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NEXT第15話 海からやってくる怪物 と 懐かしのコードを入力するゴンザレス太郎
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「ですから今すぐ退避をですね!」
「大丈夫だ。既に手配は完了している、対象は討伐されるだろう・・・」
ここはゴンザレス太郎達が居る町から遥かに離れた港町。
今朝がた巨大なエネルギー波を感知し、今度はその放たれた方角から巨大な魔物の気配がこちらへ向かってきていると察知した一人の賢者が港町のギルドマスターに直談判していた。
「いやしかし、こんなとてつもない力は…」
「賢者殿は心配性ですな、ですが偶然にも我が町にはSランク冒険者が2名も滞在してましてな、それに加え今朝からBランク以上の冒険者200名による討伐部隊も編成済みです」
賢者が感じた通りの気配の魔物だとすればAランクだとかそんな次元の話ではない、人間がどうこう出来るレベルを遥かに超えた存在が町に迫ってきていると言ってるのにギルドマスターはまるで相手にしない。
この賢者の名は『ルベルト』見た目は男のようだが女である。
実は彼女、勇者シズクとバトルマスターデカスギの子孫である。
「分かりました、私はここを離れます。まだ命が欲しいので」
ルベルトはギルドマスターにそう告げ部屋を出る。
ギルドマスターはそれを止めない、彼女は何だかんだ言っても町を見捨てられないのを理解しているからだ。
「全く、小娘にも困ったものですな」
「ガイアか、盗み聞きは感心しないぞ」
ギルドマスターの背後の影に色が付きそこに男が浮かび上がる。
彼こそがこの時代のSランク冒険者の一人『影使いガイア』である。
「しかし、彼女の力は本物だが本当に非難誘導は必要ないのか?」
「お前に加えもう一人のSランク冒険者『制空のアルベド』も居るのだぞ、お前達が二人掛かりで倒せないような魔物だとすれば避難しても同じだ。町は滅ぼされるさ」
「まっそれもそうだな」
伝達された報告によると魔物の到達は明日の昼頃となっていた。
魔物の移動する速度が遅いのが逆に慢心を読んでいたと言うのもあり港町はこの日をいつもと変わらぬように過ごした。
明日がこの町が消滅する日だなんてこの時は誰も予想をせずに…
「タツヤ~私の膝枕の方がイイでしょ?」
「何言ってるのよ!タツヤは私の膝枕がイイに決まってるじゃない!」
「サラとミリー決まらないなら私が・・・」
「「フーカは今日は謹慎!」」
「あう・・・」
時刻は昼過ぎ、明け方まで寝ていたゴンザレス太郎達は宿屋でゴロゴロしていた。
昨日の騒動の後始末で町の方は大忙しに走り回っている冒険者ギルドの方々の声が響いていて巻き込まれるのも面倒だしなにより・・・
「昨日あんなに久しぶりに頑張ったからゆっくりしよーぜ」
ゴンザレス太郎、世界最強にも関わらず200年もニートやってたせいで怠け癖が付いていた。
そして、目を覚ましても起き上がろうとしないゴンザレス太郎に誰が膝枕をするかと3人は言い争っているのだが・・・
(このままだと俺に決めろってパターンが来るな・・・)
ゴンザレス太郎、流石に何百年も一緒に居る2人の事は相当理解していて先に読んで行動を起こす。
「じゃあタツヤに決めてもらいま・・・」
「なぁ、久々に街に居るんだから河川敷にでも行ってアレ久々にやらないか?」
「アレ?ってまさかタツヤ・・・」
「「???」」
フーカだけはゴンザレス太郎が何をしようと言っているのか理解していた。
それはかつてマジメの3人と共に行なったゴンザレス太郎のコード『埋めたアイテムランダム変化』をやって暇つぶしをしようと誘っているのだ。
ミリーはマリスだった頃にゴンザレス太郎に計画をそれで妨害されているのだが既に覚えていない、と言うか理解もしていなかったので説明を聞いて・・・
「なにそれ凄い面白そう!やろうやろう!!」
とノリノリで答え、サラも何かあっても今も自分達ならどうにでもなると考え参加する事にした。
そして、午後になって一番暑い時間帯に河川敷まで来たゴンザレス太郎達。
広めの河川敷では子供達が追いかけっことかを遠くの方でやっているのでここなら何かあっても被害は及ばないだろうと考えスキルを発動させる!
