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38.寂しい①
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私が離宮で生活する様になり1週間が過ぎた。
学園には休学中なので行けないけど、毎日ここでハーラルトと顔を合わせている所為か不安を感じることは無かった。
マティアスの件も、今回は全てハーラルトにお願いすることにした。
きっとハーラルトなら上手くやってくれるって信じている。
ハーラルトが部屋に戻ってくるのは最近少し遅い。
最近やらなければいけない執務が溜っているせいで忙しいらしい。
その理由はハーラルトの兄である第一王子ディアスの結婚の日取りが正式に決まったからだった。
来週開催される王家主催のパーティーで公に公表されるらしい。
私が以前ハーラルトにパートナーの件をお願いされていたパーティーがそれだった。
そしてそこでハーラルトの婚約者として私も公に公表される事となる。
まだ数日後だと言うのに、今から緊張してしまう。
私の家には婚約者発表までの間は口外されるのを避ける為と安全の為、そして準備の為に王宮の方で暫くの間預かるという話になっているらしい。
そして婚約発表の時に着る為のドレスを新調する為に、昼間入れ替わりで色んな人がこの部屋に訪れる。
ドレスのデザインや色、生地などを決める為だった。
色んなサンプルや画像を見せられて、正直多すぎて迷ってしまう。
だけどそんな非日常的な慌ただしい時間が、余計な事をを考える暇を失くしてくれる為良かったと思っている。
そんな忙しい一日が終わり、夜遅い時間にハーラルトは部屋に戻って来た。
「今日もお疲れ様です」
「リリー、ありがとう。こんな時間まで、また待っていてくれたんだな。だけど先に休んでてくれて構わないって伝えてあるだろう?」
ハーラルトは少し疲れた顔をしながらも優しい口調で答えるとベッドの端に座った。
「ハルの…顔が見たかったから…」
私が少し恥ずかしそうに答えるとハーラルトは小さく笑った。
「リリーは嬉しい事を言ってくれるな。だけどリリーだって最近は色々準備で忙しいと聞いてるからな、無理はしなくていいよ」
「大丈夫ですっ…」
優しく答えてくれるハーラルトの顔を私はドキドキしながら見つめていた。
「どうした…?そんな顔で僕を見て…」
「………っ……」
ハーラルトは手を伸ばして仄かに赤く染まった私の頬に優しく触れると、私の顔を真直ぐに見つめた。
私は急に恥ずかしくなった。
この離宮に来てから私は一度もハーラルトに抱かれていない。
いつもハーラルトは優しくて、私の事を大切に思ってくれてる事は分かってる。
だけどあんな事があってから一度も触れられていなくて、少し不安になるし…寂しかった。
ハーラルトはこんなに夜遅くまで執務をして、きっと疲れているんだろう。
なのに私はこんな邪な気持ちを持ってしまったことが急に恥ずかしくなった。
「なんでもないですっ…もう遅いし…ゆっくり寝てください」
私はそっと視線を外すと「リリー」と名前を呼ばれて再びハーラルトの顔を見た。
「抱いて欲しいか?」
「………っ…!」
私の心を見透かす様にハーラルトにそう言われて、私の頬は更に熱を持ち始めていく。
動揺した私は視線を泳がせていた。
「その反応、分かりやすいな」
ハーラルトは私の真っ赤になった顔を見て小さく笑った。
「だって…ここに来てから一度も…」
「毎晩リリーと一緒のベッドで寝ていて、僕が何も考えていないとでも思っていたか?あんな事があった後だったから、僕が感情のままにリリーを激しく抱いたらリリーを傷付けてしまうんじゃないかって怖かった。もうあんな辛そうなリリーの顔を見たくなかったからな。これでも…相当、我慢しているんだぞ?」
私はその言葉を聞いて胸の奥が熱くなった。
こんなにもハーラルトが私の事を大切に思っていてくれていたなんて…。
「リリー…、僕に抱いて欲しいなら『抱いて』と言って。だけど…優しくは多分…してやれないと思う。それでもいいか?」
ハーラルトは私を見ながら優しい口調で話した。
私はその言葉に小さく頷いた。
「頷いてるだけでは分からないぞ?ちゃんと言って。リリーの口から聞きたい…」
「……抱いて…くださいっ…」
私は顔を真っ赤にさせながら消えそうな位小さな声で答えると、突然抱きしめられた。
「リリー…、本当に君は可愛いな。今夜は眠れるなんて思うなよ…。今までの分、たっぷり愛してやる」
ハーラルトは不意に私の耳元で低く囁いた。
熱いハーラルトの吐息が耳にかかると私はビクッと体を震わせた。
その言葉に私の胸はどんどん高鳴っていく。
「……っ……んんっ!!」
そして抱きしめられる腕が解かれ再び視線が合った瞬間、唇を激しく奪われた。
唇の隙間からハーラルトの熱くなった舌が滑り込んできた。
私の舌に何度も擦り合うように擦り付けられ舌が絡んでいく。
一気に体の奥に熱が溜まっていくのを感じる。
激しいキスをしながらハーラルトはゆっくりと私の体をベッドに倒した。
学園には休学中なので行けないけど、毎日ここでハーラルトと顔を合わせている所為か不安を感じることは無かった。
マティアスの件も、今回は全てハーラルトにお願いすることにした。
きっとハーラルトなら上手くやってくれるって信じている。
ハーラルトが部屋に戻ってくるのは最近少し遅い。
最近やらなければいけない執務が溜っているせいで忙しいらしい。
その理由はハーラルトの兄である第一王子ディアスの結婚の日取りが正式に決まったからだった。
来週開催される王家主催のパーティーで公に公表されるらしい。
私が以前ハーラルトにパートナーの件をお願いされていたパーティーがそれだった。
そしてそこでハーラルトの婚約者として私も公に公表される事となる。
まだ数日後だと言うのに、今から緊張してしまう。
私の家には婚約者発表までの間は口外されるのを避ける為と安全の為、そして準備の為に王宮の方で暫くの間預かるという話になっているらしい。
そして婚約発表の時に着る為のドレスを新調する為に、昼間入れ替わりで色んな人がこの部屋に訪れる。
ドレスのデザインや色、生地などを決める為だった。
色んなサンプルや画像を見せられて、正直多すぎて迷ってしまう。
だけどそんな非日常的な慌ただしい時間が、余計な事をを考える暇を失くしてくれる為良かったと思っている。
そんな忙しい一日が終わり、夜遅い時間にハーラルトは部屋に戻って来た。
「今日もお疲れ様です」
「リリー、ありがとう。こんな時間まで、また待っていてくれたんだな。だけど先に休んでてくれて構わないって伝えてあるだろう?」
ハーラルトは少し疲れた顔をしながらも優しい口調で答えるとベッドの端に座った。
「ハルの…顔が見たかったから…」
私が少し恥ずかしそうに答えるとハーラルトは小さく笑った。
「リリーは嬉しい事を言ってくれるな。だけどリリーだって最近は色々準備で忙しいと聞いてるからな、無理はしなくていいよ」
「大丈夫ですっ…」
優しく答えてくれるハーラルトの顔を私はドキドキしながら見つめていた。
「どうした…?そんな顔で僕を見て…」
「………っ……」
ハーラルトは手を伸ばして仄かに赤く染まった私の頬に優しく触れると、私の顔を真直ぐに見つめた。
私は急に恥ずかしくなった。
この離宮に来てから私は一度もハーラルトに抱かれていない。
いつもハーラルトは優しくて、私の事を大切に思ってくれてる事は分かってる。
だけどあんな事があってから一度も触れられていなくて、少し不安になるし…寂しかった。
ハーラルトはこんなに夜遅くまで執務をして、きっと疲れているんだろう。
なのに私はこんな邪な気持ちを持ってしまったことが急に恥ずかしくなった。
「なんでもないですっ…もう遅いし…ゆっくり寝てください」
私はそっと視線を外すと「リリー」と名前を呼ばれて再びハーラルトの顔を見た。
「抱いて欲しいか?」
「………っ…!」
私の心を見透かす様にハーラルトにそう言われて、私の頬は更に熱を持ち始めていく。
動揺した私は視線を泳がせていた。
「その反応、分かりやすいな」
ハーラルトは私の真っ赤になった顔を見て小さく笑った。
「だって…ここに来てから一度も…」
「毎晩リリーと一緒のベッドで寝ていて、僕が何も考えていないとでも思っていたか?あんな事があった後だったから、僕が感情のままにリリーを激しく抱いたらリリーを傷付けてしまうんじゃないかって怖かった。もうあんな辛そうなリリーの顔を見たくなかったからな。これでも…相当、我慢しているんだぞ?」
私はその言葉を聞いて胸の奥が熱くなった。
こんなにもハーラルトが私の事を大切に思っていてくれていたなんて…。
「リリー…、僕に抱いて欲しいなら『抱いて』と言って。だけど…優しくは多分…してやれないと思う。それでもいいか?」
ハーラルトは私を見ながら優しい口調で話した。
私はその言葉に小さく頷いた。
「頷いてるだけでは分からないぞ?ちゃんと言って。リリーの口から聞きたい…」
「……抱いて…くださいっ…」
私は顔を真っ赤にさせながら消えそうな位小さな声で答えると、突然抱きしめられた。
「リリー…、本当に君は可愛いな。今夜は眠れるなんて思うなよ…。今までの分、たっぷり愛してやる」
ハーラルトは不意に私の耳元で低く囁いた。
熱いハーラルトの吐息が耳にかかると私はビクッと体を震わせた。
その言葉に私の胸はどんどん高鳴っていく。
「……っ……んんっ!!」
そして抱きしめられる腕が解かれ再び視線が合った瞬間、唇を激しく奪われた。
唇の隙間からハーラルトの熱くなった舌が滑り込んできた。
私の舌に何度も擦り合うように擦り付けられ舌が絡んでいく。
一気に体の奥に熱が溜まっていくのを感じる。
激しいキスをしながらハーラルトはゆっくりと私の体をベッドに倒した。
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