1 / 1
ゲーム制作プログラマー、裏切られたので復讐します
しおりを挟む騙された?
「シャル、早く逃げろ…こいつと戦うのは無謀だ。」
倒れたオルクスが言う。
「逃げるのも無謀ですよ。」
銃口をこちらに向けるプロフェート。
ヨシュカである俺の力ならば、倒せる気がする。しかし、あのオルクスがこうして倒れている事はオルクスの言葉を裏付けていた。その上銃があっては下手に動けない。つまり、プロフェートから逃げる事も不可能だ。
オルクスの血は止まらない。いつの間にかhpが表示されている。この空間は謎だが、プロフェートが作ったというのなら仕様も自由自在なのだろう。オルクスは死ぬのか?今はあまりその事が気にならなかった。俺を助けてくれたけど、その命が今危ないのだから仕方ない。
自分の力を信じて戦うか?
オルクスの言葉を信じて逃げるか?
俺にはその選択が出来そうにない。
俺に関わった人は皆死んでいく。それならもういっそ、ここで終わらせようか?でも、俺にはそんな勇気も無い。
「お二人とも、さようなら。」
プロフェートが引き金に指を掛けた。
【剣士・メッサー『正義の剣』】
「…死ね。」
プロフェートの少年が、首から鮮血を撒き散らしながら倒れた。上から落ちてきたのは、ユスティーツだった。
「ユスティー…ツ…どうしてここに。」
「あ!シャルさん!…と、オルクス。」
彼は血がこびりついた顔で無邪気に笑った。笑顔のまま剣を少年に突き刺す。何度も何度も、狂ったように突き刺した。汚い音と共に血が広がっていく。
「大丈夫ぅ?二人とも。こんな所で何してたのぉ?」
「フェイ…!」
すると、オルクスが身を起こした。
「本体がいない…逃げたぞ。」
言われてみれば、ユスティーツが来た時から見当たらない。話しているのは少年の方だったから、つい忘れてしまっていた。
「紅糸を付けるよう、イデー嬢には頼んでおいたけど。」
「駄目だ。糸を切られた…絶対に防げない、あの紅糸を。」
ヴイッツに、イデー。これでヨシュカは全員揃ってしまった。
「シュピッツが教えてくれたんだ!シャルさん達がどこかに行く所を見たって!」
シュピッツが?あった覚えはない。どこかで見られていたのだろうか。それとも、ミスィオーンが見てシュピッツに報告したのだろうか。
「二人だけで正義のヒーローになるのは狡いよ!オレもヴェルトを救う!」
「状況は最悪だよ、オル君。シュティレ嬢が亡くなって…君も重症だ。ここから出る方法すら分からない。」
ヴイッツはオルクスに近付くと、綺麗な紫色の瓶を差し出した。
「シュティレ嬢の遺体から回収した。…回復薬だ、瀕死でも助かる程の強力な物。」
オルクスはそれを奪い取る様に受け取ると、一気に飲み干した。すぐに効果が出たのか立ち上がる。
「僕の推測では、あのヒビを壊せばどうにかなる気がする。違う?」
俺は慌てて答える。
「そ…そうです、何故かオルクスがあれを攻撃して…」
「オル君。」
見事にスルーされると、ヴィッツはオルクスを見詰めた。
「ヒビを壊すのは説明を聞いた後だ。…君は何を知っている?」
「シャル、早く逃げろ…こいつと戦うのは無謀だ。」
倒れたオルクスが言う。
「逃げるのも無謀ですよ。」
銃口をこちらに向けるプロフェート。
ヨシュカである俺の力ならば、倒せる気がする。しかし、あのオルクスがこうして倒れている事はオルクスの言葉を裏付けていた。その上銃があっては下手に動けない。つまり、プロフェートから逃げる事も不可能だ。
オルクスの血は止まらない。いつの間にかhpが表示されている。この空間は謎だが、プロフェートが作ったというのなら仕様も自由自在なのだろう。オルクスは死ぬのか?今はあまりその事が気にならなかった。俺を助けてくれたけど、その命が今危ないのだから仕方ない。
自分の力を信じて戦うか?
オルクスの言葉を信じて逃げるか?
俺にはその選択が出来そうにない。
俺に関わった人は皆死んでいく。それならもういっそ、ここで終わらせようか?でも、俺にはそんな勇気も無い。
「お二人とも、さようなら。」
プロフェートが引き金に指を掛けた。
【剣士・メッサー『正義の剣』】
「…死ね。」
プロフェートの少年が、首から鮮血を撒き散らしながら倒れた。上から落ちてきたのは、ユスティーツだった。
「ユスティー…ツ…どうしてここに。」
「あ!シャルさん!…と、オルクス。」
彼は血がこびりついた顔で無邪気に笑った。笑顔のまま剣を少年に突き刺す。何度も何度も、狂ったように突き刺した。汚い音と共に血が広がっていく。
「大丈夫ぅ?二人とも。こんな所で何してたのぉ?」
「フェイ…!」
すると、オルクスが身を起こした。
「本体がいない…逃げたぞ。」
言われてみれば、ユスティーツが来た時から見当たらない。話しているのは少年の方だったから、つい忘れてしまっていた。
「紅糸を付けるよう、イデー嬢には頼んでおいたけど。」
「駄目だ。糸を切られた…絶対に防げない、あの紅糸を。」
ヴイッツに、イデー。これでヨシュカは全員揃ってしまった。
「シュピッツが教えてくれたんだ!シャルさん達がどこかに行く所を見たって!」
シュピッツが?あった覚えはない。どこかで見られていたのだろうか。それとも、ミスィオーンが見てシュピッツに報告したのだろうか。
「二人だけで正義のヒーローになるのは狡いよ!オレもヴェルトを救う!」
「状況は最悪だよ、オル君。シュティレ嬢が亡くなって…君も重症だ。ここから出る方法すら分からない。」
ヴイッツはオルクスに近付くと、綺麗な紫色の瓶を差し出した。
「シュティレ嬢の遺体から回収した。…回復薬だ、瀕死でも助かる程の強力な物。」
オルクスはそれを奪い取る様に受け取ると、一気に飲み干した。すぐに効果が出たのか立ち上がる。
「僕の推測では、あのヒビを壊せばどうにかなる気がする。違う?」
俺は慌てて答える。
「そ…そうです、何故かオルクスがあれを攻撃して…」
「オル君。」
見事にスルーされると、ヴィッツはオルクスを見詰めた。
「ヒビを壊すのは説明を聞いた後だ。…君は何を知っている?」
0
お気に入りに追加
4
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。

【完結】たぶん私本物の聖女じゃないと思うので王子もこの座もお任せしますね聖女様!
貝瀬汀
恋愛
ここ最近。教会に毎日のようにやってくる公爵令嬢に、いちゃもんをつけられて参っている聖女、フレイ・シャハレル。ついに彼女の我慢は限界に達し、それならばと一計を案じる……。ショートショート。※題名を少し変更いたしました。

あなたには、この程度のこと、だったのかもしれませんが。
ふまさ
恋愛
楽しみにしていた、パーティー。けれどその場は、信じられないほどに凍り付いていた。
でも。
愉快そうに声を上げて笑う者が、一人、いた。

義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です
渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。
愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。
そんな生活に耐えかねたマーガレットは…
結末は見方によって色々系だと思います。
なろうにも同じものを掲載しています。

悪役令嬢カテリーナでございます。
くみたろう
恋愛
………………まあ、私、悪役令嬢だわ……
気付いたのはワインを頭からかけられた時だった。
どうやら私、ゲームの中の悪役令嬢に生まれ変わったらしい。
40歳未婚の喪女だった私は今や立派な公爵令嬢。ただ、痩せすぎて骨ばっている体がチャームポイントなだけ。
ぶつかるだけでアタックをかます強靭な骨の持ち主、それが私。
40歳喪女を舐めてくれては困りますよ? 私は没落などしませんからね。

冷遇する婚約者に、冷たさをそのままお返しします。
ねむたん
恋愛
貴族の娘、ミーシャは婚約者ヴィクターの冷酷な仕打ちによって自信と感情を失い、無感情な仮面を被ることで自分を守るようになった。エステラ家の屋敷と庭園の中で静かに過ごす彼女の心には、怒りも悲しみも埋もれたまま、何も感じない日々が続いていた。
事なかれ主義の両親の影響で、エステラ家の警備はガバガバですw
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる