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「じゃあ、俺は…そんな事も知らずに、ずっとレオの事を…恨んで来たってことなのか?」
自嘲する様に力なく喋るカインの姿を見て、何か良い言葉をかけなければと思っていたが、その言葉が中々見つからない。
肯定しても否定しても、きっとカインの欲しい言葉では無いとわかっていたからだ。
(私…カインさんに酷い事しちゃったのかな…)
私が困った顔でカインを見つめていると、カインはそんな私の顔に気付いて苦笑した。
「そんな顔はしないでくれ…。お前が悪いわけではないだろ?今回愚行に走ったのも、何も知らなかったのも全部俺だ。今頃、レオは血眼になってお前の事を探しているんだろうな」
「カインさんも…、ちゃんとエリーヌさんと話し合った方が良いと思います。思っているだけじゃ伝わらない事ってあるから…」
私が戸惑った顔で言葉を投げかけると、カインは小さく笑った。
「……ふ、ははっ…」
「……カイン…さん?」
突然笑い出したカインに私は困惑してしまう。
その笑いは自嘲する様なものとも、可笑しくて笑っている様にとも思えなかった。
「なぁ…、お前言った…その言葉。そもそも本当なのか?」
「え…?」
突然カインは私の方へと身を乗り出し、顔を覗き込んで来た。
カインとの距離が近くなり、私はドキッとすると同時に、ゾクッと体が震えた。
その時のカインの顔は無表情に近くて、感情が読み取れないからこそ恐怖を感じた。
(怖い……)
普通に会話をしていたが、私はカインの事を殆ど知らない。
出会ったのも今日が初めてで、カインがどんな人物であるのかも全く分からない。
私が顔を引き攣らせて怖がっていると、その様子を愉しんでいるかのようにさえ思えて来て恐怖心が増していく。
「俺を油断させる為に嘘をついている可能性だってあるよな?俺の事を惑わせて…その隙に逃げる事を考えているつもりなら、やめた方がいい…」
「ち、違いますっ!私、嘘なんてついてないっ!」
淡々とした口調で話すカインに対して、私は焦る様に慌てて返した。
「その…動揺っぷり、十分怪しいな。今日会ったばかりのお前の事を、俺が簡単に信じるとでも思っていたか?さっき素の俺だと言ったのは、お前を油断させる為のフェイクだ。俺が弱気に出たら…、俺に嘘をあれこれ吹き込もうとするなんて、君は随分と悪い子なんだな。そんなお前に簡単に騙されたレオは、ただの愚か者なのか…、それとも縋るものが欲しかっただけなのか…どっちなんだろうな」
突然また態度を変えてくるカインに戸惑ってしまったが、レオンの事を愚か者呼ばわりされ、だんだんと腹が立って来た。
それに、私は嘘など何一つ言ってはいない。
「ち、違うっ!レオンさんの事をそんな風に言わないでください!少なくとも、レオンさんは…カインさんよりは強い人間だと思う。私に全て過去を打ち明けてくれたし、自分の力で乗り越えようとしているから。カインさんは現実を知ろうとしないで、エリーヌさんの心とちゃんと向き合おうとしましたか?エリーヌさんの心の声…聞いてあげましたか?どうして4年間もずっと傍にいるのに、自分の手で救ってあげようと思わないんですか?そんなに好きなのに、他人に簡単に渡してしまおうとするなんて…愚か者なのはカインさんでしょ?」
私はつい言葉に熱が入ってしまい、言い終わった後には息が荒くなっていた。
「愚か者は俺か…。はは…、間違いないな…」
「……?」
あっさり私の言葉を受け入れたカインに拍子抜けしてしまった。
(まさか…またこれも演技?)
私は警戒する様にカインと距離を置き、注意深く様子を伺っていた。
「警戒する必要はもうないぞ…。迎えが来た様だ…」
「え?」
暫くすると小屋の窓の奥に揺れる光がいくつかある事に気付いた。
(誰か…来たの?もしかしてレオンさんが助けに来てくれた…?)
「こんなに早く来るなんて…お前、相当レオに思われているんだな。予定では明日の早朝にこの森を抜けて、隣国にでも連れて行こうと思っていたんだけどな。お前に危害を加えるつもりが無かったのは本当だ。こっちが落ち着くまで、隣国で静かにしておいてもらおうと思っていた。でも失敗の様だな」
そして、それからほんの数秒後、勢い良く扉が破られた。
私はその激しい音に驚いて、ビクッと体を震わせてしまった。
「あ…、レオンさん…」
目の前にはずっと会いたかったレオンの姿があり、ほっとしていると目が合った。
するとレオンはすぐさま私の元へと近づいて来て、気付けば強く抱きしめられていた。
「ニナ…!無事で良かった。本当に、良かった…!」
「……っ…、レオン…さんっ…助けに…来てくれた…っ…」
レオンの温もりを感じると、強張っていた力が抜ける様に涙も溢れて来た。
(レオンさんっ…!レオンさんだっ…、また会えて良かった…)
「……レオ、悪かったな」
「カイン、事情はある程度エリーヌから聞いたが…、ニナを巻き込んだことは絶対に許すつもりは無い」
レオンの声は今まで聞いたことが無い程低く、冷たいものだった。
もしここに他の兵士がいなければ、腰に下げている剣を引き抜いていたのかもしれない。
そう思う程に、レオンは声は殺気を纏い冷え切っている様に聞こえた。
「この男を早く連れて行け…」
レオンは近くにいた兵士にそう命じた。
「さっさと立て…!」
「はいはい…。そんなに慌てなくても立つよ…」
カインは苦笑しながら立ち上がると、兵士にそのまま取り押さえられ、入り口の方へと連れて行かれる。
扉の方に向かって行くカインと目が合うと、足を止めた。
「ニナさん、怖がらせてしまって…本当に悪かったな。俺はニナさんの言う通り、臆病者だ。俺もニナさんみたいになれていたら、こうはならなかったのかもな…」
「今からでも、きっと遅くないと思います。4年間傍にいたのは事実だし。私の方こそ、さっきは感情的になって、つい酷い事を言ってしまい…ごめんなさいっ…」
「無理矢理攫った俺に謝るなんて、君は随分と変わった子だな。俺になんて謝罪の言葉は必要無いし、気にすることも無いよ…」
「ニナ、こんな男に謝る必要なんて無い」
そんな様子を見ていたレオンは、不満そうに小さく呟いた。
「もう、いいだろう。早く連れて行け…」
レオンはカインとは一切目を合わせることは無く、兵士にそう命じるとカインはそのまま連行されていった。
「こんなに体が冷たくなって…、怖かったよな。ニナの事を一人になんてするんじゃなかった。遅くなってごめん…」
「そんなことないですっ…、レオンさんが助けに来てくれるって、私…信じてましたっ…」
レオンは着ているマントを脱ぐと、直ぐに私に掛けてくれた。
「レオンさんありがとうございます。でもそれを脱いだらレオンさんも寒くなっちゃいませんか?夜の森はすごく冷えるから…。私なら、そこにあるカインさんの忘れていった上着を借りるので…大丈夫です」
(カインさんも上着無しで外に出るのは寒いと思うけど…もう行っちゃったから借りてもいいよね?)
私が床に落ちているカインの上着を拾おうとすると、突然体がふわっと浮き上がった。
「わっ…、レオンさん…?」
私が慌てて視線を上に向けると、不機嫌そうにするレオンと目が合った。
「ニナはあんなことをされたのに、あの男の匂いが付いたものを着るつもりか…?」
「で、でも…、物には罪はないですよね…?」
「俺の事なら気にしなくていい。ここから王都までそう距離は無いからな。ニナに他の男の匂いを付けさせるくらいなら、風邪を引いた方がましだ…」
「……っ…」
そんな事を言われると恥ずかしくなり、私は何も言えなくなってしまった。
「いつまでもここにいたら、本当に風邪を引いてしまうな。帰ろうか…」
「はいっ…」
そこにはいつもの優しい顔をしたレオンの姿があった。
私はまたこの顔を見る事が出来て嬉しくなり、笑顔で答えた。
小屋を出ると、白い雪が舞っていた。
自嘲する様に力なく喋るカインの姿を見て、何か良い言葉をかけなければと思っていたが、その言葉が中々見つからない。
肯定しても否定しても、きっとカインの欲しい言葉では無いとわかっていたからだ。
(私…カインさんに酷い事しちゃったのかな…)
私が困った顔でカインを見つめていると、カインはそんな私の顔に気付いて苦笑した。
「そんな顔はしないでくれ…。お前が悪いわけではないだろ?今回愚行に走ったのも、何も知らなかったのも全部俺だ。今頃、レオは血眼になってお前の事を探しているんだろうな」
「カインさんも…、ちゃんとエリーヌさんと話し合った方が良いと思います。思っているだけじゃ伝わらない事ってあるから…」
私が戸惑った顔で言葉を投げかけると、カインは小さく笑った。
「……ふ、ははっ…」
「……カイン…さん?」
突然笑い出したカインに私は困惑してしまう。
その笑いは自嘲する様なものとも、可笑しくて笑っている様にとも思えなかった。
「なぁ…、お前言った…その言葉。そもそも本当なのか?」
「え…?」
突然カインは私の方へと身を乗り出し、顔を覗き込んで来た。
カインとの距離が近くなり、私はドキッとすると同時に、ゾクッと体が震えた。
その時のカインの顔は無表情に近くて、感情が読み取れないからこそ恐怖を感じた。
(怖い……)
普通に会話をしていたが、私はカインの事を殆ど知らない。
出会ったのも今日が初めてで、カインがどんな人物であるのかも全く分からない。
私が顔を引き攣らせて怖がっていると、その様子を愉しんでいるかのようにさえ思えて来て恐怖心が増していく。
「俺を油断させる為に嘘をついている可能性だってあるよな?俺の事を惑わせて…その隙に逃げる事を考えているつもりなら、やめた方がいい…」
「ち、違いますっ!私、嘘なんてついてないっ!」
淡々とした口調で話すカインに対して、私は焦る様に慌てて返した。
「その…動揺っぷり、十分怪しいな。今日会ったばかりのお前の事を、俺が簡単に信じるとでも思っていたか?さっき素の俺だと言ったのは、お前を油断させる為のフェイクだ。俺が弱気に出たら…、俺に嘘をあれこれ吹き込もうとするなんて、君は随分と悪い子なんだな。そんなお前に簡単に騙されたレオは、ただの愚か者なのか…、それとも縋るものが欲しかっただけなのか…どっちなんだろうな」
突然また態度を変えてくるカインに戸惑ってしまったが、レオンの事を愚か者呼ばわりされ、だんだんと腹が立って来た。
それに、私は嘘など何一つ言ってはいない。
「ち、違うっ!レオンさんの事をそんな風に言わないでください!少なくとも、レオンさんは…カインさんよりは強い人間だと思う。私に全て過去を打ち明けてくれたし、自分の力で乗り越えようとしているから。カインさんは現実を知ろうとしないで、エリーヌさんの心とちゃんと向き合おうとしましたか?エリーヌさんの心の声…聞いてあげましたか?どうして4年間もずっと傍にいるのに、自分の手で救ってあげようと思わないんですか?そんなに好きなのに、他人に簡単に渡してしまおうとするなんて…愚か者なのはカインさんでしょ?」
私はつい言葉に熱が入ってしまい、言い終わった後には息が荒くなっていた。
「愚か者は俺か…。はは…、間違いないな…」
「……?」
あっさり私の言葉を受け入れたカインに拍子抜けしてしまった。
(まさか…またこれも演技?)
私は警戒する様にカインと距離を置き、注意深く様子を伺っていた。
「警戒する必要はもうないぞ…。迎えが来た様だ…」
「え?」
暫くすると小屋の窓の奥に揺れる光がいくつかある事に気付いた。
(誰か…来たの?もしかしてレオンさんが助けに来てくれた…?)
「こんなに早く来るなんて…お前、相当レオに思われているんだな。予定では明日の早朝にこの森を抜けて、隣国にでも連れて行こうと思っていたんだけどな。お前に危害を加えるつもりが無かったのは本当だ。こっちが落ち着くまで、隣国で静かにしておいてもらおうと思っていた。でも失敗の様だな」
そして、それからほんの数秒後、勢い良く扉が破られた。
私はその激しい音に驚いて、ビクッと体を震わせてしまった。
「あ…、レオンさん…」
目の前にはずっと会いたかったレオンの姿があり、ほっとしていると目が合った。
するとレオンはすぐさま私の元へと近づいて来て、気付けば強く抱きしめられていた。
「ニナ…!無事で良かった。本当に、良かった…!」
「……っ…、レオン…さんっ…助けに…来てくれた…っ…」
レオンの温もりを感じると、強張っていた力が抜ける様に涙も溢れて来た。
(レオンさんっ…!レオンさんだっ…、また会えて良かった…)
「……レオ、悪かったな」
「カイン、事情はある程度エリーヌから聞いたが…、ニナを巻き込んだことは絶対に許すつもりは無い」
レオンの声は今まで聞いたことが無い程低く、冷たいものだった。
もしここに他の兵士がいなければ、腰に下げている剣を引き抜いていたのかもしれない。
そう思う程に、レオンは声は殺気を纏い冷え切っている様に聞こえた。
「この男を早く連れて行け…」
レオンは近くにいた兵士にそう命じた。
「さっさと立て…!」
「はいはい…。そんなに慌てなくても立つよ…」
カインは苦笑しながら立ち上がると、兵士にそのまま取り押さえられ、入り口の方へと連れて行かれる。
扉の方に向かって行くカインと目が合うと、足を止めた。
「ニナさん、怖がらせてしまって…本当に悪かったな。俺はニナさんの言う通り、臆病者だ。俺もニナさんみたいになれていたら、こうはならなかったのかもな…」
「今からでも、きっと遅くないと思います。4年間傍にいたのは事実だし。私の方こそ、さっきは感情的になって、つい酷い事を言ってしまい…ごめんなさいっ…」
「無理矢理攫った俺に謝るなんて、君は随分と変わった子だな。俺になんて謝罪の言葉は必要無いし、気にすることも無いよ…」
「ニナ、こんな男に謝る必要なんて無い」
そんな様子を見ていたレオンは、不満そうに小さく呟いた。
「もう、いいだろう。早く連れて行け…」
レオンはカインとは一切目を合わせることは無く、兵士にそう命じるとカインはそのまま連行されていった。
「こんなに体が冷たくなって…、怖かったよな。ニナの事を一人になんてするんじゃなかった。遅くなってごめん…」
「そんなことないですっ…、レオンさんが助けに来てくれるって、私…信じてましたっ…」
レオンは着ているマントを脱ぐと、直ぐに私に掛けてくれた。
「レオンさんありがとうございます。でもそれを脱いだらレオンさんも寒くなっちゃいませんか?夜の森はすごく冷えるから…。私なら、そこにあるカインさんの忘れていった上着を借りるので…大丈夫です」
(カインさんも上着無しで外に出るのは寒いと思うけど…もう行っちゃったから借りてもいいよね?)
私が床に落ちているカインの上着を拾おうとすると、突然体がふわっと浮き上がった。
「わっ…、レオンさん…?」
私が慌てて視線を上に向けると、不機嫌そうにするレオンと目が合った。
「ニナはあんなことをされたのに、あの男の匂いが付いたものを着るつもりか…?」
「で、でも…、物には罪はないですよね…?」
「俺の事なら気にしなくていい。ここから王都までそう距離は無いからな。ニナに他の男の匂いを付けさせるくらいなら、風邪を引いた方がましだ…」
「……っ…」
そんな事を言われると恥ずかしくなり、私は何も言えなくなってしまった。
「いつまでもここにいたら、本当に風邪を引いてしまうな。帰ろうか…」
「はいっ…」
そこにはいつもの優しい顔をしたレオンの姿があった。
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