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第三章ヘラジカ
④手本になった獏人形
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事務所で出前の昼食をとっていると、めずらしく秋良から電話が掛かってきた。二人で会って話がしたいと言う。この暑い中、わざわざ本部事務所がある最寄り駅まで出てくるというので、二時間後に落ち合う約束をした。
駅近くのカフェでアイスコーヒーを飲みながら待っていると、洸と同じメーカーのヘッドホンを付けた秋良が店に入ってくる。
ケーキとアイスティーを注文した秋良は、メニューを閉じるなり、リュックサックから白いタオルに包んだ塊りを、大切そうに取り出す。
「ねぇ、和樹さん。これ大切な物なんでしょ?」
ぐるぐるに巻かれたタオルを解けば、私の幼馴染が高校生の時に作った獏人形が出てきた。
「どうして貴方がこれを?」
「この前、和樹さんの部屋で見つけた」
吉祥寺の家に秋良が身を寄せていた先月、洸の仕事中は私の部屋が彼の控え室になっていた。
「見つけたって……中が見えない戸棚の中にあったでしょう?勝手に開けたことも問題ですし、何故それを持ち出したのですか?秋良、私は貴方の学校の先生じゃないんですよ。こんなこと注意させないでください」
どうしてこんな子どもみたいなことをと、呆れ果てる。
「ねぇ、これ誰が作ったの?うちのチームのバク人形とは全然完成度が違うよね。何か秘密があるんでしょ?だとしたら和樹さんと交渉する上で、取引材料になるのかなと思って……なるよね?」
秋良はウェイトレスが運んできたメロンの乗ったショートケーキをフォークを突きながら、ボソボソと喋る。
「秘密はありません。交渉材料にもなりません。なりませんけれど、秋良の要求は一体なんです?バクの賃上げですか?」
そう訊くと首を横に振った。
「上手く言えないけど、漠然とした不安への保険……かな」
目を見ないでそう言われれば、返す言葉はなかった。バクが持つ不安の大きさは、経験として多少は理解しているつもりだ。更に秋良は相談者に襲われるという怖い体験もしている。
内ポケットのカードケースから、事務所の住所と代表取締役と肩書が入った自分の名刺を取り出し、テーブルの上に裏返して置いた。そこに胸ポケットから出した万年筆で文字を綴る。
「ん?なになに?「一回に限り、秋良の要望を、全面的に、受け入れます。ヘラジカ、草上和樹」うわっ、すごい!やったね」
「有効期限はありません。無理に使う必要もない。貴方が言った通り、これは保険ですから」
「うん、わかった。ありがとう。だけどね、名刺一枚じゃ返せないよ、この人形」
「欲張り過ぎは感心しませんね」
「違うよ。洸くんの分も、洸くんにあげる分も書いて」
なるほど。洸を可愛く思っているのは、吉祥寺チームのメンバーだけではないようだ。
もう一枚名刺を取り出し、話をしながら洸宛の記述をする。
「秋良、私がこの獏人形が無いと困る理由は、これが手本だからです」
「手本?」
「そうです。秋には東北に新しいチームができるんです。だからまたバク人形を作らないといけません。これを手本に、私が近所の陶芸教室の片隅を借りて作るんですよ。一体一体ね。絶妙に下手なところが、むしろ神秘的に見えるという手塚の言葉を信じてね」
今現在、この人形の持つ意味はそれ以上でもそれ以下でもない。過去はただの過去だから。
秋良からタオルに巻いた状態の人形を受け取り、彼をカフェに置いて仕事に戻った。人形は事務所奥にある自室のベッド下に置いた。
予定通り早めに事務所を出る。夕食時間に間に合うよう、吉祥寺の家に車を走らせながら、秋良のせいで獏人形を作った幼馴染のことばかりを考えてしまう。
私は幼い頃、吉祥寺の家に父と二人で暮らしていた。兄弟はなく、母親も早くに亡くした。
隣の家には同い年の少年と気のいい夫婦が住んでいて、仕事の帰りが遅い父に代わって、常に私の世話を焼いてくれた。彼らの存在がなかったら、きっと私は父方の祖母が住む東北の田舎に預けられていただろう。
