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7.王宮へ
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私は持って来たドレスに着替えると、姿見鏡の前で引き攣った顔を浮かべていた。
昨日はぐっすり眠れて清々しい気分で目覚めたはずなのに、このドレスの所為で私の気分は一気に急降下していった。
(うわっ、地味すぎ。これを着ていると老けて見える気がするわ)
来る前に一度だけ試着してみたけど、あの時は着れたことに満足して大して気にはしなかった。
しかし実際着ている姿をじっくり眺めてみると、残念感が半端ない。
地味な灰茶色で、裾の方には花柄の刺繍がされているが同系色な為全く目立たない。
何のアクセントもない単調のドレスだ。
こんなことなら少しでも仕立て直しておけば良かったと、今更ながら後悔してももう遅い。
私にはこれを着て行く事しか選択肢は無かった。
(数時間の我慢よ!)
私はそう自分に言い聞かせて、準備を済ませると王宮へと向かった。
***
今日は姉の代理で来ているので、私の名前はレイラ・ヴィアレットで通さなければならない。
王宮の入口まで着くと、華やかなドレスを着飾った令嬢達の姿が目に入った。
私はそれを見て、足が止まる。
(……どうしよう、すごく帰りたい)
「招待状を持っている令嬢はこちらへ」
門番は入口の方で集まっていた令嬢達を誘導している様だ。
私が入口の方に近づくと「ちょっと待て」と呼び止められた。
「あの、招待状なら持ってます!」
私は慌てて招待状を門番の前に出した。
門番は私の事をじっくりと観察する様に眺めている。
(もしかして不審者だと疑われてる!? 酷いわ! 一応ドレスだって着ているのに!)
「招待状は間違いないなさそうだな。名前を聞いてもいいか?」
「レイラ・ヴィアレットです」
門番は手に持っていたリストを確認しはじめた。
私は完全に疑われている様だ。
他の令嬢達は招待状を見せればすぐに入れているのに、チェックを受けているのは私だけだ。
「ヴィアレット男爵家の令嬢か」
「そ、そうですっ!」
私の心臓はバクバクと鳴っていた。
一応姉の代理で来ていたこともあり、私が妹であることがバレれば中に入れてもらえないかもしれない。
そうなればヴィアレット家に迷惑をかけてしまうことになってしまう。
それだけは避けたかった。
「間違いなさそうだな。入っていいぞ」
「はい……」
私は門をくぐり抜けると、ひとまずほっとした。
あとは適当に選考会に参加すればいいだけだ。
なるべく目立たないように過ごそうと心に決めて、王宮の中へと入っていた。
***
王都を初めて見た時も驚いたが、王宮の中も驚きの連続だった。
まず、迷ってしまう程の広さに驚く。
そして城内の長い通路を進むと、大広間へと出た。
そこには大勢の着飾った令嬢達が既に沢山集まっている。
「すごい人、こんなに集まっているんだ」
私は驚いて辺りを見渡していると、誰かにぶつかってしまった。
「ごめんなさいっ」
「こちらこそ、ごめんなさい」
淡いピンク色のふわっとした可愛らしいドレスを着た令嬢は慌てる様に謝り返して来た。
金髪のサラサラのストレートに、緑色の瞳をしていた。
顔立ちは綺麗だが、どこかまだ幼さを感じるような可愛らしい姿だった。
(お人形みたいな子だな)
その令嬢は人混みの中へと消えて行った。
私は既に場違いであることを感じて、令嬢が集まる前の方には行かず、後ろの方に留まっておくことにした。
やっぱりここに集まる令嬢達は貴族だけあって、皆華やかな格好をしている。
それに王太子の婚約者候補を決める為だけあって、気合も入っているのだろう。
私だけはそんな場所に不釣合いな格好をしていて、悪い意味で目立っている。
先程からチラチラと私を見る、令嬢達の冷ややかな視線を感じる。
(私だって場違いな格好をしているのくらい分かっているわ! そんなに見ないでよっ!)
