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閑話 イタリア共同演習1
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『以上が、演習内容です。三日間互いに力を高めあいましょう』
カルロ中佐が説明のあと、三日間の檄を飛ばしていく。それを聞いて夜神は「よし!」と軽く拳を握る。
三日目はどうせ、全方位から攻撃を受けること間違いなし!と、長谷部室長から言われているので、その件については「許可する。全力で思いっ切りやれ」と許可をもらっている。
許可が出ているので、こちらとしても有り難い。なので有意義な演習になりそうだ。
色々な説明が終わり、昼から演習に向けて一時解散となったので、自分達の泊まる軍の宿舎に向かおうとしていたとき、後ろから名前を呼ばれる
『夜神中佐、久しぶりですね。やはりモニター越しでなく、直に会えて嬉しいよ』
笑顔で話してくるのは、今回の指揮をとるカルロ・ベルナルディ中佐だ。
『お久しぶりです。ベルナルディ中佐、三日間宜しくお願いします』
夜神は軽く会釈して、挨拶を交わす。
ベルナルディ中佐はそんな夜神をみて満面の笑みで握手をしようと手を伸ばしてくるが、二人の間に七海が立つ。
『よう!カルロ中佐久しぶりだな。元気にしていたか?今回の演習楽しみにしているぞ』
伸ばしていた手を七海が無理やり握って、ブンブンと激しく振りながら握手する。
そのやり取りに呆気にとられたベルナルィ中佐だったが、七海が相手だと分かると「はははっ」と軽く笑い七海を見る。
『久しぶりだな!虎。元気だったか?今回の三日目は我が軍が必ず勝者になるからな。その時は君の素晴らしい案を実行させて頂くよ』
『相変わらず気が早いな。勝つのはこちらだよ。何だって長谷部室長から「全力で叩き潰せ」と命令が出てるからな。うちの夜神中佐は必ず叩き潰すぞ。そこのところ宜しくな』
無精ひげを撫でなら、夜神の方を見るといつもの微笑みでベルナルディ中佐を見る。
ベルナルディ中佐はそんな夜神の微笑みを見て、何故か笑顔で夜神に向かってくる。
『相変わらず、君の笑みはステキだね。それは私だけに向けられたものと思っていいのかい?』
『ベルナルディ中佐』
『カルロと名前では読んでくれないのかい?ツレナイね』
グイグイと来るベルナルディ中佐に、夜神は少し苛つきながらも、何とか冷静になる。
相変わらず、意味が分からない。庵君でさえ名字で呼ぶのだから、ベルナルディ中佐も名字で呼んでなにが気に食わないのだ。
それに笑顔は基本誰にでもする。何を勘違いしているのか本当に分からない。
夜神はベルナルディ中佐の言っている事に対して、疑問ばかりだが、何とか落ち着きを取り戻し、無表情でベルナルディ中佐を見て口を開く
『中佐。相変わらず意味のわからない事ばかりおっしゃる。あなたがどう思うかは興味ありませんが、無駄な事ばかり考えていたら足元を掬われますよ』
『相変わらず、手厳しいですね。まーそこもいいんですがね。でもこれ以上は辞めときましょう。色々と嫌われたくないので』
ニヤリと笑い、夜神達のもとから去っていく。
「相変わらず、色んな意味で元気な奴だ。夜神、三日目はマジで気をつけたほうがいいかもな。ありゃーなんか裏がありそうだ」
「はーっぁ?元はと言えば虎次郎が変な提案するからでしょう!そのせいで毎回、大変なんだからね」
夜神は七海を思いっ切り睨んで、腕を組む。後ろに般若が見えそうなぐらい、顔が恐ろしくなっている。
「毎回張り合いがあっていいだろう?切磋琢磨でいいじゃないか。単調な人生つまらないからな」
「単調でけっこう。平和主義だから」
「お前が平和主義とか言うな!槍が降る。とりあえず宿舎にいこうぜ。俺たちも色々と作戦を考えないとな。とりあえずは演習をお互い頑張ろうぜ。昼メシ食ったら早速だからな」
昼から演習が始まるので、一度宿舎に戻り昼ご飯を食べてから、演習開始だ。
