答に困り、苦笑いをして頭を掻いた。
上級模範生徒って、なんやねん。
すっかり関西弁に感化された私は、心の中でそうツッコミを入れていた。
「もうりぃ、せん、せいッ!」
はつらつとした明るい声が聞こえたかと思えば、突然両肩をおもいっきり掴まれる。そのまま横から笑顔をのぞかせたのは、花だった。
「なにを見てるんですか? あ、生徒会規約」
私が握るコピー用紙を見ようと、花は前のめりになる。彼女の髪がすぐそばまで近づき、フローラルのほんのりと甘い香りが鼻孔をくすぐった。
「ピープルピッポー」
「えっ? 上級模範生徒について知りたいんですか?」
花は背筋を急に起こし、人差し指を唇にあてながら、少し困ったような表情で考えてみせる。
「うーん……ようするに、成績優秀で品行方正な生徒のことですかねぇ……」
まだ困ったような表情で、さらに続ける。
「あと、比較的裕福な家庭だったり、親御さんのお仕事が会社の偉い人だったり……かな?」
なるほど。ようするに、富裕層と社会的地位の高い人種のことか。
だが、それだけだと生徒会が本来の権限以上に幅をきかせる理由にはまだ足りない。やはり、独自に情報収集をしなければならないようだ。
残りの缶コーヒーを一気に飲みほして机に置けば、そんな私の様子に花が笑い声を上げる。
「ぺポ?」
「ごめんなさい……だって毛利先生、口を尖らせて缶コーヒーを飲むんですもん。かわいいなって。うふふ♡」
かわいい……か。
私は返答に困り、苦笑いをして頭を掻いた。
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