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第四章ディンゴ
⑥今後のことを決める時
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朝食の席で和樹が俺と洸に告げる。
「洸、しばらくと約束した名刺裏書の効果はここ迄です。君の望む通り、無になったバクとディンゴを無理やり一緒に過ごさせました。組織の対応として初めてのことです。明日の朝、洸と了也にそれぞれ訊きます。ここから先どうしたいのかを」
「……どうしたいって、具体的に、どういうことですか?」
小さな声で洸が問う。
「洸のディンゴを替えるのか、替えないのか、ですね」
「あぁ。もしも俺がディンゴを降りると言ったら、もしくは洸がディンゴを替えて欲しいと言ったら、俺はここから出て行かなければいけない、という訳か」
「はい。その通りです」
何となく、このままなし崩し的に俺がディンゴを続けられると思い込んでいた。けれど組織にとって俺は問題を起こしたディンゴなのだろう。そしてバクの代わりはいなくとも、ディンゴの代わりはいくらでも探せるのだろう。
すっかり冷たさを感じるようになった午前の空気の中を自転車で出社し、仕事をしながらも頭の片隅で問われたことを考え続けた。
従兄弟の依頼で和樹に突撃取材をし「それならバクと仕事をするチームに入りませんか?」と提案されるままにディンゴとなった。あの時点では、物書きとして代名詞になるような本が書けたらと、潜入ルポのつもりだった。
だが途中で、従兄弟が抱えた借金が元で問題が起きたらしい。借金を和樹が肩代わりすることを条件に、本を出す話は御破算となる。
その頃にはもう、洸が仕事をする姿を日々見ていて、バクを公にするべきではないと俺も気づき始めていた。
本の話が無くなった時点では、和樹に「ディンゴを辞めますか?」とは問われなかった。
俺も洸を可愛く思い始めていたし、この組織がしている仕事の面白さを感じていたから、辞めたいとも思わなかった。
今一度よく考える。自分は今後どうすべきなのか。ディンゴを辞め、タウン誌の仕事も辞め、フリーランスの物書きとしてもう一度頑張ってみるという選択もあるのではないか。
そもそも、俺が続けたいと言っても、洸が違う人を希望する可能性だって大いにあるのだ。
答えは出ないまま帰宅時間となった。奇数日の夕食に間に合うよう、すっかり陽が沈むのが早くなった暗い道に自転車を走らせた。
夕食の席に和樹は居なかった。洋介が言うには、急遽東北チームの処へ出掛けたという。
今夜の相談者はめずらしく二人組だった。二十代前半の双子兄弟が同じ人を好きになり、どちらかだけの恋が実るのは互いに耐えられないから、二人とも想いを無にしたいのだという。
話を聞いている限り、幼い頃からずっと一緒の、本当に仲のいい兄弟なのだろう。タイタニックを見て、会計をした後、二人で連れ立って帰っていった。
洸は二人同時に無にしたとあって、俺が部屋に運ぶ頃にはいつもに増してぐったりとしていた。
ゆっくりとベッドに下ろしても、ウェットティッシュの箱を手に取ろうとはしない。
「大丈夫だ。もう二度と痛いことはしない」
自戒を込めてわざわざそう口にする。
下衣を脱がし、陰茎を握りゆっくりしごき始めた。苦しそうな顔に、もうすぐ楽になれるという出口を見つけたような希望が浮かぶ。
「苦しいか」
今まで何度も何度も訊いてきたことを問う。
「うん。苦しい……」
「すぐに楽にしてやるから」
「うん」
洸は目を閉じて身体の力を抜き、俺に全てを委ねた。
翌朝の朝食の席にも和樹の姿は無かった。どうやら考える時間が少し延長されたようだ。
未だ答えが出ないことを繰り返し考えながら、玄関を出る。
前庭の桜の木は色付いていた葉がだいぶ散り、北風が舞う。最近は落ち葉を掃くのも洸の仕事のようだ。
竹箒を持った洸が「いってらっしゃい」と手を振ってくれた。
「いってきます」
片手を挙げてから、自転車を漕ぎ出す。昨日の苦しそうな顔とは一転して晴れやかな顔をしていた。
もう自分が洸に対して、可哀そうな子だとは思っていないと改めて思った。自身の特性を活かして人の役に立ちたいと、しっかり仕事をこなしている強い人間だ。……もしも自分がディンゴでなくなっても、きっと上手くやっていけるだろう。
夕飯に少し遅れて帰宅すると、疲れた顔をした和樹も席に座っていた。
「今朝は約束していたのに留守にしてすみませんでした。東北でトラブルがあって出掛けていました。あちらの方面にはまだ一つのチームしか存在していないので、関東と合わせ私の管轄なのです」
「何があったの?」
洋介が心配そうに訊く。
「ディンゴがバクに……、性暴力を振るっていました。日常化していたようです」
