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第二章
ラブホで。
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郁三さまの執事になって五か月が経つ。大学が夏休みに入りしばらくは都内で過ごしていた郁三さまも、十日前に実家に帰省した。だから俺も堅苦しいタキシードは着用せず、髪もセットせず、ラフな部屋着でダラダラと過ごしている。執事にも夏季休暇は必要だ。ダラリと横たわるリビングのソファから部屋を見渡せば、使用済みのバスタオル、伏せたままの文庫本、昨晩食べたカップ麺が散らかっている。自室は普段から酷く、とても郁三さまには見せられない。
このリビングのソファもテーブルも、この家の家具家電はほぼ俺が持ち込んだ物だ。俺が郁三さまではない別の男と暮らす為にこだわって選び揃えた、お気に入りの家具たち。それを思い出せば、深い溜息しか出てこない。ふとした時に、郁三さまにあの男との悲恋を話してしまいたくなる。きっと「うんうん、そうなんだ」と聞いてくれる。そして俺はスッと楽になれるだろう。けれどやはり、それはダメだと必死に自制している……。
郁三さまは大学生活に慣れても、週に二回程の頻度で、人の悲しみが染み込んだ気を引き連れて帰宅した。俺はその度に手や口を使って鬱々としたものを身体から追い出す手伝いをしている。でも、まだ初夏と呼ぶにも早い頃、郁三さまが予想以上にイヤらしい反応を示すから、あの男を思い出してしまい我慢できずに後孔を触ったり、自慰をわざと聴かせたりしたことがある。直後に俺はいったい何がしたかったのかと猛省した。それからはできるだけ作業的に、感情を込めぬように気を付けてきたつもりだ。とはいえ、乳首を触ったりしてしまうのは、郁三さまの反応が可愛すぎるからで俺のせいではない。むしろ、我慢できているほうだ。
夕方、ソファに寝転がりボケっと本を読んでいた。外はまだ明るくミンミンと蝉がうるさく鳴いている。突然、ローテーブルの上に置いていたスマホが振動した。
「もしもし」
電話からは郁三さまの父親の声がした。
「あぁ、吉野くん。郁三が世話になっているようで」
郁三さまはどこまで父親に話しただろう。
「私が貴方の執事をしているのは、あくまで郁三さまと私の間の契約です。ですから帰省先でベラベラと話さないように」と釘はさしておいたが。
「郁三が度々、体調不良になっていたのは、知っているだろ?以前君が、我が家に気の流れを見に来てくれた時にも、郁三は具合が悪いと引きこもっていたはずだ」
「えぇ、そうでした」
「一昨日、高校の同級会から帰ってきて、また寝込んでいるんだよ」
「それはかわいそうに」
「郁三が言うには、東京での生活では具合が悪くならない、というんだ」
「私もこちらで寝込んだというのは、聞いていません」
それは俺が吐精させているからだ、なんて言えない。
「やはりこの街の気と郁三が合わないのだろうか?」
そういうことにしておくのが無難だろう。
「それで吉野くん。君は今、お盆休み中?郁三を東京へ戻したいのだが、もしよかったら迎えにきてやってくれるか?すまないね。すっかり懐いているようで」
随分と俺は信用されているようだ。貴方の息子に寄生し生活を成り立たせているとも知らないで。
「お兄さんたちは?」
「私もあの子の兄たちも、どうしても外せない仕事があってね。今から出かけてしまうんだ。かかった費用も謝礼も出すから、どうか迎えに来てやってくれ」
この父親は息子のことになると、本当に金払いがいい。電話の向こうの会話が漏れ聴こえる。
「郁三、吉野くん来てくれるそうだ」
「うん、よかった……」
