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生徒の成績で競うデスカードゲーム 前編
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二人の教師が向かい合い、自分の前に積み上げられた約30枚のカードの山から5枚を選び手に持った。
「こ・・・校長・・・なんで・・・」
「私達がこんなこと・・・」
互いに向かい合った二人はDクラスの担任『山本 泰一』とCクラスの担任『神崎 澪』である。
震える体は寒さを耐えているのではない、自分達が手にしているカードの重みに震えているのだ。
「それではゲームを開始して下さい」
校長『大道 秀夫』は白髪混じりの頭を一切動かす事無く二人にそう告げる。
お願いではない、これは強制なのだ。
「あなた方はこれから生徒達の命運を握るのです。教師冥利に尽きる事でしょう?」
笑顔のままそう語る校長、二人はチラリと相手の向こうの檻の中に視線をやる・・・
その檻の中にはそれぞれの受け持ったクラスメイト達が椅子に座ったまま寝かされていた。
その首にはロープが巻かれ、椅子から倒れるだけで首が絞まりそうな状況である。
「さぁ、最初のカードを出して下さい」
そう言われ山本と神崎は手に持ったカードから1枚を選択する。
カードには片面に番号のみが書かれておりそれを互いにテーブルの上に裏向きに差し出した。
「セット、オープン!」
校長の宣言に合わせてカードが裏返される。
山本は12、神崎は21が記載されていた。
そう、これは出席番号である。
二人のカードに書かれた生徒の出席番号に対応しているそのカード、それを互いに差し出し時間が止まったかのように静寂が訪れる・・・
「プラスしますか?」
校長の言葉に二人は黙ったまま首を横に振った。
すると校長が二人のカードに対応した生徒の成績を手元の一覧表を見て読み上げる!
「Dクラス12番!谷口、成績は3.8! Cクラス21番!中島、成績は4.1!」
そう、これは今年の5段階評価で付けられたその生徒の平均成績である。
二人はその成績内容で競い合っているのだ。
「山本先生、どうしますか?」
「・・・血で!」
山本先生の宣言で足首に着けられた採血の器具に山本先生の血が流れていく・・・
その量300ml・・・
一体どういう原理なのか分からないが、血はテーブルの上に用意された容器の中に溜まっていった・・・
一般的に体重50キロの人間で短時間に800mlの血液を失うと出血性ショック、1200ml以上を失うと生命の危機と言われていると校長は先程話していたのを思い出す・・・
「それでは続けていきましょう」
校長が青ざめた山本先生に全く興味を示さないままゲームを続けようとする・・・
終業式が終わって直ぐ教員会議を行うとの事で集まった教師たち、会議室で突然意識を失った自分達は何処か分からないこの場所に向かい合って座っていたのだ。
突然校長から説明されたこの生徒の命を賭けたデスゲーム、最初は意味が全く分からなかったが、まるで授業をするかの如く校長は簡単にルールだけ説明を開始した。
二つのクラスの教師が生徒の成績同士でカードを使って勝負を行い、負けた方は生徒の命か教師の血液で決済をする。
ゲームは全部で10戦行われ、1ゲームが終わる度にカードが1枚追加で持てる。
勝負の際は追加でカードを出す事が出来、出した番号の生徒の高い方の成績にもう片方との差を加算して勝負する事が出来る。
だが、クラス分けされている様にCクラスとDクラスでは成績に勿論差があり、圧倒的にDクラスの方が不利なのであるのは言うまでもないだろう。
質問は勿論受け付けて貰えず、校長の口答えを許さない雰囲気のままゲームは続けられた・・・
「さぁ、カードを1枚取って・・・」
校長の指示に従い山からカードを二人とも1枚手に取る。
指先に痺れを感じているのか山本先生は少し手が震えているのを神崎先生は見て動揺する・・・
