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125.譲れないもの③
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「シルヴィア様、ごめんなさい。それはできません」
「やっぱり、エミリー様もザシャのことが好きなのね」
彼女の問いかけに私は静かに頷いた。
これだけは嘘をつきたくなかったから。
「そう……。色々と失礼なことを言ってごめんなさい」
シルヴィアは落ち着いた声で答えると、そのまま部屋を出て行った。
彼女がいなくなり、しばらくの間、静寂が続いた。
あまりに突然の出来事に、みんななんて発言したらいいのか困っているのだろう。
私自身もはじめて見たシルヴィアの態度に動揺を隠せずにいる。
「エミリー、妹が失礼なことを言って申し訳ない」
最初に口を開いたのはアイロスだった。
「謝らないでください。アイロスさんは間に入ろうとしてくれたし、そもそも私がシルヴィア様のお誘いを受け入れたのだから。それに、周囲からあんなふうに思われていることは分かっていたので私なら大丈夫ですよ。だけど、シルヴィア様って結構はっきり言う方なのね。少し驚きました」
「俺もあんなシルヴィアを見るのは初めてで驚いた」
私がへらりと笑って答えると、アイロスは戸惑いがちに呟いた。
「そう、なんですか?」
「いつもはあんなことは言わない」
「切羽詰まって、それで……つい口に出してしまったとか?」
「どうだろうな。俺もしばらくシルヴィアと距離を置いていたから、あいつがどういう性格なのか分かっていなかった可能性もあるが。だけど、お前が嫌な思いをしたことはたしかだろう? 今後ああいうことは言わないように注意しとく」
アイロスは以前、シルヴィアと手紙のやりとりはしているとは話していた。
だけど、実際に顔を合わせてなければ分からない部分も多いのだろう。
「私は本当に大丈夫ですから。それに、責めたらますますシルヴィア様を不安にさせてしまいませんか?」
「どういう意味だ?」
「大好きな兄であるアイロスさんに否定されたら傷つくんじゃないかなって……。これ以上追い込んだら、ますます自暴自棄になっていってしまうかも」
「…………」
アイロスも納得している部分があるのか言葉を詰まらせていた。
「少し様子見ということにしませんか?」
「お前はそれでいいのか?」
「ある程度こういう事態は想定していたし、公爵に言われた時よりは全然大したことありません」
アイロスを納得させるために思わずそう答えてしまったけど、公爵のときとは違うショックを感じているのは事実だ。
面と向かって宣戦布告をされたのは初めてだし、シルヴィアが本気であることもはっきりとわかってしまったから。
(あんなにはっきり言われるなんて思ってもなかったな……。でも、ザシャさんを思う気持ちだけは誰にも負けない自信があるわ!)
ザシャが私を大切にしてくれてることは知っているし、私だって諦めるつもりはない。
いくらシルヴィアがアイロスの妹であったからといって、これだけは絶対に譲れないものだと思っている。
正直、私もなにが正解なのか分からない。
けれど、アイロスはすでに今まで妹になにもできなかったことを後悔している。
今回の件で仕事を優先するためにシルヴィアを突き放してしまったら、後悔する未来しか私は想像できない。
これから私たちの関係がどんな方向に進んでいくのかと考えると不安になってしまう。
(シルヴィア様がアイロスさんの妹じゃなければ良かったのに……)
なんて、現実逃避を始めたころアイロスが口を開いた。
「色々考えてくれて感謝する。……が、エミリー、お前も気にしすぎだ。あれはシルヴィアの勝手なわがままだ。だから、あんな発言にいちいち真に受ける必要はない」
「でも……」
私が狼狽えながら答えると、アイロスはため息を漏らした。
「俺も過保護になりすぎていただけなのかもしれない。シルヴィアが邸に閉じ込められていたのは事実だが、家の中で自由がなかったわけではないからな。生活には一切の不自由はなかったし、欲しいものはすべて買い与えていたはずだ。母は特にシルヴィアを甘やかせて育てていたから」
「それって、意外と幸せだったり……?」
「そうだな。だけど、人は制限されると余計に反発したくなるだろう?」
「たしかに」
「シルヴィアは唯一叶わないそれに深く不満を抱くようになったのだろう。どうして自分だけ自由に外に出ることができないのか、ってな。自由に外に出ることが許されればシルヴィアの悩みは解決するのに……両親も、兄もそれを認めてはくれなかったから」
「それって体が弱いからですよね? でも、私はあまりそうは感じませんでしたが」
週に二度も街に出歩いている人間が病弱とは到底思えない。
アイロスも「だろう?」と苦笑した。
「でも、両親からは愛されているんですよね? それってやっぱり幸せではないのでしょうか……」
「母はそうかもしれないが、父は違う。エミリーも前に会ったから分かるだろう。あの人は目的のためには手段を選ばない人間だ。平気で人を傷つけるし、利用できるものはなんだって利用する。それが血の繋がった家族であってもな。シルヴィアもそれが分かっているからこそ、あの家から出たいんだと思う」
「家族なのに……」
「貴族の世界ではこういうことは珍しくはないとは思うが」
「なんか嫌ですね。貴族の世界って……」
「そうだな」
裕福な暮らしには憧れるけど、こんな話を聞いてしまうと残念に思えてしまう。
「お前は家族と仲がいいのか?」
「私ですか? そうですね、仲はいいほうだと思います。言いたいとはなんでも言い合えるし……。父はお人好しですぐに騙されるので頼りないですけど、嫌いだって思ったことは一度もありません。むしろ私が頑張らないと……って気持ちになりますね。母は病弱だけどいつも私には優しいし、姉は少しわがままなところがあるけどまあこんなもんなのかなって。うちは貧乏だけど、それなりに楽しくやってましたよ」
貴族なんて名ばかりのものだったけど、不幸だと感じたことはなかった気がする。
家族がお互いを大切に思い合っていたからこそ成り立っていた関係だと思う。
どこの家もそれが当たり前だと思っていた。
(貴族って大変なんだな……)
アイロスの話を聞いてしまうと、そんなふうに感じてしまう。
そんな私はいずれ王太子妃になるのだが、ザシャの家族はみんな優しいのできっと心配はいらないだろう。
「お前を見ていれば、いい家族に育てられたのだろうなってのは想像つく」
アイロスは小さく笑って答えた。
その表情はどことなく切なく羨ましそうな顔に見えて、胸の奥が小さくざわつく。
「アイロスさんの家族はもう修復不可能なんでしょうか?」
「ああ、無理だろうな。お前も知っているだろう。あの人は絶対に変わらない。兄も父の考えに賛同しているから変えるのは難しいな。それに、俺はもうあの人と決別する道を選んだんだ。これは自分のために考えた答えだから、この件に関してはエミリーが気にする必要はない」
アイロスの瞳には迷いがなさそうに見えた。
彼がここまで強い決心をしたのなら、これ以上私はなにも言うべきではない気がする。
「シルヴィア様のことは……?」
「それも安心していい。シルヴィアが王宮で働けるようにザシャ様が動いてくれている」
「え? そう、なんですか?」
「ああ、おそらく事務仕事になるだろう。シルヴィアは幼い頃からそれなりの教育を受けていたからな。だけど、ザシャ様の元で働くことにはならないから心配は不要だ」
私が戸惑った表情をしてるとアイロスはふっと小さく笑った。
「ザシャ様もシルヴィアの気持ちにはなんとなく気づいているんだと思う。だからこそ、側には置かないし、側室にも迎え入れない。それはお前に変な不安を与えないため、だろうな……」
「……っ!」
「あの方は本当にエミリーのことを大切にしようと思っている。だから、お前は信じていればいい。シルヴィアのことは眼中にないようだし、嫉妬も不要だ」
「そんな言い方、シルヴィア様に聞かれたら怒られますよ!」
私が困ったようにぼそりと呟くと、アイロスはおかしそうに「おあいこだろう?」と笑って答えていた。
そんなやりとりをしていると、先ほどの嫌な空気もいつの間にか消えていていつもの穏やかな雰囲気に戻っていた。
「シルヴィアには俺から話しておく。今後は生活も一変するだろうし、どの道考え方は変えなくてはならなくなる。だからこそ、兄としてやれることをする」
「分かりました」
きっと、それは兄であるアイロスにしかできないことなのだろう。
それに以前の彼と比べると少し変わったような感じがする。
私には見守ることしかできないけど、アイロスが少しでも自分の望む家族の形になれたらいいなと思っている。
「やっぱり、エミリー様もザシャのことが好きなのね」
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「そう……。色々と失礼なことを言ってごめんなさい」
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「エミリー、妹が失礼なことを言って申し訳ない」
最初に口を開いたのはアイロスだった。
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「俺もあんなシルヴィアを見るのは初めてで驚いた」
私がへらりと笑って答えると、アイロスは戸惑いがちに呟いた。
「そう、なんですか?」
「いつもはあんなことは言わない」
「切羽詰まって、それで……つい口に出してしまったとか?」
「どうだろうな。俺もしばらくシルヴィアと距離を置いていたから、あいつがどういう性格なのか分かっていなかった可能性もあるが。だけど、お前が嫌な思いをしたことはたしかだろう? 今後ああいうことは言わないように注意しとく」
アイロスは以前、シルヴィアと手紙のやりとりはしているとは話していた。
だけど、実際に顔を合わせてなければ分からない部分も多いのだろう。
「私は本当に大丈夫ですから。それに、責めたらますますシルヴィア様を不安にさせてしまいませんか?」
「どういう意味だ?」
「大好きな兄であるアイロスさんに否定されたら傷つくんじゃないかなって……。これ以上追い込んだら、ますます自暴自棄になっていってしまうかも」
「…………」
アイロスも納得している部分があるのか言葉を詰まらせていた。
「少し様子見ということにしませんか?」
「お前はそれでいいのか?」
「ある程度こういう事態は想定していたし、公爵に言われた時よりは全然大したことありません」
アイロスを納得させるために思わずそう答えてしまったけど、公爵のときとは違うショックを感じているのは事実だ。
面と向かって宣戦布告をされたのは初めてだし、シルヴィアが本気であることもはっきりとわかってしまったから。
(あんなにはっきり言われるなんて思ってもなかったな……。でも、ザシャさんを思う気持ちだけは誰にも負けない自信があるわ!)
ザシャが私を大切にしてくれてることは知っているし、私だって諦めるつもりはない。
いくらシルヴィアがアイロスの妹であったからといって、これだけは絶対に譲れないものだと思っている。
正直、私もなにが正解なのか分からない。
けれど、アイロスはすでに今まで妹になにもできなかったことを後悔している。
今回の件で仕事を優先するためにシルヴィアを突き放してしまったら、後悔する未来しか私は想像できない。
これから私たちの関係がどんな方向に進んでいくのかと考えると不安になってしまう。
(シルヴィア様がアイロスさんの妹じゃなければ良かったのに……)
なんて、現実逃避を始めたころアイロスが口を開いた。
「色々考えてくれて感謝する。……が、エミリー、お前も気にしすぎだ。あれはシルヴィアの勝手なわがままだ。だから、あんな発言にいちいち真に受ける必要はない」
「でも……」
私が狼狽えながら答えると、アイロスはため息を漏らした。
「俺も過保護になりすぎていただけなのかもしれない。シルヴィアが邸に閉じ込められていたのは事実だが、家の中で自由がなかったわけではないからな。生活には一切の不自由はなかったし、欲しいものはすべて買い与えていたはずだ。母は特にシルヴィアを甘やかせて育てていたから」
「それって、意外と幸せだったり……?」
「そうだな。だけど、人は制限されると余計に反発したくなるだろう?」
「たしかに」
「シルヴィアは唯一叶わないそれに深く不満を抱くようになったのだろう。どうして自分だけ自由に外に出ることができないのか、ってな。自由に外に出ることが許されればシルヴィアの悩みは解決するのに……両親も、兄もそれを認めてはくれなかったから」
「それって体が弱いからですよね? でも、私はあまりそうは感じませんでしたが」
週に二度も街に出歩いている人間が病弱とは到底思えない。
アイロスも「だろう?」と苦笑した。
「でも、両親からは愛されているんですよね? それってやっぱり幸せではないのでしょうか……」
「母はそうかもしれないが、父は違う。エミリーも前に会ったから分かるだろう。あの人は目的のためには手段を選ばない人間だ。平気で人を傷つけるし、利用できるものはなんだって利用する。それが血の繋がった家族であってもな。シルヴィアもそれが分かっているからこそ、あの家から出たいんだと思う」
「家族なのに……」
「貴族の世界ではこういうことは珍しくはないとは思うが」
「なんか嫌ですね。貴族の世界って……」
「そうだな」
裕福な暮らしには憧れるけど、こんな話を聞いてしまうと残念に思えてしまう。
「お前は家族と仲がいいのか?」
「私ですか? そうですね、仲はいいほうだと思います。言いたいとはなんでも言い合えるし……。父はお人好しですぐに騙されるので頼りないですけど、嫌いだって思ったことは一度もありません。むしろ私が頑張らないと……って気持ちになりますね。母は病弱だけどいつも私には優しいし、姉は少しわがままなところがあるけどまあこんなもんなのかなって。うちは貧乏だけど、それなりに楽しくやってましたよ」
貴族なんて名ばかりのものだったけど、不幸だと感じたことはなかった気がする。
家族がお互いを大切に思い合っていたからこそ成り立っていた関係だと思う。
どこの家もそれが当たり前だと思っていた。
(貴族って大変なんだな……)
アイロスの話を聞いてしまうと、そんなふうに感じてしまう。
そんな私はいずれ王太子妃になるのだが、ザシャの家族はみんな優しいのできっと心配はいらないだろう。
「お前を見ていれば、いい家族に育てられたのだろうなってのは想像つく」
アイロスは小さく笑って答えた。
その表情はどことなく切なく羨ましそうな顔に見えて、胸の奥が小さくざわつく。
「アイロスさんの家族はもう修復不可能なんでしょうか?」
「ああ、無理だろうな。お前も知っているだろう。あの人は絶対に変わらない。兄も父の考えに賛同しているから変えるのは難しいな。それに、俺はもうあの人と決別する道を選んだんだ。これは自分のために考えた答えだから、この件に関してはエミリーが気にする必要はない」
アイロスの瞳には迷いがなさそうに見えた。
彼がここまで強い決心をしたのなら、これ以上私はなにも言うべきではない気がする。
「シルヴィア様のことは……?」
「それも安心していい。シルヴィアが王宮で働けるようにザシャ様が動いてくれている」
「え? そう、なんですか?」
「ああ、おそらく事務仕事になるだろう。シルヴィアは幼い頃からそれなりの教育を受けていたからな。だけど、ザシャ様の元で働くことにはならないから心配は不要だ」
私が戸惑った表情をしてるとアイロスはふっと小さく笑った。
「ザシャ様もシルヴィアの気持ちにはなんとなく気づいているんだと思う。だからこそ、側には置かないし、側室にも迎え入れない。それはお前に変な不安を与えないため、だろうな……」
「……っ!」
「あの方は本当にエミリーのことを大切にしようと思っている。だから、お前は信じていればいい。シルヴィアのことは眼中にないようだし、嫉妬も不要だ」
「そんな言い方、シルヴィア様に聞かれたら怒られますよ!」
私が困ったようにぼそりと呟くと、アイロスはおかしそうに「おあいこだろう?」と笑って答えていた。
そんなやりとりをしていると、先ほどの嫌な空気もいつの間にか消えていていつもの穏やかな雰囲気に戻っていた。
「シルヴィアには俺から話しておく。今後は生活も一変するだろうし、どの道考え方は変えなくてはならなくなる。だからこそ、兄としてやれることをする」
「分かりました」
きっと、それは兄であるアイロスにしかできないことなのだろう。
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