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17.この世界のお風呂事情②
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浴場は部屋の一番奥にあり、その間にはちゃんと脱衣所まで完備されている。
大きな鏡や洗面台のようなものまであって私は感動していた。
浴場については、この世界にも存在していることは以前から知っていた。
だけどそれが置かれているのは貴族の邸や王宮のみだ。
平民は水で濡らした手ぬぐいで体を拭くのが一般的で、髪は近くの水辺に出向いて洗っていた。
それに魔力を持たない平民は、簡単にお湯を沸かすことは出来ない。
この世界に来て一番耐えられなかったのは、お風呂に入れないということだった。
だからこそ、目の前に浴場あるのだと知って私は目を輝かせていた。
(二ヶ月ぶりにお風呂に入れるっ! しかも湯船もあるなんて、本当に嬉しいな!)
「随分と興奮しているな」
「だって、嬉しくって!」
「そうか。楽しそうにはしゃぐ姿も可愛らしいな」
「……っ、ユーリは入ったの?」
「ああ。私はセラが寝ている間に済ませておいた」
「そっか。じゃあ、後は一人で大丈夫なので!」
ユーリの腕から解放されると、私は興奮しながら脱衣所の周りを歩き回っていた。
「お前って魔力は使えないんだよな?」
「うん……」
私が答えると彼は「付いて来て」と言って、半ば強引に私の手首を掴み浴場の中へと入っていった。
「これ、使えるか?」
彼が立ち止まった先には、見覚えのあるシャワーが掛けられていた。
しかし、お湯を出す為のつまみのようなものが見当たらない。
私は実際にシャワーを手に持ち、お湯が出てくるであろう所に手をかざしてみるが何も反応もしない。
「……出ない。なんで?」
「これは魔道具だと言っただろう。魔力が無ければ発動しない」
彼は私の手からシャワーを取ると掌をかざした。
するとそれから間もなくして、ジャーッと音と共にお湯が出てきた。
「魔道具って魔力がないと使えないの?」
「ああ。お前、知らなかったのか?」
彼は訝し気な顔で私のことを見つめていた。
私は錬金釜という魔道具を所持しているが、あれは魔力を持たない私にも扱えた。
だから魔道具は魔力がなくても使えるものだと勝手に思い込んでいたようだ。
その事実を突き付けられ、私は苦笑するしか無かった。
「知りませんでした……」
「シャワーのことは知っているのに?」
「あれは……っ、誰かから聞いたんです。そう言った便利な物があるって。でも現物を見るのは初めてで」
「だから、あんなにはしゃいでいたのか」
「そうです、そうです!」
私は強引にそういうことにした。
彼は少し腑に落ちないと言った表情をしていたが、それ以上は突っ込んで来なかった。
「今ので分かったよな」
「はいっ!」
「お前にこれは使えない」
「……っ!!」
(そうだった……! 折角シャワーが使えると思ったのにっ……)
喜んだ分、残念感が半端なく押し寄せてきて、私はしょんぼりと肩を落としてしまう。
「そう落ち込むな。私が傍にいれば使える」
「……あ!」
その言葉を聞くと私の表情は明るくなるが、彼の意地悪そうな顔を見てハッと嫌な予感を察知した。
「湯船の中にお湯を張ってくれたら、そのお湯を使って体を洗ったり出来るので大丈夫です!」
「折角のシャワーが使えないぞ?」
「いえいえ、お風呂に入れるってだけで私は大満足ですっ!」
「お風呂……? お前、変なところは知識があるんだな」
「え……?」
「まあいい。私が洗ってやる」
「ちょ、ちょっと……」
「お前の体は既に全て見ている。今更恥ずかしがることも無いだろう」
彼は当然のように言い放つと、私の着ているナイトガウンを簡単に脱がせてしまった。
これ一枚しか身に付けていなかった為、私は再び一糸纏わぬ姿を晒してしまう。
急な展開に顔を真っ赤にさせ、胸元を手で隠した。
「これを置いてくるから、セラはそこで待っていて」
「……はい」
彼は私から奪い取ったナイトガウンを手に持って脱衣所に戻り、白い手ぬぐいを持って直ぐに戻ってきた。
(なんで、こんなことに……!)