今朝まで普通に仲良く挨拶をしていた仲なのに互いの命を懸けたデスゲームを行っているのだから・・・
互いに椅子に座ったまま足と腰と首が固定された状態の二人はゲームをするしか許されていないのだ。
「さぁ、カードを出して下さい!」
校長の言葉に半泣きの状態になっている神崎先生は首を振って拒否しようとするが、ゲームを中断すれば不戦勝と言うことで1敗が決定する。
そして、教師自身が死んだ時・・・
そのクラスの生徒全員が首を吊って死ぬのだと校長から説明を受けたのだ。
そして、実際に少し離れた場所には同じようなイスと檻が設置された場所が在り、片方の椅子には絶命した教師、その後方には全員首を吊られた生徒たちが居たのだ。
その悲惨な光景を目の当たりにして二人は理解した。
冗談でも何でもないのだ、ゲームに参加しなければ・・・
そう考えたのか、神崎と山本は互いにカードを出し合い二人の視線はテーブルの上に集中する。
「セット、オープン!」
校長の言葉に合わせて二人のカードが裏返された。
山本のカードは3、神崎は15が出されていた。
二人は互いのクラスメイトの成績の事を勿論知らない、だがクラスの中でもその生徒が優秀かどうかと言うのは噂で聞いた事があるだろう。
特に山本のクラスの出席番号3番、それは・・・
「プラスしますか?」
校長のその言葉で神崎は首を横に振り、山本は首を縦に振った。
それはそうだろうと神崎は唇を噛んだ。
山本のクラスの出席番号3番、それは・・・あの不良生徒・・・
「すみません、神崎先生・・・」
差し出されたカードは8であった。
それに合わせて校長が対応した生徒の名前と成績を読み上げる!
「Dクラス3番!岡本!、成績は1.2! プラスで出されたのは出席番号8番!工藤!、成績は3.2!プラスルールにより合計5.2! Cクラス15番!谷川、成績は3.9!」
校長の読み上げで神崎先生は項垂れた。
5段階評価で5以上の合計点数を出されれば、カードを2枚出さなければ負けは確定なのだ。
だが10ゲームで2枚カードを出せるのは5回だけ、出来れば確実に勝てる時に使わなければ・・・
「神崎先生、どうしますか?」
「・・・せ、生徒で・・・」
神崎がそう宣言するのと同時に神崎の後ろの檻の中で一人の体が吊り上がった。
出席番号15番、谷口 静香であった。
薄暗い室内で天井に吊り上げられた彼女はしばらく痙攣をしたのち、ダラリと力を失ったかのように動かなくなった・・・
このゲームの最初の犠牲者が生まれた瞬間であった・・・
「こ・・・校長・・・なんで・・・」
「私達がこんなこと・・・」
互いに向かい合った二人はDクラスの担任『山本 泰一』とCクラスの担任『神崎 澪』である。
震える体は寒さを耐えているのではない、自分達が手にしているカードの重みに震えているのだ。
「それではゲームを開始して下さい」
校長『大道 秀夫』は白髪混じりの頭を一切動かす事無く二人にそう告げる。
お願いではない、これは強制なのだ。
「あなた方はこれから生徒達の命運を握るのです。教師冥利に尽きる事でしょう?」
笑顔のままそう語る校長、二人はチラリと相手の向こうの檻の中に視線をやる・・・
その檻の中にはそれぞれの受け持ったクラスメイト達が椅子に座ったまま寝かされていた。
その首にはロープが巻かれ、椅子から倒れるだけで首が絞まりそうな状況である。
「さぁ、最初のカードを出して下さい」
そう言われ山本と神崎は手に持ったカードから1枚を選択する。
カードには片面に番号のみが書かれておりそれを互いにテーブルの上に裏向きに差し出した。
「セット、オープン!」
校長の宣言に合わせてカードが裏返される。
山本は12、神崎は21が記載されていた。
そう、これは出席番号である。
二人のカードに書かれた生徒の出席番号に対応しているそのカード、それを互いに差し出し時間が止まったかのように静寂が訪れる・・・
「プラスしますか?」
校長の言葉に二人は黙ったまま首を横に振った。
すると校長が二人のカードに対応した生徒の成績を手元の一覧表を見て読み上げる!
