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第三章 長い眠りのその後で
浅はかな女たち
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女は食事用に持ってきたスプーンを私、魔術師団長へめがけて投げたが、あっさりブーメランして女のオデコに当たった。
うめき声をあげるが自業自得だ。
「嘘よ、そんな事あるはず無いわ。計画は万全だって言ったもの。サイフェル侯爵様がちゃんとそう言ったのよ」
マッケナン王国が周辺諸国によってなくなり小さな領土は分割され諸国に吸収されたことを話すと元アッパール夫人は取り乱し始めた。
「あんな小さな国が何の武器もなく大国に勝てるわけ無いだろう?そんな事考えなかったのか?」
「魔力持ちが複数いれば強いって聞いてたわ。ソルジャーにはそんなにいないじゃない。現にうちには一人も居なかったわ」
「お前は子供をしっかりと見て育てなかったんだな。スノーは魔力持ちだぞ」
「何ですって!本当なの?スダンは男の方が可能性が高いって言ってたのよ、何てこと!やっぱりあの人は間抜けだわ。あんな男と結婚したばっかりにこんな事になったのよ」
どう考えても似たもの夫婦じゃないか。
この女は拷問などせずともペラペラペラペラ何でも喋ったが、おそらく何も考えてなかったのか。
でも今回のことだけ聞くわけじゃない、むしろもう一つの方が肝心なんだ。
「それはそうとお前にはもう一つ嫌疑がかかってる。ミラー侯爵令嬢の誘拐だ。そちらもペラペラ喋ってくれると助かるんだがな」
途端に黙りこくった。
目を逸らし明らかに顔の表情は自白をしてるが口を開かない。
「何故あんな事をしたんだ」
「何も⋯⋯してないわよ。何のことを言ってるのかしら?」
女は私が何処まで知ってるのかを探っているようだ。
では期待に応えてやろう。
「お前はミラー侯爵家の乳母に応募した時産み月を誤魔化した、医者まで買収してな。
たとえ夫人が先に産んだとしても暫くは誤魔化せると踏んだんだろう?
でもお前の意に反して馘首になった。
それの腹いせか?
誘拐した子供の産着を切り裂くなんてご丁寧に証拠隠滅でも図ったのか?
あぁ孤児院に棄てたあとは実家に帰ってたな。
弟に苦言を呈されてもスダンのせいにしてただろう、王弟に愛想を尽かされた、だったか」
「何故それを⋯⋯。あぁ」
うっかり口を滑らせた女は両手で口を抑えている。
やっぱり底が浅い。
「何故あんな事をしたんだ?」
繰り返し同じ事を聞いてみた、今度は話す気になったらしいが顔が悔しさに歪んでいる、醜い。
「何もかも上手く行かないのよ、王弟の側近だと思って結婚したのに馘首になるし、子供は煩いし、辺鄙な領地しかないのに伯爵なんて爵位のせいで税は高いし、やっと楽して過ごせると思ったのに、全然大目に見てくれないのよ、侯爵夫人のくせに。お金持ってるんだから馘首になんかしなくてもいいじゃない、ちょっと誤魔化しただけよ。2日位経ったら頭が冷えて、やっぱり雇ってくれると思ったから宿に泊まって様子を見に行ったら、もう次が決まったとか言ってるし、宿代も高いのにバカバカしいったらないわ。全然思い通りにならないし、しかもメイドに聞いたら私の代わりは平民なのよ。何で平民が侯爵家の恩恵に預かるのよ、身分違いも甚だしいわ。だから金持ちでも爵位が上位でも思い通りにならない事もあるんだって教えてあげようと思ったのよ」
私の頭がおかしいのか?
この女の言ってることがちっとも理解できないのだが⋯⋯。
頭を捻っていると女が続ける。
「でもあの後、全然事件にならないから見つかったんでしょう。お茶会にも参加してたの見たことあるし、やっぱりお金の力で見つけたのね。子供が居るんだから誘拐にはならないでしょう、そんな事で罪になんか問えないはずよ」
「ちょっと待て、お前は侍女から子供を金と引き換えにしてただろう」
「そうよ、なけなしのお金を使ったのに暫く経っても新聞に載らなかったわ、損しちゃったわよ」
私は早急に尋問を止めて陛下に報告しに急いだ。
──────────────
2、3日して今度は別の女の前に立つ。
またこの言葉か。
「何であんな事をしたんだ」
女は顔がかなり腫れている、手にも足にも縄の跡がクッキリと付いていた。騎士団に捉えれた時は既に侯爵により拷問された後だった。
あんな事をしておいてまだ働いていた事に驚愕する。
「も、申し訳、もう申し訳ありませんでした。
お金が欲しくてどうしても纏まったお金がい、いり、入用だっ、だったんです」
女はまともに話せなくなっている、侯爵の怒りが伺える。
「何故入れ替えたんだ」
私は女に治癒を施した。
女の顔が感謝するような目をしているが勘違いするな、聞き取りづらいからだ。
「そのまま渡してしまって侯爵家のお嬢様が居なくなったら、とても詳しく調べられて捕まってしまいます。平民の子なら侯爵家がそんなに詳しく調べないと思ったので、でも奥様がお金を貸して下さったらあんな事をしなくても済んでいたのに⋯⋯真面目にずっと働いていたのに困った時くらい融通してくれてもいいのに。奥様にとっては端金でしょうに、だから髪色も一緒だったから解らないと思って。したあとも清々しましたよ。平民の子を精々可愛がればいいと思って!ハハハハはっ」
「馬鹿だなお前は、侍女って事はお前も貴族だろう。本当の理由は、平民の子の誘拐ならそんなに罪は重くないとでも思ってしたんだろう。どうせ処刑になるから教えてやろう。お前が侯爵家の娘と入れ替えた平民の子は王族だ」
隣の牢から聞き耳を立てていた元アッパール夫人が牢の扉を叩いている。「いやー出してー」と喚いている。
あっちにも馬鹿がいたな、態と聞かせたんだが自分の罰が解ったのだろう。
そもそも国家転覆を目論んでいて捕まったのに処刑されないとでも思っていたのか。
横からも目の前からも「出して、出して」と喚く女ども。
どうせ反省などしないのだろうから刑の執行まで精々絶望を味わうんだな。
私は二人の尋問を終えて陛下へ報告しにまたこの場を後にした。
二人の娘の行く末を心配しながら⋯⋯。
うめき声をあげるが自業自得だ。
「嘘よ、そんな事あるはず無いわ。計画は万全だって言ったもの。サイフェル侯爵様がちゃんとそう言ったのよ」
マッケナン王国が周辺諸国によってなくなり小さな領土は分割され諸国に吸収されたことを話すと元アッパール夫人は取り乱し始めた。
「あんな小さな国が何の武器もなく大国に勝てるわけ無いだろう?そんな事考えなかったのか?」
「魔力持ちが複数いれば強いって聞いてたわ。ソルジャーにはそんなにいないじゃない。現にうちには一人も居なかったわ」
「お前は子供をしっかりと見て育てなかったんだな。スノーは魔力持ちだぞ」
「何ですって!本当なの?スダンは男の方が可能性が高いって言ってたのよ、何てこと!やっぱりあの人は間抜けだわ。あんな男と結婚したばっかりにこんな事になったのよ」
どう考えても似たもの夫婦じゃないか。
この女は拷問などせずともペラペラペラペラ何でも喋ったが、おそらく何も考えてなかったのか。
でも今回のことだけ聞くわけじゃない、むしろもう一つの方が肝心なんだ。
「それはそうとお前にはもう一つ嫌疑がかかってる。ミラー侯爵令嬢の誘拐だ。そちらもペラペラ喋ってくれると助かるんだがな」
途端に黙りこくった。
目を逸らし明らかに顔の表情は自白をしてるが口を開かない。
「何故あんな事をしたんだ」
「何も⋯⋯してないわよ。何のことを言ってるのかしら?」
女は私が何処まで知ってるのかを探っているようだ。
では期待に応えてやろう。
「お前はミラー侯爵家の乳母に応募した時産み月を誤魔化した、医者まで買収してな。
たとえ夫人が先に産んだとしても暫くは誤魔化せると踏んだんだろう?
でもお前の意に反して馘首になった。
それの腹いせか?
誘拐した子供の産着を切り裂くなんてご丁寧に証拠隠滅でも図ったのか?
