36 / 42
35 カザール辺境伯
しおりを挟む
翌日、あれだけアルコールを飲みまくっていたのに誰一人として二日酔いになってない屈強の騎士たちは私に今回の作戦を発表してくださいました。
代表してお義父様が・・・
まさかの真っ向勝負の正面突破でした。
それって作戦って名付ける意味あります?
但し、と言って叔父様達が今から根回し合戦を行うそうです。
それ早く言ってください、びっくりしました。
策無しかと⋯⋯。
根回しするには私は役立たずですので、この機会に伯父様に会うことになりました。
サーラとミナさんが付いてきてくれます。
カザール辺境伯にはお義父様と一緒にご挨拶する事になりました。
なんだかんだと忙しくなります。
でも自由への道です!気合入れますよぉ
拳を握りしめ空手の型をとり「ハァー」と声を上げるとサーラが固まってしまいました。
ちょっと端なかったかな。
カザール辺境伯様は、流石王族です、あっ今は臣籍降下されてますので元王族です。
見目麗しいのは当然のごとく元バイオリー辺境伯とは違い、嘘偽りなく聡明で穏やかな御方だとお見受けいたしました。
が、しかーし私が挨拶をすると穏やかな辺境伯様のお顔がしたり顔で興味津々に変化されました。何故に?
「君が侯爵の血を分けた娘だよね。わぁ初めて会うね、へぇ~」
はっきり言って物凄く失礼な輩でした。
聡明と思った私の心を返せ!!
「フフフごめんよ、多分嫌な気持ちになっちゃった?私と話すと大体の人はそうなるんだ、気にしないで」
話した人を不快にさせるって、大体って、第二も第三も王弟って碌なやついないんだけど。
「マイラ失礼なこと考えてる顔だぞ」
お義父様にバレましたが隠す必要あるんでしょうか?
それを証拠にカザール様はニヤニヤしています。
お義父様は不快にならないのかな?
あっまだお義父様には失礼な事言ってなかった。
「こんな距離がある所じゃなくてさ、お茶にしようよ。私に頼みごとしたいんでしょう、シルバー伯爵」
「⋯⋯ありがたくご一緒させて頂きます」
辺境伯邸で通されたのは謁見の間だったのですが、辺境伯様はご不満のようです。
でもこんな失礼な人とお茶などしたくはないのですが、お義父様が頼みたい事とは絶対に私の事なので、ここは心を無にして辺境伯に謙らなければならないと思います。
でも何なのこの御方。
上から目線とも違うし、何か楽しんでいる感じにも思えるんだけど。
よくわからない人だなぁ
なぜかその後、豪奢すぎる庭に案内されて、ガゼボも⋯すごいんですけどぉ
辺境伯と一緒にお茶する事に。
「で、私にどんな頼みごと?兄の事かな、それともアルシェ侯爵?」
「振っていただきましたけど、その話ではありません。公爵家を潰していただきたいのです。辺境伯ならできますよね、期待しているんですが」
「んー出来るけど、私にメリットあるの?その話を聞くまでは動かないよ」
「メリットはないですね。ただ心証の問題です」
「心証?」
「ご存知かと思いますが、私の妻はサラフィーナですよ」
「それか⋯それで心証ね、確かにそうだな」
「それに、このマイラは妻のお気に入りなんです」
「なんと!ご令嬢。君はとんでもないカードを手に入れていたんだね。参った、わかったよ。潰そう」
お二人のお話し合いに口は挟みませんでしたが、今この段階でどうやらフンバル公爵家はお取り潰しになるのが決まった模様です。
キーワードはいくつかあったけれど、確信がなくてつながりがわからない。
お義父様、出来たら⋯⋯説明プリーズ
代表してお義父様が・・・
まさかの真っ向勝負の正面突破でした。
それって作戦って名付ける意味あります?
但し、と言って叔父様達が今から根回し合戦を行うそうです。
それ早く言ってください、びっくりしました。
策無しかと⋯⋯。
根回しするには私は役立たずですので、この機会に伯父様に会うことになりました。
サーラとミナさんが付いてきてくれます。
カザール辺境伯にはお義父様と一緒にご挨拶する事になりました。
なんだかんだと忙しくなります。
でも自由への道です!気合入れますよぉ
拳を握りしめ空手の型をとり「ハァー」と声を上げるとサーラが固まってしまいました。
ちょっと端なかったかな。
カザール辺境伯様は、流石王族です、あっ今は臣籍降下されてますので元王族です。
見目麗しいのは当然のごとく元バイオリー辺境伯とは違い、嘘偽りなく聡明で穏やかな御方だとお見受けいたしました。
が、しかーし私が挨拶をすると穏やかな辺境伯様のお顔がしたり顔で興味津々に変化されました。何故に?
「君が侯爵の血を分けた娘だよね。わぁ初めて会うね、へぇ~」
はっきり言って物凄く失礼な輩でした。
聡明と思った私の心を返せ!!
「フフフごめんよ、多分嫌な気持ちになっちゃった?私と話すと大体の人はそうなるんだ、気にしないで」
話した人を不快にさせるって、大体って、第二も第三も王弟って碌なやついないんだけど。
「マイラ失礼なこと考えてる顔だぞ」
お義父様にバレましたが隠す必要あるんでしょうか?
