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第二章
第五話・その壱
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「史恵、おっぱいさらに大きくなったんじゃね」
「まだまだ成長期なの」
「違うよ、好きな男に揉まれるとでかくなるんだよ」
「ちょっと、嫌だ、乳首を噛まないで」
「今日は悠希ちゃん、いないの?」
「お母さんと一緒に買い物に行ってる。ほら、やりたいなら早くして、二人が帰ってくる前に」
「早くして欲しいんだ、史恵、エッチだなぁ。何をして欲しいか言ってごらん」
「バカじゃないの、したいのは浩一でしょ」
「わかったよ。じゃ、ほらパンツ脱いで、足を開いてこっち向いて」
史恵が下着を脱ぐ衣擦れの音が部屋に生々しく響いた。
「やっぱり、もう濡れ濡れじゃん。やっぱり、これが欲しかったんだろ」
「これは生理現象。おっぱいを触られたり乳首舐められたりしたら、誰だって濡れるんだから」
「あっそ、じゃ、とりあえず、フェラして」
「とりあえずって、なに?」
「史恵の可愛いお口が、俺のを咥えてるとこ見るのが好きなの」
「もう、時間なくなるよ」
「大丈夫だから」
そして物音しない史恵の部屋に、史恵が浩一さんのあれを舐める音、咥える音、しゃぶる音がいやらしく響く。
私は史恵の指示でクローゼットに隠れながら、それを黙って聞いていた。クローゼットの扉の隙間から、部屋に漂う二人の淫らな息づかいが流れ込んでくる。
私は目を閉じ、ギュッと膝を閉じた。
「史恵、めちゃ上手いよな。他にも男を連れ込んで、悠希ちゃんと三人でエロいことしてんの?」
「する訳ないでしょ。悠希は何も知らない良い子なんだから、私とは違うの」
「確かに、史恵は特別だよな。じゃ、そろそろ特別な体をいただきますか」
「付けなくていいわよ。今日は大丈夫な日だから」
「おっ、さすが史恵、やっぱり生が一番だもんな。では、いただきます」
次の瞬間、史恵の甘く切ない吐息が、押し殺した叫び声のように私の耳へと届いた。
史恵、もう止めてよ。
「史恵、やっぱ史恵はエッチしてる時が最高に可愛いわ」
ベッドの軋む音に合わせ、史恵の喘ぐ声が私の体を揺さぶる。
史恵が浩一さんを私達の部屋に連れてくるようになったのは、三ヶ月前からのことだった。史恵は私と出会った頃からSNSで彼氏を作っては付き合い、別れ、また新しい彼氏を作り、そして別れ、そんなことを繰り返していた。
しかし、史恵はそれまで一度も私に彼氏を紹介してくれることはなかった。彼氏の自慢話、惚気、愚痴、そんなのは散々と聞かされるのに、実際にその彼氏には一度たりとも会わせてはくれなかったのだ。たぶん、きっと、史恵にも思うところがあったのだろう。
なのに、浩一さんは違った。
「史恵、いきそう、中に出していいんだな」
「うん、中に、中にちょうだい」
ベッドの激しい軋みが、浩一さんの短い雄叫びと共に止んだ。
「おっ、すっげぇ、史恵のピンクのあそこから俺の真っ白なやつが垂れてきてるぞ。スマホで撮っておいていい」
「バカじゃないの、殴るわよ。さっ、早く服着て、お母さんと悠希が本当に帰ってくるわよ」
「わかったよ。じゃ、その前に、お掃除フェラな」
「バカじゃないの、変態!」
そして再び、部屋は生々しく響くいやらし音で満たされていった。
私は手で耳を塞ぎ、気がつくと頬を幾つもの涙が伝わり落ちていくのが分かった。私は必死で声を押し殺し、激しく泣いていた。