郁三さまが小さく返事をした声も聴こえたが、やはり元気がなかった。
「レンタカーで行ってもよろしいですか?」
「あぁ、もちろんだ。レンタカー代もガソリン代も高速代も含め謝礼を用意しておく。やはり郁三はこの街を離れたのがよかったようだ。これからも、よくしてやってほしい」
「はい。私でよかったら」
すぐに行ってやらなくては、と思ってしまった。ドライに接しているつもりだが、既に情が移っているのかもしれない……。お盆休みも終わりに近いから、下りは空いているだろう。今から行けば二十二時頃には着くはずだ。とりあえず、免許証とスマホと財布と、一泊分の下着の替えを持てば十分だろう。レンタカーを借り、出発する直前に郁三さまへメッセージを送信した。
『今から迎えに行きます。支度をして待っていてください』
到着したのは二十三時近かった。途中でうどんを食べ、あとはずっと運転してきたわりに時間がかかってしまった。こんな時間でも八木邸の玄関は、俺の到着を待つ為に煌々と明るい。インターホンを押すと、すぐに扉が開いた。玄関先で着替えを済ませ、旅行鞄を抱え、靴も履いた郁三さまが待っていた。
「遅くなりました」
玄関から続く廊下は真っ暗で、家族は寝静まっているのだろう。その廊下の奥から郁三さまの母親だけが顔を出した。
「吉野さん、申し訳ありませんでした。わざわざ来ていただいて。これ主人からです」
厚みを感じる茶封筒を渡された。
「では郁三さ、くんをお預かりいたします」
玄関先で母親に見送られ、手を引くようにして車に乗せ出発する。
「寝ていたらいいですよ」
助手席に告げると郁三さまは目を閉じた。
「吉野、来てくれてありがとう」
ただそれだけ口にして。高速には乗らなかった。ナビを頼りに下の道を走る。しばらく走った後、国道沿いにあった寂れたラブホテルの駐車場に車を停めた。
フラフラと歩く郁三さまを抱え、部屋へ入る。具合が悪くぐったりしていたって、ここに来た意味は十分に分かっているだろう。俺が郁三さまをベッドに押し倒した時には、股間が膨らんでいた。
「自分でもしてみたんですか?」
ジーンズを脱がせながら訊ねる。
「うん、でも無理だった……」
下着をズルっとずらせば、郁三さまの陰茎が飛び出してくる。俺はすぐにそれをしゃぶった。奥まで咥えて裏筋を舐めて、先端をチロチロと舌で刺激して、指で根元を扱いてまた奥まで咥えて。
「あっ、んぁっ、よしの、よしの」
先走りが溢れ始め口の中に苦味が広がる。郁三さまは自分でTシャツを捲り上げ、左の乳首をコリコリを触り始めた。春に出会った頃より随分とイヤらしくなったものだ。
「んっ」
郁三さまは息を荒くし、背中をのけ反らせ勢いよく白濁を飛ばした。息も整わない彼に「自分でしごいた時は、乳首も触ったんですか?」と訊ねた。目も合わせずに、コクリコクリと頷いている。
「それでも出せなかった?」
コクリコクリ。
「では、こっちを触ることをも、覚えてみたらどうでしょう」
自販機でローションを購入する。たっぷりと手のひらに垂らし指先に絡めた。中指で後孔の入り口を撫で、中に滑り込ませれば、郁三さまは硬く目を閉じて身体を強張らせる。
「力を抜いてください。そう、上手ですよ。ちゃんと呼吸をして、吸って吐いて、そう」
中指の根元まで入ったら、第一関節を曲げ、気持ちのいい箇所を探るように動かす。いい箇所に触れたのか郁三さまは「ひゃっ」と高い声をあげビクンと身体を跳ねさせた。
「ココ、いいですか?」
「わからない、わからない、けど、なんか、へん、あっ、へん、よしの、やっ、やめて」
やめてと言いながら、陰茎はまた大きく形を変え、先走りをダラダラと溢している。
「自分で乳首を触って、そう、そうやって」
「あっ、んぁっ」
眉が下がり高い声で喘ぐ郁三さまが、可愛い。もっともっとそんな顔を見たくなって、一旦指を抜く。抜いた時も、また身体がビクンと跳ねた。ローションを足して、後孔に入れる指を二本に増やした。グチュグチュとイヤらしい音が鳴って、中を掻き回すように指を動かす。後孔を触っているのとは反対の手で、郁三さまのモノを強めにしごけば、ゆらゆらと腰を揺らしてくる。
「よしの、よしの、あっ、イっ、イクっ」
後孔に入っている指が、ギュッと締め付けられ、郁三さまは腹の上に白濁を降らせた。
ティッシュで汚れた箇所を拭いてやると、下半身を出した無防備な状態で、スースーと穏やかな寝息をたて始めた。それを見て、俺はわざわざ車で迎えに来た駄賃をもらわなくてはと思った。父親だけではなく郁三さまからも。だからその寝顔を見ながら、自分のチノパンと下着を脱ぎ捨てた。俺の股間だって痛いくらいに勃っている。眠る郁三さまの横に寝転がり、自分で上下に擦った。熱く沸る先端も親指でグチュグチュと刺激する。
「んっ」
目の前にある郁三さまの寝顔を見ながら、さっきの眉が下がった可愛い顔を思い出す。「よしの、よしの」と俺を呼ぶ声を頭の中で再生しながら強くしごく。昂まって昂まって「んぁっ」と郁三さまの露わになったままの股間めがけてベッタリと白濁を飛ばした。
このお坊ちゃまは何も気が付かずに眠ったまま。俺はいったい何をしているのだろう、と笑ってしまった。以前一緒に住んでいたあの男ではなく、郁三さまに挿れることを想像しながら自慰したのは、初めてだった。
翌朝、東京へと向かう車中で「同級会にノコノコ出向けば、沢山の悲恋話が待ち受けているって、分かりきってたでしょ。郁三さまは、バカなんですか?」と言ってやった。俯いた郁三さまは、しばらくしてからボソボソと返事を返してくる。
「高校の同級生の話なんて、散々聞いてきたから、あの人たちはもう安全牌だと思ってたんです。なのに卒業してたった五か月の間に、また皆、新たに恋をして、辛い思いもしていて。なんなんですか?恋って」
そんな難しい問いに答えは持ち合わせていない。マンションに戻ると部屋が、俺がダラダラ過ごしたままに散らかっていて、うんざりとした。
このリビングのソファもテーブルも、この家の家具家電はほぼ俺が持ち込んだ物だ。俺が郁三さまではない別の男と暮らす為にこだわって選び揃えた、お気に入りの家具たち。それを思い出せば、深い溜息しか出てこない。ふとした時に、郁三さまにあの男との悲恋を話してしまいたくなる。きっと「うんうん、そうなんだ」と聞いてくれる。そして俺はスッと楽になれるだろう。けれどやはり、それはダメだと必死に自制している……。
郁三さまは大学生活に慣れても、週に二回程の頻度で、人の悲しみが染み込んだ気を引き連れて帰宅した。俺はその度に手や口を使って鬱々としたものを身体から追い出す手伝いをしている。でも、まだ初夏と呼ぶにも早い頃、郁三さまが予想以上にイヤらしい反応を示すから、あの男を思い出してしまい我慢できずに後孔を触ったり、自慰をわざと聴かせたりしたことがある。直後に俺はいったい何がしたかったのかと猛省した。それからはできるだけ作業的に、感情を込めぬように気を付けてきたつもりだ。とはいえ、乳首を触ったりしてしまうのは、郁三さまの反応が可愛すぎるからで俺のせいではない。むしろ、我慢できているほうだ。
夕方、ソファに寝転がりボケっと本を読んでいた。外はまだ明るくミンミンと蝉がうるさく鳴いている。突然、ローテーブルの上に置いていたスマホが振動した。
「もしもし」
電話からは郁三さまの父親の声がした。
「あぁ、吉野くん。郁三が世話になっているようで」
郁三さまはどこまで父親に話しただろう。
