エロくてニューゲーム

昆布海胆

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第205話 イングリモングリ登場!

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「暗黒雷雲放電没!」

悪魔が斧を手に持つ戦士と戦いながら呪文を唱える!
空一面に黒い雲が悪魔の呪文と共に広がる!
屋内にも拘らず空は雷雲に覆われたのだ!

「勝負あったわね、降参しなさい。今なら楽に気絶させてあげるわよ」
「ここまで防戦一方だったお前が何を抜かすか?!」

事実先程まで悪魔が一方的に押されていた。
天使に引き続き悪魔が対峙している戦士は明らかに悪魔の技量を上回っていたのだ。
だがそれも全ては悪魔のこの魔法の為の布石であった。
空一面に雷雲が覆った現状悪魔の勝利は揺るがないのだがそれを目の前の斧の戦士は知らない。

「そう、ならこの世の地獄と言うものを見せてあげるわ」

悪魔のその言葉と共に地球に映し出されていた映像が途絶えた。
地球の命運を賭けた戦いの最中突然映像が消えた事に見ていた全ての人が文句を言うが現場はそれどころではなかった。

「が・・・がはぁ・・・」
「あら?まだ生きてたの?」

全身を輝かせ空の雷雲から常時落雷を受け続けている悪魔はその電気を自身に纏い放電していた。
最初の落雷と共に悪魔の体から周囲に電撃が飽和状にその場を覆いつくして一瞬にしてその場はこげていたのだ。

「わたしは・・・イングリモングリ様の・・・戦士・・・」
「ふふふっ貴方の魂は本当に美味しそうだけど明に怒られるから助けてあげるわ」

そう言って悪魔は指先から1枚のコインを弾く。
電撃とコインと言えば御存知皆さん大好きなアレである。
そう・・・

「拡散メガ粒子砲!」
「なにぃいいいいいいい!!!!」

その戦場を別室にて観戦していたイングリモングリは叫び声を上げる。
悪魔が使用するのは間違い無く超電磁砲のレールガンであると予想していたのだ。
だが実際には悪魔が指先のコインを弾きそれに超圧縮された電撃をビームにして発射した!
コインには悪魔の電気により磁力が備わっておりそれがそのビームを乱反射させて試合会場は滅茶苦茶にビームが暴れまわる。
何故弾幕シューティングゲームのボスキャラは全く関係ない真横や真後ろにも弾を発射するのか?
その方が見た目が格好いいからである!
それを体現したのだ!

乱反射したビームは試合会場を滅茶苦茶に壊し既に斧の戦士は感電して気を失っていた。
煙が風に流されその場に立っている悪魔が片腕を上げて勝利を表していた。
何故悪魔は感電しなかったのかと言う疑問もあるだろう。
それは・・・

「う~ん・・・いつか明相手に使うかもしれないと思って持っていたスキンが役に立つとはね」

そう、悪魔はコンドームを所持していたので電気をその身に受けても無事だったのだ。
ヘルメットを装備していれば高層ビルから落下してもダメージは少なく押さえられる原理と同じである。

「しょ・・・勝者、地球代表『大和ナデナデシコシコジャパン 悪魔!』」

会場にいた審判は感電してイッて気絶していたので別室の代理人が勝利宣言を行なう。
感電した審判はどうやらMだったようでその表情は物凄く嬉しそうであった・・・

「次は・・・私ね・・・」
「問題ないと思うけど負けないでよ」
「当たり前、私を舐めないで。舐めるのは私だから・・・」

真っ黒の前髪を垂らして白いワンピースを着た女性が瞬時に修復された試合会場へ上がる。
試合会場が修復されたと同時にモニター映像も修復され悪魔の勝利が報道されていた。
地球では2連勝と言う事実に歓喜の声が上がるがそんな事を全く気にしていない明ハーレムのメンバーはただ次の試合に意識を向ける。
そして、直ぐに解説で第3試合が始まるとの報道がされた。

帰ってきた悪魔とすれ違いざま一言二言会話を交わして歩くその姿に誰もが目を疑った。
先程の二人はまさに見た目から天使と悪魔と人外を表した容姿をしていたにも関わらず3人目に出てきたのはどう見ても普通の人間である。
真っ白の肌から美しく若い女性だと言う事が一目で分かるその容姿に誰もが息を飲む。
勝ち負けではない、あんな綺麗な女性が戦うという姿が想像できないのだ。
試合会場に上がったその足は裸足という事も勿論あった。

