【本編完結】逃げるが価値

maruko

文字の大きさ
上 下
86 / 91
番外編

因果応報 sideユリ3−③

しおりを挟む
目を覚ますと見覚えのある所。
仰向けに寝かされていたのでよく見える、天井の捲れ。

「お前は馬鹿だな、私が一番の温情を掛けてやっていたのに、よりによってヒューリーを選ぶとは。頭噴いてるのか?まぁ犯罪を犯すものはそういうものかもな」

そう言ったのはサウスベックだった。
私は男爵家の領地のあの家に帰って来ていたみたい。

「お前が余計な事をしたからヒューリーがセロー男爵家を継いだ、私も行くところがないだろうって此処で領地の仕事をしろと言われたよ、一生此処からは出られない。逃げても平民になるだけだしな」

「私は?」

「何言ってるんだ、お前は

「えっ?」

「此処で父上の世話をして暮らすんだよ、あぁそれとお前はを希望してるんだろう?ヒューリーがそう言って私に寄越した。偶には私の性処理を頼む。私はお前のせいで婚姻は見込めないし」

「それはヒューリーの愛妾にと、それに貴方は私を妻にと」

「だがヒューリーをしていないと聞いてる。それに父上の妻を何故私が娶れると思ったのだ?嘘に決まってる、でも第二夫人位にはしてやったのに頭の悪い女はこれだから、もっとしっかりと監視しとくんだった。あぁそうだ私の子供などいらないからな。子供を身篭って父上の世話が出来なくなると困るしな。なぁに避妊のお茶の良いのがあるんだ、今日から飲んでもらうから」

目の前にメイドがお茶を出してきた。
その茶葉を見ると伯爵夫人にシェルが飲ませていたお茶の葉だ。

「フフ」

私が笑うとサウスベックは気味が悪そうな顔をする。
そして上着を脱ぎだした。

無理やりメイドに羽交い締めにされてお茶を口から入れられる。
そしてサウスベックの部屋へ、湯浴みなどさせてもらえずそのままの格好で向かわされた。

口から溢したお茶の後も、猿ぐつわをされていて流れた涎のあともそのままで、ソファに手をつかされ臀部を顕にされて何かを塗られる。

そしてサウスベックは己の欲望を満たし私は純潔を散らされた。

もう何の感情も浮かばない。

奥様にした事が私に返ってきただけ?
そんな馬鹿な
私は見ていただけ、注意をしなかっただけ。

ただ頭が悪かっただけよ⋯⋯。





しおりを挟む
感想 68

あなたにおすすめの小説

またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。

朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。 婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。 だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。 リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。 「なろう」「カクヨム」に投稿しています。

ある王国の王室の物語

朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。 顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。 それから 「承知しました」とだけ言った。 ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。 それからバウンドケーキに手を伸ばした。 カクヨムで公開したものに手を入れたものです。

妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~

サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――

思い出してしまったのです

月樹《つき》
恋愛
同じ姉妹なのに、私だけ愛されない。 妹のルルだけが特別なのはどうして? 婚約者のレオナルド王子も、どうして妹ばかり可愛がるの? でもある時、鏡を見て思い出してしまったのです。 愛されないのは当然です。 だって私は…。

伯爵令嬢が婚約破棄され、兄の騎士団長が激怒した。

克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。

【完結】捨てられた双子のセカンドライフ

mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】 王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。 父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。 やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。 これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。 冒険あり商売あり。 さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。 (話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

この子、貴方の子供です。私とは寝てない? いいえ、貴方と妹の子です。

サイコちゃん
恋愛
貧乏暮らしをしていたエルティアナは赤ん坊を連れて、オーガスト伯爵の屋敷を訪ねた。その赤ん坊をオーガストの子供だと言い張るが、彼は身に覚えがない。するとエルティアナはこの赤ん坊は妹メルティアナとオーガストの子供だと告げる。当時、妹は第一王子の婚約者であり、現在はこの国の王妃である。ようやく事態を理解したオーガストは動揺し、彼女を追い返そうとするが――

嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜

𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。 だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。 「もっと早く癒せよ! このグズが!」 「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」 「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」 また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、 「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」 「チッ。あの能無しのせいで……」 頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。 もう我慢ならない! 聖女さんは、とうとう怒った。

処理中です...