クローゼットの暗闇の中で、私は何をしているのだろう。
「悠希、起きて。ご飯食べよ」
それは史恵の声だった。
「お母さんがカレーを作ったよ。悠希の好きな挽き肉のやつ。サラダは私が作ったんだよ。だから起きて、下で三人でカレーを食べよ」
どうやら、私はクローゼットの中で寝てしまったらしい。史恵は浩一さんが帰った後に着替えたのか、いつもの可愛いウサギの部屋着を着ていた。私とお揃いで、私が史恵の家で……正確には史恵の部屋で引きこもりをするようになってから、史恵のお母さんが私と史恵に買ってくれたのだ。
「悠希、寝顔が相変わらず、すっごく可愛かったぞ!」
そう言うと史恵は私に抱きつき、私の体をくすぐった。
「いやだぁ、そんな、可愛くないもん」
私に抱きつく史恵は、いつもの史恵の匂いがした。
「史恵、シャワー浴びたの?」
「うん、浴びた」
「ねぇ、なんで、なんで私、ここにいなきゃだめなの?」
史恵は悪戯そうに笑った。
「自分の家に帰りたくなった?」
「違う、なんで私がクローゼットに隠れていないといけないかのかってこと」
「いや?」
「だって、私、史恵が浩一さんとエッチしてるとこ……」
「見たくない?」
「うん」
「でも、クローゼットの中なら見えないでしょ」
「違う、そういう問題じゃない! 見えなくても、同じ部屋にいるのが嫌なの」
私の言葉に、史恵は悪戯な笑みをより大きくした。
「理由を教えて欲しい?」
「教えて欲しい。当たり前じゃない」
私はそうは言ったものの、その理由を聞くのが少し怖かった。何故なら、史恵の顔が、その笑い顔が、とても悪戯を通り越して、どこか悪魔に取り憑かれたようにも見えたからだ。
「これはね、復讐なの」
史恵は私の瞳をじっと見詰めてそう言った。そして私を強く抱き締めると、私の耳元でこう囁いたのだ。
「悠希、貴女はその証人となるのよ」
「まだまだ成長期なの」
「違うよ、好きな男に揉まれるとでかくなるんだよ」
「ちょっと、嫌だ、乳首を噛まないで」
「今日は悠希ちゃん、いないの?」
「お母さんと一緒に買い物に行ってる。ほら、やりたいなら早くして、二人が帰ってくる前に」
「早くして欲しいんだ、史恵、エッチだなぁ。何をして欲しいか言ってごらん」
「バカじゃないの、したいのは浩一でしょ」
「わかったよ。じゃ、ほらパンツ脱いで、足を開いてこっち向いて」
史恵が下着を脱ぐ衣擦れの音が部屋に生々しく響いた。
「やっぱり、もう濡れ濡れじゃん。やっぱり、これが欲しかったんだろ」
「これは生理現象。おっぱいを触られたり乳首舐められたりしたら、誰だって濡れるんだから」
「あっそ、じゃ、とりあえず、フェラして」
「とりあえずって、なに?」
「史恵の可愛いお口が、俺のを咥えてるとこ見るのが好きなの」
「もう、時間なくなるよ」
「大丈夫だから」
そして物音しない史恵の部屋に、史恵が浩一さんのあれを舐める音、咥える音、しゃぶる音がいやらしく響く。
私は史恵の指示でクローゼットに隠れながら、それを黙って聞いていた。クローゼットの扉の隙間から、部屋に漂う二人の淫らな息づかいが流れ込んでくる。
私は目を閉じ、ギュッと膝を閉じた。
「史恵、めちゃ上手いよな。他にも男を連れ込んで、悠希ちゃんと三人でエロいことしてんの?」
「する訳ないでしょ。悠希は何も知らない良い子なんだから、私とは違うの」
「確かに、史恵は特別だよな。じゃ、そろそろ特別な体をいただきますか」
「付けなくていいわよ。今日は大丈夫な日だから」
「おっ、さすが史恵、やっぱり生が一番だもんな。では、いただきます」
次の瞬間、史恵の甘く切ない吐息が、押し殺した叫び声のように私の耳へと届いた。
史恵、もう止めてよ。
「史恵、やっぱ史恵はエッチしてる時が最高に可愛いわ」
ベッドの軋む音に合わせ、史恵の喘ぐ声が私の体を揺さぶる。
史恵が浩一さんを私達の部屋に連れてくるようになったのは、三ヶ月前からのことだった。史恵は私と出会った頃からSNSで彼氏を作っては付き合い、別れ、また新しい彼氏を作り、そして別れ、そんなことを繰り返していた。
しかし、史恵はそれまで一度も私に彼氏を紹介してくれることはなかった。彼氏の自慢話、惚気、愚痴、そんなのは散々と聞かされるのに、実際にその彼氏には一度たりとも会わせてはくれなかったのだ。たぶん、きっと、史恵にも思うところがあったのだろう。
なのに、浩一さんは違った。
「史恵、いきそう、中に出していいんだな」
「うん、中に、中にちょうだい」
ベッドの激しい軋みが、浩一さんの短い雄叫びと共に止んだ。
「おっ、すっげぇ、史恵のピンクのあそこから俺の真っ白なやつが垂れてきてるぞ。スマホで撮っておいていい」
「バカじゃないの、殴るわよ。さっ、早く服着て、お母さんと悠希が本当に帰ってくるわよ」
「わかったよ。じゃ、その前に、お掃除フェラな」
「バカじゃないの、変態!」
そして再び、部屋は生々しく響くいやらし音で満たされていった。
私は手で耳を塞ぎ、気がつくと頬を幾つもの涙が伝わり落ちていくのが分かった。私は必死で声を押し殺し、激しく泣いていた。
クローゼットの暗闇の中で、私は何をしているのだろう。
「悠希、起きて。ご飯食べよ」
それは史恵の声だった。
「お母さんがカレーを作ったよ。悠希の好きな挽き肉のやつ。サラダは私が作ったんだよ。だから起きて、下で三人でカレーを食べよ」
どうやら、私はクローゼットの中で寝てしまったらしい。史恵は浩一さんが帰った後に着替えたのか、いつもの可愛いウサギの部屋着を着ていた。私とお揃いで、私が史恵の家で……正確には史恵の部屋で引きこもりをするようになってから、史恵のお母さんが私と史恵に買ってくれたのだ。
「悠希、寝顔が相変わらず、すっごく可愛かったぞ!」
そう言うと史恵は私に抱きつき、私の体をくすぐった。
「いやだぁ、そんな、可愛くないもん」
私に抱きつく史恵は、いつもの史恵の匂いがした。
「史恵、シャワー浴びたの?」
「うん、浴びた」
「ねぇ、なんで、なんで私、ここにいなきゃだめなの?」
史恵は悪戯そうに笑った。
「自分の家に帰りたくなった?」
「違う、なんで私がクローゼットに隠れていないといけないかのかってこと」
「いや?」
「だって、私、史恵が浩一さんとエッチしてるとこ……」
「見たくない?」
「うん」
「でも、クローゼットの中なら見えないでしょ」
「違う、そういう問題じゃない! 見えなくても、同じ部屋にいるのが嫌なの」
私の言葉に、史恵は悪戯な笑みをより大きくした。
「理由を教えて欲しい?」
「教えて欲しい。当たり前じゃない」
私はそうは言ったものの、その理由を聞くのが少し怖かった。何故なら、史恵の顔が、その笑い顔が、とても悪戯を通り越して、どこか悪魔に取り憑かれたようにも見えたからだ。
「これはね、復讐なの」
史恵は私の瞳をじっと見詰めてそう言った。そして私を強く抱き締めると、私の耳元でこう囁いたのだ。
「悠希、貴女はその証人となるのよ」
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