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あれほど全体を強張らせていたのに、私の白濁を中に受け入れて、喜びに打ち震えたかと思っていたが、突然カクッと力尽きてしまった。
どうやら気絶したみたいだ。
「あぁ、気絶したんだね・・・・・けど、私の許しなくは駄目だよ?まぁ、いい。ならば起こすまでだ・・・・・」

ルードヴィッヒは一旦、夜神の蜜壺から白濁と蜜に汚れた肉茎を引き抜くと、ベッドに座り、気絶している夜神に手をかざす。
手のひらから数本の鎖を生み出すと、折り曲げた肘を通し、細い腹に巻き付き、胸を強調するように巻き付く。

そうして、ゆっくりと鎖が天井に伸びていくと、ぐったりとした夜神の体が徐々に持ち上がる。
そのまま膝立ちにまで持ち上げると、ルードヴィッヒは夜神の体の下に潜り込み、鎖で雁字搦めの足を掴み、己の汚れた、けど、再び硬さを取り戻した熱杭を掴み固定する。
そうして、トロトロと白いルードヴィッヒの欲を垂れ流す蜜口に、埋め込むように狙いを定めると、体を釣り上げている鎖を少し緩ませる。

バチュン!!肌のぶつかる音と濡れた音が部屋に響く。
「!!」
深々と自分の重みで穿かれた蜜壺が戦慄く。
何かに驚いたような雰囲気だったが、目を覚ます気配はない。
もう一度、鎖が巻き付いている体を持ち上げる。夜神とルードヴィッヒの結合部分が現れると、再び鎖が緩み重みで音をたてて肌同士をぶつける。

バチュン!バチュン!と音がしてくる。
「っ!」「ぅ!」息の詰まった声が漏れ出す。何度か行為を繰り返されていると夜神の赤い目が薄っすらと見えてくる。
もう一度、自重による激しい挿入を受け入れる。
「っぁ゛・・・・いっ!なん、ひぃっ!」
「あぁ、やっと起きたのかな?おはよう。あと、四回はイクと言ったよね?まだ、一回目しか受け入れてないからね。ちゃんと頑張ろうね?」
ルードヴィッヒは笑いながら、体を上下に揺らす夜神を見上げる。

気が付いたら皇帝と目線が合った。自分が見下ろす位置にいた。何でこんな位置に?と、分からなかった・・・・なのに、突然、体が音をたててにぶつかる。
湿った音と、乾いた音の両方が自分の下半身から聞こえてくくる。
それと同時に子宮口を穿つものが与える快楽が背筋を震えさせる。
━━━━━歓喜に震えるのだ・・・・・

気絶していたのだと気づくのに少しだけ時間がかかった。
そして、私が動けないことをいいことに、皇帝は自分の力の鎖を操り吊し上げ、自分の上に跨がらせ、私の意思など関係なしに、二度目の欲望を撒き散らすために無理矢理穿いている・・・・・

「いやぁ!!とめて!なんで!!酷いっ!やめぇ・・・・・っぅ!」
意思など関係なく、皇帝の好き勝手される事に憤りを覚え、批難と拒絶の言葉を言いたいのに、再び体が浮遊したと思ったら、自重で落ちていき深々と皇帝の肉茎を埋め込んでしまう。
「文句を言いたいのはこちらだよ?誰が気絶することを許した?私は許可していない。だから文句を言われる筋合いはないよ?それに四度は達すると宣言したのだから、それに付き合うのは当然だろう?あぁ、動けないことは知っているから凪ちゃんは何にもしなくていいからね?私がちゃんと動かしてあげよう」

金色の瞳を楽しそうに歪まして、鎖で巻かれた腰を優しく撫でていく。
その間も夜神は、鎖のせいで皇帝の肉茎を抜けるギリギリまで昇らされると、自分の重みで落ちるを繰り返す。
蜜壺の奥深く、子宮口に何度も皇帝の熱杭ぶつかる。その度に悲鳴のような嬌声をあげて、体をのけ反らせていく。
顔をおとがいごとのけ反らせている顔は酷く混乱している。
赤い瞳は止まらない程涙が出続けている。快楽を含みつつも恐怖、絶望が色濃く瞳を彩っている。
ずっと開きっぱなしの口からは、拒絶と喘ぎ声が交互に出続ける。

「さぁ、二度目を浴びようじゃないか?」
ルードヴィッヒの悦を含んだ声に、夜神は朦朧とした意識で戦慄いた。



あれから騎馬上位で一度、次は鎖の拘束は外されたが手足首にジャラ、ジャラと残骸を残した状態でうつ伏せにされ、逃げようとした夜神の腰を掴み、丸みのある臀部を天井に突き出す格好にさせられ、後背位で三度目の迸りを受け止めた。


