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「何となくですが、庵君が変な目で見られているのは分かりました。ですが、教育係何ですから親交を深める為に出掛けるのぐらいで、なんでそんな目で見てくるのかがわからないんですが?」
軍法会議に触れるようなやましいことはしていない。
ただ、出掛けたことによるやっかみの目線だ!と説明したがいまいち分かっていないことに、みんなの顔が色々と引きっつていた。

もう、無理だ!軍法会議の件は何とか分かってくれたが、出掛けたことに対しての目線イコール羨ましい!俺も行きたい!なぜ、俺ではない!と、言った事に関しては「?」になっている。
自分が他の軍人からどのように見られているのか、本当に分かってない。

「確かに一人で対処しますし、Sクラス武器保持者だから強さに対しての尊敬とかそんな事は分かりますよ。私も長谷部室長とか藤堂元帥とかそんな目線で見てしまうことはあるので分ります。だけど庵君に対して羨ましいとかは、ただ単に中佐階級の人間に教えて貰えらからの、羨ましいのではないんですか?今回の教育係の中で庵君だけが中佐階級からの学びですから」

夜神は自分の中で何とか整理して、羨ましいについて自分の考えを説明する。だが、全員して「あ~ぁ」とため息をする。
庵君に至っては「七海少佐ぁ~~」と半泣きで抱きついてヨシヨシされていた。何か間違っているのだろうか?憧れの定義がわからなくなる。

私と居ることが羨ましいは、階級が上だからだけじゃないの?
他に何かあるの?皆んなして「鏡を見ろ!」だの「自分の容姿をいま一度確認しろ!」と言われるが、瞳の色が変わっているぐらいしか思わないのだが?それ以外は普通でしょう?

結局は話の平行線で決着も終着点も見つからず、最後には皆が色々な意味で疲れてきたのでこの話は終わりになった。
軍法会議に、触れるような事をしているわけではないことだけでも、分かったのでこれ以上は終了となったのだ。

何だかんだで、時間がかかってしまい、予定していた事をどうするかと、思っていたときに警報音がなりだして、司令が出される。今回はD・C・Aクラスで数も小規模だったようで、少ない人数での招集のようだ。
庵と夜神は司令を聞いて部屋を出て行く。七海達からは「頑張って」と言われ応援される。


準備も最近は慣れてきているようで、今はスムーズに準備して、集合場所に向かう。
夜神達は初めからCクラス対応で、Aクラスは他の隊員するようだ。
他の隊でも対応してくれるのだったらそのほうが助かる。ただし、自分達の討伐終了後速やかに、Aクラス対応に加勢することが付け加えられているが、それで今はいい。
バタバタとなってしまうが、それでも初めから高位クラス対応よりはましだと思うことに最近はしている。
そのほうが気持ち的な問題もある。



下位クラスとAクラスが入り乱れていたが、自分達の割り当てられたCクラスに対応する。
飛行する鳥型のCクラスだ。飛び回ると厄介なタイプなので素早い対応が求められる。
「庵君、前回も言ったけど、飛行するものは飛び回ると厄介だから、素早く仕留める事」
「はい、分かりました」
庵は銃口を心臓に狙いを定めて撃っていく。的が大きいので、立て続けに何発も撃ち、落下していくのを確認すると、刀を抜刀して跳躍を思いっきりすると、両手に力を込めて首を斬り落とす。
落ちながら首を落とされた鳥型のCクラスは血を撒き散らしながら、首と胴体を地面に叩き落す。

夜神は一連の動きを見て、庵の成長を嬉しく思った。確実に成長している。腕力も跳躍力も最初より上がっているのが分かる。
そして流れるように討伐していく動きは無駄がない。とても良い動きだ。
庵の討伐を確認すると、Aクラスを対応している隊を見る。全員で何とか討伐出来ているようで、自分が介入することはないようだ。
残りは数体のDクラスのみ。ならば一体はこちらで討伐するのみ。
「庵君!そのままDクラスに向って討伐して!蜘蛛型は何度も討伐しているから自信をもって!」
「分かりました!」
庵は刀を持ったまま、大型の蜘蛛まで行くと、突っ込んで来る蜘蛛を避けると、後ろから飛び乗り一気に駆け上がり首を切り落として、動きを止める。
首を地面に落とし、胴体は勢いをなくして倒れていく。首のない胴体から地面に血を滲ませていく。
庵は首を切り落としたあと、巻き込まれないように胴体から飛び降りて、少し離れたところまで避難するととどめが必要か確認するが、する必要はないのと分かったので安心する。
周りをみると、全て討伐されているのが確認出来たので、刀に付いた血を振り落として鞘におさめる。

「お疲れさま。とってもいい動きだったよ。このまま数をこなせばBクラス討伐にいけるかもしれないね」
「Bクラスですか。人型ですよね?まだ自信ないんですが。強さも今以上になるんですよね」
「大丈夫だよ。私も一緒だから。それに一番ややこしいクラスがBクラスなんだよね。街の中に普通に居るから。見つけづらいのもこのクラス」
「知ってはいますが、街の中に普通に居るのは見過ごせないですね」
「そうだね。突然襲われるのは見過ごせないね。だから私達も力をつけて、未然に防ぐ必要があるの」
「はい。そのために訓練することは重々承知してます」
「うん。頑張ろうね。一人でも助けられるように」
「はい」
夜神と庵は次に進むために、お互いの考えを確認していった。
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