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第24話 ウイの取り扱い説明

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気付けば周囲は洞窟ではなく真っ暗な空間になりその場に俺、リリン、白い仮面を被った少年だけとなっていた。
背中を預けていた岩が見えなくなっているが体は倒れることなく何かに支えられていた。

「おやおや、不味そうだから先に言ってくれ『傷を癒せ』と」
「はははっ意味が分からんが治して貰わないとヤバそうだな…『傷を癒せ』…でいいのか?」
「5ソウルを消費するよ」

そう言った白い仮面の少年に俺の体から光の粒子が飛んでいく。
すると全身が輝き背中の傷も失った筈の血液も全て完治した。
治療魔法なんてレベルではない、まさに復元魔法とも言える光景に驚きを隠せない。

「さて、それじゃあ改めて…僕は新人天死の『ウイ』君のスキルを補助する者さ」
「天…死…」

その言葉に頭の中で何かが思い出される…
そうだ、俺は前世で…

「へぇ~記憶があるんだ?!そりゃ話が早い、説明が楽になるよ」

そう言ってケラケラ笑うウイにリリンが全く反応を示さないのが気になり顔を見ようとするが…

「あっ大丈夫、彼女の時間は止めてあるから。さて、それじゃ気になってるだろうから君のスキルについて説明するよ」

それから俺に宿ってるスキル『デスゲームメーカー』に付いてウイは説明を始めた。
要約するとこうである。

スキル『デスゲームメーカー』は自身を中心に強制的に周囲を巻き込んで敵味方区別なく特殊な別空間でデスゲームを行わせる空間束縛スキルである。
それを発動すると自分は必ずデスゲームに参加する事となる。
そのデスゲームの中で死んだ者は残りの寿命と存在の価値によりソウルと呼ばれるモノがゲームマスターに集められる。
ゲームマスターはそのソウルを使用してデスゲーム外で好きな願いを自由に叶えることが出来る。
ただし願いに使用するソウルはデスゲーム終了後にデスゲームに関与することであれば基準値、デスゲーム外の事であればその100倍、他人に関することであれば更に10倍のソウルが必要である。
願いはデスゲームメーカー使用中は一部を除いて使用不可。
デスゲームメーカーで選ばれるデスゲームは基本的にランダムで作成される。

「なぁ、質問いいか?デスゲームの開始にLIFE1ってのがあったが?」
「あぁそれはそのデスゲーム内での命の数だよ、それが尽きるまでは何回死んでもやり直しが効くし終わった段階で死んだ回数だけソウルは倍掛けで入る、ただLIFEの数が多ければ当然難易度も高くなるけどね」

その言葉に驚きを隠せない、さっきのでLIFE1…つまり一番簡単だと言われたのだ。

「それと、君がデスゲームのマスターだとバレる事に関してのペナルティは無いから。ただ知られない方が良いことは分かるよね?」

それはそうだ、強制的に死のゲームに巻き込む張本人なんて名乗り出れば良い事があるわけがないのだ。

「そして、デスゲームメーカーを発動するには100ソウルかその場の誰かの死が必要って事を付け加えておくよ」

その言葉で俺は動かないリリンを見詰めた。
ある意味彼女を助けたのはあのロッツォと言う少年と言う事でもあるのだ。
ん?願いが叶う?

「なぁ、願いってのは何でも叶うのか?」
「何でも叶うよ、だけど例外は当然ある。例えば不老不死は毎日一定のソウルを消費し、SOULが無くなれば願いは消えるしデスゲームメーカー発動中は効果は消える」

無敵モードで楽々チートクリアはしっかりと対策されているようであった。

「さて、それじゃそろそろ時間を流すね。君の現在のソウルは5消費して残り210だから大切に使ってね」
「ちなみに死者蘇生は?」
「その人間の存在力によるね、あっこのゲーム発動に使ったあのロッツォって少年なら今なら蘇生に80ソウルの10倍で800ソウルで出来るけど足りないし、後から蘇生の場合は80000ソウル必要だから」

その言葉に息を飲みリリンの頭を撫でることしか出来ないのであった。
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