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90.告白
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「話ですか?」
私が問いかけるとザシャは真直ぐに私を見つめ、私の掌の上にそっと自分の手を添えた。
突然のことに私の胸はドキドキと鳴り始める。
(改まって話って何だろう。も、もしかしてプロポーズ……!?)
以前のザシャの言葉が頭に過り、私の頬はほんのりと赤みを増していく。
それに気付いたザシャはクスッと小さく笑った。
「エミリーは何を期待しているのかな?」
「べ、別に。なんでもありませんっ」
私は恥ずかしそうに早口で答えた。
するとザシャの表情は真剣な表情へと変わっていく。
「残念だけど、多分エミリーが思っている様なことではないかな」
「え?」
その言葉を聞くと更に恥ずかしさが込み上げ、私の頬は真っ赤に染まってしまう。
ザシャは真面目な話をしようとしているのに、浮かれてしまった自分が恥ずかしい。
「これから話す事はエミリーに伝えるか迷ったんだ。だけど、エミリーには隠し事はしないと決めているから正直に話すよ。だけどこれだけは覚えておいて。エミリーを思う気持ちは本物だ。誰よりも愛しているし、手放すつもりはないからね」
「……っ」
前置きを聞いて、私は恥ずかしそうに小さく頷いた。
ザシャがあまりにも真直ぐに見つめて来るので、その瞳に吸い込まれてしまいそうだ。
(何の話なんだろう)
「エミリーに伏せていたことがある。エミリーは全て偶然だと思っているかもしれないけど、ヴィアレット家の令嬢に招待状を送ったのには裏があるんだ。本来であればエミリーではなく、姉のレイラ嬢に頼むつもりだった」
「え?……あの、頼むって協力者をってことですか?」
予想外の内容に私の頭は混乱し始めた。
私が戸惑った声をあげると、ザシャは小さく「そうだよ」と答えた。
(え?……え?どういうこと!?)
「ザシャさんはお姉様と連絡を取っていたんですか?」
「いや、連絡は取っていない。ここにレイラ嬢が来たら、エミリーにしたように頼むつもりでいた。ヴィアレット家の、特に財に関しての内情は把握していたからね。それに他の貴族との関りが皆無であるというのが、こちらとしては都合が良かった」
ザシャが言うには利害関係を結ぶにはヴィアレット家が最適だったようだ。
ヴィアレット家としては資金さえあれば、傾きかけていた家を再建することが出来る。
その他の見返りを求められる事はないと判断した様だ。
田舎にいるので滅多に王都に来ることは無いし、ましてや他の貴族との関りも殆ど無いような家だ。
期間が終われば契約を解除して、それで今までの関係は終わりだ。
リスクが一番無いと思われたのが、このヴィアレット家だったらしい。
私はその話を聞いてなんとも複雑な気分になってしまった。
(ヴィアレット家って王子に心配される程、酷い有様だったのね……)
しかし利用されたということには、ショックを全く感じなかった。
それはヴィアレット家にとっては、とんでもなく有難い話であったからだ。
「もし、お姉様が来ていたら、ザシャさんは……。私にしたようなことを、お姉様にしようと思っていたんですか?」
「半分は正解かな。協力者になってもらうつもりで呼んだのだからね」
ザシャの言葉を聞いて、私は表情を曇らせた。
だけどザシャはすぐに「そんな顔はしないで」と続ける。
「確かに最初はこちらの策略で全て動いていた。だけどそれは本当に最初だけで、計画はすぐに狂っていったからね」
「あ、私がお姉様の代わりに来てしまったからですよね。ごめんなさいっ……」
「謝らないで。私にとっては嬉しい誤算だったからな。初恋であるエミリーと運命的な再会を果たせて、その上妻にまで出来るのだから。これ以上の幸せはないくらいだよ」
「……っ、ザシャさんはいつから私がヴィアレット家の人間だって気付いていたんですか?」
ザシャの目を見ていたら、それが本心であることはすぐに分かった。
嬉しさが込み上げて来て、恥ずかしさから私は咄嗟に話題を変えた。
「道の真ん中で見つけた時は気付かなかったよ。レイルに住んでいると聞いた時はもしかしてと思ったけど、名前が違っていたからね」
「あ、たしかに……」
「だけどエミリーだったら良かったのに、とは思っていたよ。話は面白いし、一緒にいて私まで楽しい気分にさせてくれたから。それにどこか懐かしい雰囲気を感じた。だからまた会いたいと思ったんだ」
ザシャはあの時を思い返す様に、どこか楽しそうな顔で話していた。
「王宮に戻ってすぐに招待状リストからエミリーの名前を探した。だけど一向に見つからなかった。その時レイルから来たという言葉を思い出して、ヴィアレット家の書類に目を通したんだ。そうしたらエミリーと言う名の妹がいる事実を知った。あの時は本当に胸が高鳴ったよ。これから半年間、ずっと傍に置けるのだと思ったからね」
ザシャの手が伸びて来て、私に頬にそっと触れた。
その瞳は『愛おしい』とでも言っている様に、うっとりとした表情に見えた。
ザシャの体温を吸収する様に、私の頬は温かくなっていく。
「最初、本当に結婚はしないって言ってましたよね。初めから私の事、そんな風に……、あの、思っていたんですか?」
私は恥ずかしそうに、もじもじとしながら答えた。
「たしかにそんなことは言ったな。だけど本心は、エミリーとなら結婚しても構わないと思っていたよ。他の令嬢には悪いけど、魅力を感じなかったからね。私の心を揺さぶっていたのはエミリーだけだった。だけどまさか断られるなんて夢にも思わなかったよ。ふふっ、だからかな。余計に欲しくなった。エミリーが初恋の相手であるフォリーだと知った時は、絶対に逃がさないと決めていたけどね」
「……っ!」
「自分がどれだけ私に思われているか、分かってる?」
ザシャは鋭い視線で私を捉えていた。
そしてザシャの顔がゆっくりと近づいて来る。
私の鼓動はうるさい位に鳴っていて、これを抑えることなど到底出来ない。
それくらい今の私はドキドキしている。
「この巡り合わせは一見偶然が重なって出来たものに見えるけど、運命だとは思わない?私達が出会う事は最初から決められていた。幼い頃に出会ったことも、私がヴィアレット家を選んだことも。運命ならば激しく惹かれ合うのも、愛さずにはいられなくなるのも全て必然だ。だから、私は絶対にエミリーを離さない。この世界で誰よりも愛しくて、大切な存在だから、ね」
「ザシャさん、私もっ……」
ザシャの気持ちを聞いて、胸の奥が沸き立つように熱くなった。
今の私は間違いなく興奮している。
ザシャの言う通り偶然という言葉で片付けてしまうには、色々と出来過ぎている様な気がする。
これが全て運命の巡り合わせだったと思えば、なんとなく納得出来てしまう。
(ザシャさんと出会うのが運命……。どうしよう、すごく嬉しい)
そんな風に解釈をすると、次第に幸福感に包まれていく。
嬉しいという感情が溢れて来て、私は自然と笑顔になっていた。
「エミリー、好きだよ。これから先もずっとエミリーだけを見て、愛していくから」
ザシャは私の嬉しそうな顔を見て微笑むと、静かに唇を塞いだ。
それはまるで永遠の愛を誓うような、そんな口付けだった。
私が問いかけるとザシャは真直ぐに私を見つめ、私の掌の上にそっと自分の手を添えた。
突然のことに私の胸はドキドキと鳴り始める。
(改まって話って何だろう。も、もしかしてプロポーズ……!?)
以前のザシャの言葉が頭に過り、私の頬はほんのりと赤みを増していく。
それに気付いたザシャはクスッと小さく笑った。
「エミリーは何を期待しているのかな?」
「べ、別に。なんでもありませんっ」
私は恥ずかしそうに早口で答えた。
するとザシャの表情は真剣な表情へと変わっていく。
「残念だけど、多分エミリーが思っている様なことではないかな」
「え?」
その言葉を聞くと更に恥ずかしさが込み上げ、私の頬は真っ赤に染まってしまう。
ザシャは真面目な話をしようとしているのに、浮かれてしまった自分が恥ずかしい。
「これから話す事はエミリーに伝えるか迷ったんだ。だけど、エミリーには隠し事はしないと決めているから正直に話すよ。だけどこれだけは覚えておいて。エミリーを思う気持ちは本物だ。誰よりも愛しているし、手放すつもりはないからね」
「……っ」
前置きを聞いて、私は恥ずかしそうに小さく頷いた。
ザシャがあまりにも真直ぐに見つめて来るので、その瞳に吸い込まれてしまいそうだ。
(何の話なんだろう)
「エミリーに伏せていたことがある。エミリーは全て偶然だと思っているかもしれないけど、ヴィアレット家の令嬢に招待状を送ったのには裏があるんだ。本来であればエミリーではなく、姉のレイラ嬢に頼むつもりだった」
「え?……あの、頼むって協力者をってことですか?」
予想外の内容に私の頭は混乱し始めた。
私が戸惑った声をあげると、ザシャは小さく「そうだよ」と答えた。
(え?……え?どういうこと!?)
