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45.大好き

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パーティーも終盤を迎えようとしていた。

「リリー…部屋に戻ろうか」
「でも…まだ終わってないけど…」
私がそう返答を返そうとするとハーラルトに手を握られた。

「もう十分やる事は終わったよ。リリーに一つ文句を言ってもいいかな?」
「え…?文句…ですか?」
突然そんなことを言われて私は戸惑ってしまう。

「そのドレスすごく似合ってるけど、首元が開き過ぎだとは思わないか?リリーは僕以外の男に肌を晒して嬉しいの…?」
「違うっ…」
私は顔を赤く染めながら直ぐに否定した。
ハーラルトはそんな私を不満そうな顔で眺めていた。

「僕にリリーを独り占めさせて…」
耳元で囁かれると私は耳まで真っ赤にさせてしまう。

「人前で顔を赤くしたら駄目だって言ったのにな、リリーは約束を破ってばっかりだ」
「それはハルの所為でっ…」
私が言い返そうとするとハーラルトは扉の方へと歩き出し、私は手を引かれるままに連れて行かれた。

離宮に戻るのかと思っていたら、王宮にあるハーラルトの部屋に来ていた。
部屋に入ると直ぐに手が解放され、振り返ったハーラルトと視線が絡んだ。
そして熱い視線が注がれ私はただドキドキしながら見つめ返していた。
扉が閉じると同時に唇を激しく奪われた。

「んんっ…!」
熱くなったハーラルトの舌が私の咥内に簡単に入って来て、激しく中を犯していく。
舌が擦れる度に甘い痺れにゾクゾクと体が震えた。

「やっと…独り占め出来る…」
「はぁっ…んんっ…」
ハーラルトは角度を変えながら味わうように私の咥内を掻き乱す。
その度に私の口端からは甘い吐息が漏れる。
薄っすらと目を開くと、いつもよりも色っぽく見えるハーラルトにドキドキしてしまう。

「これからはリリーが僕の婚約者だって堂々と言えるな。それなら…見える場所に痕を残してもいいよな?」
ハーラルトは唇を剥がすと私に視線を絡めて、私の首筋に指先を滑らせた。

「だめっ……恥ずかしい…」
私が恥じらうように言うと、ハーラルトはクスっと小さく笑った。

「見られるのが嫌なら僕以外に肌を見せない事だな…」
「…ぁっ…」
ハーラルトは意地悪そうな顔で私の首筋に唇を押し当て深く吸い上げた。
チクっとした小さな痛みに私はびくっと体を震わせた。

「可愛い反応。…リリーは本当にどこでも感じるんだな、すごく可愛いよ」
「ぁっ…ん……」
ハーラルトは首筋にどんどん赤い痕を散らしていく。
そしてドレスをこの場で脱がそうとしてきたので私は焦ってハーラルトの手を制止させた。

「リリー?その手…邪魔だよ」
「こんな場所で…やだ…っ…」
私は顔を赤く染めて懇願する様に見つめた。

ここは扉の前でこのすぐ後ろには廊下がある。
もし誰かが通りかかれば私達がしようとしていることがバレてしまうかもしれない。
そう考えると恥ずかしくて耐えられない。

「今日はパーティーで慌ただしいから…ここの廊下を通る人間も多いかもしれないな…」
ハーラルトは扉の方にちらっと視線を向けると口端を僅かに上げた。

「バレたく無ければ声を我慢するしかないね」
「……っ……」
耳元で低い声で囁かれて私は体を震わせた。
私の反応を愉しむかのようにハーラルトはそのまま私の耳朶に舌を這わせた。

「僕以外にその可愛い声を聞かせたら…駄目だよ」
「……っ……」
ハーラルトは煽る様に私の耳を責めた。
私は目を潤ませながら必死に漏れそうになる声を我慢していた。

「必死に耐える姿も可愛くて仕方がないな…」
「……っ…ぁっ…」
思わず声が出そうになり私は唇を手で抑えた。

「声、漏れたな…。リリーの体は本当に敏感だね。まだ耳しか責めてないのに…」
「…ハルっ…ここはやだっ…お願いベッドに…」
私は半分脱がされかけているドレスを見て恥ずかしくなり涙目でお願いした。

「そうだな。僕も他の人間にリリーの可愛い声を聞かせたくないからね。ベッドに連れて行ってあげるよ」
ハーラルトはあっさり認めると私の事を横向きに抱き上げそのままベッドへと運んだ。

「今日のハル…なんか意地悪…」
「そうさせてるのはリリーだよ。反応が一々可愛いからいじめたくなる」
ベッドに下ろされると、ハーラルトの手は私のドレスに触れてゆっくりと脱がし始める。
少しづつ肌が晒されていくことに恥ずかしくなり頬を赤く染めた。

「今日のリリーは約束を何一つ守れなかったんだからいじめ尽くしてもいいよね?」
ハーラルトは不敵な笑みを浮かべた。

そして着ていた物を全て剥ぎ取られ、生まれたままの姿にさせられた。
何度もハーラルトとは体を重ねているけど、いつになってもこの恥ずかしさには慣れない。

「リリーの肌はいつ見ても綺麗だな。今日はこの真っ白な肌に僕の痕を付けていくから。もちろん…にもね…」
ハーラルトの掌が私の肌を滑る様に這って行く。
触れられた場所から熱くなっていくのを感じて胸の奥が高鳴る。

「ぁっ……私も…ハルに触りたい…」
私が突然そんな事を言うとハーラルトは手を止めて私を見つめた。

「それならリリーに僕の服、脱がせてもらおうかな」
「うん…」
私が起き上がりハーラルトの服を脱がせようと手を伸ばすと胸の先端に鋭い刺激が走った。

「ぁっ…!」
「リリー?手が止まってるよ。僕の服脱がせてくれるんじゃなかったの?」
ハーラルトは意地悪そうに笑い、私の胸の尖っている部分を指で挟み弄ぶ。
その度に私の手が止まりビクッと体を跳ねさせてしまう。

「ぁあっ…そんなに引っ張らないでっ…」
「リリーが早く脱がせてくれないともっと触るよ?」
ハーラルトは私の足の付け根の方に視線を向けた。
私はそれに気付いて急いで手を動かした。

漸く全て脱がし終えてほっとしているとそのまま抱きしめられた。

「ハル…?」
「リリーが可愛すぎてたまらない」
突然抱きしめられて胸の鼓動が早くなる。
肌と肌が直接触れ合っているからいつも以上にそう感じているのかもしれない。

「リリーを煽るつもりが、僕の方が煽られてしまったな。一生、このまま僕の腕の中に閉じ込めておけたらいいのに…。リリーが愛しくてたまらないよ」
「……っ…」
ハーラルトは躊躇うことなく甘い言葉を囁き、私は恥ずかしくてたまらなかった。
顔も耳も真っ赤に染め、もしかしたら体中真っ赤になっているのかもしれない。


「そう思ってるのは…私もだよ…。ハルが好き…大好き…。愛して…ますっ…」
私はハーラルトをぎゅっと抱きしめ返して、自分が言ったことが後から恥ずかしくなり熱くなった顔をハーラルトの胸に押し付けた。


「自分で言って照れるなよ。でも…リリーに好きって言われると本当に嬉しいな。これからは毎日言って欲しいな」
「…なるべく…がんばる…」
私は顔を赤く染めながら小さく答えた。

「リリーはすぐに照れて可愛いな。だからもっといじめたくなるんだ」
「ハルの…意地悪っ…」
私がムッとした顔で見つめ返すと、ハーラルトの掌が私の頬に触れた。
そして小さく笑うと、そっと私の唇に触れるだけの優しいキスをした。

「リリー…愛してるよ。これからもずっと…僕の傍に居て」



きっと私達はこれから先もお互いを想い合っていけると信じている。
だってこんなにも心から好きだと思える人は他にはいないと思うから…。
こんなにも私の事を思ってくれる人も他にはいない。
ただ傍にいるだけで幸せを感じる。



こんな幸せがずっと続きますように。


-end-
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