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第74話 ルー美術館のイーダと時の砂

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石で出来た棺桶、その上に藁を敷いただけの質素な簡易ベット、そこがカヌダタの愛用するベットであった。
レベリングもそうだが、毎日欠かさず体を動かしているカヌダタにとって、これ程合った物は他に無かった。

「ふぃ~」

まるで風呂に入るかの様に火照った体から吐き出される息、先程まで領主の娘セリーと濃厚な性行為を行った熱が体を熱くさせていた。
薬で感度や消耗を減らしているとは言え、実に54回もの中出しを行ったのだからそれも仕方ないだろう。
それ以前に、数日にかけて夜通し街を襲うマゾハンドの群れと戦い続けたのだからその疲労もかなりのモノである。

「だが俺の見立てじゃまだ届かないんだよな・・・」

そう言って天井に手をかざすカヌダタ、それは自身の分身が出会った最愛の女性の事である。
ハナ、実にレベルが50を超えたその身でも互角に渡り合えるか怪しい強さの美女・・・
薬を一切使わず自分の本気のフル勃起を受け入れても平気だと感じた世界で唯一の彼女、その事を想うとカヌダタのアソコは再び肥大化していく・・・

「絶対俺の女にしてやる・・・」

カヌダタはハナとの本気のSEXを夢見てゆっくりと瞼を閉じていく・・・







盗賊にとって一番大切なのは捕まらない事。
どんな巧みな技術や力を持っていたとしても全ての抵抗を封じられる事がある事をカヌダタは理解している。
そんなカヌダタがこれまで一度も捕まらず、こうして地位を築くのに重宝したのが直感であった。
虫の知らせとも呼ばれる第6感、それはスキル等ではなくただの感である。
だがそれにより命を救われた事は一度や二度ではない、だからこそカヌダタはそれを瞬時に理解した。

「なんだ・・・?嫌な予感がする・・・」

数日の徹夜をしてから濃密な性交、その状態で眠りについて30分も経過していない状態にも関わらずカヌダタは目を開いた。
自分のアジトの自分の部屋でこれほど嫌な予感を感じ取ったのは初めてであった。
起き上がったカヌダタはマントに付着した藁を払って部屋を静かに出ていく・・・

「・・・これは・・・いま・・・けます・・・」

通路を音を立てないように歩きながら耳に入ったその声にカヌダタの表情が険しくなる。
その声は聞き間違える筈もない、まともに対峙すればカヌダタにも匹敵する強さのあの女の声である。

「チッどうなってやがる・・・」

そこはセリーが閉じ込められている部屋、中を覗くと声の主であるカエデがそこに居た。

「ウォーター!」
「ぅ・・・ぁ・・・ふっ・・・」

開かれた股の間に刺しこまれた指、魔法による膣内洗浄を行っているのである。
二人とも魔物の体液から作られた媚薬の効果でまともな抵抗は出来ない筈であった。
だが、気を取り直して直ぐに部屋に踏み込もうと考えたカヌダタであったが、その手が止まる・・・

(なんだ?この気迫は・・・?)

それはセリーを癒しているカエデの怒りであろう。
オーラを感じさせるような靄の様な物をカヌダタは感じ取ったのだ。
そして、それが彼女を捕縛する時にも使用した、魔物の精液で作られた媚薬の効果が無くなっている事を視差していた。

(ちっなんだか知らねぇが嫌な予感しかしねぇ、セリーを手放すのは惜しいが・・・)

カヌダタは本能で、ここに居ては不味いという感覚に襲われていた。
ユウキによってレベリングを行われているカエデ、そのレベルは30半ばでカヌダタとまともに戦っても勝てる道理はない。
しかし、彼女には15を超えるスキルが在るのだ。
本来レベルアップと共に得られるAPを貯めて自分で習得するスキルから考えればあり得ない数・・・
特に搦め手を使えばレベル差は簡単にひっくり返る可能性だってあるのだ。
どれ程屈強な強さを持つ人物であろうが、昏睡させられて毒を受ければ敗北するのは必須である。
それを理解しているからこそカヌダタはレベル差だけを当てにはしない。

