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28.独占欲※

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「……っ…レオンさん、だめっ…私…もうっ……ぁあああっ!!」
「ニナは本当に可愛いな。このまま何度だってイって構わないんだぞ…」

 レオンはぎりぎりまで引き抜いて、最奥を一気に貫いて行く。
 激しく何度も奥を突かれ、体からは力が抜け、頭の奥はなんだかぼーっとして来て思考が上手く働かない。
 それでも強い快感だけは感じて、私は何度もイかされ続けていた。

(ああ…頭がおかしくなりそう…。だけど止めないで欲しいっ…)

「ニナ、奥に出すから、俺の子を孕んでくれ……」
「……ぁっ……っっ…!!」

 熱くなったレオンの欲望が私の一番奥へと注がれていく。
 その感覚に私の心は満たされていく様だった。

 このまま本当にレオンとの子が出来てしまえばいいのに…。



「はぁっ……はぁっ…」

 漸く解放されたと思っていたら体を仰向けに戻されて、ぼやけた視界には天井が広がっていた。
 私は浅い呼吸を繰り返しながら、濡れた瞳で天井を見上げていると視界の端にレオンの顔が映りこんで来た。

(レオンさんだ…)

 私は無意識にレオンに向けて手を伸ばしていると、私の手をレオンはぎゅっと握ってくれた。
 私の手を握るレオンの手はとても熱を持っていて、触れられると温かくてとても気持ちが良い。
 そして何よりも心がほっとしていく。

「ニナ…愛してる。俺はニナの事がどうしようもない位…好きみたいだ」
「嬉しい、私も…レオンさんが大好きっ…」

 レオンは熱っぽい瞳を私に向けながら、先程取った私の手の甲に深く口付けを落とす。
 私はレオンの言葉に表情を緩ませ、嬉しそうに笑顔で答えていた。

(私…こんなに幸せでいいのかなぁ…)


「レオンさん…キスして…」

 私が切なそうな顔でレオンを見つめていると、レオンは小さく微笑み私の方へと降りてきて唇が重なる。
 唇から伝わるレオンの熱を感じると、先程の行為を思い出しなんだか恥ずかしく感じてしまう。

「ニナは本当にキス好きだよな。俺が初めての相手じゃないのが若干悔しいが、思い出せない位に上書きして、俺以外の奴とした記憶なんて消してやるよ…」
「ん…、レオンさん…っ……はぁっ…ん」

 お互いの舌を絡ませ、何度も深いキスを繰り返していく。
 私はレオンの首に手を回し、レオンの動きに合わせる様に舌を動かし求めて行く。
 そんなキスを繰り返していると咥内の中の温度が一気に上がり、熱が再び体に戻って来る。

 口の中も、頭の奥も、体中が熱い。
 このままずっとレオンとキスをしていたいと言う感情が溢れて止まらなくなる。

(もっと…もっと…レオンさんを感じたいっ…。…私だって…レオンさんの事、どうしようもない位…好きだよっ…)

 だからもっと私を求めて欲しい…。
 私の中には独占欲の様なものが芽生え始めていたのかもしれない。

 レオンを独占したい。
 私だけのレオンでいて欲しい…。
 これからもずっと私の傍から離れないで欲しい、と。
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