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Will I make it in time?
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今日は私のデビュタント
この日をとっても楽しみにしていました。
ワクワクのドキドキです
鼻血ヴゥーです。
エスコートは幼馴染のミレー、彼は男爵家の嫡男です。実は彼もデビュタント。
さり気なく美男子です、彼はモテモテです。
昨今デビュタント同士のパートナーはなかなか珍しい。この日の為に二人で一生懸命ダンスの練習を頑張りました。
私のいるこの国では15歳になった貴族の子息、子女の為に王家主催のデビュタントのパーティーを年に2度催して下さいます。
そのうちの夏開催を私とミレーは選びました。
私寒いの苦手なんです。
さぁもうすぐ呼ばれます
ミレーと顔を見合わせてどちらからともなく頷き合います。
私達のお披露目でーーーす
会場を二人で一回りします。
ダンスホールを開けて数多の国内貴族が周りを囲んでおりますので、その前を一周。
まずは貴族の皆様の見世物になります
その後、会場の3段ほど高い前方に玉座が設えてありますので、そちらに順番に陛下にご挨拶申し上げます。
順位は爵位順、王族→公爵→侯爵→伯爵→子爵→男爵と続きます。
今回のデビュタントでは王族、公爵家の該当者がいなかったので、必然的に私達が一番初めにご挨拶申し上げる事になりました。
何故かというと私、侯爵家の長子なんです。
この国は長子相続を推奨してますので、今回のご挨拶も私の後にミレーが述べます。
身分制度は面倒くさいですがこれをお座なりにしますと今後の社交に関わるし、また侮られる事にも成りかねませんので。
挨拶もお父様と執事にみっちり扱かれました。
ついでに扱かれたミレーはとばっちりですが、ミレーのご両親は侯爵家直伝の口上をタダで教授してもらえるので、おお喜びでした。
もうすぐ、もうすぐで陛下の前です。
ドキドキ♡ドキドキ♡
私のハートは破裂寸前です。
エスコートしてくれてるミレーの手も震えてます。
その振動が私にも伝わり⋯私が震えてるのかしら?
そして段下で陛下と妃殿下にカーテシーと敬意の礼をしたところで⋯⋯。
「お父様ーーー私飽きましたー」
この国の第一王女が私達の目の前を小走りで段を駆け上がり陛下に飛びつきます。
✼••┈┈┈┈カオス┈┈┈┈••✼
私とミレーだけではありません。
このデビュタントの為のパーティーに出席している国内の貴族の80%が、その一点を見つめて成り行きに戦々恐々しています。
はたして陛下と妃殿下は⋯⋯。
「マリエンヌ、お主のデビュタントは冬ではないか。何故此処へ降りて来たんじゃ、上で見学しとれと言うたに」
「陛下、マリーが飽きたと申してますのでお戻りになられたら⋯⋯」
「そうじゃな、では皆のものよしなにな」
そう言って3人でその場を離れました。
会場の全員が目が点になってます。
顎が外れた方もおられるかもしれません。
これがこの国の王家。
その日はそれでお開きになりました。
𓂃𓈒𓂂𓏲𓂃𓋪◌𓂃 𓈒𓏸𑁍𓂃𓈒𓂂𓏲𓂃𓋪◌𓂃
半年後、宰相と有力貴族が立ち上がり
この国にクーデターが起きました。
王家は普段からだらけきってましたので油断召されていたのでしょう。
結果は無血開城
王家の皆様、陛下、妃殿下、側妃、第一、第二王女、第一、第二、第三、第四王子
皆様、纏めて北の辺境地に隔離される事となりました。
温情判決ですね。
ただしその領地は周りを高い石壁で囲っており外には出られません。入るときの扉は合計30個の錠をかけております。領民は一人もおりません。
全て皆様で自給自足で頑張ってくださいませ。
国のトップには3代前に当時の第二王子が臣籍降下した公爵家が建ちました。
危ないところでした
私の15歳のデビュタントに間に合ってホッとしています。