そして、再び仰向けになった。
力はほぼ尽きて、なすがままの状態に近い夜神の両手首をそれぞれ掴み、シーツに押さえつける。
苦しくない程度に、けど、重みで動けないように絶妙な力加減で夜神の全身を、ルードヴィッヒの全身で押さえつける。

「下に降りてきているね・・・・だから、ほら・・・・」
押し込むような事はせず、パン!と、腰だけを振ってうねる隘路を、熱杭が掻き分けて進み、目的の蜜が溢れる入口にその熱杭の先端を埋め込むようにうちつける。
「━━━━゛、も・・・・」
声が出なくなりつつある夜神は、吐息混じりに何とかしてやめてもらおうと言葉を出そうとする。
「軽くうちつけるだけで付いちゃうね?けど、それでは楽しくないよね?だから潰してあげようね?子宮を潰してあげる」

「~~~ぃっ!らぁ、ああぁ!」
押し潰すようにルードヴィッヒの鼠径部がグイグイと、無理矢理M字に開かれた夜神の鼠径部と密着するように合わさる。
隘路を掻き分けた熱杭を、すっかり降りてしまった子宮口にグリグリと押し付ける。
すると、そこから痺れが生まれてくる。仙骨あたりがジンジンしてくる。
仙骨を伝い、再び背筋がゾクゾクしてくる。

・・・・だめだ、また・・・・
「いっ~~~~~」
絶頂で達してしまう。仰け反ってその暴れ狂う熱を発散させたいのに、皇帝が覆いかぶさるように上にのり、腰を反らしたいのに出来ない。
そのせいで、熱が籠もってしまう。消化不良で増々可笑しくなる。
なのに、自分を深々と穿く皇帝は動きを止めない。グリグリと押し付けていたと思ったら、今度は腰だけを叩きつけるようにしていく。

蜜壁を、感じるたびにキュッと、締め付ける蜜壁を遠慮なしに我物顔で熱杭が行き来する。
雁首で蜜壁を擦り、白濁と蜜をかき混ぜ泡立たせ、蜜口から外に掻き出す。
二人の合わさった物は媚肉を伝い、秘孔を濡れさせて、蔦薔薇の織地模様のシーツが濡れていく。

ジュブ、ジュブと、耳を塞ぎたくなるような音が絶え間なく聞こえる。
耳を塞ぎたいのに、無理矢理覆いかぶさった体を押しのけたいのに、掴まれた手は振り払うことも出来ない。

「やぁめぇぇ・・・・━━━ぁ━━━━!!」
声も満足に出ない。体も力が出ない。受け入れ続けるのが辛い。早く終わらせて。この快楽地獄から・・・・・・

「またイッたのかな?これで何回目かい?二十回目?三十回目?私はたったの三回なのに・・・・不公平だね?私も同じくらいしていいかい?」
とんでもない事を軽く言ってくる皇帝に夜神は恐怖した。
「やぁぁ・・・・」
そんな事をしたら間違いなく死んでしまう。腹上死などもってのほか!恥だ!
満身創痍だが、最大限力が出る範囲で頭を左右に振って拒否する。
「そうか、残念。なら、最後の一回ぐらい、ちゃんと受け止めなさい。我儘は許さないよ?」

涙がとまらない赤い瞳を、愉悦した金色の瞳で見下ろし、尖った犬歯を見せて笑う。
よがり狂う赤い唇に惑わさせ、息も絶え絶えな状態だと知っているのに、塞ぎ、口内を貪り尽くす。
「う゛っ・・・・・ん~~~」
上の口は皇帝の肉厚の舌が、奥に隠れた夜神の舌を絡め、扱き、吸い、甘噛をする。
歯列をなぞり、硬口蓋を舐め上げる。二人の唾液が夜神の口の端から溢れ伝い落ち、首を白練色の髪を汚す。

下の口は皇帝の熱い肉茎が隘路を掻き分け、奥を何度も打ち付けていく。その度に甘美な痺れが体を駆け抜けていく。
二人の混ざった欲望を掻き出し、結合部分を濡らし、卑猥な粘ついた水音をさせている。

上下の口を隙間なく塞がれ、責め立てられている夜神の意識は既に朦朧とし始めていた。
少しの刺激で体は震える。触れられる所からむず痒い甘い痺れが生まれる。
それなのに、特に感じる部分を熱いもので責められるのだ。可笑しくなるのは当たり前だ。

「ん゛━━━ん~~っ・・・あっ、いっっ!!」
抑え込まれていた手首が解放されたと思ったら、今度は項を通して、完全に抱きしめられる格好になる。
逃げ場などないほどに、隙間なく剥き出しの裸の肌が触れる。
耳元では皇帝の荒い息遣いが聞こえてくる。
「ハァ、ハァ・・・・・クッ・・・そろそろ出そうか・・・・私に抱きついてもいいの、にそれをしないのは意地なのかな?まぁ、いい」