「スキル『プロアクションマジリプレイ』発動!」
以前と違いコードを入力する必要も無いのだがフーカと視線を交わしたゴンザレス太郎は1回頷きワザワザ手でコード入力を行なう。
気分的な問題もあるのだろう、フーカとゴンザレス太郎だけが通じ合っている感じに2人は少し嫉妬していたが・・・
「はい、タツヤ」
「あぁ・・・」
フーカが座ってそこにゴンザレス太郎が横になろうとして・・・
「ちょっとちょっとちょっと!なにやってるのよ?!」
「フーカどさぐさに紛れてずるいよ!」
と突っ込みを入れる二人にフーカは語る。
「ゴンザレス太郎のスキルは私の膝枕がないと発動しない、これは私達の愛の力なの」
「ってうぉい!お前なに言ってるの?!」
まるで漫才を見せられている様なサラとミリーを置いてフーカとゴンザレス太郎は互いを見詰めあい・・・
「ぷっ・・・あはははははは」
「はははははは!!いや、良く覚えてたねフーカ」
「タツヤこそ」
何が何だか分からないサラとミリーだがフーカとゴンザレス太郎は思い出の行為と言う事でハイタッチをして笑い合っていた。
「とまぁ冗談はともかくとして、手打ちしたから寝ないとコード発動しないんだよな」
そのゴンザレス太郎の一言でサラとミリーのどちらが膝枕をするかの言い争いになりその間にフーカが膝枕を行い二人はまた怒ると言う流れが再現されゴンザレス太郎は幸せを実感しながら笑うのであった。
「大丈夫だ。既に手配は完了している、対象は討伐されるだろう・・・」
ここはゴンザレス太郎達が居る町から遥かに離れた港町。
今朝がた巨大なエネルギー波を感知し、今度はその放たれた方角から巨大な魔物の気配がこちらへ向かってきていると察知した一人の賢者が港町のギルドマスターに直談判していた。
「いやしかし、こんなとてつもない力は…」
「賢者殿は心配性ですな、ですが偶然にも我が町にはSランク冒険者が2名も滞在してましてな、それに加え今朝からBランク以上の冒険者200名による討伐部隊も編成済みです」
賢者が感じた通りの気配の魔物だとすればAランクだとかそんな次元の話ではない、人間がどうこう出来るレベルを遥かに超えた存在が町に迫ってきていると言ってるのにギルドマスターはまるで相手にしない。
この賢者の名は『ルベルト』見た目は男のようだが女である。
実は彼女、勇者シズクとバトルマスターデカスギの子孫である。
「分かりました、私はここを離れます。まだ命が欲しいので」
ルベルトはギルドマスターにそう告げ部屋を出る。
ギルドマスターはそれを止めない、彼女は何だかんだ言っても町を見捨てられないのを理解しているからだ。
「全く、小娘にも困ったものですな」
「ガイアか、盗み聞きは感心しないぞ」
ギルドマスターの背後の影に色が付きそこに男が浮かび上がる。
彼こそがこの時代のSランク冒険者の一人『影使いガイア』である。
「しかし、彼女の力は本物だが本当に非難誘導は必要ないのか?」
「お前に加えもう一人のSランク冒険者『制空のアルベド』も居るのだぞ、お前達が二人掛かりで倒せないような魔物だとすれば避難しても同じだ。町は滅ぼされるさ」
「まっそれもそうだな」
伝達された報告によると魔物の到達は明日の昼頃となっていた。
魔物の移動する速度が遅いのが逆に慢心を読んでいたと言うのもあり港町はこの日をいつもと変わらぬように過ごした。
明日がこの町が消滅する日だなんてこの時は誰も予想をせずに…
「タツヤ~私の膝枕の方がイイでしょ?」