「まぁ俺の子分達があいつを抱いている事からもそれは当たり前だろうけどな」

直感でカエデに手を出せば殺されると感じ取ったカヌダタは静かにアジトの中を駆けていく・・・
目的は勿論新しい媚薬である。
しかし・・・

「んんっ?!」

突然感じた違和感、それは他の調教中奴隷の部屋である。
その中を覗くと驚きの光景が広がっていた。

「ケホッ・・・だ、大丈夫?」
「うん・・・動けるみたい・・・」
「どうしちゃったの・・・かな?」

限界まで犯されて肉欲に溺れたままアヘっている筈の女達が意識を取り戻していたのだ。
そして、その誰もが体に浸透させられている筈の魔物の媚薬効果が切れていたのだ。

「ちっ!一体どうなってやがる?」

部屋の前を素通りしカヌダタは物置へ急いだ。
そこでも異変は起こっていた。

「ヒッギ・・・ヒィッ・・・」
「どうしたんだお前急に泣き出して?」
「痛い・・・痛いよぉ・・・」

壁に押し付ける様に奴隷の一人を犯している男が居た。
犯されている女の様子に男も違和感を覚えているのは確かである、だがいつもと違う反応を喜んでいる為かそれを追及はしなかった。
ただただ、ヨガリ続ける女を見飽きていた男は、痛がり嫌がる様子の女を犯すのに興奮しているだけである。
その横に転がるアンプルを見てカヌダタは驚いた。

「おい、お前・・・」
「えっ?あっ?兄貴!もぅ、驚かせないで下さいよ」
「そんな事はいい、お前それ使ったんだよな?」

カヌダタは落ちているアンプルを指差し尋ねる。
男は嬉しそうに頷き女の奥を突きながら答える。

「そうなんですがね、なんか様子が少しおかしいんですわ」
「ふぐぅ・・・ん”ん”ん”・・・」
「でもこういうのも中々新鮮でいいと思いません?」

涙を流しながらも男の体を押しのけようと抵抗する女、明らかに様子がおかしかった。
快楽ではなく痛みと嫌悪感に満ちたその表情、魔物の媚薬効果が全く表れていないのは明白である。

「あっ!?兄貴そんなに大量に?!」

焦ったカヌダタはそこに保管されている媚薬のアンプルを複数手に取り握り潰す。
本来であれば一日に1カプセル以上を使用すると刺激が強すぎる薬である。
それを一気に握り潰し流れ出す中身を女に浴びせた。

「イ”ヤ”ッ ヤッ!」

それがどういった物かを身をもって体験した事の有る女は拒絶する。
それはそうだろう、たった1つだけでも肉欲に溺れて快楽を貪る事しか考えられなくなる薬である。
それを複数一気に使用されたのだから、だがカヌダタは目を疑った。

「フーッ!フーッ!」

奥まで挿入されたまま壁に押し付けられた女、その目は一切変わる事無くカヌダタをにらみ返していた。
それが意味する所は・・・

「すり替えではないな・・・なら一体どういうことだ?」

そこにある薬が全て偽物とすり替えられている、そんな馬鹿な話がある筈もなく考えられるとすれば・・・

「嘘だろ・・・」

思い付いた結論にカヌダタの驚愕の声が漏れる・・・
それを疑うようにカヌダタは大量にある媚薬のアンブルを次々と手にして握り潰していく・・・

「あ、兄貴?!」
「黙ってろ!」

大量の媚薬、過去にも試験的に複数の媚薬を使われた女は勿論居た。
その誰もがイキ狂い自我を保てなくなっていったのを子分は見て来たのだ。
自分のお気に入りの奴隷が壊されるのは嫌だったが、親分であるカヌダタには逆らえない、だから黙ってみているしかなかった。

「いや、いやぁ!いやぁあああああ!!!」

それが降りかかる様子を目の当たりにした女は絶叫した。
大量のそれがどういった効果をもたらすのか見た事があるのだろう、堕ちる自分・・・
それを想像して女は絶望した。

