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・LIVE!
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「こんなにステージが近いの、りいな初めて!!!」
「すごいね、これだと双眼鏡を使わないでもメンバーの顔が見えそう!!」
ライブグッズを買い終えて、私たちは関係者席に座った。
周りはスーツの男の人もチラホラいて、若い女の子~女の人ばっかりのいつもの席とは少し違った感じ。
ここは、座って大人しくしていなきゃいけない席なんじゃ……と冷や冷やしていたら、後から若い女の人が応援グッズを沢山持ってやってきた。
私達が応援グッズの団扇を振っても大丈夫そうで安心した。
トイレに行ったり、買ったグッズの整理をしていたら、すぐに開園時間になった。
私はカンペ団扇を手に持ち、ペンライトの電源を入れる。
もちろんペンライトの色は黄色だ。
会場を見渡すと圧倒的な赤色と青色、そして同じくらいの数の緑と紫色。
目で見てすぐわかるくらい黄色は圧倒的に少ない。
私は、カンペ団扇を「樹林君応援してる!!」にセットした。
辺りが真っ暗になって、前面の大型スクリーンに、FIZZERという文字が映し出される。
お腹に響く重低音と共に、最新曲の前奏が流れ出す。
「きゃーーーーっ!!」
「FIZZER!!!!」
会場は割れんばかりの歓声に包まれて
ドゥゥゥゥン!!
ステージに炎の柱が立ちのぼったと思った次の瞬間、FIZZERの5人が手品みたいにステージにいきなり現れた。
最新曲は大人っぽくてカッコいいダンスナンバーだ。
5人それぞれに歌が割り振られ、ダンスの難易度も高い。
今回の曲が一番難しいって言われているから、一番最初にしたんじゃないかな?と思う位には、激しいダンスナンバーだ。
「きゃーーーーっ!!」
「透真ーーー!!」
「渉ーーー!!」
皆、思い思いに押しの名前を叫んでる。
「透真ーーー!!!かっこいいーーーー!!」
李衣菜ちゃんは今日も大声で声援を送っている。
いつもは米粒程度にしか見えないFIZZERが、今日はランドセル位の大きさに見える。
メンバーの表情や、胸元につけているバッチまで双眼鏡なしで見れるなんてちょっとした驚きだ。
それにしても、
「えっ、ちょっと!!????」
「なんか、今日キリン、頑張ってない??」
気づいた人から徐々に口にしているのか、騒めきが段々と大きくなる。
「きゃーーー!!棋王ーーーー!!」
「棋王ーーーー!!かっこいいよーー!!」
いつもは控えめに樹林君を応援するお姉さんたちも、気のせいか今日は大声だ。
そう、今日の樹林君はいつもの樹林君じゃない。
なんかそうーーーー、すっごい頑張っているのだ。
周りの人ほどキレのある動きじゃないけど、十分上手な踊りは人を惹きつけて離さない。
曲の後半のソロパートだって、
「ねえ、キリンってこんなに歌上手だったの?」
「今日は全然省エネしてない!!」
樹林君のファン以外も、樹林君がいつもと違うことに気づいたんだろう。
会場はついにどよめき出す。
ささやくように歌っていた時には気づかなかったけど、歌、すごく上手なんだ。
私は樹林君から目が離せなくなっていた。
「ねえ、今日の樹林君、すっごいカッコいいね!!」
目をステージに向けたまま、私は頷いた。
こんなにも人を惹きつける魅力を持った人、だったんだ。
曲の最後の決めポーズ、FIZZERは思い思いの方向に指を示してバンと打ち抜くポーズをする。
樹林君は関係者席に向かってポーズを決める。
「わっ!!樹林君こっち見た!わーー樹林くーーん!!」
ライブでは絶対透真君しか見ない!!と豪語していた李衣菜ちゃんも思わず見てしまう位、今日の樹林君は不思議な魅力に溢れている。
まして、こちらを見てくれた!と感じたら、どうしたって嬉しくなってしまうものなんだなってことを今日初めて知った。
「きゃーーこっち見たーーー!!」
「かっこいいよーー!!棋王ーーーー!!」
私たちの隣の席の綺麗なお姉さんたちも、緑色から黄色にペンライトの色を変えて振り出していた。
私も樹林君を応援したくて必死にペンライトを振る。
「わ、笑った!!??」
「こっちに向かって笑ったよね!!!」
お姉さんたちが大声で話し出す。
会場はちょっとした騒ぎになった。
「あのキリンが笑ったぞ??」
「は?天変地異おこんじゃね??」
スーツ姿の男の人もびっくりしたのかなかなか大きな声で騒ぐからどよめきがすごい。
その後も、樹林君の快進撃は留まることを知らなかった。
「すごいね、これだと双眼鏡を使わないでもメンバーの顔が見えそう!!」
ライブグッズを買い終えて、私たちは関係者席に座った。
周りはスーツの男の人もチラホラいて、若い女の子~女の人ばっかりのいつもの席とは少し違った感じ。
ここは、座って大人しくしていなきゃいけない席なんじゃ……と冷や冷やしていたら、後から若い女の人が応援グッズを沢山持ってやってきた。
私達が応援グッズの団扇を振っても大丈夫そうで安心した。
トイレに行ったり、買ったグッズの整理をしていたら、すぐに開園時間になった。
私はカンペ団扇を手に持ち、ペンライトの電源を入れる。
もちろんペンライトの色は黄色だ。
会場を見渡すと圧倒的な赤色と青色、そして同じくらいの数の緑と紫色。
目で見てすぐわかるくらい黄色は圧倒的に少ない。
私は、カンペ団扇を「樹林君応援してる!!」にセットした。
辺りが真っ暗になって、前面の大型スクリーンに、FIZZERという文字が映し出される。
お腹に響く重低音と共に、最新曲の前奏が流れ出す。
「きゃーーーーっ!!」
「FIZZER!!!!」
会場は割れんばかりの歓声に包まれて
ドゥゥゥゥン!!