「まずは体から洗うか」
「あのっ!」
「どうした?」
「私、本当に自分で洗えます。ユーリの手を煩わせる必要なんてないので。それに服を濡らせちゃうのは申し訳ないです」
「別に構わない。どうせ暇だしな。服も後で乾かせばいいだけだ」
「うっ……」
彼に簡単に言いくるめられてしまい、私は言葉を詰まらせた。
シャワーの隣には全身映る鏡が置かれていて、私はそこに立たされている。
ということは、その鏡には何も身につけてない私の姿が映っていると言うことだ。
(これって、なんの羞恥プレイなのっ! こんなの、無理っ……)
私がそんなことを考えていると、彼は傍に置かれている固形の石けんらしきものを手に取り、慣れた手付きで手ぬぐいに擦りつけた。
やはりこれは体を洗うための石けんのようだ。
「後ろから洗うから、大人しくしていろよ」
「……は、い」
ここまで来たら、もう耐えるしかない。
そう思って私は大人しく彼の指示に従うことにした。
温かいお湯に湿らせた手ぬぐいを背中に当てられると、心地良く感じる。
それに石けんのいい匂いもしてきて、焦っていた気持ちが少し穏やかになっていく。
しかし後ろにユーリがいるのだと思うと、完全に落ち着くことは出来なかった。
「力加減は平気そうか?」
「うん、大丈夫です……」
彼は力を加減しながら、時折こうやって声を掛けてくれる。
本当は皇子であるのに、ただの一般人の私に気を遣うなんて本当に変な感じがする。
だけど、そんな彼の優しさが嬉しくも思える。
(私に優しくしてくれてるのって、ただの気まぐれだよね。命を助けたから、恩だと思っているのかな)
鏡の奥に映る彼の姿を見つめながら、そんなことを考えていた。
すると不意に、視線を下ろしていた彼の目線が上がり、鏡の中で視線が絡む。
ドキッと心臓が飛び跳ねて、私は慌てて視線を逸らした。
「セラ、何をしているんだ?」
「ひぁっ……!!」
突然耳元で囁かれ体を大きく跳ね上げてしまう。
私は直ぐに体を反転させて、彼に向かい合うようにして立ち、ムッとした顔で睨み付ける。
頬は僅かに赤み付いているのかもしれない。
「まだ洗っている途中だぞ」
「……っ、ユーリが変なことをするからっ!」
私が不満そうに呟くと、彼の口端が上がりそのまま唇を奪われる。
だけど触れたのはほんの一瞬だけ。
突然のことに私の顔は更に熱を持ち始める。
「セラが可愛いことをするから、いじめたくなった」
「もうっ……!」
私は恥ずかしくなり、くるっと前を向いた。
後ろから小さな笑い声が聞こえて来る。
(悔しい……!)