「お前が次の対戦相手か?随分戦いとは無縁な感じがするが手加減はしないぞ」

長い棒を手にした戦士はその棒を振り回して構える。
宇宙人なのに武術をマスタークラスまで鍛え上げているのが一目で分かるそいつは強者との戦いにのみ喜びを得る性格だと一目で分かった。

「あなた・・・死ぬわ・・・」

貞子が放った言葉はその一言だけであった。
そして、棒の戦士が最後に聞いた言葉もそれであった・・・
試合開始の合図と共に棒を持った戦士はそのまま前のめりに倒れたのだ。
それを見ていた誰もがその光景に言葉が出なかった。
一瞬である、一瞬で試合会場は血まみれの地獄と化していたのだ。
勿論貞子でも棒の戦士の血でもない、コレは貞子が作り出した呪いのフィールド。
現在も棒の戦士は貞子の作り出した心の迷宮で這い寄る無敵の幽霊として追いかけられ続けているのだろう。

「話にもならないわ・・・」

その言葉に司会者が宣言をする・・・

「しょ・・・勝者、地球代表『大和ナデナデシコシコジャパン 貞子!』」

歓声がその場を包み込む。
そう、これで5試合のうち3勝を勝ち取ったのだ。
これで地球は救われた。
誰もがそう考えていたのだが・・・

「全く、嘆かわしい・・・我の配下ともあろう者が情けないな」

貞子の正面に気が付いたらそいつは立っていた。
茶色い髪をした少女である。
全身を黒いローブで包み手には1本の杖を持っていた。

「私がこの宇宙を統べるイングリモングリである!」

その言葉と同時に試合会場の血塗れだった床が一瞬で元通りになったのだ。
それは貞子が作り出した呪いのフィールドを消し飛ばしたと言う事である。

ガギギギギンッ!

フィールドを消されたのを察知した貞子は一瞬でイングリモングリへと飛び掛り振り上げた右手を振り下ろす。
まるでミュータントの様に貞子の手先は突然鋭い爪が伸びておりそれで切り裂こうと襲い掛かったのだ。
だがイングリモングリの周囲に存在するバリアがそれを弾き返す。

「無駄だよ、この世のあらゆる事象にもこのバリアは絶える」

貞子の歯痒い顔を嬉しそうに見詰めたイングリモングリに向かって控え室から4人が飛び出して一斉に攻撃を仕掛けた!
天使と悪魔、そしてまだ試合を行っていなかったヘレシングと斉藤である!

「ホーリーノバ!」
「ダークデスボール!」
「血液針千本!」
「スクリューブロー!」

4人の一斉攻撃がイングリモングリに襲い掛かる!
だが、やはりイングリモングリのバリアは貫けず一歩も動かずにその全てを無効化する。

「無駄だ、お前達に勝ち目は無い。大人しく、跪け!」

その言葉はその場に射た5人に物凄い重力を掛けた!
言葉も出せず地面に屈する5人・・・
言葉も発する余裕が無いくらいだがそれも長くは続かない・・・

「終わりだ。どれだけ試合に勝とうと私に勝てないのでは話しにならな・・・?!」

そこまで話したイングリモングリは突然目を押さえて仰け反る!
それと共に重力から介抱され5人は一度距離を取る。
イングリモングリが何故仰け反ったのかが直ぐに分かったのだ。

「明さん・・・」
「明・・・」
「あーくん」
「明さん・・・」
「明・・・」

一斉に明の仕業だと理解した5人はそのままその場を逃げ出す。
明が介入したのならこの場に居る必要は無いと判断したのだ。

「き・・・きさまらぁあああぎゃあああああああ!!!おっおぇええええええ!!!!」

イングリモングリが悶絶し苦しそうに悶える。
目から口に手が移動した事でその部分がどうなっているのかモニターに映し出された。
そして誰もが驚に包まれる・・・
少女姿のイングリモングリの顔面には白い液体が大量に掛かっていたのであった。
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