婚約話も持ってこられないモブ令嬢はとりあえずイモを植える

ピエ

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モブ的な校外魔法実習1

小休憩

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集合場所兼休憩場所には途中休憩中のグループが2つあった。
その中にカツレアさんの姿もあり話やすさから私達のグループは彼女達のグループに話かけることにした。

「カツレアさん。スライム狩りは上手くいってる?」

「あら、モブーナさん。こっちはスライム二匹から核を取れたわ。そちらはどう?」

「いや~、それがまだ一匹も見つけられなくて」

「スライムは水場に集まることが多いのよ。林の中に川があったはずよ。その川の近くを探すといいわ」

さすがカツレアさんのいるグループ。早くもスライム二匹を倒したという。
そしてセラビーが言っていた川の周りにスライムが集まると言って捕まえる罠を仕掛けたのは正解のようだ。

「スライムは火属性の魔法に弱いわよ。捕まえたスライムも私の魔法で倒したの」

にっこり笑うカツレアさん。スライムを倒す姿は勇ましくカッコよかっただろうなと想像が広がる。

「火属性に弱いんだね。だったら火を使った攻撃も効くね」

私がそう言うと右隣にいるケイティさんが横で「ふーん」と呟いた。

「火ですか。林の中で普通の火を振り回すのは危険ですね。そうなると……ブックオープン」

私の左隣にいるセラビーが魔法の本を呼び出し、グループのステータス確認をはじめた。

「誰も火属性の魔法が使えませんね。スライムに土属性は効くか分かりませんがまずは試しに使うしかないですね。そうなるとケイティには回復に専念してもらったほうがいいかな」

グループで使える魔法を確認してすぐに作戦を思いつくセラビーさんはすごいと思う。
私なら弱点狙いでそのまま火をつけた松明を投げつけるくらいしか作戦が思いつかない。
カツレアさんからのアドバイスを私達は手に入れたのでお礼を言ってもう一つのグループの方に話を聞きに行った。
2つ目のグループは1匹スライムを捕まえていた。

「セラビーが俺に質問なんて珍しいな。林のスライムは殴りつけたり体当たりしかしてこないぜ。冒険者のおっさんが話してたけど強いスライムは魔法を使うことがあるんだってよ。警戒したけど林のスライムは魔法を使えないみたいだぜ。
それとスライムは足が遅いけど体を伸ばして体当たりする攻撃動作は早いから気をつけろよ。あとな、力を溜めてから体当たりもあいつらはしてくるぜ。力を溜めるときはなにもしてこないから怪しいと思ったら防御しとけよ」

うーん。スライムってあのスピードが遅いほうなのかあ。彼らの方がスピードが早くて私達は平均的スピードだと思いたい。

「あのスピードで遅いほう・・・・・・そうだとしたら僕達の命中率だと心許ないからスライムを見つけたらケイティがパラライズで動きをとめて僕がストーンプレスで攻撃。
レイリリは回復アイテムで回復サポートをお願いします。防御の指示はしますが力を溜めていると思ったらすぐに防御してください。命を大事にしましょう」


セラビーがすぐに作戦を組み立て直して私達に伝えてくれた。ケイティが敬語を使うなと言いたそうな顔をしていたけど他のクラスメイトもいるから何も言わなかった。
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