それから全身をくまなく洗われ、最後はシャワーで体についた泡を流してもらった。
シャワーは私がいた世界と同じ感覚で、とても気持ちが良かった。
体を洗い終えて次は髪かなと思い、立っていると彼に手を引かれた。
「ずっと立ちっぱなしも辛いだろう。とりあえず湯船に浸かってて」
「うん……」
私は湯船の中に指を浸してみると、人肌よりも少し高めな適温に保たれているようだ。
そしてゆっくりと足元から浸かっていく。
「はぁ……、最高っ」
思わず気の抜けた声を漏らし、目を閉じて至福の時間に浸ってしまいたくなる。
「そうなるよな」
「うん、すごく気持ちいい。温度も丁度良いし」
「それなら良かった。ちょっと私は準備してくるから、お前はそのまま浸かっていて」
「わかった……」
彼はそう言うと浴場から出て行った。
どこに行ったのだろう、と少し気になっていたが少しすると戻ってきた。
彼の手には椅子が持たれていて、それを私の背中側に置いた。
そして石けんの横に置かれている透明な瓶を持ってくると、椅子の傍に置いた。
ここまでくると、彼が何をしようとしているのか何となく想像がついた。
「髪、洗ってくれるんですか?」
「ああ。ついでに、ここで話をしてもいいか?」
「はい、ありがとうございます」
「いや、これは昨日無理をさせてしまった詫びだ。だから気にすることは無い」
「意外とユーリって律儀なんですね」
「まあ、お前は特別だからな。私の良さをアピールしたいという下心もある」
「それ、自分で言いますか?」
冗談のつもりで彼は言っているのだろう。
だけどこの何気ない会話も何となく楽しい。
そして、久しぶりの穏やかな時間にも思えた。
大きな鏡や洗面台のようなものまであって私は感動していた。
浴場については、この世界にも存在していることは以前から知っていた。
だけどそれが置かれているのは貴族の邸や王宮のみだ。
平民は水で濡らした手ぬぐいで体を拭くのが一般的で、髪は近くの水辺に出向いて洗っていた。
それに魔力を持たない平民は、簡単にお湯を沸かすことは出来ない。
この世界に来て一番耐えられなかったのは、お風呂に入れないということだった。
だからこそ、目の前に浴場あるのだと知って私は目を輝かせていた。
(二ヶ月ぶりにお風呂に入れるっ! しかも湯船もあるなんて、本当に嬉しいな!)
「随分と興奮しているな」
「だって、嬉しくって!」
「そうか。楽しそうにはしゃぐ姿も可愛らしいな」
「……っ、ユーリは入ったの?」
「ああ。私はセラが寝ている間に済ませておいた」
「そっか。じゃあ、後は一人で大丈夫なので!」
ユーリの腕から解放されると、私は興奮しながら脱衣所の周りを歩き回っていた。
「お前って魔力は使えないんだよな?」
「うん……」
私が答えると彼は「付いて来て」と言って、半ば強引に私の手首を掴み浴場の中へと入っていった。
「これ、使えるか?」
彼が立ち止まった先には、見覚えのあるシャワーが掛けられていた。
しかし、お湯を出す為のつまみのようなものが見当たらない。
私は実際にシャワーを手に持ち、お湯が出てくるであろう所に手をかざしてみるが何も反応もしない。
「……出ない。なんで?」
「これは魔道具だと言っただろう。魔力が無ければ発動しない」
彼は私の手からシャワーを取ると掌をかざした。
するとそれから間もなくして、ジャーッと音と共にお湯が出てきた。
「魔道具って魔力がないと使えないの?」
「ああ。お前、知らなかったのか?」
彼は訝し気な顔で私のことを見つめていた。
私は錬金釜という魔道具を所持しているが、あれは魔力を持たない私にも扱えた。
だから魔道具は魔力がなくても使えるものだと勝手に思い込んでいたようだ。
その事実を突き付けられ、私は苦笑するしか無かった。
「知りませんでした……」
「シャワーのことは知っているのに?」
「あれは……っ、誰かから聞いたんです。そう言った便利な物があるって。でも現物を見るのは初めてで」
「だから、あんなにはしゃいでいたのか」
