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3.兄の様な存在
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私は無事依頼を完了させて、ギルドで報酬を受け取った。
今日の分は銀貨5枚。
安い宿屋に1泊出来るかどうかって位かなぁ…
もうちょっと明日は頑張ろう。
そんな事を考えながらギルドを出ると、入り口の横にとルイスの姿を見つけた。
「終わったのか?」
ルイスは私に気づいて話しかけて来た。
「……まさかとは思うけど…私の事待ってたりとかじゃないよね?」
何でいるの?と思いながら私は一応聞いてみた。
「ラナを待つ以外、他にどんな理由があるの?」
「………。」
ルイスは当然の様に即答した。
私は言葉を失くした。
「ラナは食事はまだ?」
「あ、うん…まだだけど…」
「なら行くか。さっきお勧めの店探しといたんだ…」
そう言うとルイスは歩き出した。
ちょっと待って!
絶対これおかしいよね?
なんでそもそもルイスは私の事待ってるの?
私、勇者パーティー抜けたのに…。
「ラナ?」
私が着いて来ない事に気づいてルイスは振り返った。
「どうして…?」
「どうしてって何が?」
「なんで待ってるの?」
「こんな大きな街でラナ一人じゃ危ないでしょ?来たばっかりなら尚更だよ」
私の事…心配してくれてるの?
確かに一人じゃ心細かったけど…
「行こう、ラナ」
「うん…」
私が悩んでるとルイスは私の手を握った。
不意に手を握られドキッとした。
そう言えばこうやってルイスと手を繋ぐのって何年ぶりだろう。
私は歩きながらルイスの横顔を眺めていた。
やっぱりルイスは私にとっては頼れる兄の様な存在なんだなって実感する。
一緒に居るだけで妙な安心感があるし…。
「どうした…?」
「ううん、なんでもないよ」
私の視線に気づいてルイスは不思議そうに聞いてきた。
私はふふっと楽しそうに笑いながらそう答えた。
***
「ご飯美味しかったね~…」
「ラナ、間違えてお酒飲んでたけど大丈夫?」
「らいじょうぶ~…あははっ…」
「全然、大丈夫じゃないね」
なんだか頭がふわふわして気持ちいい。
「ラナ、転ぶから僕に捕まって」
「はーいっ」
私はルイスの腕に抱き着くように捕まった。
くっつくと暖かくて気持ち良い。
「わたし泊るとこ…さがさなきゃ~…」
「それなら僕がもう取っといたから問題ないよ」
「ほんと?…ありがとー」
「いえいえ」
酔っぱらった私はその後の記憶が曖昧であまり覚えていない。
今日の分は銀貨5枚。
安い宿屋に1泊出来るかどうかって位かなぁ…
もうちょっと明日は頑張ろう。
そんな事を考えながらギルドを出ると、入り口の横にとルイスの姿を見つけた。
「終わったのか?」
ルイスは私に気づいて話しかけて来た。
「……まさかとは思うけど…私の事待ってたりとかじゃないよね?」
何でいるの?と思いながら私は一応聞いてみた。
「ラナを待つ以外、他にどんな理由があるの?」
「………。」
ルイスは当然の様に即答した。
私は言葉を失くした。
「ラナは食事はまだ?」
「あ、うん…まだだけど…」
「なら行くか。さっきお勧めの店探しといたんだ…」
そう言うとルイスは歩き出した。
ちょっと待って!
絶対これおかしいよね?
なんでそもそもルイスは私の事待ってるの?
私、勇者パーティー抜けたのに…。
「ラナ?」
私が着いて来ない事に気づいてルイスは振り返った。
「どうして…?」
「どうしてって何が?」
「なんで待ってるの?」
「こんな大きな街でラナ一人じゃ危ないでしょ?来たばっかりなら尚更だよ」
私の事…心配してくれてるの?
確かに一人じゃ心細かったけど…
「行こう、ラナ」
「うん…」
私が悩んでるとルイスは私の手を握った。
不意に手を握られドキッとした。
そう言えばこうやってルイスと手を繋ぐのって何年ぶりだろう。
私は歩きながらルイスの横顔を眺めていた。
やっぱりルイスは私にとっては頼れる兄の様な存在なんだなって実感する。
一緒に居るだけで妙な安心感があるし…。
「どうした…?」
「ううん、なんでもないよ」
私の視線に気づいてルイスは不思議そうに聞いてきた。
私はふふっと楽しそうに笑いながらそう答えた。
***
「ご飯美味しかったね~…」
「ラナ、間違えてお酒飲んでたけど大丈夫?」
「らいじょうぶ~…あははっ…」
「全然、大丈夫じゃないね」
なんだか頭がふわふわして気持ちいい。
「ラナ、転ぶから僕に捕まって」
「はーいっ」
私はルイスの腕に抱き着くように捕まった。
くっつくと暖かくて気持ち良い。
「わたし泊るとこ…さがさなきゃ~…」
「それなら僕がもう取っといたから問題ないよ」
「ほんと?…ありがとー」
「いえいえ」
酔っぱらった私はその後の記憶が曖昧であまり覚えていない。
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