チラチラ見て来る令嬢達を軽く睨むと、彼女達は焦った顔をしてさっと顔を逸らしていく。
(私の事なんて気にしないで欲しいわ)
「あら、貴女も来ていたのね」
「……っ!」
そんな声がどこからか聞こえて来て、私はそちらの方に視線を傾けた。
「エリーザさんの事は残念だったわね。お悔やみ申し上げるわ。だけど、何故貴女がここにいるのかしら?」
少しきつめの声で話していたのは、真っ赤なドレスを纏っていて金髪のドリルの様な縦ロールが印象的な令嬢だった。
メイクが濃いのと、目が若干釣り目なせいもあり少し怖そうに見える。
そして彼女に絡まれているのは気弱そうな栗毛色の髪の令嬢だった。
「私も招待状を受け取ったので」
栗毛色の令嬢は弱弱しい声で小さく呟く。
「貴女、お姉さんの婚約者だった王太子殿下の事、ずっと好きだったものね。エリーザさんが居なくなって、自分にもチャンスが来て良かったじゃない」
「……っ、そんな言い方しないでください! 私は、そんなんじゃないわ」
「ふーん、どうかしらね。だけど婚約者に選ばれるのは私よ。だから私の邪魔だけはしないでね」
赤いドレスの令嬢は持っていた高そうな扇子を開いて、彼女をきつく睨みつけていた。
(怖っ! やっぱりここに来ている人達は本気で婚約者の座を狙っているのね)
そんな時、不覚にもその赤いドレスの令嬢と目が合ってしまった。
彼女は私を視界に入れると眉を顰めた。
「ちょっと、貴女」
「…………」
私は視線をぱっと外し、知らんぷりした。
「聞いてるの? 貴女よ? 随分と個性的なドレスを着ているのね。そんな格好で良く来れたものね。もしかして目立つためにわざわざそんな古臭いドレスを用意したの? 変な人」
「悪いですかっ?」
彼女は私の姿を見て嘲る様に鼻で笑った。
私はイラっとして思わず言い返してしまった。
「悪いわよ、そんな格好でうろうろされると目障りだわ。ここは貴女の様な人間が来るような場所じゃないの。それとも、そんな格好で王太子殿下の婚約者になれるとでも思っているの?」
「わ、分からないじゃないですかっ! もしかしたらこういうのが好きな方かもしれないし」
「ぷっ、貴女本気でそんなことを思ってるの? だとしたら勘違いも甚だしいわ。恥を掻く前に帰ることをお勧めするわ」
彼女はフンと鼻で笑うと、私の前から立ち去って行った。
(なんなのっ! 腹立つな。偉そうに!)
私が苛々していると「あの…」と先程の栗毛色の髪の令嬢が話しかけて来た。
「カトリナ様は、いつもあんな態度なので気にしない方がいいですよ」
「……カトリナ様?」
「はい、さっき失礼な事を言ってた方です。カトリナ・キストラ―様です。公爵家の」
「公爵家……。どうりで偉そうだと思ったわ」
先程の派手なドレスといい、横柄な態度。
公爵令嬢だと言われて納得してしまう。
「あ、私はユリア・ノイマンと申します」
「私はエミ、じゃなくてレイラ・ヴィアレットよ。よろしくね」
私は思わず本名を名乗りそうになり、慌てて言い返した。
ユリアは顔を傾け不思議そうな顔をしていたが笑って誤魔化した。
そんな時だった。
前の方が騒がしくなったと思ったら、令嬢達の黄色い歓声が部屋中に響いていた。
「あ、来られたみたいですね。ザシャ王太子殿下です」
「え? ……ザシャ?」
私は聞き覚えのある名前を聞いて、視線を前の方に向けた。
そこに居たのは、昨日私を助けてくれたザシャの姿があった。
昨日はぐっすり眠れて清々しい気分で目覚めたはずなのに、このドレスの所為で私の気分は一気に急降下していった。
(うわっ、地味すぎ。これを着ていると老けて見える気がするわ)
来る前に一度だけ試着してみたけど、あの時は着れたことに満足して大して気にはしなかった。
しかし実際着ている姿をじっくり眺めてみると、残念感が半端ない。
地味な灰茶色で、裾の方には花柄の刺繍がされているが同系色な為全く目立たない。
何のアクセントもない単調のドレスだ。
こんなことなら少しでも仕立て直しておけば良かったと、今更ながら後悔してももう遅い。
私にはこれを着て行く事しか選択肢は無かった。
(数時間の我慢よ!)
私はそう自分に言い聞かせて、準備を済ませると王宮へと向かった。
***
今日は姉の代理で来ているので、私の名前はレイラ・ヴィアレットで通さなければならない。
王宮の入口まで着くと、華やかなドレスを着飾った令嬢達の姿が目に入った。
私はそれを見て、足が止まる。
(……どうしよう、すごく帰りたい)
「招待状を持っている令嬢はこちらへ」
門番は入口の方で集まっていた令嬢達を誘導している様だ。
私が入口の方に近づくと「ちょっと待て」と呼び止められた。
「あの、招待状なら持ってます!」
私は慌てて招待状を門番の前に出した。
門番は私の事をじっくりと観察する様に眺めている。
(もしかして不審者だと疑われてる!? 酷いわ! 一応ドレスだって着ているのに!)
「招待状は間違いないなさそうだな。名前を聞いてもいいか?」
「レイラ・ヴィアレットです」
門番は手に持っていたリストを確認しはじめた。
私は完全に疑われている様だ。
他の令嬢達は招待状を見せればすぐに入れているのに、チェックを受けているのは私だけだ。
「ヴィアレット男爵家の令嬢か」
「そ、そうですっ!」
私の心臓はバクバクと鳴っていた。
一応姉の代理で来ていたこともあり、私が妹であることがバレれば中に入れてもらえないかもしれない。
そうなればヴィアレット家に迷惑をかけてしまうことになってしまう。
それだけは避けたかった。
「間違いなさそうだな。入っていいぞ」
「はい……」
私は門をくぐり抜けると、ひとまずほっとした。
あとは適当に選考会に参加すればいいだけだ。
なるべく目立たないように過ごそうと心に決めて、王宮の中へと入っていた。
***
王都を初めて見た時も驚いたが、王宮の中も驚きの連続だった。
まず、迷ってしまう程の広さに驚く。
そして城内の長い通路を進むと、大広間へと出た。
そこには大勢の着飾った令嬢達が既に沢山集まっている。
「すごい人、こんなに集まっているんだ」
私は驚いて辺りを見渡していると、誰かにぶつかってしまった。
「ごめんなさいっ」
「こちらこそ、ごめんなさい」
淡いピンク色のふわっとした可愛らしいドレスを着た令嬢は慌てる様に謝り返して来た。
金髪のサラサラのストレートに、緑色の瞳をしていた。
顔立ちは綺麗だが、どこかまだ幼さを感じるような可愛らしい姿だった。
(お人形みたいな子だな)
その令嬢は人混みの中へと消えて行った。
私は既に場違いであることを感じて、令嬢が集まる前の方には行かず、後ろの方に留まっておくことにした。
やっぱりここに集まる令嬢達は貴族だけあって、皆華やかな格好をしている。
それに王太子の婚約者候補を決める為だけあって、気合も入っているのだろう。
私だけはそんな場所に不釣合いな格好をしていて、悪い意味で目立っている。
先程からチラチラと私を見る、令嬢達の冷ややかな視線を感じる。
(私だって場違いな格好をしているのくらい分かっているわ! そんなに見ないでよっ!)
チラチラ見て来る令嬢達を軽く睨むと、彼女達は焦った顔をしてさっと顔を逸らしていく。
(私の事なんて気にしないで欲しいわ)
「あら、貴女も来ていたのね」
「……っ!」
そんな声がどこからか聞こえて来て、私はそちらの方に視線を傾けた。
「エリーザさんの事は残念だったわね。お悔やみ申し上げるわ。だけど、何故貴女がここにいるのかしら?」
少しきつめの声で話していたのは、真っ赤なドレスを纏っていて金髪のドリルの様な縦ロールが印象的な令嬢だった。
メイクが濃いのと、目が若干釣り目なせいもあり少し怖そうに見える。
そして彼女に絡まれているのは気弱そうな栗毛色の髪の令嬢だった。
「私も招待状を受け取ったので」
栗毛色の令嬢は弱弱しい声で小さく呟く。
「貴女、お姉さんの婚約者だった王太子殿下の事、ずっと好きだったものね。エリーザさんが居なくなって、自分にもチャンスが来て良かったじゃない」
「……っ、そんな言い方しないでください! 私は、そんなんじゃないわ」
「ふーん、どうかしらね。だけど婚約者に選ばれるのは私よ。だから私の邪魔だけはしないでね」
赤いドレスの令嬢は持っていた高そうな扇子を開いて、彼女をきつく睨みつけていた。
(怖っ! やっぱりここに来ている人達は本気で婚約者の座を狙っているのね)
そんな時、不覚にもその赤いドレスの令嬢と目が合ってしまった。
彼女は私を視界に入れると眉を顰めた。
「ちょっと、貴女」
「…………」
私は視線をぱっと外し、知らんぷりした。
「聞いてるの? 貴女よ? 随分と個性的なドレスを着ているのね。そんな格好で良く来れたものね。もしかして目立つためにわざわざそんな古臭いドレスを用意したの? 変な人」
「悪いですかっ?」
彼女は私の姿を見て嘲る様に鼻で笑った。
私はイラっとして思わず言い返してしまった。
「悪いわよ、そんな格好でうろうろされると目障りだわ。ここは貴女の様な人間が来るような場所じゃないの。それとも、そんな格好で王太子殿下の婚約者になれるとでも思っているの?」
「わ、分からないじゃないですかっ! もしかしたらこういうのが好きな方かもしれないし」
「ぷっ、貴女本気でそんなことを思ってるの? だとしたら勘違いも甚だしいわ。恥を掻く前に帰ることをお勧めするわ」
彼女はフンと鼻で笑うと、私の前から立ち去って行った。
(なんなのっ! 腹立つな。偉そうに!)
私が苛々していると「あの…」と先程の栗毛色の髪の令嬢が話しかけて来た。
「カトリナ様は、いつもあんな態度なので気にしない方がいいですよ」
「……カトリナ様?」
「はい、さっき失礼な事を言ってた方です。カトリナ・キストラ―様です。公爵家の」
「公爵家……。どうりで偉そうだと思ったわ」
先程の派手なドレスといい、横柄な態度。
公爵令嬢だと言われて納得してしまう。
「あ、私はユリア・ノイマンと申します」
「私はエミ、じゃなくてレイラ・ヴィアレットよ。よろしくね」
私は思わず本名を名乗りそうになり、慌てて言い返した。
ユリアは顔を傾け不思議そうな顔をしていたが笑って誤魔化した。
そんな時だった。
前の方が騒がしくなったと思ったら、令嬢達の黄色い歓声が部屋中に響いていた。
「あ、来られたみたいですね。ザシャ王太子殿下です」
「え? ……ザシャ?」
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