王太子の婚約者選考会に代理で参加しただけなので、私を選ばないでください【R18】

Rila

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46.一緒にお風呂で…①※

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Rが長過ぎてごめんなさい…(汗)
もう少し続きます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こんな状態で浴場へと連れて行かれてしまった為、どうなるかくらい何となく予想は出来ていた。
私の中に埋まっているザシャの欲望は、まだ萎える様子はなさそうだ。


(ザシャさんが…動く度に…中が擦れて声が出ちゃうっ…)

私は必死に声を堪えていたが、手も塞がっていて口を抑えることは出来ず、吐息交じりの甘い声を漏らしてしまう。

「…ぁっ…ん……はぁっ…」
「エミリー…、耳が真っ赤だけど…どうしたの?浴場に着いたよ」
私はぎゅっとザシャの首に手を回して抱き着く様にくっついていた為、私の耳元にはザシャの唇があり、自ずと私の耳元から声が響いて来る。

(こんな状態で耳元で囁かないでっ……)

私の耳は自分でも分かる程に熱を持っている。
ザシャが止まったので、ゆっくりと顔を上げると目の前にはザシャの顔があり、ドキドキして更に鼓動が速くなる。

「ふふっ、顔も真っ赤だね…可愛いな」
「…ぁっ…ザシャさんっ…お願いっ……下ろして…」
私は顔を真っ赤にさせて、懇願する様な瞳を向けた。

体が密着している上に、ザシャと繋がった状態で私には逃げ道が無い。
こんな状態でいつまでもいたら、私の心臓が持ちそうも無かった。

「そうだね…、だけど…さっきから私のを締め付けて来て、まるで離したく無いって言っているみたいだけど…いいのかな…?」
「……っ…それはっ、ザシャさんが動くからっ…ぁああっ…」
私が咄嗟に言い返そうとすると、ザシャは私の体を持ち上げ直そうとして、その振動で奥に食い込む様に入って来て私は思わず嬌声を漏らしてしまう。
浴場にいるせいか声や音が反響して、私の上げた声も響いていた。
それがたまらなく恥ずかしくて仕方が無い。

(声が響いてるっ…いやっ…!)

「抱き上げ直しただけなのに、エミリーは簡単に反応してしまうね…」
「い…意地悪っ…」
私は顔を真っ赤にしてむっとザシャを睨みつけると、ザシャは小さく笑い「私は意地悪だよ」と囁き、そのまま私の唇を奪っていく。

「んっ…はぁっ…」
「エミリー、落ちない様にちゃんと私に抱き着いていないとだめだよ…」
ザシャはちゅっと音を立てながら啄むようなキスを繰り返していく。
キスのリップ音ですら恥ずかしく感じてしまう。

私は落ちない様にザシャの首に手を巻き付けたまま、与えられたキスを受け取っていた。
やっぱりザシャとのキスは気持ち良くて、拒む理由なんて見つからない。

「んっ…っ…ぁ…んっ…」
「本当にエミリーは可愛いな…。離したくはないけど、そろそろ解放してあげないとね…」
ザシャは唇を剥がすと、少し残念そうに呟いた。
その言葉を聞くとほっとした半面、私も少し残念そうな表情を浮かべてしまう。

「エミリー…ゆっくり下ろすからそのまま私に抱き付いていてね…」
「……はいっ…」
私が答えるとザシャはゆっくりと私を下ろし、地に足が付くと私は抱きしめてる力を緩めてザシャの首から手を離した。

しかしまだほっとは出来なかった。
なぜなら私の中には、ザシャの熱くなった肉茎が埋まったままだったからだ。

(ザシャさんの…全然熱が冷めないみたい……)

私はそんな事を考えながら、無意識でザシャの顔を覗き込んでしまっていた。

「エミリー…抜くから、私にしがみ付いていてもいいよ」
「……あ…あのっ…」
ザシャは優しい声で私に声を掛けて来てくれたので、一度は頷いたものの、私は咄嗟にザシャの腕をぎゅっと掴むと制止させた。

「……ん…?どうしたの…?」
「……ザシャさんの…まだ熱があるけど…抜いても…いいの…?」
私が困った顔で問いかけると、ザシャは苦笑した。

「それはまだ抜いては欲しく無いって言っているの…?」
「……っ…!」
ザシャに指摘されると顔の奥から熱くなる。

まるで私の方が抜かないでと言っている様に聞こえる。

「本当に…エミリーは可愛いな。でも…無理はしなくていいよ。エミリーは今日は初めてだったんだし、体も辛いだろう…?」
「…私なら…大丈…っ…」
私が答えようとすると、ザシャの人差し指が私の唇にそっと押し付けられた。

「それ以上言ったらきっと止められなくなる…」
「……私、ザシャさんと…もう少し…繋がっていたい…」
私はザシャの指を剥がすと、恥ずかしそうに顔を赤くして答えた。

やっと自分の気持ちを素直に伝えることが出来て、ザシャと気持ちが通じ合った。
だから離れるのが名残惜しいと思ってしまう。
もう少しだけくっついていたいと思ってしまった。

「エミリーは強情だな…。だけど…、エミリーに求めて貰えてすごく嬉しいよ」
「……っ…」
ザシャは私の手首をそのまま掴むと、私の手をそのまま口元へと寄せて私の目の前で甲にそっと口付けた。
視線は真直ぐ私に向けられていて、その瞳は熱を孕んでいる様に見えた。
私はドキドキしながらザシャの顔を見つめていた。

「それじゃあ…、エミリーは私に背中を向けてもらってもいい…?後ろから私が支えるけど…もし立っているのが辛ければ、前の壁に手を付けばいい…」
「はいっ…」
ザシャともう少しだけ繋がっていられると思うと自然と笑みが零れて来てしまう。

「体勢を変えるから…一度抜くよ」
「……ぁっ…ぁああっ…やぁっ…」
ザシャはズルっと私の中から熱く滾ったものを抜き取っていく。
先端が擦られると私の体に甘い快感が一気に走り、体を震わせてしまう。

私は震えた手でザシャの腕をぎゅっと握っていると、「本当にエミリーは感度がいいな」と耳元で囁かれぞくっと鳥肌が立った。
私は恥ずかしそうに「そんなことない…」と続けると、ザシャは愉しそうに笑っていた。

私はザシャの言われた通り、体を反転させ壁側に向くと、ふわっと包み込む様に後ろから抱きしめられた。
突然背後からザシャの熱を感じて、心臓が止まりそうになる。

(び…びっくりしたっ……)

「こうやって後ろからエミリーをすっぽり抱きしめるのもなんだか良いものだね…」
ただ抱きしめられているだけなのに、鼓動は早くなる一方で収まる気配はない。

ザシャは首筋にちゅっと音を立てる様にキスを落としていく。
唇を押し付けられた肌は、ザシャの熱を感じてじんわりと温かくなっていくのを感じる。
その度に私は小さく体を震わせる。

「ふふっ、ただ愛撫しているだけで…エミリーの体…震えているね。もしかして寒い…?」
「…だ、大丈夫ですっ…」
背中は温かくて心地良いし、私の体温も明らかに上昇してきている。

それに奥には大きな浴槽があり、張っているお湯からは湯気が上がっているので裸ではあるが室内にいるよりは温かく感じていた。
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