二日間は緊張を持って互いに高めあえるが、三日目は色々と気乗りしない。
夜神は「ふーっ」と深いため息をして、宿舎に向って歩き出した。
カルロ中佐が説明のあと、三日間の檄を飛ばしていく。それを聞いて夜神は「よし!」と軽く拳を握る。
三日目はどうせ、全方位から攻撃を受けること間違いなし!と、長谷部室長から言われているので、その件については「許可する。全力で思いっ切りやれ」と許可をもらっている。
許可が出ているので、こちらとしても有り難い。なので有意義な演習になりそうだ。
色々な説明が終わり、昼から演習に向けて一時解散となったので、自分達の泊まる軍の宿舎に向かおうとしていたとき、後ろから名前を呼ばれる
『夜神中佐、久しぶりですね。やはりモニター越しでなく、直に会えて嬉しいよ』
笑顔で話してくるのは、今回の指揮をとるカルロ・ベルナルディ中佐だ。
『お久しぶりです。ベルナルディ中佐、三日間宜しくお願いします』
夜神は軽く会釈して、挨拶を交わす。
ベルナルディ中佐はそんな夜神をみて満面の笑みで握手をしようと手を伸ばしてくるが、二人の間に七海が立つ。
『よう!カルロ中佐久しぶりだな。元気にしていたか?今回の演習楽しみにしているぞ』
伸ばしていた手を七海が無理やり握って、ブンブンと激しく振りながら握手する。
そのやり取りに呆気にとられたベルナルィ中佐だったが、七海が相手だと分かると「はははっ」と軽く笑い七海を見る。
『久しぶりだな!虎。元気だったか?今回の三日目は我が軍が必ず勝者になるからな。その時は君の素晴らしい案を実行させて頂くよ』
『相変わらず気が早いな。勝つのはこちらだよ。何だって長谷部室長から「全力で叩き潰せ」と命令が出てるからな。うちの夜神中佐は必ず叩き潰すぞ。そこのところ宜しくな』
無精ひげを撫でなら、夜神の方を見るといつもの微笑みでベルナルディ中佐を見る。
ベルナルディ中佐はそんな夜神の微笑みを見て、何故か笑顔で夜神に向かってくる。
『相変わらず、君の笑みはステキだね。それは私だけに向けられたものと思っていいのかい?』
『ベルナルディ中佐』
『カルロと名前では読んでくれないのかい?ツレナイね』
グイグイと来るベルナルディ中佐に、夜神は少し苛つきながらも、何とか冷静になる。
相変わらず、意味が分からない。庵君でさえ名字で呼ぶのだから、ベルナルディ中佐も名字で呼んでなにが気に食わないのだ。
それに笑顔は基本誰にでもする。何を勘違いしているのか本当に分からない。
夜神はベルナルディ中佐の言っている事に対して、疑問ばかりだが、何とか落ち着きを取り戻し、無表情でベルナルディ中佐を見て口を開く
『中佐。相変わらず意味のわからない事ばかりおっしゃる。あなたがどう思うかは興味ありませんが、無駄な事ばかり考えていたら足元を掬われますよ』
『相変わらず、手厳しいですね。まーそこもいいんですがね。でもこれ以上は辞めときましょう。色々と嫌われたくないので』
ニヤリと笑い、夜神達のもとから去っていく。
「相変わらず、色んな意味で元気な奴だ。夜神、三日目はマジで気をつけたほうがいいかもな。ありゃーなんか裏がありそうだ」
「はーっぁ?元はと言えば虎次郎が変な提案するからでしょう!そのせいで毎回、大変なんだからね」
夜神は七海を思いっ切り睨んで、腕を組む。後ろに般若が見えそうなぐらい、顔が恐ろしくなっている。
「毎回張り合いがあっていいだろう?切磋琢磨でいいじゃないか。単調な人生つまらないからな」
「単調でけっこう。平和主義だから」
「お前が平和主義とか言うな!槍が降る。とりあえず宿舎にいこうぜ。俺たちも色々と作戦を考えないとな。とりあえずは演習をお互い頑張ろうぜ。昼メシ食ったら早速だからな」
昼から演習が始まるので、一度宿舎に戻り昼ご飯を食べてから、演習開始だ。
二日間は緊張を持って互いに高めあえるが、三日目は色々と気乗りしない。
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