「はうっ・・・あ”っあーっ・・・あっ?」

使用された経験が有るからこそ来るはずの快楽に抗えない事を理解している女は脱力した。
だが、来る筈のそれは一向にやってこない・・・

「そんな・・・嘘だろおい・・・」

次々に女にぶっかけられる媚薬、その度にビクンっと反応する膣内に驚き男が射精してしまった。
中に注がれる精液、顔に付着させられる媚薬・・・
雨に濡れた女の様に髪の毛がべっとりした状態で中に出されている事に気付かない女・・・
その様子に驚きを隠せないカヌダタは焦りだした。
そう、媚薬中毒になって抵抗しなくなった女は地下の部屋に放置されていたのだ。
勿論、逃げ出すことも無いので拘束は一切なく、いつでも部下たちが犯しに行ける様に施錠なんてされてない。
もしもそいつらの媚薬効果が切れたとすれば・・・

「くそっ!」
「あっ兄貴!?」

カヌダタはその場を放置して駆けだす。
残された男は唖然とする女に無理やりキスをしてSEXを再開する。
いやよいやよも好きのうち、とはよく言ったモノで口では罵っていたが意外にも女は男の事を受け入れていたりするのはまた別の話・・・





「くそっ!?やっぱりか?!」

地下の階段を降りると既にそこはもぬけの空であった。
そして、この時既にカエデとセリーはアジトの外へ脱出しており領主にもその話が届けられていたのである。
入れ違いにより裏目裏目に行動を起こしてしまったカヌダタは焦る・・・
せめてセリーだけでも捕縛しておかねばと、再度上を目指して駆けるが・・・
既にそこにはカエデの姿もセリーの姿も無かった。

「な”ぁ!?」

何処かに消えた二人の姿を探し外に視線をやり、窓から見えたそれにカヌダタの声が響く。
そこには奴隷として捕まえていた女達と街の兵士達が集まり、アジトを取り囲んでいたのだ。
そして、その中には勿論怒りをあらわにしている様子の領主の姿もあった。
つまり、セリーの事がバレた上に自分のこれまでの悪行が露見した事を意味していた。

「不味い、不味いぞ・・・いくら俺でもあいつら相手では・・・」

人類の中でも最強に分類されるほどの強者であるカヌダタではあるが、無敵と言うわけでは無かった。
特に個々が持つユニークスキルの中には強さではどうにもならない相手が居るのである。
窓から見えた領主の周囲に立つ数名の兵士、特にあいつらは不味かった。

「逃げないと・・・だが何処に・・・?」

まだ自分の居場所が掴めていない様子だが、部下の誰かが部屋の場所を漏らせばすぐに見つかる事だろう。
見付かれば確実に捕まると確信するくらい厄介な数名が身柄を拘束しに来るのは間違いない。
1対1で抵抗すれば勝ち目はあるだろうが、搦め手で複数に狙われれば勝ち目はない。
しかも事の露見により、この町に居ること自体が無理だと判断したカヌダタは自室へ急いだ。

「確か、1つだけ残っていた筈だ!」

階下で突入されて争っている音が聞こえる中、カヌダタは自室でそれを手にしてほくそ笑んだ。
お目当ての物が残っている事に安堵したのだ。
だが、問題は何処に逃げるか?である。

「アリアハノはもっと厄介な連中がゴロゴロ居るみたいだし、ダーマンはあの魔物が大量に押し寄せてきた方角・・・小さな村々に逃げた所で・・・」

必死に頭を働かせカヌダタは逃げる先を思案する、だが結論として出されるのは最早一つしかなかった。
そう、この世界で残されている大きな町は北のポルトガレしか残っていないのだ。

「あそこは確かまだ魔物被害の復旧でドタバタしているらしいから、身を隠すにはうってつけか・・・」

そう考えカヌダタは逃げる先をポルトガレに決め窓の方へ向かう・・・
そして、空に向かって手にしていたそれ・・・『キメイラの翼』を放り投げた!