少年とは兄弟のように育った。思春期を迎えるまでは彼が何を考えているか手に取るように分かったし、彼にも私が何を考えているか伝わっていただろう。
しかし段々と少年の周りが歪んでいった。彼の体調不良が続いたり、仲の良かった家族が壊れていったり。今思えば典型的なバクのいる家庭での出来事だ。
今、我組織でバクとして働いている者たちと幼馴染が大きく違ったところは、彼が思い込みの激しい大のオカルト好きだったことだ。
彼はこうなった原因は、自分が何かに憑かれたからだと決めつけた。子どもらしい結論だったが、その考え方は彼を救った。自分のせいではなく、取り憑いた物のせいだと思うことで、自分を責めなくて済むのだから。
ある晩の彼の夢に出て来たというだけの理由で、取り憑いているのは中国の伝説の生き物、獏だ決めつけるに至った。
そして取り憑いた獏の特徴を見極めようと二人でクラスメイトを相手に色々と実証実験をしたし、獏を身体から追い出す為に、まじないのようなことも沢山した。
若かった私たちにタブーはなく、性的なことも躊躇わずに試した。吐精で体調不良が解消されると分かってからは尚更に。お陰で今の仕事の基礎が作れたわけだ。
バクの特性を持った人間は幼馴染だけではなく、数は少ないながらに全国各地に昔からいると段々と分かってきた。私の興味は彼個人から、バクそのものにシフトしていった。
今現在いや最初から、バクの事象がオカルト的なものであるとは、私自身全く思っていない。あくまで生まれついた体質なのだ。治るものではない。受け入れてそれを活かして生きていくしかないものだ。
けれど幼馴染は未だに治す術を、身体から獏を追い出す術を探している。
二十代前半に突然、吉祥寺のこの土地が悪いと言い出し海外に移り住み、スピリチュアルな造形作家として活動したり、怪しい宗教団体に利用されそうになったり。
バクについての本を出す、という案件も誰かに唆されたのだろう。きっと、公にすることで治し方が見つかるはずだと言われたのだ。
先日は突然日本に帰って来て、金を貸して欲しいと訴えてきた。数日に渡りよく話し合って二度とバクを世間に公にしようとしないと約束させ、借金を肩代わりした。
互いを理解し合える少年の心も、彼を好きで好きで苦しいという片思いの秘めた初恋も、バクの力を借りずとも今は少しも残っていない。
吉祥寺の家に到着し車を停める時、夕陽に照らされた隣の家のコインパーキングが目に入り、なんとなく立ち止まりしばらく眺めてしまった。玄関ドアが開いて、洋介が顔を出す。
「和樹さん、おかえり。どうかした?」
「いいえ、なんでもないです」
「そう。今夜はホッケを焼いたよ。大根おろしもたっぷり」
開いたままのドアから、食欲を誘う香ばしい匂いが漂ってきた。
幼馴染がまた助けを求めてきたら、私はまた手を差し伸べるだろう。でもそれは、この事業の礎を作ってくれた人への義務である。
ホッケを食べながらの夕食の話題は、洸に新しくできた友達のことだった。
「動物園の中にある小さな淡水魚水族館で、肩をポンポンって叩かれて声を掛けられたんです。「そのヘッドホン僕のと同じメーカーだね、センスいいね」って。それで、そのまま一緒に見て回って」
了也が顔を顰め訊く。
「男か?何才だ?」
「男の人だよ。洋介さんと同い年くらいかなぁ。それでね、動物園の近くにあるピザ屋に行ったことある?って訊かれて。ないって答えたら、一緒に行かない?って誘ってくれたの」
了也の渋い顔とは対照的に、洋介は嬉しそうに聞いていた。秋良が帰ってから洸が寂しそうだと心配していたから、楽しそうな洸にホッとしてるのだろう。
「それでね。ピザを食べながら、推理小説が好きなんですって話をしたら、僕も好きだよって、本の話で盛り上がったんです。その彼が面白いって言っていた本、さっき書庫を探したら全部あったから、今度読もうと思って」
「連絡先は交換したんですか?」
そう訊いたら首を横に振る。でも洸が、晴れた日の午前中、特に偶数日に頻繁に動物園に行くと伝え、また会おうと約束したらしい。
了也だけがブツブツと「その男は大丈夫なのか?目的があって洸に近づいたんじゃないのか?」と心配していて、それを含め楽しい夕食となった。
駅近くのカフェでアイスコーヒーを飲みながら待っていると、洸と同じメーカーのヘッドホンを付けた秋良が店に入ってくる。
ケーキとアイスティーを注文した秋良は、メニューを閉じるなり、リュックサックから白いタオルに包んだ塊りを、大切そうに取り出す。
「ねぇ、和樹さん。これ大切な物なんでしょ?」
ぐるぐるに巻かれたタオルを解けば、私の幼馴染が高校生の時に作った獏人形が出てきた。
「どうして貴方がこれを?」
「この前、和樹さんの部屋で見つけた」
吉祥寺の家に秋良が身を寄せていた先月、洸の仕事中は私の部屋が彼の控え室になっていた。
「見つけたって……中が見えない戸棚の中にあったでしょう?勝手に開けたことも問題ですし、何故それを持ち出したのですか?秋良、私は貴方の学校の先生じゃないんですよ。こんなこと注意させないでください」
どうしてこんな子どもみたいなことをと、呆れ果てる。
「ねぇ、これ誰が作ったの?うちのチームのバク人形とは全然完成度が違うよね。何か秘密があるんでしょ?だとしたら和樹さんと交渉する上で、取引材料になるのかなと思って……なるよね?」
秋良はウェイトレスが運んできたメロンの乗ったショートケーキをフォークを突きながら、ボソボソと喋る。
「秘密はありません。交渉材料にもなりません。なりませんけれど、秋良の要求は一体なんです?バクの賃上げですか?」
そう訊くと首を横に振った。
「上手く言えないけど、漠然とした不安への保険……かな」
目を見ないでそう言われれば、返す言葉はなかった。バクが持つ不安の大きさは、経験として多少は理解しているつもりだ。更に秋良は相談者に襲われるという怖い体験もしている。
内ポケットのカードケースから、事務所の住所と代表取締役と肩書が入った自分の名刺を取り出し、テーブルの上に裏返して置いた。そこに胸ポケットから出した万年筆で文字を綴る。
「ん?なになに?「一回に限り、秋良の要望を、全面的に、受け入れます。ヘラジカ、草上和樹」うわっ、すごい!やったね」
「有効期限はありません。無理に使う必要もない。貴方が言った通り、これは保険ですから」
「うん、わかった。ありがとう。だけどね、名刺一枚じゃ返せないよ、この人形」
「欲張り過ぎは感心しませんね」
「違うよ。洸くんの分も、洸くんにあげる分も書いて」
なるほど。洸を可愛く思っているのは、吉祥寺チームのメンバーだけではないようだ。
もう一枚名刺を取り出し、話をしながら洸宛の記述をする。
「秋良、私がこの獏人形が無いと困る理由は、これが手本だからです」
「手本?」
「そうです。秋には東北に新しいチームができるんです。だからまたバク人形を作らないといけません。これを手本に、私が近所の陶芸教室の片隅を借りて作るんですよ。一体一体ね。絶妙に下手なところが、むしろ神秘的に見えるという手塚の言葉を信じてね」
今現在、この人形の持つ意味はそれ以上でもそれ以下でもない。過去はただの過去だから。
秋良からタオルに巻いた状態の人形を受け取り、彼をカフェに置いて仕事に戻った。人形は事務所奥にある自室のベッド下に置いた。
予定通り早めに事務所を出る。夕食時間に間に合うよう、吉祥寺の家に車を走らせながら、秋良のせいで獏人形を作った幼馴染のことばかりを考えてしまう。
私は幼い頃、吉祥寺の家に父と二人で暮らしていた。兄弟はなく、母親も早くに亡くした。
隣の家には同い年の少年と気のいい夫婦が住んでいて、仕事の帰りが遅い父に代わって、常に私の世話を焼いてくれた。彼らの存在がなかったら、きっと私は父方の祖母が住む東北の田舎に預けられていただろう。
少年とは兄弟のように育った。思春期を迎えるまでは彼が何を考えているか手に取るように分かったし、彼にも私が何を考えているか伝わっていただろう。
