幸せバカップル短編集

おがとま

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好きなとこ10個 優しい攻め×酔っ払い受け

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「ねぇ攻めぇ、僕のねぇ、好きなとこ10個言ってぇ?んふふ」

いい感じに酔っ払っている僕の彼氏。いつも可愛いが今日は飛び抜けて可愛い。飲む前はツンツンストレスMAXだったのにこの変わりようだ。いや、MAXだったから甘えたくなったのかな。ほんと可愛い。マジ天使。

「えー?10個だけでいいんですか?」

「僕にそんなにいい所なんてないだろ?」

「受けさんは魅力的ですよ。可愛いし、かっこいいし、仕事できるし信頼されてる。部下さんからよく受けさんに助けられてるって聞きますね。縁の下の力持ちだ。それに僕のことを1番に考えてくれたりえっちの時トロトロになるのも好き。あ!フェラの時の顔大好き。あとはですねー、むっ」

口を手で塞がれてしまった。まだまだ沢山あるのにな。恥ずかしくなっちゃったのかな。受けさんの顔を見てみると真っ赤だった。照れてるのかと思ったけど、瞳から雫がぽろぽろと流れてきて驚く。

「わ!受けさん?!どうしたんですか?酔っちゃいましたか?」

「……僕は、そんなじゃない。そんな僕知らない!言いたいことも言えないし攻めの前ですぐ怒っちゃうし…グス…お前ノンケだったろ…ガッツリ僕男だし、自分に自信ないんだよ。どっか不満のひとつでも言ってみろよ…。」

どうしたんだろう。こんなに弱ってる受けさん初めてだ。仕事で何かあったのかな。溢れてくる涙を指で拭いながら僕はキスをした。

「僕から見えてる受けさんを見せてあげたいな。」

「……は?」

「さっきも言ったように受けさんは魅力的ですよ。僕を飽きさせない。新しい表情をいっぱい見れるし、人間として成長させてくれる。不満をあげるとするなら、自分を過小評価しすぎなとこですかね。でもそこは大丈夫。僕が愛情でカバーしますから!ね?」

「……なんだそれ。ふふ、」

あ、元に戻った。ふにゃっと笑顔を見せた受けさんは僕の膝に乗ったかと思うと直ぐに眠りについた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




「……ごめんなさい」

次の日の朝、目が覚めると申し訳なさそうにこっちを見る受けさんがいた。2人ともソファで寝落ちたんだっけ。謝られることなんてあったっけ?

「受けさん昨日のこと、覚えてますか?」

「……酔いすぎた。変な質問したし変な行動もしたし……反省してる。」

「うーん。なら、僕の質問になんでも答えてくれたら許してあげます。」

許すもなにも僕にとってはご褒美だったので別にいいのだが、少し引っかかることがある。なんでもいいぞと言ってくれたので遠慮なく。

「昨日会社で、何か言われたりされたりしましたか?メンタルよわよわだったので心配だったんです。あ、よわよわな受けさん可愛かったですよ!」

「……あ、う、それはだな……なんというか、」

何とか聞き出した話はこうだった。休憩中に恋人の愚痴会がはじまり、その流れでこうなったら終わりなカップルの話しになった。そこで挙がったのが、「喧嘩しなくなったら終わり」「価値観が合わないと結婚できない」「まず年の差は成功しずらい」等々、微妙に僕達にあてはまり不安になったそうだ。確かに当てはまるが質が違う。喧嘩しないのはお互い気を回してるから、価値観の違いは好みぐらいで不満は無い。年の差は5個あるが気になったこともなかった。なるほど、気にしたこともなかったからこそ不安になっちゃったのか。かわいいな。

「これから不安なことがあったらすぐ話し合いましょう。1人で抱え込むのは寂しいです。」

「うん。ごめん。」

「でも、受けさんが甘えてくるの可愛かったのでもっともっと甘えてください!なんなら今ギューってしますよ?」

受けさんなら恥ずかしがっちゃうかな。そう思ったが、唇に暖かいものが触れる。驚いて目を見開いていると、受けさんが一言。

「なんだよ。ぎゅーだけじゃたりねーよ。」


もうその後はお察しの通り。3時間ぶっ通しでラブラブイチャイチャした。腰が立たなくなった受けさんにポコポコ叩かれてしまった。すっごく可愛かった。ああ、僕の彼氏最高。




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