キメイラの翼:過去に訪れた事のある町などへ使用者を移動させる魔法アイテム

これで簡単に逃げ切れる・・・その筈だったのだが、放り投げたキメイラの翼は何かに弾かれるようにカヌダタの方へ戻ってきた。
それを見てカヌダタは目を疑った。

「嘘だろオイ・・・」

それは町の上空を覆うようにして街を囲う結界、透明なマーブル状に空の色が変化している様子からカヌダタはそれに気づいたのだ。
元々は魔物の襲撃から街を守る為に開発された魔法アイテム『神秘の星屑』である。
使用すれば外部との行き来を制限し、魔法による攻撃を阻害する結界を街に貼ることが出来るアイテムで、領主が代々所持している物である。

「居たぞ!あそこだ!!」

その声はカヌダタにも届いた、領主である。
そう、セリーが逃げ出し領主に今回の事を話した結果、秘蔵のアイテムを使用して自分を逃がさない為に神秘の星屑を使用したのである。
後先考えてないというのもあるが、国そのものをも揺るがすほどの組織を滅ぼす為と言えばアリアハノからのお咎めは無いであろうとの考えから使用された物であった。
なにせ、カヌダタが捕らえて媚薬付けにしていた奴隷達はほぼ全ての街や村から連れ去られている者。
人数も物凄い事になっているである。

「ちくしょう!」

走りカヌダタは反対側の窓から飛び出した!
通常で考えれば自殺としか思えない高さからの脱出、だがカヌダタは最後の手段に出る事を決めており悩むことなく実行したのだ!
幸い高レベルであるカヌダタにとっては大したダメージにはならないが・・・

「ぐぁっ・・・」

着地と共に足首に激痛が走る、マゾハンドとの戦闘で負った傷なのか痛みを堪えながらカヌダタは走り出す。
そして、そこへ駆け込んだ!

「ヒッ?!」

予想通りそこに居たその女にカヌダタは勢いよく襲い掛かった!
そこはルーの美術館と呼ばれる希少アイテムを展示している建物である。
本来は来客に解放されているのだが、先日のマゾハンド騒動から閉められていた場所である。
勿論それを知っていたからこそカヌダタはそこを目指したのである。

「いやぁああ!」
「クククク・・・久しぶりだなイーダよ」
「お、お前はカヌダタ?!」

彼女の名はイーダ、ルー美術館の女館長を勤める未亡人である。
イーダの元にも勿論領主からの通達は半刻前に来ていた。
この町の英雄としてもてはやされていたカヌダタこそが奴隷商の元締めだと。
町の誰もが騙されていたと言う事実に誰もが驚愕し、その事実を受け入れ始めていた。
普通に考えて町中でパンツに頭から被ったマントしか装着していない男が英雄の訳が無いのだ。
それでも過去の実績がそれを認めさせていたのだから笑い話にもならないのである。

「へへへへ、俺の正体は勿論知っているみたいだな、だったら話は早い、ここにあるアレを使わせて貰うぜ」
「ひぃっ?!」

引き裂かれる衣類、そのまま壁に押し付ける様にパンツ越しにカヌダタのイチモツがイーダの腹部に押し当てられる。
とんでもない巨根で、肉体関係を持つことが普通の異性では出来ないとイーダも勿論聞いた事が在るそれである。
それがゆっくりと股に宛がわれた。

「さぁ、あの場所を開錠してもらうぜ」
「い、いやだと言ったら?」
「このまま俺のモノをぶち込んでやる!」

そう言われ肥大化したカヌダタのイチモツは腕よりも太く膨れ上がった。
顔面蒼白になるイーダ、それはそうだろう、明らかにアソコに入るようなサイズでは無いのだ。

「ひふっ  ふっくっ・・・」

押し付けられながらカヌダタの指がイーダの体を触る。
数々の奴隷を堕としてきた指使いがイーダを愛撫していたのだ。

「おーおー、イーダはご無沙汰みたいだな」
「だ、誰が・・・やめろ・・・」
「そんな事を言ってここは大洪水だぜ?」

そう言われイーダは目を疑った。
こんな僅かな時間弄られただけで股から愛液が溢れ出していたのだ。
そして、自分の意思とは別に火照りだす体。

「そんな・・・いったいどうして・・・」

体に力が入らずカヌダタに何時の間にか体重を預け始めるイーダ。
ルー美術館のイーダと言えば数年前に元夫と死別してからは浮いた話を聞いた事の無い未亡人。
男に興味が無いとまで言われた堅物女であったのだが、今のイーダは明らかに様子がおかしかった。
それはカヌダタも感じていたのだが直ぐにそれに気が付いた。