娘のデビュタントの為に頑張ってくれた宰相には感謝致します。
さぁ半年遅れですが踊りましょうねミレー
end
この日をとっても楽しみにしていました。
ワクワクのドキドキです
鼻血ヴゥーです。
エスコートは幼馴染のミレー、彼は男爵家の嫡男です。実は彼もデビュタント。
さり気なく美男子です、彼はモテモテです。
昨今デビュタント同士のパートナーはなかなか珍しい。この日の為に二人で一生懸命ダンスの練習を頑張りました。
私のいるこの国では15歳になった貴族の子息、子女の為に王家主催のデビュタントのパーティーを年に2度催して下さいます。
そのうちの夏開催を私とミレーは選びました。
私寒いの苦手なんです。
さぁもうすぐ呼ばれます
ミレーと顔を見合わせてどちらからともなく頷き合います。
私達のお披露目でーーーす
会場を二人で一回りします。
ダンスホールを開けて数多の国内貴族が周りを囲んでおりますので、その前を一周。
まずは貴族の皆様の見世物になります
その後、会場の3段ほど高い前方に玉座が設えてありますので、そちらに順番に陛下にご挨拶申し上げます。
順位は爵位順、王族→公爵→侯爵→伯爵→子爵→男爵と続きます。
今回のデビュタントでは王族、公爵家の該当者がいなかったので、必然的に私達が一番初めにご挨拶申し上げる事になりました。
何故かというと私、侯爵家の長子なんです。
この国は長子相続を推奨してますので、今回のご挨拶も私の後にミレーが述べます。
身分制度は面倒くさいですがこれをお座なりにしますと今後の社交に関わるし、また侮られる事にも成りかねませんので。
挨拶もお父様と執事にみっちり扱かれました。
ついでに扱かれたミレーはとばっちりですが、ミレーのご両親は侯爵家直伝の口上をタダで教授してもらえるので、おお喜びでした。
もうすぐ、もうすぐで陛下の前です。
ドキドキ♡ドキドキ♡
私のハートは破裂寸前です。
エスコートしてくれてるミレーの手も震えてます。
その振動が私にも伝わり⋯私が震えてるのかしら?
そして段下で陛下と妃殿下にカーテシーと敬意の礼をしたところで⋯⋯。
「お父様ーーー私飽きましたー」
この国の第一王女が私達の目の前を小走りで段を駆け上がり陛下に飛びつきます。
✼••┈┈┈┈カオス┈┈┈┈••✼
私とミレーだけではありません。
このデビュタントの為のパーティーに出席している国内の貴族の80%が、その一点を見つめて成り行きに戦々恐々しています。
はたして陛下と妃殿下は⋯⋯。
「マリエンヌ、お主のデビュタントは冬ではないか。何故此処へ降りて来たんじゃ、上で見学しとれと言うたに」
「陛下、マリーが飽きたと申してますのでお戻りになられたら⋯⋯」
「そうじゃな、では皆のものよしなにな」
そう言って3人でその場を離れました。
会場の全員が目が点になってます。
顎が外れた方もおられるかもしれません。
これがこの国の王家。
その日はそれでお開きになりました。
𓂃𓈒𓂂𓏲𓂃𓋪◌𓂃 𓈒𓏸𑁍𓂃𓈒𓂂𓏲𓂃𓋪◌𓂃
半年後、宰相と有力貴族が立ち上がり
この国にクーデターが起きました。
王家は普段からだらけきってましたので油断召されていたのでしょう。
結果は無血開城
王家の皆様、陛下、妃殿下、側妃、第一、第二王女、第一、第二、第三、第四王子
皆様、纏めて北の辺境地に隔離される事となりました。
温情判決ですね。
ただしその領地は周りを高い石壁で囲っており外には出られません。入るときの扉は合計30個の錠をかけております。領民は一人もおりません。
全て皆様で自給自足で頑張ってくださいませ。
国のトップには3代前に当時の第二王子が臣籍降下した公爵家が建ちました。
危ないところでした
私の15歳のデビュタントに間に合ってホッとしています。
娘のデビュタントの為に頑張ってくれた宰相には感謝致します。
さぁ半年遅れですが踊りましょうねミレー
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