それを証拠にカザール様はニヤニヤしています。
お義父様は不快にならないのかな?
あっまだお義父様には失礼な事言ってなかった。
「こんな距離がある所じゃなくてさ、お茶にしようよ。私に頼みごとしたいんでしょう、シルバー伯爵」
「⋯⋯ありがたくご一緒させて頂きます」
辺境伯邸で通されたのは謁見の間だったのですが、辺境伯様はご不満のようです。
でもこんな失礼な人とお茶などしたくはないのですが、お義父様が頼みたい事とは絶対に私の事なので、ここは心を無にして辺境伯に謙らなければならないと思います。
でも何なのこの御方。
上から目線とも違うし、何か楽しんでいる感じにも思えるんだけど。
よくわからない人だなぁ
なぜかその後、豪奢すぎる庭に案内されて、ガゼボも⋯すごいんですけどぉ
辺境伯と一緒にお茶する事に。
「で、私にどんな頼みごと?兄の事かな、それともアルシェ侯爵?」
「振っていただきましたけど、その話ではありません。公爵家を潰していただきたいのです。辺境伯ならできますよね、期待しているんですが」
「んー出来るけど、私にメリットあるの?その話を聞くまでは動かないよ」
「メリットはないですね。ただ心証の問題です」
「心証?」
「ご存知かと思いますが、私の妻はサラフィーナですよ」
「それか⋯それで心証ね、確かにそうだな」
「それに、このマイラは妻のお気に入りなんです」
「なんと!ご令嬢。君はとんでもないカードを手に入れていたんだね。参った、わかったよ。潰そう」
お二人のお話し合いに口は挟みませんでしたが、今この段階でどうやらフンバル公爵家はお取り潰しになるのが決まった模様です。
キーワードはいくつかあったけれど、確信がなくてつながりがわからない。
お義父様、出来たら⋯⋯説明プリーズ
568
お気に入りに追加
2,405
あなたにおすすめの小説
一年で死ぬなら
朝山みどり
恋愛
一族のお食事会の主な話題はクレアをばかにする事と同じ年のいとこを褒めることだった。
理不尽と思いながらもクレアはじっと下を向いていた。
そんなある日、体の不調が続いたクレアは医者に行った。
そこでクレアは心臓が弱っていて、余命一年とわかった。
一年、我慢しても一年。好きにしても一年。吹っ切れたクレアは・・・・・
生まれたときから今日まで無かったことにしてください。
はゆりか
恋愛
産まれた時からこの国の王太子の婚約者でした。
物心がついた頃から毎日自宅での王妃教育。
週に一回王城にいき社交を学び人脈作り。
当たり前のように生活してしていき気づいた時には私は1人だった。
家族からも婚約者である王太子からも愛されていないわけではない。
でも、わたしがいなくてもなんら変わりのない。
家族の中心は姉だから。
決して虐げられているわけではないけどパーティーに着て行くドレスがなくても誰も気づかれないそんな境遇のわたしが本当の愛を知り溺愛されて行くストーリー。
…………
処女作品の為、色々問題があるかとおもいますが、温かく見守っていただけたらとおもいます。
本編完結。
番外編数話続きます。
続編(2章)
『婚約破棄されましたが、婚約解消された隣国王太子に恋しました』連載スタートしました。
そちらもよろしくお願いします。
女官になるはずだった妃
夜空 筒
恋愛
女官になる。
そう聞いていたはずなのに。
あれよあれよという間に、着飾られた私は自国の皇帝の妃の一人になっていた。
しかし、皇帝のお迎えもなく
「忙しいから、もう後宮に入っていいよ」
そんなノリの言葉を彼の側近から賜って後宮入りした私。
秘書省監のならびに本の虫である父を持つ、そんな私も無類の読書好き。
朝議が始まる早朝に、私は父が働く文徳楼に通っている。
そこで好きな著者の本を借りては、殿舎に籠る毎日。
皇帝のお渡りもないし、既に皇后に一番近い妃もいる。
縁付くには程遠い私が、ある日を境に平穏だった日常を壊される羽目になる。
誰とも褥を共にしない皇帝と、女官になるつもりで入ってきた本の虫妃の話。
更新はまばらですが、完結させたいとは思っています。
多分…
妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~
サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――
何を間違った?【完結済】
maruko
恋愛
私は長年の婚約者に婚約破棄を言い渡す。
彼女とは1年前から連絡が途絶えてしまっていた。
今真実を聞いて⋯⋯。
愚かな私の後悔の話
※作者の妄想の産物です
他サイトでも投稿しております
婚約者すらいない私に、離縁状が届いたのですが・・・・・・。
夢草 蝶
恋愛
侯爵家の末姫で、人付き合いが好きではないシェーラは、邸の敷地から出ることなく過ごしていた。
そのため、当然婚約者もいない。
なのにある日、何故かシェーラ宛に離縁状が届く。
差出人の名前に覚えのなかったシェーラは、間違いだろうとその離縁状を燃やしてしまう。
すると後日、見知らぬ男が怒りの形相で邸に押し掛けてきて──?
【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる