56 / 93
第56話 ダンジョンの恐怖を知るアリー
しおりを挟む
「せいやっ!」
地蔵の体当たりを横に回転しながらかわしたアリーはその勢いに乗せて地蔵の背中を石刀で切りつける!
石で出来た地蔵がどうやって移動しているのか謎だが足は固定されているようで先ほどから体当たりと両腕による攻撃しか行なわれていない。
それをピコハンは小さな4体の地蔵を翻弄しながら横目で確認する。
(おかしい・・・)
アリーは確かに他の冒険者よりも優れた動きをしており地蔵の攻撃を上手く回避しながら着実にダメージを与えている。
足元に地蔵の欠片が落ちている事から確実に地蔵はダメージを負っているのは分かる。
だが・・・
「おっと」
小さな地蔵の振り下ろしチョップの様な攻撃をピコハンは地蔵の背に回りこむような動きで回避して次に襲い掛かろうとしている地蔵に向かって突き飛ばす。
そうやって小さな4体の地蔵を同時に相手取りながらアリーの方へ気を配る。
そう、アリーとクリフは行き止まりになっているこのダンジョンのここが最深部だと考えこの地蔵を倒せば攻略できると考えているのだ。
ピコハンは公言していないが未だダンジョンを攻略したと言う話は誰も言っていないので最深部の難易度は誰も知らない。
だがピコハンは知っている、だからこそ疑問に思ったのだ。
(この程度で攻略できる難易度なのか?)
そう、明らかに今回のダンジョンは手ごたえが無さ過ぎなのだ。
だからこそ必死に地蔵を相手に戦っているアリーに気を配っている。
そして、自分に襲い掛かる4体の地蔵を敢えて倒さないようにしているのだ。
(こういう場合こいつらを倒すと増援が来たりしそうだからな)
そうやって手を抜いて相手をしても余裕な程にピコハンにとっては弱い相手であった。
「ほらっ!これでどうだ!」
突き出された地蔵の腕を斜めに飛び上がりながら石刀で叩きつけるアリー!
その衝撃で地蔵の片腕が遂にひび割れて折れた!
だがアリーは油断をせずに再び踏み込み地蔵の横腹を通り過ぎながら斬り付ける!
腰が大きくひび割れた地蔵はアリーの方を向き直そうとして体を動かすとそのひびが広がりその動きがぎこちなくなった。
「アリーチャンスだ!」
扉の向こうでクリフが叫びアリーは頷いて追撃に飛び出した。
だが次の瞬間地蔵の顔面が破裂しそこから人間の腕の様な物が生えてきた!
「はっ?」
その異様な光景に唖然としてしまったアリーはその腕が振り下ろされるのを見詰めてしまっていた。
予期せぬその現実に思考が停止してしまったのだ。
だがその腕はアリーの直ぐ真横に振り下ろされその衝撃でアリーは突撃していた勢いのまま地蔵の横を通り過ぎて転げる。
「逃げろアリー!」
扉の向こうでクリフが地蔵に向かって何かを投げつけるのが視界に入りアリーは慌てて扉に向かって走り出す。
だが地蔵の首から生えた腕はその飛んできた物を掴んで走っているアリー目掛けて投げ返したのだ!
その行動にクリフは理解した。
前回アリーと冒険者数名が戦った時にその煙球の様なアイテムを投げつけて退却していたのを見て地蔵は理解していたのだと。
駆けるアリーの背中にとの投げつけられた玉が当たりそうになった時であった。
「させない!」
ピコハンがアリーの背後に迫る玉を叩き落したのだ!
地面に落ちた玉から一気に煙が噴出し視界を遮りそれに乗じてアリーは扉まで駆ける!
そして、外に出ようとしてクリフがそれを妨害するように立っているのに怒鳴ろうとしてその顔を見て固まる。
クリフは一部始終を見ていたのだ。
「ははっ・・・嘘でしょ・・・」
クリフの視線を追って振り返ったアリーもそれを見て固まった。
立ち込めた煙が真っ二つに割れてピコハンがそこに立っていたのだ。
時は少し巻き戻る。
アリーが地蔵に向かって追撃をしようとした時に地蔵の頭部が割れて腕が生えた!
そして、その腕がアリーに向かって振り下ろされようとした時にピコハンは近くに居た地蔵の1体の頭部を掴んでアリーに振り下ろされようとしている腕に向かって投げつけたのだ!
いくら小さいとはいえ60センチは身長の在る地蔵、それが全て石だとすればその重量は結構なモノである。
それをピコハンは片腕で掴んで投げつけたのだ!
それが当たった為にアリーに振り下ろされた腕は横にそれていたのだ。
その勢いは凄まじく腕にぶつかった衝撃で小さな地蔵は木っ端微塵に粉砕していた。
更にクリフが投げた煙球を投げ返された時もピコハンは襲い掛かる地蔵の胸を両手で掴んでその地蔵で叩き落したのだ!
勿論その衝撃でその小さな地蔵も木っ端微塵である。
そして、噴出した煙に向かって襲い掛かった残りの小さな地蔵2体の体当たりをしゃがんでかわしてその下半身を片手で掴む!
その握力は指が石の中にめり込む程の力でそのままピコハンは煙の中から飛び出して腕の生えた地蔵に向かって飛び掛り手にしていた地蔵を2体同時に叩きつけたのだ!
あまりの勢いに空気が割れ広がりつつあった煙はその部分だけが割れて視界を確保する。
アリーとクリフはピコハンがたった一人で全ての地蔵を大破したのを見たのであった。
「す・・・凄い・・・」
クリフが扉に両手を付いたまま硬直しアリーもその光景を黙って見ていた。
その時であった。
部屋がいきなり揺れた!
「うっうわぁ?!」
クリフの声が一瞬聞こえた気がしたアリーは振り返って扉を見て唖然と固まってしまった。
先程まで扉の向こうにいたはずのクリフがいなくなり扉の向こうには岩肌が見えていたのだ。
それは先程の振動が原因であることは一目瞭然であった。
「な・・・なに?えっ?くり・・・ふ・・・?」
アリーが呆然として扉の方を見ながら固まっていると再び振動がアリーを襲った。
それでアリーも理解した。
部屋ごと下へ降りたのだと。
「大丈夫ですか?」
振動に驚いて座り込んだアリーに声を掛けるピコハン。
そのピコハンを見てアリーは悟った。
一切困惑も恐怖もしていないピコハンの表情からダンジョンの本当の恐ろしさを自分以上に理解しているのだと感じ取ったのだ。
そして、ピコハンの背後に視線をやり口から言葉が漏れる。
「う・・・嘘でしょ・・・」
アリーのその言葉にピコハンも振り返り口にする。
「はぁ・・・やっぱりそうだよね」
そこには千手観音の様な物凄い腕が多数生えた石の魔物が1体、そしてその横にはアリーが戦った地蔵が4体こちらに向かって移動してきていた。
あの地蔵を倒せばこのダンジョンを攻略出来ると考えていたアリーはその絶望的状況に腰が抜けていた。
逃げ道は完全に無くなり自分はここで死ぬのだと考えていたのだ。
だがピコハンはアリーの肩に手を置いて一言告げる。
「ここから動かないでね」
その言葉にアリーはピコハンを見上げる。
自分よりも小さな少年だった筈なのにその姿が巨大に見えたのだ。
言葉を発する事無く頷いたアリーにピコハンは微笑みを向けて肩から手を離す。
「さて、ちょっと本気出そうかな」
そのピコハンの後姿にアリーはつり橋効果なのか胸がドキドキするのであった。
地蔵の体当たりを横に回転しながらかわしたアリーはその勢いに乗せて地蔵の背中を石刀で切りつける!
石で出来た地蔵がどうやって移動しているのか謎だが足は固定されているようで先ほどから体当たりと両腕による攻撃しか行なわれていない。
それをピコハンは小さな4体の地蔵を翻弄しながら横目で確認する。
(おかしい・・・)
アリーは確かに他の冒険者よりも優れた動きをしており地蔵の攻撃を上手く回避しながら着実にダメージを与えている。
足元に地蔵の欠片が落ちている事から確実に地蔵はダメージを負っているのは分かる。
だが・・・
「おっと」
小さな地蔵の振り下ろしチョップの様な攻撃をピコハンは地蔵の背に回りこむような動きで回避して次に襲い掛かろうとしている地蔵に向かって突き飛ばす。
そうやって小さな4体の地蔵を同時に相手取りながらアリーの方へ気を配る。
そう、アリーとクリフは行き止まりになっているこのダンジョンのここが最深部だと考えこの地蔵を倒せば攻略できると考えているのだ。
ピコハンは公言していないが未だダンジョンを攻略したと言う話は誰も言っていないので最深部の難易度は誰も知らない。
だがピコハンは知っている、だからこそ疑問に思ったのだ。
(この程度で攻略できる難易度なのか?)
そう、明らかに今回のダンジョンは手ごたえが無さ過ぎなのだ。
だからこそ必死に地蔵を相手に戦っているアリーに気を配っている。
そして、自分に襲い掛かる4体の地蔵を敢えて倒さないようにしているのだ。
(こういう場合こいつらを倒すと増援が来たりしそうだからな)
そうやって手を抜いて相手をしても余裕な程にピコハンにとっては弱い相手であった。
「ほらっ!これでどうだ!」
突き出された地蔵の腕を斜めに飛び上がりながら石刀で叩きつけるアリー!
その衝撃で地蔵の片腕が遂にひび割れて折れた!
だがアリーは油断をせずに再び踏み込み地蔵の横腹を通り過ぎながら斬り付ける!
腰が大きくひび割れた地蔵はアリーの方を向き直そうとして体を動かすとそのひびが広がりその動きがぎこちなくなった。
「アリーチャンスだ!」
扉の向こうでクリフが叫びアリーは頷いて追撃に飛び出した。
だが次の瞬間地蔵の顔面が破裂しそこから人間の腕の様な物が生えてきた!
「はっ?」
その異様な光景に唖然としてしまったアリーはその腕が振り下ろされるのを見詰めてしまっていた。
予期せぬその現実に思考が停止してしまったのだ。
だがその腕はアリーの直ぐ真横に振り下ろされその衝撃でアリーは突撃していた勢いのまま地蔵の横を通り過ぎて転げる。
「逃げろアリー!」
扉の向こうでクリフが地蔵に向かって何かを投げつけるのが視界に入りアリーは慌てて扉に向かって走り出す。
だが地蔵の首から生えた腕はその飛んできた物を掴んで走っているアリー目掛けて投げ返したのだ!
その行動にクリフは理解した。
前回アリーと冒険者数名が戦った時にその煙球の様なアイテムを投げつけて退却していたのを見て地蔵は理解していたのだと。
駆けるアリーの背中にとの投げつけられた玉が当たりそうになった時であった。
「させない!」
ピコハンがアリーの背後に迫る玉を叩き落したのだ!
地面に落ちた玉から一気に煙が噴出し視界を遮りそれに乗じてアリーは扉まで駆ける!
そして、外に出ようとしてクリフがそれを妨害するように立っているのに怒鳴ろうとしてその顔を見て固まる。
クリフは一部始終を見ていたのだ。
「ははっ・・・嘘でしょ・・・」
クリフの視線を追って振り返ったアリーもそれを見て固まった。
立ち込めた煙が真っ二つに割れてピコハンがそこに立っていたのだ。
時は少し巻き戻る。
アリーが地蔵に向かって追撃をしようとした時に地蔵の頭部が割れて腕が生えた!
そして、その腕がアリーに向かって振り下ろされようとした時にピコハンは近くに居た地蔵の1体の頭部を掴んでアリーに振り下ろされようとしている腕に向かって投げつけたのだ!
いくら小さいとはいえ60センチは身長の在る地蔵、それが全て石だとすればその重量は結構なモノである。
それをピコハンは片腕で掴んで投げつけたのだ!
それが当たった為にアリーに振り下ろされた腕は横にそれていたのだ。
その勢いは凄まじく腕にぶつかった衝撃で小さな地蔵は木っ端微塵に粉砕していた。
更にクリフが投げた煙球を投げ返された時もピコハンは襲い掛かる地蔵の胸を両手で掴んでその地蔵で叩き落したのだ!
勿論その衝撃でその小さな地蔵も木っ端微塵である。
そして、噴出した煙に向かって襲い掛かった残りの小さな地蔵2体の体当たりをしゃがんでかわしてその下半身を片手で掴む!
その握力は指が石の中にめり込む程の力でそのままピコハンは煙の中から飛び出して腕の生えた地蔵に向かって飛び掛り手にしていた地蔵を2体同時に叩きつけたのだ!
あまりの勢いに空気が割れ広がりつつあった煙はその部分だけが割れて視界を確保する。
アリーとクリフはピコハンがたった一人で全ての地蔵を大破したのを見たのであった。
「す・・・凄い・・・」
クリフが扉に両手を付いたまま硬直しアリーもその光景を黙って見ていた。
その時であった。
部屋がいきなり揺れた!
「うっうわぁ?!」
クリフの声が一瞬聞こえた気がしたアリーは振り返って扉を見て唖然と固まってしまった。
先程まで扉の向こうにいたはずのクリフがいなくなり扉の向こうには岩肌が見えていたのだ。
それは先程の振動が原因であることは一目瞭然であった。
「な・・・なに?えっ?くり・・・ふ・・・?」
アリーが呆然として扉の方を見ながら固まっていると再び振動がアリーを襲った。
それでアリーも理解した。
部屋ごと下へ降りたのだと。
「大丈夫ですか?」
振動に驚いて座り込んだアリーに声を掛けるピコハン。
そのピコハンを見てアリーは悟った。
一切困惑も恐怖もしていないピコハンの表情からダンジョンの本当の恐ろしさを自分以上に理解しているのだと感じ取ったのだ。
そして、ピコハンの背後に視線をやり口から言葉が漏れる。
「う・・・嘘でしょ・・・」
アリーのその言葉にピコハンも振り返り口にする。
「はぁ・・・やっぱりそうだよね」
そこには千手観音の様な物凄い腕が多数生えた石の魔物が1体、そしてその横にはアリーが戦った地蔵が4体こちらに向かって移動してきていた。
あの地蔵を倒せばこのダンジョンを攻略出来ると考えていたアリーはその絶望的状況に腰が抜けていた。
逃げ道は完全に無くなり自分はここで死ぬのだと考えていたのだ。
だがピコハンはアリーの肩に手を置いて一言告げる。
「ここから動かないでね」
その言葉にアリーはピコハンを見上げる。
自分よりも小さな少年だった筈なのにその姿が巨大に見えたのだ。
言葉を発する事無く頷いたアリーにピコハンは微笑みを向けて肩から手を離す。
「さて、ちょっと本気出そうかな」
そのピコハンの後姿にアリーはつり橋効果なのか胸がドキドキするのであった。
0
お気に入りに追加
189
あなたにおすすめの小説
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる