上 下
12 / 101

第12話 ユウキのスキルの謎がまた一つ・・・

しおりを挟む
「どういうこと・・・これは一体どうなってるの?!」

突然腹上でそんな言葉が聞こえて目を覚ましたユウキは寝惚け眼でローザの顔を見る。
こちらを見詰めながらなにやら思考を巡らせている様なのだが・・・

「昨日は確かに・・・でもステータスに関しては戻っていないみたいだし・・・分からないわ・・・」

目覚めたユウキと目が合っているのだがローザには鑑定で見えているユウキのステータスしか目に入っておらず一人の世界へトリップしていた。
悲しい王宮魔道士としての性なのだろう、研究にのめり込むとこうなってしまうのである。

「えっ・・・」

下腹部に感じる暖かい感覚に気付きユウキは自らの下腹部を見る。
そこには元気に朝立ちしている筈のアレがローザの中へ挿入されていた。
しかも結合部から見える白い液体は自分の精液だと直ぐに分かった。

(夜伽・・・夜這い・・・いやもう朝か・・・)

そんなどうでもいい事を考えながら昨夜の激しいSEXを思い出してユウキは少し後悔をしていた。
今現在もそうなのだがハナ一筋と決めた翌日にローザとまで肉体関係を持ってしまったのだ。
だがユウキは知らない、日本と違いこの世界では一夫多妻制は珍しく無いのだ。
優れた雄には沢山の雌が群がるのが弱肉強食の世界の常識とした考え方があるのだ。

「あ・・・あの・・・ローザさん?」
「いえ、だとしたらユウキさんのスキルは一体何だと言うの?・・・もしかして・・・この可能性は確認するべきだけど断定は出来ないわね・・・」
「あの~・・・」
「だけどそれなら彼はありえないくらい大器晩成型という事なのかしら?」
「もしもし~」

ユウキと繋がったまま思考を止めないローザ、何かに気付いたりする時に膣がキュッと締まったりしてユウキの全身に快感が走ったりするのだがローザは全く気付く様子が無かった。
そして、その時であった・・・

「おはようございますユウキ様、朝食の準備が出来・・・」

ドアが開かれてメイド服を着たシズが部屋に入ってきたのだ。
そう、ノックの音がローザの独り言で聞こえなかったのである。
裸のローザがユウキに跨りその結合部がハッキリとシズには見えていた。
両手で口元を押さえるが目は隠さないのかとユウキはギリギリ見えるシズの姿に突っ込みを入れる。

「し、失礼しまし・・・」
「ごめんシズさん、ローザさんが自分の世界に入っちゃってるみたいで動けないんだけど・・・」
「えっ?・・・」

慌てつつも平静を装い部屋を出ようとしたシズはユウキから掛けられた言葉に体を止める。
朝からお盛んなのは別に良いとしてユウキが困っているならばとシズは部屋の中へ入ってくる。

「あの・・・ローザ様?」
「だけどこれじゃあ・・・でもその可能性も・・・」
「ねっ?」

繋がる二人の横から声を掛けるシズ、これ程想像も出来ない非日常を体験した事のないシズは自分がどういう状況なのか考えるのを止めてローザへ向き合う。
そして、シズはローザの肩に手をやって揺らしながら名を呼んだ。

「ローザ様!」
「ひっひぐぅっ?!」

シズがローザの肩を揺すって気付かせようとしたのだがローザは現在進行形でユウキと繋がっていた。
即ち、中出し後に抜かずに動いたのである。
精液が潤滑油になっているとはいえ少し時間が空いた事で少し乾き始めていたローザの膣内にゴリっとユウキの男性器が刺激を与えてしまったのだ。

「ふぁぁ・・・ってユウキさん?!お、おはようございます!」
「良かった。やっと気付いて貰えましたね」
「あっあらやだ私ったら・・・あはは・・・」

痛みと同時に快楽が襲いローザは我に帰りいつの間にかユウキが目覚めていた事にやっと気付いた。
そして、膣内を突き上げられたのだと勘違いしたローザはユウキの胸元に両手を置いて微笑み告げる。

「寝ている間に失礼しました。でもまだこんなに元気みたいなのでもう一回・・・んっ御奉仕させて貰いますね・・・んっ」

そう言って再び腰をグラインドさせ始めるローザ、だが・・・

「ロ・-・ザ・さ・ま?」
「えっ?あ、あら?シズ・・・えっ?・・・えっと・・・あれ?」

真横に立って腕を組んでいるシズにやっと気付いたローザは混乱しながらも腰を前後に動かし続けていた。
既に本能レベルでユウキとSEXするのを求めていたのだ。

「シズも・・・する?」
「えっ?」

ローザのその言葉に一瞬ドキッとするシズ、昨日とは違い性的興奮の自覚があるわけでは無いのだがユウキとローザのSEXを真横で拝見してしまったのだ。
もしもそれが自分だったらと考えない筈が無かった。
だが・・・

「しません!もう朝食の用意が出来ますからさっさと朝の準備して下さい!」

そう言い残してシズは部屋を後にする。
残されたユウキを見下ろす様にローザは腰をゆっくりと前後へグラインドさせながら見詰める。
そして、その事を告げるのであった。

「ユウキさん、実は先程貴方のステータスを見てしまったのですが・・・レベルが1に戻っていました」
「・・・えっ?」

そう告げられユウキも左手親指を握り込み「ステータスオープン」と唱えて自らのステータスを見る。

「本当だ・・・レベルが1に戻ってますね・・・」
「でもステータスは昨日レベル2になった時と変わってないでしょ?」
「そうですね・・・で、ですが・・・あ、あの・・・ロ、ローザさん?」

ステータスを見ながら会話をしている2人は勿論その間もオーラルSEXを続けていた。
だが徐々に物足りなくなってきたローザは腰の速度を上げ始めていたのだ。
ユウキが気付いた事を教えようとしたのだがそれよりも襲い掛かってくるSEXの快感にユウキは握り締めた左手を離してローザの腰を掴んで止めた。

「いい加減に・・・して下さい!」
「はぁきゅぅぅぅううう!!!」

腰を掴んで逃げられないようにしたままでユウキは自らの腰を突き上げたのだ!
突然今までのゆっくりした刺激とは違う強烈な一撃にローザは一瞬でイッた。
だが、ユウキも中途半端で止める気は無くそのまま騎乗位のローザを下から激しく突く!
腰と腰が打ち付け合う音に二人の体液がグチョグチョと言う音を立てそれらが部屋に響く。

「うっくっ・・・出る・・・」
「わ、私もまたいぐっいぐぅううう!!!」

同時に2人は達し互いの体の痙攣をお互いが感じ取る・・・
そのままゆっくりとユウキに抱きつくように倒れ込みユウキに抱き付いたままゆっくりと腰を浮かせた。
ヌプッと音を立てて2度中出しされた精液と愛液が混ざってベットに流れ出る。

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

耳元で聞こえるローザの吐息に安らぎを覚えつつ自分の中でハナと変わらぬ気持ちをローザに抱いているのにユウキは気付き天井を見詰めた。
俗に言う賢者モードであった。
そんなユウキの頬に手が添えられ上から口付けがされた。
ローザとこういう関係を持ってしまった事をユウキはハナにどう説明しようかとキスをしながら考えていたのだが・・・
口が離れて声に驚いてしまった。

「おはようございますユウキ」

ユウキが今キスをしたのは起きたハナであった。















体を塗れタオルで拭いて着替えた3人は揃って部屋を出て朝食へと向かう。
ハナとローザの2人が嬉しそうにユウキに密着しそうな距離で斜め後ろを歩いているのだがまるで先程の事が無かったかのように振舞っていた。
そして、食卓にユウキが着いたタイミングで料理がシズの手によって運ばれてくる。
テーブルに食事が並べられている時に視線をやるがいつもの場所には誰も座っていなかった。
アリア姫は既に朝食を食べ終わったのか今日はこの場には居なかったのだ。

「ユウキ様、少し時間が押しておりますので食事しながらここでゼロの講義をさせて貰っても宜しいですか?」

シズの言葉に先程の事を思い出して照れつつもユウキは頷く。
ユウキの講義内容を組み立てて実行しているゼロも本来は騎士団の団長である、決して暇なわけでは無いのだ。
そして、そこへやって来たゼロであったがローザがユウキの食事している間にゼロに駆け寄り話をする。

「なにっ?!レベルが1に戻っていただと?!」

訓練以外の時はそんな大声を出す事は無かったのだろう、シズもゼロの大声に驚いてしまった。
ユウキの方に歩み寄りゼロはユウキに問う。

「おはようございますユウキ様、失礼ですがレベルが1になっていたと言う事ですが、APはどうなっていましたか?」

そう、それをユウキもローザに話そうとしたのだったと思い出して食事している手を止めてゼロの質問に答える。

「それが・・・さっき見たらAPが・・・51になってました」
「えっ!?51?!」

ユウキの返事にローザが今度は大きな声で驚くのであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

【R18】童貞のまま転生し悪魔になったけど、エロ女騎士を救ったら筆下ろしを手伝ってくれる契約をしてくれた。

飼猫タマ
ファンタジー
訳あって、冒険者をしている没落騎士の娘、アナ·アナシア。 ダンジョン探索中、フロアーボスの付き人悪魔Bに捕まり、恥辱を受けていた。 そんな折、そのダンジョンのフロアーボスである、残虐で鬼畜だと巷で噂の悪魔Aが復活してしまい、アナ·アナシアは死を覚悟する。 しかし、その悪魔は違う意味で悪魔らしくなかった。 自分の前世は人間だったと言い張り、自分は童貞で、SEXさせてくれたらアナ·アナシアを殺さないと言う。 アナ·アナシアは殺さない為に、童貞チェリーボーイの悪魔Aの筆下ろしをする契約をしたのだった!

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

性奴隷を飼ったのに

お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。 異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。 異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。 自分の領地では奴隷は禁止していた。 奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。 そして1人の奴隷少女と出会った。 彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。 彼女は幼いエルフだった。 それに魔力が使えないように処理されていた。 そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。 でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。 俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。 孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。 エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。 ※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。 ※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。

ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~

三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】 人間を洗脳し、意のままに操るスキル。 非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。 「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」 禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。 商人を操って富を得たり、 領主を操って権力を手にしたり、 貴族の女を操って、次々子を産ませたり。 リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』 王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。 邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!

漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?

みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。 なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。 身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。 一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。 ……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ? ※他サイトでも掲載しています。 ※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。

スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件

フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。 寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。 プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い? そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない! スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。

処理中です...