しかし段々と少年の周りが歪んでいった。彼の体調不良が続いたり、仲の良かった家族が壊れていったり。今思えば典型的なバクのいる家庭での出来事だ。
今、我組織でバクとして働いている者たちと幼馴染が大きく違ったところは、彼が思い込みの激しい大のオカルト好きだったことだ。
彼はこうなった原因は、自分が何かに憑かれたからだと決めつけた。子どもらしい結論だったが、その考え方は彼を救った。自分のせいではなく、取り憑いた物のせいだと思うことで、自分を責めなくて済むのだから。
ある晩の彼の夢に出て来たというだけの理由で、取り憑いているのは中国の伝説の生き物、獏だ決めつけるに至った。
そして取り憑いた獏の特徴を見極めようと二人でクラスメイトを相手に色々と実証実験をしたし、獏を身体から追い出す為に、まじないのようなことも沢山した。
若かった私たちにタブーはなく、性的なことも躊躇わずに試した。吐精で体調不良が解消されると分かってからは尚更に。お陰で今の仕事の基礎が作れたわけだ。
バクの特性を持った人間は幼馴染だけではなく、数は少ないながらに全国各地に昔からいると段々と分かってきた。私の興味は彼個人から、バクそのものにシフトしていった。
今現在いや最初から、バクの事象がオカルト的なものであるとは、私自身全く思っていない。あくまで生まれついた体質なのだ。治るものではない。受け入れてそれを活かして生きていくしかないものだ。
けれど幼馴染は未だに治す術を、身体から獏を追い出す術を探している。
二十代前半に突然、吉祥寺のこの土地が悪いと言い出し海外に移り住み、スピリチュアルな造形作家として活動したり、怪しい宗教団体に利用されそうになったり。
バクについての本を出す、という案件も誰かに唆されたのだろう。きっと、公にすることで治し方が見つかるはずだと言われたのだ。
先日は突然日本に帰って来て、金を貸して欲しいと訴えてきた。数日に渡りよく話し合って二度とバクを世間に公にしようとしないと約束させ、借金を肩代わりした。
互いを理解し合える少年の心も、彼を好きで好きで苦しいという片思いの秘めた初恋も、バクの力を借りずとも今は少しも残っていない。
吉祥寺の家に到着し車を停める時、夕陽に照らされた隣の家のコインパーキングが目に入り、なんとなく立ち止まりしばらく眺めてしまった。玄関ドアが開いて、洋介が顔を出す。
「和樹さん、おかえり。どうかした?」
「いいえ、なんでもないです」
「そう。今夜はホッケを焼いたよ。大根おろしもたっぷり」
開いたままのドアから、食欲を誘う香ばしい匂いが漂ってきた。
幼馴染がまた助けを求めてきたら、私はまた手を差し伸べるだろう。でもそれは、この事業の礎を作ってくれた人への義務である。
ホッケを食べながらの夕食の話題は、洸に新しくできた友達のことだった。
「動物園の中にある小さな淡水魚水族館で、肩をポンポンって叩かれて声を掛けられたんです。「そのヘッドホン僕のと同じメーカーだね、センスいいね」って。それで、そのまま一緒に見て回って」
了也が顔を顰め訊く。
「男か?何才だ?」
「男の人だよ。洋介さんと同い年くらいかなぁ。それでね、動物園の近くにあるピザ屋に行ったことある?って訊かれて。ないって答えたら、一緒に行かない?って誘ってくれたの」
了也の渋い顔とは対照的に、洋介は嬉しそうに聞いていた。秋良が帰ってから洸が寂しそうだと心配していたから、楽しそうな洸にホッとしてるのだろう。
「それでね。ピザを食べながら、推理小説が好きなんですって話をしたら、僕も好きだよって、本の話で盛り上がったんです。その彼が面白いって言っていた本、さっき書庫を探したら全部あったから、今度読もうと思って」
「連絡先は交換したんですか?」
そう訊いたら首を横に振る。でも洸が、晴れた日の午前中、特に偶数日に頻繁に動物園に行くと伝え、また会おうと約束したらしい。
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