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モブ的な学校生活1
モブ女子、友達とその従者と芋掘り。
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私が過去を振り返っているあいだに美人なカツレアさんがジャガイモ畑をうっとりと見つめていた。
「市場にはタタ芋やマル芋があるけどこの畑にしかない謎芋1号が一番だわ」
カツレアさん、じゃがいもを謎芋1号とべた褒めするけど……じつは謎芋2号なんだよ。でも本当の謎イモ1号であるさつま芋はこの世界でもさつま芋と名付けて私の両親達が売っているし、この畑で育てているじゃがいもは試験的に育てているから販売名が決まるまで謎イモ1号でいいのかも。
「お嬢様。モブーナ様。学院から本日の午後の授業は休講になったと知らせが出ました」
従者さんがニコニコしながらやってきた。
「カツレアさん。今回の従者さんは優しくて気の長そうな方で良かったですね」
「今回の従者も軟弱でいまいちだわ。男はビシッとしてないと」
この前の従者は優しそうだったけど気が短くて怒りっぽかったんだよね。ジトジト系ってヤツではっきり意見を言うカツレアさんと合わずに辞めてしまった。
「私は優しい人がいいなあ。あ、ところで星堂の騒ぎの方は……」
「あちらはいろいろありましてまだ決着はついていませんが、日を改めて両家で話すということで一時中断になりました」
「あんな騒ぎ放っておきなさいよ。それより謎芋、今日ももらっていいかしら?」
「どうぞ、どうぞ。好きなだけ持って帰って」
「ありがとう!遠慮なく掘るわよ~!」
学生服の袖をまくってジャガイモほりを喜ぶ残念な美女カツレアさん。いつもなら従者さんが止めるけど今回の従者さんは止めずにニコニコしている。
令嬢がすることではないと数々の従者さんが止めるたびにカツレアさんが怒るから、彼には芋掘りを止めてはいけないということが情報として伝わっているみたいだった。
芋を両手に抱えてニコニコいているカツレアさんと従者さん。
従者さんはずっと笑っているから本心はわからないけど、見た目だけなら土まみれの芋で良い服を汚してるのに喜ぶ美男美女が目の前にいる。
「芋の力ってすごいわー」
「うふふ。モブーナさんの力がすごいのよ。煮ても焼いても美味しい芋を出せる力は他にないわ」
「あ、油で揚げても美味しいよ。薄く切ってもいいし、厚めに切って揚げても美味しいよ」
「!それは早速試してみるわ!夕食が楽しみだわ!」
「お嬢様、そろそろお時間ですよ」
従者さんに帰宅を促されたカツレアさんと一緒に途中まで一緒に帰った。
「市場にはタタ芋やマル芋があるけどこの畑にしかない謎芋1号が一番だわ」
カツレアさん、じゃがいもを謎芋1号とべた褒めするけど……じつは謎芋2号なんだよ。でも本当の謎イモ1号であるさつま芋はこの世界でもさつま芋と名付けて私の両親達が売っているし、この畑で育てているじゃがいもは試験的に育てているから販売名が決まるまで謎イモ1号でいいのかも。
「お嬢様。モブーナ様。学院から本日の午後の授業は休講になったと知らせが出ました」
従者さんがニコニコしながらやってきた。
「カツレアさん。今回の従者さんは優しくて気の長そうな方で良かったですね」
「今回の従者も軟弱でいまいちだわ。男はビシッとしてないと」
この前の従者は優しそうだったけど気が短くて怒りっぽかったんだよね。ジトジト系ってヤツではっきり意見を言うカツレアさんと合わずに辞めてしまった。
「私は優しい人がいいなあ。あ、ところで星堂の騒ぎの方は……」
「あちらはいろいろありましてまだ決着はついていませんが、日を改めて両家で話すということで一時中断になりました」
「あんな騒ぎ放っておきなさいよ。それより謎芋、今日ももらっていいかしら?」
「どうぞ、どうぞ。好きなだけ持って帰って」
「ありがとう!遠慮なく掘るわよ~!」
学生服の袖をまくってジャガイモほりを喜ぶ残念な美女カツレアさん。いつもなら従者さんが止めるけど今回の従者さんは止めずにニコニコしている。
令嬢がすることではないと数々の従者さんが止めるたびにカツレアさんが怒るから、彼には芋掘りを止めてはいけないということが情報として伝わっているみたいだった。
芋を両手に抱えてニコニコいているカツレアさんと従者さん。
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「うふふ。モブーナさんの力がすごいのよ。煮ても焼いても美味しい芋を出せる力は他にないわ」
「あ、油で揚げても美味しいよ。薄く切ってもいいし、厚めに切って揚げても美味しいよ」
「!それは早速試してみるわ!夕食が楽しみだわ!」
「お嬢様、そろそろお時間ですよ」
従者さんに帰宅を促されたカツレアさんと一緒に途中まで一緒に帰った。
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