ルードヴィッヒは非難したが、夜神ならしそうだと思って軽く抗議だけしておいた。
手首を掴むことをやめて、自由にさせた。そして、抱き締められたら自然と私に抱きついてくれると思っていた。
けど、実際は違う。シーツを掴み、握りしめ、抱きつく素振りは見せない。

以前、ローレンツは私に言っていたなぁ・・・・・
『白いお嬢さんは正気になる事はあるのですか?』
普段は私の愛らしいお人形さんピュップヒュンだが、私に組み敷かれ、穿かれ、受け入れている時だけ正気に戻る。

きっと、今も正気に戻って、拒む意思表示として私に縋るのではなく、シーツを掴んでいるのだろう・・・・
仕方ないね・・・・けど、どんなに拒んでも私のものを受けいれることには間違いないのだがね?

「はぁ・・・・・あぁ、そろそろ中に出そうか?ちゃんと奥に注いであげようね?「ありがとうございます」は?」
「下さい」「もっと」絶対に自分から言わない言葉を聞きたくて何度も強要させている。
その度に、途切れながらも何とか言う姿が堪らなく愛らしい。
「言いなさい?「ありがとうございます」は?凪・・・・・」

凪・・・・何処かで聞いた。私を呼ぶ声を。何だか随分と聞いていないような・・・・懐かしい・・・・
「ありがとうございます」この言葉を言えばいいのかな?何に対してか分からないけど言わないと・・・・

「ああっ!いっ・・・あり、がぁぁ━━と・・・ひゅ、っぁ!ごぉ・・じゃぁぁ、ますっ!!ああぁぁぁ━━━」
逃げ場などないと知らしめる様に体は密着している。互いに高い体温を共有し、汗ばみ、濡れた肌が気持ち悪い。

ズン、ズン!と下から突き上げられる。限界ギリギリまで奥に打ち付けられる。
そうして、食い千切ると揶揄するぐらい締めていくのだ。
だから分かってしまう。皇帝も限界が近いと・・・
膨らみ、いつでも蜜壺を白濁に染め上げる準備は出来ている。後は皇帝の気分次第だ。

「上手にお強請り出来るじゃないか凪・・・ご褒美だ。ちゃんと受け取りなさい・・・・くっ!」
耳元で笑いを含み、けど、切羽詰まった唸り声がして、何かを解放した声が聞こえる。

けど、それを気にする余裕など既になかった。
突き上げられられて、限界まで打ち込まれる熱杭の振動が子宮を満たし、いつしかそれが甘い痺れに変わる。
そこから、脊髄に行き、全身に行き渡る。腰を足裏を頭を痺れさせる。

もっと、もっと痺れたい

いつしか貪欲なまでに欲しがる。それが現れたのか皇帝の熱杭をギリギリと締め上げている蜜壺は、その形を熱を感じ取る。
そして・・・・

熱杭から放たれる熱い迸りを子宮で受け止める。
じわぁーと、熱が広がり中を満たしていく。
それと、同時に自分の中にある何かが弾けた。
頭がまっ白になってしまう。全身が雷に打たれたようにビクビクしてしまう。仰け反りたいのに出来ない。けど、関係なく押しのける勢いで腰を頤を反らしていた。

けど、言葉は違った。それは感情も一緒だった。
「いやぁぁ!」
ちっとも幸せだと思わない。絶望が恐怖が押し寄せる。頭も心もそれが満たしていく。
「はぁ、はぁ・・・・はははっ、また、受け入れたね?凪ちゃんの腹はいつ膨れて来るのかな?そろそろ孕んでもいいんだよ?私は歓迎するよ?」

恐怖の言葉が耳を通り過ぎていく。いつ孕んでも可笑しくない状態だ。
残滓を全て注ぐためユル、ユルと腰を動かしていく皇帝を見てしまった。
法悦、悦楽、快楽、貶み・・・・全てが混じった複雑な視線を金色の瞳が放つ。
それを受け止めて恐怖と共に寒気がする。そして、意識が混濁してくる。

瞼が重い・・・・
意識が霞んでくる・・・・
もう、だめだ・・・・

恐怖や絶望、困惑、悲しみ、悔しさ・・・・
頭の中はそれで支配されていたが、意識の混濁には対抗出来なかった。
一粒の涙を流して、瞼を閉じ意識を投げ出した。
全てから逃げるように
耐えきれなくて逃げるように
逃げていった

夜神は意識を手放して気絶した。
そして、男女の事情の匂いと、ルードヴィッヒの荒い息と笑い声だけが部屋を満たしていた。
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