「あっそっか、忘れてたわすまんすまん」
「な・・・に・・・を・・・?」
「俺の両手な、さっき大量の魔物の体液から作った媚薬を付着させたままだったわ」
「へっ・・・?」

呆けたような声を漏らすイーダであるが、既に媚薬は彼女の体を犯していた。
愛液は止まらなくなり乳首は全開に勃起し、完全に発情していたのだ。
過去に感じた事が無い程の胸の高まり、それは恋心と間違えたとしても仕方がないレベルである。
最早カヌダタが何を言っても思考が働かなくなっていたのだ。
しかし、カヌダタは少々困惑していた、アジトの中で使用した時はあの女に全く効果が無かったはずなのである。
だが今それを考えても解決するわけも無いのでカヌダタは気にせずに続けた。

「おっといけねぇ、これを使用しておかねぇとな」
「ふぇっ?」

そう言ってカヌダタはマントの内側から取り出した薬を1つ飲み込む。
すると腕どころから太ももにも匹敵するほどであったイチモツが小さく変化していく・・・
セリーを犯す時用に用意していたアソコのサイズを小さくする薬である。
見る見る小さくなるイチモツであるが、それを見詰めるイーダは悲しそうな目でそれを見詰めていた。
アソコが裂けて壊れたとしても良いから、無理やりにでも挿入してほしかった。
それを目が訴えていたのだ。
だが、薬の効果で10分の1のサイズになったカヌダタのイチモツは一般男性の中でも大きい方であった。

「入れて欲しいか?なら正直に言ってみな、俺の手伝いをするんだったら入れてやるぜ?」
「ぁ・・・ぁ・・・」
「ほらっ先端を沈めるだけでお前のここは咥え込みたがっているぜ?」

カヌダタがイーダの体を少し持ち上げ先端をあてがえば、ヌプッと自ら受け入れるかのようにイーダのアソコはそれを咥え込む。
必死に抵抗をしようと顔を振るイーダであるが、体は正直であった。
カヌダタの腕をつかんで、自分の体を下におろさせようと力を込め始めたのである。
だが、その時であった。

「おいっ!お前そこで何をやっている?!」

ルー美術館の警備員であった。
今日も休館と言う事で一人だけ配置されていた警備の男がやって来たのだ。

「あーん?なんだお前?俺とイーダの仲を邪魔するってのか?」
「ぅ・・・ぁ・・・た・・・たすけ・・・」
「き、貴様イーダさんに・・・」

警棒の様な物を持って近づいて男は気付いた。
イーダを襲っている男がカヌダタだと、その時初めて気付いたのだ。

「か、カヌダタさ・・・いや、カヌダタ!」
「あー?昨日まではさん付けだったのを言い直さなくても良いんだぜ?」
「うるさい!お前の悪行はもう知れ渡っている!おとなしくしろ!」
「おっとそれ以上こっちに近寄るんじゃねぇよ」

そう言ってカヌダタはイーダの体を持ち上げ警備員の方を向かせて抱きしめる・・・
背中に当たるカヌダタの胸筋にキュンキュンっとイーダの体が火照る。
再び先端があそこにあてがわれイーダは自ら股を開いていく・・・

「い、イーダさん・・・」
「動くなよ?一歩でも動いたら・・・」
「おねがい・・・い・て・・・」
「へっ?」

それは驚きの行動であった。
イーダは開いた足をカヌダタの腰に回し無理やり腰を引き寄せたのだ!
後ろ櫓とも呼ばれるバックともまた微妙に違う体位でイーダは自らカヌダタのイチモツを受け入れたのだ!