あぁ孤児院に棄てたあとは実家に帰ってたな。
弟に苦言を呈されてもスダンのせいにしてただろう、王弟に愛想を尽かされた、だったか」
「何故それを⋯⋯。あぁ」
うっかり口を滑らせた女は両手で口を抑えている。
やっぱり底が浅い。
「何故あんな事をしたんだ?」
繰り返し同じ事を聞いてみた、今度は話す気になったらしいが顔が悔しさに歪んでいる、醜い。
「何もかも上手く行かないのよ、王弟の側近だと思って結婚したのに馘首になるし、子供は煩いし、辺鄙な領地しかないのに伯爵なんて爵位のせいで税は高いし、やっと楽して過ごせると思ったのに、全然大目に見てくれないのよ、侯爵夫人のくせに。お金持ってるんだから馘首になんかしなくてもいいじゃない、ちょっと誤魔化しただけよ。2日位経ったら頭が冷えて、やっぱり雇ってくれると思ったから宿に泊まって様子を見に行ったら、もう次が決まったとか言ってるし、宿代も高いのにバカバカしいったらないわ。全然思い通りにならないし、しかもメイドに聞いたら私の代わりは平民なのよ。何で平民が侯爵家の恩恵に預かるのよ、身分違いも甚だしいわ。だから金持ちでも爵位が上位でも思い通りにならない事もあるんだって教えてあげようと思ったのよ」
私の頭がおかしいのか?
この女の言ってることがちっとも理解できないのだが⋯⋯。
頭を捻っていると女が続ける。
「でもあの後、全然事件にならないから見つかったんでしょう。お茶会にも参加してたの見たことあるし、やっぱりお金の力で見つけたのね。子供が居るんだから誘拐にはならないでしょう、そんな事で罪になんか問えないはずよ」
「ちょっと待て、お前は侍女から子供を金と引き換えにしてただろう」
「そうよ、なけなしのお金を使ったのに暫く経っても新聞に載らなかったわ、損しちゃったわよ」
私は早急に尋問を止めて陛下に報告しに急いだ。
──────────────
2、3日して今度は別の女の前に立つ。
またこの言葉か。
「何であんな事をしたんだ」
女は顔がかなり腫れている、手にも足にも縄の跡がクッキリと付いていた。騎士団に捉えれた時は既に侯爵により拷問された後だった。
あんな事をしておいてまだ働いていた事に驚愕する。
「も、申し訳、もう申し訳ありませんでした。
お金が欲しくてどうしても纏まったお金がい、いり、入用だっ、だったんです」
女はまともに話せなくなっている、侯爵の怒りが伺える。
「何故入れ替えたんだ」
私は女に治癒を施した。
女の顔が感謝するような目をしているが勘違いするな、聞き取りづらいからだ。
「そのまま渡してしまって侯爵家のお嬢様が居なくなったら、とても詳しく調べられて捕まってしまいます。平民の子なら侯爵家がそんなに詳しく調べないと思ったので、でも奥様がお金を貸して下さったらあんな事をしなくても済んでいたのに⋯⋯真面目にずっと働いていたのに困った時くらい融通してくれてもいいのに。奥様にとっては端金でしょうに、だから髪色も一緒だったから解らないと思って。したあとも清々しましたよ。平民の子を精々可愛がればいいと思って!ハハハハはっ」
「馬鹿だなお前は、侍女って事はお前も貴族だろう。本当の理由は、平民の子の誘拐ならそんなに罪は重くないとでも思ってしたんだろう。どうせ処刑になるから教えてやろう。お前が侯爵家の娘と入れ替えた平民の子は王族だ」
隣の牢から聞き耳を立てていた元アッパール夫人が牢の扉を叩いている。「いやー出してー」と喚いている。
あっちにも馬鹿がいたな、態と聞かせたんだが自分の罰が解ったのだろう。
そもそも国家転覆を目論んでいて捕まったのに処刑されないとでも思っていたのか。
横からも目の前からも「出して、出して」と喚く女ども。
どうせ反省などしないのだろうから刑の執行まで精々絶望を味わうんだな。
私は二人の尋問を終えて陛下へ報告しにまたこの場を後にした。
二人の娘の行く末を心配しながら⋯⋯。
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