皆が箸を止めて和樹を見る。
「それでもバクは、他者による自分の扱いなどこういうものだと思い込んでいたらしく、自らは訴えてきませんでした。私にとっては、そのことが最もショックです。サーバルが気が付かなかったら、まだ続いていたでしょうね」
「今までもこういうことは、あったのか?」
先日自分が洸にした行為を棚に上げ、俺は訊く。
「ディンゴの人選には気を遣っているつもりですが、過去に何人かを素行不良で首にしました」
ディンゴはバクを好きになってはいけない、と事前の注意事項にあるらしい。けれど本当に少しの愛情も持たなかったら、バクに酷いことを平気でする者もいるだろう。この前の俺のように。
「それでそのバクはどうしているのですか?」
「またフェネックの力を借りることにしました。心の傷が癒えるまで預かって貰います」
溜息をつきながら、和樹は味噌汁を啜った。
食後に「洸と了也、一人ずつ私の部屋に来てもらえますか?返事を聞かせてもらいましょう」と告げられる。
「どちらからにしますか?」
洸と互いを見合ってしまう。
「僕からお願いします」
洸が名乗り出た。その毅然とした態度に少し不安が募る。
「では」
二人が連れ立って和樹の部屋に行っている間、俺と洋介はリビングでコーヒーを飲んだ。洋介がチラチラと俺を見てくる。
「気になるか?俺が何と答えるか」
「そりゃね。了也さんだけじゃなく、洸くんも何て答えるだろう……」
「サーバルとしては、どう思っている?」
「俺は……。俺はこのチームが好きだよ、とても。いいチームだと思っている」
「そうか」
後は二人ともただ沈黙し洸が戻ってくるのを待った。
三十分程で洸と和樹はリビングへ戻ってきた。
「次は……」と言い出される前に、俺は洋介にも決意を聞かせたく喋り始める。
「俺は続けたいよ。洸のディンゴをこのチームで。もしもまた、新しいディンゴを人選ミスしたら、洸に対して暴力を振るうような奴になるかもしれないんだろ?いくら慎重に選んでも、その可能性が多少でもあるのならば、俺でいいじゃないか。俺も洸に酷いことをした。けれどそれを経験したからこそ反省もした。もう洸が嫌がることは絶対にしない。なぁ洸。なぁ和樹さん。俺をディンゴで居させてくれ」
二人に頭を下げる。
洸は小さな声で「よかった」と呟き、和樹も「よかったですね、洸」とホッとした声を出した。
俺が顔を上げると、洋介が涙声で「さぁ、明日からまたバシバシ働いてもらうよ」と宣言した。
「洸、しばらくと約束した名刺裏書の効果はここ迄です。君の望む通り、無になったバクとディンゴを無理やり一緒に過ごさせました。組織の対応として初めてのことです。明日の朝、洸と了也にそれぞれ訊きます。ここから先どうしたいのかを」
「……どうしたいって、具体的に、どういうことですか?」
小さな声で洸が問う。
「洸のディンゴを替えるのか、替えないのか、ですね」
「あぁ。もしも俺がディンゴを降りると言ったら、もしくは洸がディンゴを替えて欲しいと言ったら、俺はここから出て行かなければいけない、という訳か」
「はい。その通りです」
何となく、このままなし崩し的に俺がディンゴを続けられると思い込んでいた。けれど組織にとって俺は問題を起こしたディンゴなのだろう。そしてバクの代わりはいなくとも、ディンゴの代わりはいくらでも探せるのだろう。
すっかり冷たさを感じるようになった午前の空気の中を自転車で出社し、仕事をしながらも頭の片隅で問われたことを考え続けた。
従兄弟の依頼で和樹に突撃取材をし「それならバクと仕事をするチームに入りませんか?」と提案されるままにディンゴとなった。あの時点では、物書きとして代名詞になるような本が書けたらと、潜入ルポのつもりだった。
だが途中で、従兄弟が抱えた借金が元で問題が起きたらしい。借金を和樹が肩代わりすることを条件に、本を出す話は御破算となる。
その頃にはもう、洸が仕事をする姿を日々見ていて、バクを公にするべきではないと俺も気づき始めていた。
本の話が無くなった時点では、和樹に「ディンゴを辞めますか?」とは問われなかった。
俺も洸を可愛く思い始めていたし、この組織がしている仕事の面白さを感じていたから、辞めたいとも思わなかった。
今一度よく考える。自分は今後どうすべきなのか。ディンゴを辞め、タウン誌の仕事も辞め、フリーランスの物書きとしてもう一度頑張ってみるという選択もあるのではないか。
そもそも、俺が続けたいと言っても、洸が違う人を希望する可能性だって大いにあるのだ。
答えは出ないまま帰宅時間となった。奇数日の夕食に間に合うよう、すっかり陽が沈むのが早くなった暗い道に自転車を走らせた。
夕食の席に和樹は居なかった。洋介が言うには、急遽東北チームの処へ出掛けたという。