「私が貴方の執事をしているのは、あくまで郁三さまと私の間の契約です。ですから帰省先でベラベラと話さないように」と釘はさしておいたが。
「郁三が度々、体調不良になっていたのは、知っているだろ?以前君が、我が家に気の流れを見に来てくれた時にも、郁三は具合が悪いと引きこもっていたはずだ」
「えぇ、そうでした」
「一昨日、高校の同級会から帰ってきて、また寝込んでいるんだよ」
「それはかわいそうに」
「郁三が言うには、東京での生活では具合が悪くならない、というんだ」
「私もこちらで寝込んだというのは、聞いていません」
それは俺が吐精させているからだ、なんて言えない。
「やはりこの街の気と郁三が合わないのだろうか?」
そういうことにしておくのが無難だろう。
「それで吉野くん。君は今、お盆休み中?郁三を東京へ戻したいのだが、もしよかったら迎えにきてやってくれるか?すまないね。すっかり懐いているようで」
随分と俺は信用されているようだ。貴方の息子に寄生し生活を成り立たせているとも知らないで。
「お兄さんたちは?」
「私もあの子の兄たちも、どうしても外せない仕事があってね。今から出かけてしまうんだ。かかった費用も謝礼も出すから、どうか迎えに来てやってくれ」
この父親は息子のことになると、本当に金払いがいい。電話の向こうの会話が漏れ聴こえる。
「郁三、吉野くん来てくれるそうだ」
「うん、よかった……」
郁三さまが小さく返事をした声も聴こえたが、やはり元気がなかった。
「レンタカーで行ってもよろしいですか?」
「あぁ、もちろんだ。レンタカー代もガソリン代も高速代も含め謝礼を用意しておく。やはり郁三はこの街を離れたのがよかったようだ。これからも、よくしてやってほしい」
「はい。私でよかったら」
すぐに行ってやらなくては、と思ってしまった。ドライに接しているつもりだが、既に情が移っているのかもしれない……。お盆休みも終わりに近いから、下りは空いているだろう。今から行けば二十二時頃には着くはずだ。とりあえず、免許証とスマホと財布と、一泊分の下着の替えを持てば十分だろう。レンタカーを借り、出発する直前に郁三さまへメッセージを送信した。
『今から迎えに行きます。支度をして待っていてください』
到着したのは二十三時近かった。途中でうどんを食べ、あとはずっと運転してきたわりに時間がかかってしまった。こんな時間でも八木邸の玄関は、俺の到着を待つ為に煌々と明るい。インターホンを押すと、すぐに扉が開いた。玄関先で着替えを済ませ、旅行鞄を抱え、靴も履いた郁三さまが待っていた。
「遅くなりました」
玄関から続く廊下は真っ暗で、家族は寝静まっているのだろう。その廊下の奥から郁三さまの母親だけが顔を出した。
「吉野さん、申し訳ありませんでした。わざわざ来ていただいて。これ主人からです」
厚みを感じる茶封筒を渡された。
「では郁三さ、くんをお預かりいたします」
玄関先で母親に見送られ、手を引くようにして車に乗せ出発する。
「寝ていたらいいですよ」
助手席に告げると郁三さまは目を閉じた。
「吉野、来てくれてありがとう」
ただそれだけ口にして。高速には乗らなかった。ナビを頼りに下の道を走る。しばらく走った後、国道沿いにあった寂れたラブホテルの駐車場に車を停めた。
フラフラと歩く郁三さまを抱え、部屋へ入る。具合が悪くぐったりしていたって、ここに来た意味は十分に分かっているだろう。俺が郁三さまをベッドに押し倒した時には、股間が膨らんでいた。
「自分でもしてみたんですか?」
ジーンズを脱がせながら訊ねる。
「うん、でも無理だった……」
下着をズルっとずらせば、郁三さまの陰茎が飛び出してくる。俺はすぐにそれをしゃぶった。奥まで咥えて裏筋を舐めて、先端をチロチロと舌で刺激して、指で根元を扱いてまた奥まで咥えて。