「ほんごおおおおおっっ!!」

突然上がるイーダの裏返った悲鳴にも似た奇声。
目の前でそれを目の当たりにした警備員も唖然としたままそれを見詰めていた。

「くくく、我慢も出来ねーのかよイーダわ、そらっ!お望み通り奥まで入れてやるよ!」
「ほひゅっ?!」

突き上げられる膣内、胸を両手で鷲掴みにされたまま犯される快楽に浸るイーダ。
警備員はそれを見たまま勃起していた。
掴まれた胸とあそこだけで体を支えられ苦しい筈なのに、イーダは喜んでいた。

「ひぎゅっ きゃううっ」
「はははっ中々可愛い声で鳴くじゃねぇか」
「か、かわひぃいいい」

往復するイチモツにイーダは涎を垂らして喘ぐ。
警備員は見た事もないイーダの表情に目が離せなかった。

「ふぎゅっ でっ ひっ!? あぉ・・・?」
「ガハハハ、そんなに美味しいのか?」
「あひゅぃぃぃ・・・ひぎゅぅうう・・・」

声にならない喘ぎ声が木霊する中、一歩も動けないままの警備員は立ち尽くしていた。
完全な油断、カヌダタがイーダを抱きかかえたまま動き出して蹴りを受けるまで警備員は一切動く事は出来なかった。

「ぐぁっ?!」
「いつまでもおったててんじゃねーよ!こいつはもう俺のモノなんだからな!」
「ひぎゅっ?! ひぁいぃぃ・・・」

目の前のルー美術館を警備してくれていた警備員の事よりもイーダはカヌダタの『俺のモノ』発言に身悶えしながら絶頂していた。
そして、その状態のままカヌダタは歩き出す・・・

「おッ♡ おぶぇぇっ♡♡」

一歩歩く度に突き上げられる子宮、今にも中に精液を出されるのではないかと言う恐怖感・・・
それら全てがイーダの快感をさらに高めていた。
死別した夫とも中出しはした事があったが、結果的に子宝に恵まれなかったイーダ。
それを思い出しているのか、体が自然にそれを受け入れる準備をしているのだ。

「んほあぁっ あ”あ”ぁあぁっ」

何度目かの絶頂か既に分からなくなっているイーダ、だが何度達しても満足出来ない・・・
その理由は勿論明白、媚薬のせいもあるが、中に出されていないからである。

「おっとここだここだ、さぁ・・・イーダ、開錠コードを教えれば中に出してやるぞ?」
「ひ・・・はぁ・・・っ・・・ふ・・・ん”ふっ・・・ そ、それだけ・・・は・・・」
「いいのか?俺の力ならここをぶち壊して取り出してやってもいいんだが?だが、その場合はここでお前との肉体関係は終わりだな」
「お”ひィッ!?」

カヌダタの深い一突き!
溢れる愛液がドロドロの本気汁なのは最早疑うことは出来ず、イーダは涎と涙でベトベトになった顔を捻りカヌダタを見る・・・

「き・・・キス・・・してくださいますか?」
「ん?いいぞ?コードを教えてくれたらキスして中に出してやる」
「ほ・・・本当・・・ですか?」
「あぁ・・」

そう言われ、イーダは我慢の限界だったこともあり、それを口にする・・・

「も・・・『もょもと』です。『よ』だけ小文字で・・・」
「そうか、分かった!ほらっご褒美だ受け取れ!」

その言葉と共にカヌダタはイーダの両腕を掴んでバックから全力で突き上げた!
声にならない奇声を発しながらイーダはチカチカする視界に意識が何度も飛ぶ!
だが飛ぶと共に強制的に快感に意識が戻されるのだ。

「ん”あ”あ”あ”あ”っ♡」

漏れるのは何とか声になった奇声の叫び声、そして、中に出される精液がそれを増幅させる!

「あ”っ♡ あ”へっ♡ はへっ♡ んも”ぉ♡」

満たされる達成感、中出しが増幅され過ぎた快感を一つにまとめていく様に包み込んでいく感覚にイーダは満たされていく・・・
そして、カヌダタの射精しながらの優しいキス・・・
天にも昇る気持ちとはよく言ったモノで、イーダは痙攣したままその場に寝かされた。
アソコからは流れ出す精液がまさにクリームパイと言わんばかりになっていた。
数時間前にセリーに出し尽くした精液であるが、僅かに生成されたそれを流し込んだのだ。

「ふぃ・・・中々名器だったぜイーダ、さて・・・」

カヌダタは扉の前に立ちパスワードを入力する・・・
言葉で説明された時に違和感を覚えたのだが、カヌダタは直ぐにそれに気が付いた。

「そうか、『よ』じゃなく『ょ』なのか・・・」

言葉で露見したとしてもパスワードが違うと弾かれる2段構えの仕掛けに感動しながらカヌダタは中へ足を踏み入れる・・・
特別な日にしか展示されない物ばかりが置かれたその部屋の中でカヌダタは目的の物を遂に見つけた。

「これか・・・やったぞ!」

建物の外では領主の兵士達が集まっている気配がしており、時間はまさにギリギリだった。
カヌダタはそれを手に取り中を眺める・・・
見た目は砂時計、だがその中に在るのは砂金の様な金色の砂。
そう、これこそが幻の希少アイテム『ときのすな』である。

「さぁ、その効果を俺に見せてくれ!」

その砂時計をひっくり返した時であった。

「ぐぁっ?!」

突然両足に走る激痛、見れば両足が石に変化していたのだ。
振り返るとイーダを横目に兵士たちがこちらを睨んでいた。

「そこまでだカヌダタ!無駄な抵抗は止めろ!」

そう言われカヌダタは両手を上げる、勿論ときのすなは握り締めたまま。
既に逆にひっくり返され、中の砂は次々と反対側へ流れ出していた。

「暴れねぇってお前たちの力は俺もしっかり理解しているからよ」

そういうカヌダタはチラリと手の中のときのすなを見る・・・

(残り20秒ってところか・・・)

その状態のまま硬直していると肩に痛みが走った。

「おとなしくすれば楽に死ねるとか思ってるんじゃないだろうな?」
「ぐっり、領主さんじゃねぇってすか・・・いったいどうしたんで?」
「ほぅ、俺の娘を良いように凌辱しておいて、他に言い残すことはないのか?」

セリーが散々犯され凌辱されつくした事を聞いたのだろう、明らかにレベル差があるにもかかわらず怒りの力で攻撃が通っていたのだ。
カヌダタは痛みに顔を歪めながらチラリとときのすなを見る・・・

(残り5秒)

「まずは両腕両足を切り落としてからお前のアソコは5分毎に少しずつ切断していってやるから覚悟しろよ?」
「そ、そんな酷い事俺にするんですか?」
「心配するな、絶対に死なないようにだけはして最後まで続けてやるからな、この極悪人g・・・」

その時、領主の言葉が止まった。
視界の端に空から降り注ぐ金色の砂が見えた。

「はははっやったぞ!俺は逃げ切った!ざまぁみろ!」

吠えるカヌダタ、そして視界が全て金色に染まりきったと同時に両足が動くようになり、肩の痛みも消え去った。







(時間が本当に巻き戻ったのか?)

カヌダタは今いる場所が何処なのか混乱しながら辺りを見回した時であった。

「ウォーター!」
「ぅ・・・ぁ・・・ふっ・・・」

聞き覚えのある魔法と声にドアからチラリと中を覗き見る・・・
そこに居たのはカエデとセリーである。

(やった!本当に時間が巻き戻ったんだ!)

喜んだカヌダタは慌てて部屋に引き返す。
そして、窓に向かってキメイラの翼を放り投げる!

「行き先はポルトガレだ!」

その言葉と共にカヌダタの姿は窓から天高く舞い上がる。
しかし、この時各地で様々な異変が起こっていた。
カヌダタのアジトでもセリーを救出したカエデはその後の展開を知っていた。
この時、カヌダタが使用した『ときのすな』の効果により巻き戻った時間、その巻き戻る前の記憶をカヌダタとユウキにレベリングされた事のある女性が所持している事をこの時はまだ誰も知らないのであった・・・
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