今夜の相談者はめずらしく二人組だった。二十代前半の双子兄弟が同じ人を好きになり、どちらかだけの恋が実るのは互いに耐えられないから、二人とも想いを無にしたいのだという。
話を聞いている限り、幼い頃からずっと一緒の、本当に仲のいい兄弟なのだろう。タイタニックを見て、会計をした後、二人で連れ立って帰っていった。
洸は二人同時に無にしたとあって、俺が部屋に運ぶ頃にはいつもに増してぐったりとしていた。
ゆっくりとベッドに下ろしても、ウェットティッシュの箱を手に取ろうとはしない。
「大丈夫だ。もう二度と痛いことはしない」
自戒を込めてわざわざそう口にする。
下衣を脱がし、陰茎を握りゆっくりしごき始めた。苦しそうな顔に、もうすぐ楽になれるという出口を見つけたような希望が浮かぶ。
「苦しいか」
今まで何度も何度も訊いてきたことを問う。
「うん。苦しい……」
「すぐに楽にしてやるから」
「うん」
洸は目を閉じて身体の力を抜き、俺に全てを委ねた。
翌朝の朝食の席にも和樹の姿は無かった。どうやら考える時間が少し延長されたようだ。
未だ答えが出ないことを繰り返し考えながら、玄関を出る。
前庭の桜の木は色付いていた葉がだいぶ散り、北風が舞う。最近は落ち葉を掃くのも洸の仕事のようだ。
竹箒を持った洸が「いってらっしゃい」と手を振ってくれた。
「いってきます」
片手を挙げてから、自転車を漕ぎ出す。昨日の苦しそうな顔とは一転して晴れやかな顔をしていた。
もう自分が洸に対して、可哀そうな子だとは思っていないと改めて思った。自身の特性を活かして人の役に立ちたいと、しっかり仕事をこなしている強い人間だ。……もしも自分がディンゴでなくなっても、きっと上手くやっていけるだろう。
夕飯に少し遅れて帰宅すると、疲れた顔をした和樹も席に座っていた。
「今朝は約束していたのに留守にしてすみませんでした。東北でトラブルがあって出掛けていました。あちらの方面にはまだ一つのチームしか存在していないので、関東と合わせ私の管轄なのです」
「何があったの?」
洋介が心配そうに訊く。
「ディンゴがバクに……、性暴力を振るっていました。日常化していたようです」
皆が箸を止めて和樹を見る。
「それでもバクは、他者による自分の扱いなどこういうものだと思い込んでいたらしく、自らは訴えてきませんでした。私にとっては、そのことが最もショックです。サーバルが気が付かなかったら、まだ続いていたでしょうね」
「今までもこういうことは、あったのか?」
先日自分が洸にした行為を棚に上げ、俺は訊く。
「ディンゴの人選には気を遣っているつもりですが、過去に何人かを素行不良で首にしました」
ディンゴはバクを好きになってはいけない、と事前の注意事項にあるらしい。けれど本当に少しの愛情も持たなかったら、バクに酷いことを平気でする者もいるだろう。この前の俺のように。
「それでそのバクはどうしているのですか?」
「またフェネックの力を借りることにしました。心の傷が癒えるまで預かって貰います」
溜息をつきながら、和樹は味噌汁を啜った。
食後に「洸と了也、一人ずつ私の部屋に来てもらえますか?返事を聞かせてもらいましょう」と告げられる。
「どちらからにしますか?」
洸と互いを見合ってしまう。
「僕からお願いします」
洸が名乗り出た。その毅然とした態度に少し不安が募る。
「では」
二人が連れ立って和樹の部屋に行っている間、俺と洋介はリビングでコーヒーを飲んだ。洋介がチラチラと俺を見てくる。
「気になるか?俺が何と答えるか」
「そりゃね。了也さんだけじゃなく、洸くんも何て答えるだろう……」
「サーバルとしては、どう思っている?」
「俺は……。俺はこのチームが好きだよ、とても。いいチームだと思っている」
「そうか」
後は二人ともただ沈黙し洸が戻ってくるのを待った。
三十分程で洸と和樹はリビングへ戻ってきた。
「次は……」と言い出される前に、俺は洋介にも決意を聞かせたく喋り始める。
「俺は続けたいよ。洸のディンゴをこのチームで。もしもまた、新しいディンゴを人選ミスしたら、洸に対して暴力を振るうような奴になるかもしれないんだろ?いくら慎重に選んでも、その可能性が多少でもあるのならば、俺でいいじゃないか。俺も洸に酷いことをした。けれどそれを経験したからこそ反省もした。もう洸が嫌がることは絶対にしない。なぁ洸。なぁ和樹さん。俺をディンゴで居させてくれ」
二人に頭を下げる。
洸は小さな声で「よかった」と呟き、和樹も「よかったですね、洸」とホッとした声を出した。
俺が顔を上げると、洋介が涙声で「さぁ、明日からまたバシバシ働いてもらうよ」と宣言した。
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