ステージに炎の柱が立ちのぼったと思った次の瞬間、FIZZERの5人が手品みたいにステージにいきなり現れた。
最新曲は大人っぽくてカッコいいダンスナンバーだ。
5人それぞれに歌が割り振られ、ダンスの難易度も高い。
今回の曲が一番難しいって言われているから、一番最初にしたんじゃないかな?と思う位には、激しいダンスナンバーだ。
「きゃーーーーっ!!」
「透真ーーー!!」
「渉ーーー!!」
皆、思い思いに押しの名前を叫んでる。
「透真ーーー!!!かっこいいーーーー!!」
李衣菜ちゃんは今日も大声で声援を送っている。
いつもは米粒程度にしか見えないFIZZERが、今日はランドセル位の大きさに見える。
メンバーの表情や、胸元につけているバッチまで双眼鏡なしで見れるなんてちょっとした驚きだ。
それにしても、
「えっ、ちょっと!!????」
「なんか、今日キリン、頑張ってない??」
気づいた人から徐々に口にしているのか、騒めきが段々と大きくなる。
「きゃーーー!!棋王ーーーー!!」
「棋王ーーーー!!かっこいいよーー!!」
いつもは控えめに樹林君を応援するお姉さんたちも、気のせいか今日は大声だ。
そう、今日の樹林君はいつもの樹林君じゃない。
なんかそうーーーー、すっごい頑張っているのだ。
周りの人ほどキレのある動きじゃないけど、十分上手な踊りは人を惹きつけて離さない。
曲の後半のソロパートだって、
「ねえ、キリンってこんなに歌上手だったの?」
「今日は全然省エネしてない!!」
樹林君のファン以外も、樹林君がいつもと違うことに気づいたんだろう。
会場はついにどよめき出す。
ささやくように歌っていた時には気づかなかったけど、歌、すごく上手なんだ。
私は樹林君から目が離せなくなっていた。
「ねえ、今日の樹林君、すっごいカッコいいね!!」
目をステージに向けたまま、私は頷いた。
こんなにも人を惹きつける魅力を持った人、だったんだ。
曲の最後の決めポーズ、FIZZERは思い思いの方向に指を示してバンと打ち抜くポーズをする。
樹林君は関係者席に向かってポーズを決める。
「わっ!!樹林君こっち見た!わーー樹林くーーん!!」
ライブでは絶対透真君しか見ない!!と豪語していた李衣菜ちゃんも思わず見てしまう位、今日の樹林君は不思議な魅力に溢れている。
まして、こちらを見てくれた!と感じたら、どうしたって嬉しくなってしまうものなんだなってことを今日初めて知った。
「きゃーーこっち見たーーー!!」
「かっこいいよーー!!棋王ーーーー!!」
私たちの隣の席の綺麗なお姉さんたちも、緑色から黄色にペンライトの色を変えて振り出していた。
私も樹林君を応援したくて必死にペンライトを振る。
「わ、笑った!!??」
「こっちに向かって笑ったよね!!!」
お姉さんたちが大声で話し出す。
会場はちょっとした騒ぎになった。
「あのキリンが笑ったぞ??」
「は?天変地異おこんじゃね??」
スーツ姿の男の人もびっくりしたのかなかなか大きな声で騒ぐからどよめきがすごい。
その後も、樹林君の快進撃は留まることを知らなかった。
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