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24.過去と未来
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「ニナ?大丈夫か?」
隣にいたレオンは私の様子に気付いて、心配そうに顔を覗き込んで来た。
私はどうしていいか分からず、震えた手でレオンの腕にしがみ付く事しか出来なかった。
(どうして、今頃になってお父様は私の元に現れたの…?)
父は昔から私には無関心だった。
幼い頃から私を見る瞳はとても冷たく、視線で私を遠ざけようとしている事に幼いながらも気付いていた。
だけど、それでも母がいない私にとっては唯一の肉親だった為、どんなに嫌な顔をされても気にすることなく、くっついている時もあった。
だけど私が過って父の大事にしていた花瓶を割ってしまい、その日以来父は一切私には振り向かなくなった。
後から知ったのだが、あれは亡き母の遺品だったらしい。
謝ろうとしても目すら合わせてくれなかった。
そして王城での仕事が忙しいと理由を付けて、屋敷に帰って来ない事が増えていった。
まるで私を避ける為にそうしているかの様に…。
私は父にとって邪魔な存在だということにはっきりと気付いてしまったのだ。
そして父は突然再婚した。
それから間もなくして屋敷にあの義母と、義妹がやってきた。
再婚してからは週に1度程度は屋敷に戻って来ていたが、私と顔を合わせることは殆どなかった。
私も父と会うのが怖くて避けていたから、余計に会う機会は無くなって行った。
私が義母達にどんな扱いをされているのかも、きっと知っていたのだろう。
気付いていながら見ないフリをしていた。
実際何もしてくれなかったのだから、そういう事なのだろう。
母の形見の指輪は私が幼い頃に、たまたま見つけて気に入ってしまった。
その頃はまだ小さかったから取り返そうとすると私はすぐに泣いてしまって、仕方なく父も諦めたのだと思う。
いつしかこれは私の宝物になったのだが、父が私に持たせてくれたものでは無い。
そういう事情があり、私が勝手に貰ってしまったものだった。
そんな私には一切興味を持たない父が、何故突然私の元に現れたのだろう…。
それに私が家を出て行ったのは、もう2年も前の事だ。
どうして今なのだろう。
「悪いが…ニナに何の用か聞いてもいいか?」
「……私は、ニナの……」
レオンが問いかけると父は途中まで答えようとしていた様だが、それ以上は言葉が詰まり何も言えない様子だった。
「この男は、ニナの知り合いなのか?」
「……知らない人です…」
父が何も答えなかった為、レオンは私の顔を覗き込み心配そうな顔で聞いて来た。
私は咄嗟に嘘を付いてしまった。
それを聞いた瞬間、父は絶望的な顔を見せ、「すまない、人違いだった」と言って店を出て行った。
「ニナ、大丈夫か…?顔が真っ青だ。少し奥で休憩させてもらうか?」
「……はい」
今はリーズがいない為、レオンが店の者に事情を話してくれて暫くの間、奥の部屋で休ませてもらう事になった。
***
客間に入ると、レオンは私をゆっくりとソファーに座らせてくれた。
そして何も言わずに私の傍に付いていてくれる。
父の事はレオンには話してはいなかった。
今までそんな話をする機会が無かったし、私が昔の事を思い出したくなかったと言うのもあるのかもしれない。
「レオンさん…私、レオンさんに嘘付いちゃった…」
私は隣に座るレオンの顔を見上げて、小さく呟いた。
「あの男の事だよな。俺もあの時は良い言葉が出て来なくて、あんな風に聞いてしまって悪かったな。ニナの態度を見ていたら知り合いであるのはすぐに分かったけど、話せる状態では無さそうだったから…ニナがそう答えてくれて良かったよ」
レオンは私の事を一切責めることは無かった。
私の事で気を遣わせてしまったことに申し訳なさを感じていた。
「あの人は…私の…お父様だった人なの…」
私が静かに答えると、レオンは僅かに眉を上げた。
「そうなのか…」
「うん。今は家を出て平民として暮らしているけど、本当は私…伯爵家の人間だったの…」
私はゆっくりとした口調で、自分がどんな風に育って来たのかを話し始めた。
もう二度とあの家には帰りたくないと言う事も…。
全てを話すとレオンは「辛かったな」と言って私の事を優しく抱きしめてくれた。
レオンの温もりを感じていると、さっきまでの不安が嘘のように消えて行く。
「思い出したくない過去を俺に話してくれてありがとう。以前俺はニナの事を幸せに出来るか分からないなんて言ってしまったけど、ニナの事は絶対に幸せにするから。そのうち子供が出来たら、二人で大事に育てような。ニナが子供の頃に叶わなかった事、少し遅くはなるけど、ニナの自分の力で叶えればいいんじゃないか?立場は少し変わるけど…、な。ニナは幸せな家庭を作りたかったんだよな…」
「……うん」
私はレオンの腕の中で泣きながら、何度も頷いていた。
「私…レオンさんに…幸せにしてもらうっ」
「ああ。ニナとの子供か…、考えただけで幸せな気持ちになるな。早く子供、作りたいな…」
レオンは普通に話しているだけなのだろうが、私はなんだか恥ずかしくなり顔を赤く染めていた。
「ニナ、何照れているんだ?」
「…ち、違うっ!照れてませんっ!レオンさんの意地悪っ…」
気付けば私の涙は止まっていた。
レオンにからかわれ焦っていると、勢い良く扉が開いた。
バンッ…!
「ニナちゃん、不審者が来たんだって!?大丈夫だった?」
リーズは息を切らしながら、部屋に入って来た。
「リーズさん…えっと…それは…」
「もう大丈夫だ…」
「レオンさんが追い返してくれたのよね…。私その話聞いて驚いちゃって…。良い雰囲気だったのに、邪魔しちゃったわね…」
「ち、違いますっ…!」
「いいのよ、気にしないで続けて。子供…頑張って作ってね!私、ニナちゃんの子供楽しみにしてるわ」
リーズはにこっと笑うと部屋を出て行ってしまった。
「……リーズさん、勘違いしてた…」
「別に勘違いじゃないだろ…?リーズさんも期待してくれてる様だし、早く子供作らなきゃだな…」
レオンは冗談ぽく笑っていた。
隣にいたレオンは私の様子に気付いて、心配そうに顔を覗き込んで来た。
私はどうしていいか分からず、震えた手でレオンの腕にしがみ付く事しか出来なかった。
(どうして、今頃になってお父様は私の元に現れたの…?)
父は昔から私には無関心だった。
幼い頃から私を見る瞳はとても冷たく、視線で私を遠ざけようとしている事に幼いながらも気付いていた。
だけど、それでも母がいない私にとっては唯一の肉親だった為、どんなに嫌な顔をされても気にすることなく、くっついている時もあった。
だけど私が過って父の大事にしていた花瓶を割ってしまい、その日以来父は一切私には振り向かなくなった。
後から知ったのだが、あれは亡き母の遺品だったらしい。
謝ろうとしても目すら合わせてくれなかった。
そして王城での仕事が忙しいと理由を付けて、屋敷に帰って来ない事が増えていった。
まるで私を避ける為にそうしているかの様に…。
私は父にとって邪魔な存在だということにはっきりと気付いてしまったのだ。
そして父は突然再婚した。
それから間もなくして屋敷にあの義母と、義妹がやってきた。
再婚してからは週に1度程度は屋敷に戻って来ていたが、私と顔を合わせることは殆どなかった。
私も父と会うのが怖くて避けていたから、余計に会う機会は無くなって行った。
私が義母達にどんな扱いをされているのかも、きっと知っていたのだろう。
気付いていながら見ないフリをしていた。
実際何もしてくれなかったのだから、そういう事なのだろう。
母の形見の指輪は私が幼い頃に、たまたま見つけて気に入ってしまった。
その頃はまだ小さかったから取り返そうとすると私はすぐに泣いてしまって、仕方なく父も諦めたのだと思う。
いつしかこれは私の宝物になったのだが、父が私に持たせてくれたものでは無い。
そういう事情があり、私が勝手に貰ってしまったものだった。
そんな私には一切興味を持たない父が、何故突然私の元に現れたのだろう…。
それに私が家を出て行ったのは、もう2年も前の事だ。
どうして今なのだろう。
「悪いが…ニナに何の用か聞いてもいいか?」
「……私は、ニナの……」
レオンが問いかけると父は途中まで答えようとしていた様だが、それ以上は言葉が詰まり何も言えない様子だった。
「この男は、ニナの知り合いなのか?」
「……知らない人です…」
父が何も答えなかった為、レオンは私の顔を覗き込み心配そうな顔で聞いて来た。
私は咄嗟に嘘を付いてしまった。
それを聞いた瞬間、父は絶望的な顔を見せ、「すまない、人違いだった」と言って店を出て行った。
「ニナ、大丈夫か…?顔が真っ青だ。少し奥で休憩させてもらうか?」
「……はい」
今はリーズがいない為、レオンが店の者に事情を話してくれて暫くの間、奥の部屋で休ませてもらう事になった。
***
客間に入ると、レオンは私をゆっくりとソファーに座らせてくれた。
そして何も言わずに私の傍に付いていてくれる。
父の事はレオンには話してはいなかった。
今までそんな話をする機会が無かったし、私が昔の事を思い出したくなかったと言うのもあるのかもしれない。
「レオンさん…私、レオンさんに嘘付いちゃった…」
私は隣に座るレオンの顔を見上げて、小さく呟いた。
「あの男の事だよな。俺もあの時は良い言葉が出て来なくて、あんな風に聞いてしまって悪かったな。ニナの態度を見ていたら知り合いであるのはすぐに分かったけど、話せる状態では無さそうだったから…ニナがそう答えてくれて良かったよ」
レオンは私の事を一切責めることは無かった。
私の事で気を遣わせてしまったことに申し訳なさを感じていた。
「あの人は…私の…お父様だった人なの…」
私が静かに答えると、レオンは僅かに眉を上げた。
「そうなのか…」
「うん。今は家を出て平民として暮らしているけど、本当は私…伯爵家の人間だったの…」
私はゆっくりとした口調で、自分がどんな風に育って来たのかを話し始めた。
もう二度とあの家には帰りたくないと言う事も…。
全てを話すとレオンは「辛かったな」と言って私の事を優しく抱きしめてくれた。
レオンの温もりを感じていると、さっきまでの不安が嘘のように消えて行く。
「思い出したくない過去を俺に話してくれてありがとう。以前俺はニナの事を幸せに出来るか分からないなんて言ってしまったけど、ニナの事は絶対に幸せにするから。そのうち子供が出来たら、二人で大事に育てような。ニナが子供の頃に叶わなかった事、少し遅くはなるけど、ニナの自分の力で叶えればいいんじゃないか?立場は少し変わるけど…、な。ニナは幸せな家庭を作りたかったんだよな…」
「……うん」
私はレオンの腕の中で泣きながら、何度も頷いていた。
「私…レオンさんに…幸せにしてもらうっ」
「ああ。ニナとの子供か…、考えただけで幸せな気持ちになるな。早く子供、作りたいな…」
レオンは普通に話しているだけなのだろうが、私はなんだか恥ずかしくなり顔を赤く染めていた。
「ニナ、何照れているんだ?」
「…ち、違うっ!照れてませんっ!レオンさんの意地悪っ…」
気付けば私の涙は止まっていた。
レオンにからかわれ焦っていると、勢い良く扉が開いた。
バンッ…!
「ニナちゃん、不審者が来たんだって!?大丈夫だった?」
リーズは息を切らしながら、部屋に入って来た。
「リーズさん…えっと…それは…」
「もう大丈夫だ…」
「レオンさんが追い返してくれたのよね…。私その話聞いて驚いちゃって…。良い雰囲気だったのに、邪魔しちゃったわね…」
「ち、違いますっ…!」
「いいのよ、気にしないで続けて。子供…頑張って作ってね!私、ニナちゃんの子供楽しみにしてるわ」
リーズはにこっと笑うと部屋を出て行ってしまった。
「……リーズさん、勘違いしてた…」
「別に勘違いじゃないだろ…?リーズさんも期待してくれてる様だし、早く子供作らなきゃだな…」
レオンは冗談ぽく笑っていた。
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