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「……ほのかっ!!穂香っ!!」
いつのまにか、コンサートは終わっていて、皆会場をでる準備をしていた。
「もお、呼んでも全然答えてくれないから、りいな心配したよーー!」
「ごめん、李衣菜ちゃん、会場の空気に当てられてボーっとしちゃってた」
会場を出ると、人だらけ。
会場の中で見たら、階段みたいになっていたからあまり感じなかったけど、外に出たら、その人数の多さに驚く。
「はー、ほんっとすごっくいいライブだった!透真は相変わらず神だったけど、樹林君、すごかったねー」
「ね、びっくりしちゃった」
「ねーー。って、あーーー、東園寺さんだっ!!とーーーおんじさーーーーんっっ!!」
「ちょ、李衣菜ちゃん!!」
李衣菜ちゃんは会場の人波から外れていきなり駆け出していく。
会場横のスタッフさん達がいるようなスペースに東園寺さんを見つけたみたい。
私には全然見えない。
李衣菜ちゃん視力2.0だからなあ……。
私はあわてて李衣菜ちゃんの後を追った。
「とーおんじさーーんっ!!」
李衣菜ちゃんは手を振りながら、東園寺さんに駆け寄っていった。
東園寺さんはこちらに気付いて、手を上げて答えてくれている。
私も、慌てて頭を下げる。
「おう。嬢ちゃんたち。」
「ライブ凄かった!!すっごいすごかった!!」
「な、今回気合入ってたな?」
「透真君、神!!だけど、樹林君もマジすごかった!!ほら、グッズもめっちゃ良かったしーーーって、グッズの袋、会場に置いてきちゃったっ!!りいなとってくるーーーーっ!穂香、ここで待ってて!!!!」
李衣菜ちゃんが本気で走るとものすごく早い。
学校で女子の中で一番早いんだよね。一瞬で追いつけない位遠くに行ってしまった。
追いかけても、この人込みだ。追いつける気がしないし迷子になっちゃう。
人が多すぎるからか、会場の設定なのか、ライブ会場は携帯の電波が入りづらい。
迷子にならないためには、私はおとなしく待つしかない。
「おおー。相変わらず元気いっぱいだな。で?嬢ちゃんの感想は?」
この間ぶりだから、東園寺さんと会うのはちょっぴり気まずかった。
だけど、今なら言える。
「ーー凄かったです。私、今度は本当に樹林君のファンになりました」
この言葉は本当だから。
「ふはっ。いつ見ても、誰かが堕ちる瞬間ってのは、良いもんだよな。
見えてたよ。ステージの横から、嬢ちゃんの顔。
ま、これからは、本気で応援してくれや。」
東園寺さんは私の頭にポンと手を置いて、大人たちが集まる方へと去っていった。
いつのまにか、コンサートは終わっていて、皆会場をでる準備をしていた。
「もお、呼んでも全然答えてくれないから、りいな心配したよーー!」
「ごめん、李衣菜ちゃん、会場の空気に当てられてボーっとしちゃってた」
会場を出ると、人だらけ。
会場の中で見たら、階段みたいになっていたからあまり感じなかったけど、外に出たら、その人数の多さに驚く。
「はー、ほんっとすごっくいいライブだった!透真は相変わらず神だったけど、樹林君、すごかったねー」
「ね、びっくりしちゃった」
「ねーー。って、あーーー、東園寺さんだっ!!とーーーおんじさーーーーんっっ!!」
「ちょ、李衣菜ちゃん!!」
李衣菜ちゃんは会場の人波から外れていきなり駆け出していく。
会場横のスタッフさん達がいるようなスペースに東園寺さんを見つけたみたい。
私には全然見えない。
李衣菜ちゃん視力2.0だからなあ……。
私はあわてて李衣菜ちゃんの後を追った。
「とーおんじさーーんっ!!」
李衣菜ちゃんは手を振りながら、東園寺さんに駆け寄っていった。
東園寺さんはこちらに気付いて、手を上げて答えてくれている。
私も、慌てて頭を下げる。
「おう。嬢ちゃんたち。」
「ライブ凄かった!!すっごいすごかった!!」
「な、今回気合入ってたな?」
「透真君、神!!だけど、樹林君もマジすごかった!!ほら、グッズもめっちゃ良かったしーーーって、グッズの袋、会場に置いてきちゃったっ!!りいなとってくるーーーーっ!穂香、ここで待ってて!!!!」
李衣菜ちゃんが本気で走るとものすごく早い。
学校で女子の中で一番早いんだよね。一瞬で追いつけない位遠くに行ってしまった。
追いかけても、この人込みだ。追いつける気がしないし迷子になっちゃう。
人が多すぎるからか、会場の設定なのか、ライブ会場は携帯の電波が入りづらい。
迷子にならないためには、私はおとなしく待つしかない。
「おおー。相変わらず元気いっぱいだな。で?嬢ちゃんの感想は?」
この間ぶりだから、東園寺さんと会うのはちょっぴり気まずかった。
だけど、今なら言える。
「ーー凄かったです。私、今度は本当に樹林君のファンになりました」
この言葉は本当だから。
「ふはっ。いつ見ても、誰かが堕ちる瞬間ってのは、良いもんだよな。
見えてたよ。ステージの横から、嬢ちゃんの顔。
ま、これからは、本気で応援してくれや。」
東園寺さんは私の頭にポンと手を置いて、大人たちが集まる方へと去っていった。
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