「何言ってるのよ!タツヤは私の膝枕がイイに決まってるじゃない!」
「サラとミリー決まらないなら私が・・・」
「「フーカは今日は謹慎!」」
「あう・・・」
時刻は昼過ぎ、明け方まで寝ていたゴンザレス太郎達は宿屋でゴロゴロしていた。
昨日の騒動の後始末で町の方は大忙しに走り回っている冒険者ギルドの方々の声が響いていて巻き込まれるのも面倒だしなにより・・・
「昨日あんなに久しぶりに頑張ったからゆっくりしよーぜ」
ゴンザレス太郎、世界最強にも関わらず200年もニートやってたせいで怠け癖が付いていた。
そして、目を覚ましても起き上がろうとしないゴンザレス太郎に誰が膝枕をするかと3人は言い争っているのだが・・・
(このままだと俺に決めろってパターンが来るな・・・)
ゴンザレス太郎、流石に何百年も一緒に居る2人の事は相当理解していて先に読んで行動を起こす。
「じゃあタツヤに決めてもらいま・・・」
「なぁ、久々に街に居るんだから河川敷にでも行ってアレ久々にやらないか?」
「アレ?ってまさかタツヤ・・・」
「「???」」
フーカだけはゴンザレス太郎が何をしようと言っているのか理解していた。
それはかつてマジメの3人と共に行なったゴンザレス太郎のコード『埋めたアイテムランダム変化』をやって暇つぶしをしようと誘っているのだ。
ミリーはマリスだった頃にゴンザレス太郎に計画をそれで妨害されているのだが既に覚えていない、と言うか理解もしていなかったので説明を聞いて・・・
「なにそれ凄い面白そう!やろうやろう!!」
とノリノリで答え、サラも何かあっても今も自分達ならどうにでもなると考え参加する事にした。
そして、午後になって一番暑い時間帯に河川敷まで来たゴンザレス太郎達。
広めの河川敷では子供達が追いかけっことかを遠くの方でやっているのでここなら何かあっても被害は及ばないだろうと考えスキルを発動させる!
「スキル『プロアクションマジリプレイ』発動!」
以前と違いコードを入力する必要も無いのだがフーカと視線を交わしたゴンザレス太郎は1回頷きワザワザ手でコード入力を行なう。
気分的な問題もあるのだろう、フーカとゴンザレス太郎だけが通じ合っている感じに2人は少し嫉妬していたが・・・
「はい、タツヤ」
「あぁ・・・」
フーカが座ってそこにゴンザレス太郎が横になろうとして・・・
「ちょっとちょっとちょっと!なにやってるのよ?!」
「フーカどさぐさに紛れてずるいよ!」
と突っ込みを入れる二人にフーカは語る。
「ゴンザレス太郎のスキルは私の膝枕がないと発動しない、これは私達の愛の力なの」
「ってうぉい!お前なに言ってるの?!」
まるで漫才を見せられている様なサラとミリーを置いてフーカとゴンザレス太郎は互いを見詰めあい・・・
「ぷっ・・・あはははははは」
「はははははは!!いや、良く覚えてたねフーカ」
「タツヤこそ」
何が何だか分からないサラとミリーだがフーカとゴンザレス太郎は思い出の行為と言う事でハイタッチをして笑い合っていた。
「とまぁ冗談はともかくとして、手打ちしたから寝ないとコード発動しないんだよな」
そのゴンザレス太郎の一言でサラとミリーのどちらが膝枕をするかの言い争いになりその間にフーカが膝枕を行い二人はまた怒ると言う流れが再現されゴンザレス太郎は幸せを実感しながら笑うのであった。
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