「ザシャさんはお姉様と連絡を取っていたんですか?」
「いや、連絡は取っていない。ここにレイラ嬢が来たら、エミリーにしたように頼むつもりでいた。ヴィアレット家の、特に財に関しての内情は把握していたからね。それに他の貴族との関りが皆無であるというのが、こちらとしては都合が良かった」
ザシャが言うには利害関係を結ぶにはヴィアレット家が最適だったようだ。
ヴィアレット家としては資金さえあれば、傾きかけていた家を再建することが出来る。
その他の見返りを求められる事はないと判断した様だ。
田舎にいるので滅多に王都に来ることは無いし、ましてや他の貴族との関りも殆ど無いような家だ。
期間が終われば契約を解除して、それで今までの関係は終わりだ。
リスクが一番無いと思われたのが、このヴィアレット家だったらしい。
私はその話を聞いてなんとも複雑な気分になってしまった。
(ヴィアレット家って王子に心配される程、酷い有様だったのね……)
しかし利用されたということには、ショックを全く感じなかった。
それはヴィアレット家にとっては、とんでもなく有難い話であったからだ。
「もし、お姉様が来ていたら、ザシャさんは……。私にしたようなことを、お姉様にしようと思っていたんですか?」
「半分は正解かな。協力者になってもらうつもりで呼んだのだからね」
ザシャの言葉を聞いて、私は表情を曇らせた。
だけどザシャはすぐに「そんな顔はしないで」と続ける。
「確かに最初はこちらの策略で全て動いていた。だけどそれは本当に最初だけで、計画はすぐに狂っていったからね」
「あ、私がお姉様の代わりに来てしまったからですよね。ごめんなさいっ……」
「謝らないで。私にとっては嬉しい誤算だったからな。初恋であるエミリーと運命的な再会を果たせて、その上妻にまで出来るのだから。これ以上の幸せはないくらいだよ」
「……っ、ザシャさんはいつから私がヴィアレット家の人間だって気付いていたんですか?」
ザシャの目を見ていたら、それが本心であることはすぐに分かった。
嬉しさが込み上げて来て、恥ずかしさから私は咄嗟に話題を変えた。
「道の真ん中で見つけた時は気付かなかったよ。レイルに住んでいると聞いた時はもしかしてと思ったけど、名前が違っていたからね」
「あ、たしかに……」
「だけどエミリーだったら良かったのに、とは思っていたよ。話は面白いし、一緒にいて私まで楽しい気分にさせてくれたから。それにどこか懐かしい雰囲気を感じた。だからまた会いたいと思ったんだ」
ザシャはあの時を思い返す様に、どこか楽しそうな顔で話していた。
「王宮に戻ってすぐに招待状リストからエミリーの名前を探した。だけど一向に見つからなかった。その時レイルから来たという言葉を思い出して、ヴィアレット家の書類に目を通したんだ。そうしたらエミリーと言う名の妹がいる事実を知った。あの時は本当に胸が高鳴ったよ。これから半年間、ずっと傍に置けるのだと思ったからね」
ザシャの手が伸びて来て、私に頬にそっと触れた。
その瞳は『愛おしい』とでも言っている様に、うっとりとした表情に見えた。
ザシャの体温を吸収する様に、私の頬は温かくなっていく。
「最初、本当に結婚はしないって言ってましたよね。初めから私の事、そんな風に……、あの、思っていたんですか?」
私は恥ずかしそうに、もじもじとしながら答えた。
「たしかにそんなことは言ったな。だけど本心は、エミリーとなら結婚しても構わないと思っていたよ。他の令嬢には悪いけど、魅力を感じなかったからね。私の心を揺さぶっていたのはエミリーだけだった。だけどまさか断られるなんて夢にも思わなかったよ。ふふっ、だからかな。余計に欲しくなった。エミリーが初恋の相手であるフォリーだと知った時は、絶対に逃がさないと決めていたけどね」
「……っ!」
「自分がどれだけ私に思われているか、分かってる?」
ザシャは鋭い視線で私を捉えていた。
そしてザシャの顔がゆっくりと近づいて来る。
私の鼓動はうるさい位に鳴っていて、これを抑えることなど到底出来ない。
それくらい今の私はドキドキしている。
「この巡り合わせは一見偶然が重なって出来たものに見えるけど、運命だとは思わない?私達が出会う事は最初から決められていた。幼い頃に出会ったことも、私がヴィアレット家を選んだことも。運命ならば激しく惹かれ合うのも、愛さずにはいられなくなるのも全て必然だ。だから、私は絶対にエミリーを離さない。この世界で誰よりも愛しくて、大切な存在だから、ね」
「ザシャさん、私もっ……」
ザシャの気持ちを聞いて、胸の奥が沸き立つように熱くなった。
今の私は間違いなく興奮している。
ザシャの言う通り偶然という言葉で片付けてしまうには、色々と出来過ぎている様な気がする。
これが全て運命の巡り合わせだったと思えば、なんとなく納得出来てしまう。
(ザシャさんと出会うのが運命……。どうしよう、すごく嬉しい)
そんな風に解釈をすると、次第に幸福感に包まれていく。
嬉しいという感情が溢れて来て、私は自然と笑顔になっていた。
「エミリー、好きだよ。これから先もずっとエミリーだけを見て、愛していくから」
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