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80.欲望のままに①※
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「ザシャさん、もう大丈夫です」
私は抱きしめる腕を緩めて、ゆっくりと顔を上げた。
しかしザシャは一向に私からは離れようとはせず、私の腰にはしっかりと腕が巻き付けられたままだ。
「あの、ザシャさん?」
「エミリー、やっぱり話は後でもいい?」
私が不思議そうに問いかけると、ザシャは静かに答えた。
何となくだが、ザシャの瞳には熱が宿っている様に見えた。
「え?」
「今はエミリーの事を抱きたい」
ザシャの瞳はじっと私の事を捉えていて、私は驚いて息を呑んだ。
「……っ…んっ…!?」
私が答えるより先に唇を塞がれた。
それはいつもよりも強引なキスだった。
歯列を舌で抉じ開けられると、すぐにザシャの熱い舌が咥内に入って来て私の舌を絡めとる。
突然の事に私は呆然とし、暫くの間されるがままキスを受けていた。
明らかにザシャは興奮している様子で、時折荒々しい吐息が聞こえて来る。
貪るように口内を犯され、一気に体温が上り体が火照り始める。
(ザシャさん、どうしたんだろう。こんなザシャさん見るの初めてかも…)
「エミリー何を考えているの?」
「別に、なにも……」
ザシャはゆっくりと唇を剥がすと、先程よりも熱を帯びた瞳で私の事を見つめていた。
「随分顔が火照って来てるね。体も熱くなってそうだから服はもう要らないよね」
「……っ…」
ザシャは喋りながら私のナイトガウンの紐を外して、肩から落とした。
「やっぱり今日も何も身に付けていない。私に抱かれるのを待っていてくれたの?嬉しいよ」
耳元からザシャの艶のある声が響いてきて、反射的にびくっと体を震わせてしまう。
「ザシャさん、耳だめっ……」
「本当に?嫌がってない事は知ってるよ」
ザシャの舌先が私の耳の淵をいやらしく這っていく。
ざらざらとした舌の感触に私はビクビクと体を震わせてしまう。
(耳を舐められていると、頭の中を掻き混ぜられているみたいでゾクゾクする)
「今日も体中に私の証を残すから。エミリーは私のものだ。絶対に、誰にも渡さない……」
その声からはザシャの強い感情が伝わって来て、胸の奥が熱くなった。
それからザシャの唇が耳元から首筋に移動し、ちゅっと音を立てて口付けると、今度はきつく吸い上げられる。
何度もそんな動作を繰り返していく。
ザシャに口付けられた所がじんわりと熱を持ち、いつまでも余韻が残っている様な錯覚すら感じてしまう。
「……っん、はぁっ……」
「エミリーはどこでも素直に感じてくれるよね。体が私の愛撫に反応して、喜んでくれているみたいで嬉しいよ。エミリーがもっと気持ち良くなれるように、ここも一緒に弄ってあげる」
ザシャの掌が私の内腿に触れたかと思えばすぐに中心に伸びてきて、割れ目を指先でなぞり始めていた。
「……ぁ、まって」
「あれ、もう入口が濡れているね。早くこうされたいって、エミリーも期待していたのかな?ふふっ、中ももうトロトロだね。簡単に私の指を飲み込んでいったな」
ザシャの指が私の蜜口を捉えると、ゆっくりと中に入り込んで来た。
すでにたっぷりと愛液で潤っている為、指を誘うように飲み込んでいく。
そしてザシャの指が奥で動き回る度に、ぐちゅぐちゅといやらしい水音が響いて来る。
ザシャは満足そうに口端を上げると、激しく中を掻き混ぜ始めた。
「ぁあっ、んぅっ……」
疼いていた場所を直接刺激され、気持ち良くて声が漏れてしまう。
だけど、今更声を抑えるなんてことはしない。
ザシャは私が気持ち良さそうな声を上げると喜んでくれるから。
それに声を出した方が気持ち良くなれると、知っているから。
ザシャと体を重ねるのは週に1度だけ。
どんなに体が疼いてしまっても、触れてもらえるのはその日だけだ。
だからこそ体も心もザシャの事を欲している。
激しくていい、酷くされてもいい。
とにかくザシャの存在を感じることが出来ていれば、それだけで私は満足なのかもしれない。