「あっ、んぁっ、よしの、よしの」
先走りが溢れ始め口の中に苦味が広がる。郁三さまは自分でTシャツを捲り上げ、左の乳首をコリコリを触り始めた。春に出会った頃より随分とイヤらしくなったものだ。
「んっ」
郁三さまは息を荒くし、背中をのけ反らせ勢いよく白濁を飛ばした。息も整わない彼に「自分でしごいた時は、乳首も触ったんですか?」と訊ねた。目も合わせずに、コクリコクリと頷いている。
「それでも出せなかった?」
コクリコクリ。
「では、こっちを触ることをも、覚えてみたらどうでしょう」
自販機でローションを購入する。たっぷりと手のひらに垂らし指先に絡めた。中指で後孔の入り口を撫で、中に滑り込ませれば、郁三さまは硬く目を閉じて身体を強張らせる。
「力を抜いてください。そう、上手ですよ。ちゃんと呼吸をして、吸って吐いて、そう」
中指の根元まで入ったら、第一関節を曲げ、気持ちのいい箇所を探るように動かす。いい箇所に触れたのか郁三さまは「ひゃっ」と高い声をあげビクンと身体を跳ねさせた。
「ココ、いいですか?」
「わからない、わからない、けど、なんか、へん、あっ、へん、よしの、やっ、やめて」
やめてと言いながら、陰茎はまた大きく形を変え、先走りをダラダラと溢している。
「自分で乳首を触って、そう、そうやって」
「あっ、んぁっ」
眉が下がり高い声で喘ぐ郁三さまが、可愛い。もっともっとそんな顔を見たくなって、一旦指を抜く。抜いた時も、また身体がビクンと跳ねた。ローションを足して、後孔に入れる指を二本に増やした。グチュグチュとイヤらしい音が鳴って、中を掻き回すように指を動かす。後孔を触っているのとは反対の手で、郁三さまのモノを強めにしごけば、ゆらゆらと腰を揺らしてくる。
「よしの、よしの、あっ、イっ、イクっ」
後孔に入っている指が、ギュッと締め付けられ、郁三さまは腹の上に白濁を降らせた。
ティッシュで汚れた箇所を拭いてやると、下半身を出した無防備な状態で、スースーと穏やかな寝息をたて始めた。それを見て、俺はわざわざ車で迎えに来た駄賃をもらわなくてはと思った。父親だけではなく郁三さまからも。だからその寝顔を見ながら、自分のチノパンと下着を脱ぎ捨てた。俺の股間だって痛いくらいに勃っている。眠る郁三さまの横に寝転がり、自分で上下に擦った。熱く沸る先端も親指でグチュグチュと刺激する。
「んっ」
目の前にある郁三さまの寝顔を見ながら、さっきの眉が下がった可愛い顔を思い出す。「よしの、よしの」と俺を呼ぶ声を頭の中で再生しながら強くしごく。昂まって昂まって「んぁっ」と郁三さまの露わになったままの股間めがけてベッタリと白濁を飛ばした。
このお坊ちゃまは何も気が付かずに眠ったまま。俺はいったい何をしているのだろう、と笑ってしまった。以前一緒に住んでいたあの男ではなく、郁三さまに挿れることを想像しながら自慰したのは、初めてだった。
翌朝、東京へと向かう車中で「同級会にノコノコ出向けば、沢山の悲恋話が待ち受けているって、分かりきってたでしょ。郁三さまは、バカなんですか?」と言ってやった。俯いた郁三さまは、しばらくしてからボソボソと返事を返してくる。
「高校の同級生の話なんて、散々聞いてきたから、あの人たちはもう安全牌だと思ってたんです。なのに卒業してたった五か月の間に、また皆、新たに恋をして、辛い思いもしていて。なんなんですか?恋って」
そんな難しい問いに答えは持ち合わせていない。マンションに戻ると部屋が、俺がダラダラ過ごしたままに散らかっていて、うんざりとした。
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