「Dクラス12番!谷口、成績は3.8! Cクラス21番!中島、成績は4.1!」
そう、これは今年の5段階評価で付けられたその生徒の平均成績である。
二人はその成績内容で競い合っているのだ。
「山本先生、どうしますか?」
「・・・血で!」
山本先生の宣言で足首に着けられた採血の器具に山本先生の血が流れていく・・・
その量300ml・・・
一体どういう原理なのか分からないが、血はテーブルの上に用意された容器の中に溜まっていった・・・
一般的に体重50キロの人間で短時間に800mlの血液を失うと出血性ショック、1200ml以上を失うと生命の危機と言われていると校長は先程話していたのを思い出す・・・
「それでは続けていきましょう」
校長が青ざめた山本先生に全く興味を示さないままゲームを続けようとする・・・
終業式が終わって直ぐ教員会議を行うとの事で集まった教師たち、会議室で突然意識を失った自分達は何処か分からないこの場所に向かい合って座っていたのだ。
突然校長から説明されたこの生徒の命を賭けたデスゲーム、最初は意味が全く分からなかったが、まるで授業をするかの如く校長は簡単にルールだけ説明を開始した。
二つのクラスの教師が生徒の成績同士でカードを使って勝負を行い、負けた方は生徒の命か教師の血液で決済をする。
ゲームは全部で10戦行われ、1ゲームが終わる度にカードが1枚追加で持てる。
勝負の際は追加でカードを出す事が出来、出した番号の生徒の高い方の成績にもう片方との差を加算して勝負する事が出来る。
だが、クラス分けされている様にCクラスとDクラスでは成績に勿論差があり、圧倒的にDクラスの方が不利なのであるのは言うまでもないだろう。
質問は勿論受け付けて貰えず、校長の口答えを許さない雰囲気のままゲームは続けられた・・・
「さぁ、カードを1枚取って・・・」
校長の指示に従い山からカードを二人とも1枚手に取る。
指先に痺れを感じているのか山本先生は少し手が震えているのを神崎先生は見て動揺する・・・
今朝まで普通に仲良く挨拶をしていた仲なのに互いの命を懸けたデスゲームを行っているのだから・・・
互いに椅子に座ったまま足と腰と首が固定された状態の二人はゲームをするしか許されていないのだ。
「さぁ、カードを出して下さい!」
校長の言葉に半泣きの状態になっている神崎先生は首を振って拒否しようとするが、ゲームを中断すれば不戦勝と言うことで1敗が決定する。
そして、教師自身が死んだ時・・・
そのクラスの生徒全員が首を吊って死ぬのだと校長から説明を受けたのだ。
そして、実際に少し離れた場所には同じようなイスと檻が設置された場所が在り、片方の椅子には絶命した教師、その後方には全員首を吊られた生徒たちが居たのだ。
その悲惨な光景を目の当たりにして二人は理解した。
冗談でも何でもないのだ、ゲームに参加しなければ・・・
そう考えたのか、神崎と山本は互いにカードを出し合い二人の視線はテーブルの上に集中する。
「セット、オープン!」
校長の言葉に合わせて二人のカードが裏返された。
山本のカードは3、神崎は15が出されていた。
二人は互いのクラスメイトの成績の事を勿論知らない、だがクラスの中でもその生徒が優秀かどうかと言うのは噂で聞いた事があるだろう。
特に山本のクラスの出席番号3番、それは・・・
「プラスしますか?」
校長のその言葉で神崎は首を横に振り、山本は首を縦に振った。
それはそうだろうと神崎は唇を噛んだ。
山本のクラスの出席番号3番、それは・・・あの不良生徒・・・
「すみません、神崎先生・・・」
差し出されたカードは8であった。
それに合わせて校長が対応した生徒の名前と成績を読み上げる!
「Dクラス3番!岡本!、成績は1.2! プラスで出されたのは出席番号8番!工藤!、成績は3.2!プラスルールにより合計5.2! Cクラス15番!谷川、成績は3.9!」
校長の読み上げで神崎先生は項垂れた。
5段階評価で5以上の合計点数を出されれば、カードを2枚出さなければ負けは確定なのだ。
だが10ゲームで2枚カードを出せるのは5回だけ、出来れば確実に勝てる時に使わなければ・・・
「神崎先生、どうしますか?」
「・・・せ、生徒で・・・」
神崎がそう宣言するのと同時に神崎の後ろの檻の中で一人の体が吊り上がった。
出席番号15番、谷口 静香であった。
薄暗い室内で天井に吊り上げられた彼女はしばらく痙攣をしたのち、ダラリと力を失ったかのように動かなくなった・・・
このゲームの最初の犠牲者が生まれた瞬間であった・・・
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