「ぁあっ、いきなりそんなに激しくっ……」
「エミリーは激しい方が好きだよね?」
「はぁっ、ん……好きっ、気持ちいい……ぁあ…っん…」
「ふふっ、自分で腰を揺らして可愛いな。これだけ濡れていれば私のも簡単に入りそうだな」
「ザシャさんの、欲しい……、指なんかより、ザシャさんと繋がりたい……」
私は恥ずかしがる素振りなんて見せず、懇願する様にそう訴えていた。
ずっとこうなる事を待っていたのだ。
指なんかで満足出来るはずが無かった。
「私もだ。今すぐにエミリーと一つになりたい。エミリー、横になって私を受け入れる準備をして。エミリーがどう私に抱かれたいか、体勢は任せるよ」
「わかり、ました……」
私はドキドキしながらベッドの中心に仰向けで横になると、恥ずかしいけど足を開いて見せた。
「本当に素直になったな。だけどもっと開いてみようか」
「ぁ……っ、はい」
ザシャは私の膝を持ち上げると折り曲げ、大きく左右に割り開く。
「足は自分で抱えていられるかな?」
「大丈夫、です……、恥ずかしいけど……」
私は自分で足を抑え、中心をザシャの前で晒す様な格好をしていた。
何度やってもこの格好をさせられると恥ずかしくなるが、見られていることにどこか興奮も覚えていた。
そして恥ずかしいのはこの瞬間だけだということも知っている。
「ザシャさん、はやく……」
私は恥ずかしさと、この疼きから早く解放されたくて、急かす様にザシャの名前を呼んでいた。
「急かすエミリーも可愛らしいな。それじゃあ挿れるよ」
ザシャは質量を増した熱塊を私の蜜口に押し当てた。
(……この瞬間、一番ドキドキする気がする……)
鼓動を速く鳴らせながら、ザシャの顔を見つめていた。
ザシャと目が合うと、それが合図の様に一気に最奥まで貫かれた。
まるで電気が走ったかのように、中心から痺れるような刺激が全身に伝う。
体の奥が燃え上がる様に熱くなり、一瞬呼吸をするのも忘れてしまう。
「ぁあああっ!!」
私は悲鳴の様な声を室内に響かせた。
ずっと溜まっていたものが一気に弾ける様に体中に飛び散っていく。
それはずっと求めていた快感だ。
「エミリーはいつも挿れただけで簡単に果てるな。私の形もちゃんと覚えていて偉いね。ご褒美に沢山気持ち良くさせてあげるよ」
私は抱きしめる腕を緩めて、ゆっくりと顔を上げた。
しかしザシャは一向に私からは離れようとはせず、私の腰にはしっかりと腕が巻き付けられたままだ。
「あの、ザシャさん?」
「エミリー、やっぱり話は後でもいい?」
私が不思議そうに問いかけると、ザシャは静かに答えた。
何となくだが、ザシャの瞳には熱が宿っている様に見えた。
「え?」
「今はエミリーの事を抱きたい」
ザシャの瞳はじっと私の事を捉えていて、私は驚いて息を呑んだ。
「……っ…んっ…!?」
私が答えるより先に唇を塞がれた。
それはいつもよりも強引なキスだった。
歯列を舌で抉じ開けられると、すぐにザシャの熱い舌が咥内に入って来て私の舌を絡めとる。
突然の事に私は呆然とし、暫くの間されるがままキスを受けていた。
明らかにザシャは興奮している様子で、時折荒々しい吐息が聞こえて来る。
貪るように口内を犯され、一気に体温が上り体が火照り始める。
(ザシャさん、どうしたんだろう。こんなザシャさん見るの初めてかも…)
「エミリー何を考えているの?」
「別に、なにも……」
ザシャはゆっくりと唇を剥がすと、先程よりも熱を帯びた瞳で私の事を見つめていた。
「随分顔が火照って来てるね。体も熱くなってそうだから服はもう要らないよね」
「……っ…」
ザシャは喋りながら私のナイトガウンの紐を外して、肩から落とした。
「やっぱり今日も何も身に付けていない。私に抱かれるのを待っていてくれたの?嬉しいよ」
耳元からザシャの艶のある声が響いてきて、反射的にびくっと体を震わせてしまう。
「ザシャさん、耳だめっ……」
「本当に?嫌がってない事は知ってるよ」
ザシャの舌先が私の耳の淵をいやらしく這っていく。
ざらざらとした舌の感触に私はビクビクと体を震わせてしまう。
(耳を舐められていると、頭の中を掻き混ぜられているみたいでゾクゾクする)
「今日も体中に私の証を残すから。エミリーは私のものだ。絶対に、誰にも渡さない……」
その声からはザシャの強い感情が伝わって来て、胸の奥が熱くなった。
それからザシャの唇が耳元から首筋に移動し、ちゅっと音を立てて口付けると、今度はきつく吸い上げられる。
何度もそんな動作を繰り返していく。
ザシャに口付けられた所がじんわりと熱を持ち、いつまでも余韻が残っている様な錯覚すら感じてしまう。
「……っん、はぁっ……」
「エミリーはどこでも素直に感じてくれるよね。体が私の愛撫に反応して、喜んでくれているみたいで嬉しいよ。エミリーがもっと気持ち良くなれるように、ここも一緒に弄ってあげる」
ザシャの掌が私の内腿に触れたかと思えばすぐに中心に伸びてきて、割れ目を指先でなぞり始めていた。
「……ぁ、まって」
「あれ、もう入口が濡れているね。早くこうされたいって、エミリーも期待していたのかな?ふふっ、中ももうトロトロだね。簡単に私の指を飲み込んでいったな」
ザシャの指が私の蜜口を捉えると、ゆっくりと中に入り込んで来た。
すでにたっぷりと愛液で潤っている為、指を誘うように飲み込んでいく。
そしてザシャの指が奥で動き回る度に、ぐちゅぐちゅといやらしい水音が響いて来る。
ザシャは満足そうに口端を上げると、激しく中を掻き混ぜ始めた。
「ぁあっ、んぅっ……」
疼いていた場所を直接刺激され、気持ち良くて声が漏れてしまう。
だけど、今更声を抑えるなんてことはしない。
ザシャは私が気持ち良さそうな声を上げると喜んでくれるから。
それに声を出した方が気持ち良くなれると、知っているから。
ザシャと体を重ねるのは週に1度だけ。
どんなに体が疼いてしまっても、触れてもらえるのはその日だけだ。
だからこそ体も心もザシャの事を欲している。
激しくていい、酷くされてもいい。
とにかくザシャの存在を感じることが出来ていれば、それだけで私は満足なのかもしれない。
「ぁあっ、いきなりそんなに激しくっ……」
「エミリーは激しい方が好きだよね?」
「はぁっ、ん……好きっ、気持ちいい……ぁあ…っん…」
「ふふっ、自分で腰を揺らして可愛いな。これだけ濡れていれば私のも簡単に入りそうだな」
「ザシャさんの、欲しい……、指なんかより、ザシャさんと繋がりたい……」
私は恥ずかしがる素振りなんて見せず、懇願する様にそう訴えていた。
ずっとこうなる事を待っていたのだ。
指なんかで満足出来るはずが無かった。
「私もだ。今すぐにエミリーと一つになりたい。エミリー、横になって私を受け入れる準備をして。エミリーがどう私に抱かれたいか、体勢は任せるよ」
「わかり、ました……」
私はドキドキしながらベッドの中心に仰向けで横になると、恥ずかしいけど足を開いて見せた。
「本当に素直になったな。だけどもっと開いてみようか」
「ぁ……っ、はい」
ザシャは私の膝を持ち上げると折り曲げ、大きく左右に割り開く。
「足は自分で抱えていられるかな?」
「大丈夫、です……、恥ずかしいけど……」
私は自分で足を抑え、中心をザシャの前で晒す様な格好をしていた。
何度やってもこの格好をさせられると恥ずかしくなるが、見られていることにどこか興奮も覚えていた。
そして恥ずかしいのはこの瞬間だけだということも知っている。
「ザシャさん、はやく……」
私は恥ずかしさと、この疼きから早く解放されたくて、急かす様にザシャの名前を呼んでいた。
「急かすエミリーも可愛らしいな。それじゃあ挿れるよ」
ザシャは質量を増した熱塊を私の蜜口に押し当てた。
(……この瞬間、一番ドキドキする気がする……)
鼓動を速く鳴らせながら、ザシャの顔を見つめていた。
ザシャと目が合うと、それが合図の様に一気に最奥まで貫かれた。
まるで電気が走ったかのように、中心から痺れるような刺激が全身に伝う。
体の奥が燃え上がる様に熱くなり、一瞬呼吸をするのも忘れてしまう。
「ぁあああっ!!」
私は悲鳴の様な声を室内に響かせた。
ずっと溜まっていたものが一気に弾ける様に体中に飛び散っていく。
それはずっと求めていた快感だ。
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