「そうです、そうです!」
私は強引にそういうことにした。
彼は少し腑に落ちないと言った表情をしていたが、それ以上は突っ込んで来なかった。
「今ので分かったよな」
「はいっ!」
「お前にこれは使えない」
「……っ!!」
(そうだった……! 折角シャワーが使えると思ったのにっ……)
喜んだ分、残念感が半端なく押し寄せてきて、私はしょんぼりと肩を落としてしまう。
「そう落ち込むな。私が傍にいれば使える」
「……あ!」
その言葉を聞くと私の表情は明るくなるが、彼の意地悪そうな顔を見てハッと嫌な予感を察知した。
「湯船の中にお湯を張ってくれたら、そのお湯を使って体を洗ったり出来るので大丈夫です!」
「折角のシャワーが使えないぞ?」
「いえいえ、お風呂に入れるってだけで私は大満足ですっ!」
「お風呂……? お前、変なところは知識があるんだな」
「え……?」
「まあいい。私が洗ってやる」
「ちょ、ちょっと……」
「お前の体は既に全て見ている。今更恥ずかしがることも無いだろう」
彼は当然のように言い放つと、私の着ているナイトガウンを簡単に脱がせてしまった。
これ一枚しか身に付けていなかった為、私は再び一糸纏わぬ姿を晒してしまう。
急な展開に顔を真っ赤にさせ、胸元を手で隠した。
「これを置いてくるから、セラはそこで待っていて」
「……はい」
彼は私から奪い取ったナイトガウンを手に持って脱衣所に戻り、白い手ぬぐいを持って直ぐに戻ってきた。
(なんで、こんなことに……!)
「まずは体から洗うか」
「あのっ!」
「どうした?」
「私、本当に自分で洗えます。ユーリの手を煩わせる必要なんてないので。それに服を濡らせちゃうのは申し訳ないです」
「別に構わない。どうせ暇だしな。服も後で乾かせばいいだけだ」
「うっ……」
彼に簡単に言いくるめられてしまい、私は言葉を詰まらせた。
シャワーの隣には全身映る鏡が置かれていて、私はそこに立たされている。
ということは、その鏡には何も身につけてない私の姿が映っていると言うことだ。
(これって、なんの羞恥プレイなのっ! こんなの、無理っ……)
私がそんなことを考えていると、彼は傍に置かれている固形の石けんらしきものを手に取り、慣れた手付きで手ぬぐいに擦りつけた。
やはりこれは体を洗うための石けんのようだ。
「後ろから洗うから、大人しくしていろよ」
「……は、い」
ここまで来たら、もう耐えるしかない。
そう思って私は大人しく彼の指示に従うことにした。
温かいお湯に湿らせた手ぬぐいを背中に当てられると、心地良く感じる。
それに石けんのいい匂いもしてきて、焦っていた気持ちが少し穏やかになっていく。
しかし後ろにユーリがいるのだと思うと、完全に落ち着くことは出来なかった。
「力加減は平気そうか?」
「うん、大丈夫です……」
彼は力を加減しながら、時折こうやって声を掛けてくれる。
本当は皇子であるのに、ただの一般人の私に気を遣うなんて本当に変な感じがする。
だけど、そんな彼の優しさが嬉しくも思える。
(私に優しくしてくれてるのって、ただの気まぐれだよね。命を助けたから、恩だと思っているのかな)
鏡の奥に映る彼の姿を見つめながら、そんなことを考えていた。
すると不意に、視線を下ろしていた彼の目線が上がり、鏡の中で視線が絡む。
ドキッと心臓が飛び跳ねて、私は慌てて視線を逸らした。
「セラ、何をしているんだ?」
「ひぁっ……!!」
突然耳元で囁かれ体を大きく跳ね上げてしまう。
私は直ぐに体を反転させて、彼に向かい合うようにして立ち、ムッとした顔で睨み付ける。
頬は僅かに赤み付いているのかもしれない。
「まだ洗っている途中だぞ」
「……っ、ユーリが変なことをするからっ!」
私が不満そうに呟くと、彼の口端が上がりそのまま唇を奪われる。
だけど触れたのはほんの一瞬だけ。
突然のことに私の顔は更に熱を持ち始める。
「セラが可愛いことをするから、いじめたくなった」
「もうっ……!」
私は恥ずかしくなり、くるっと前を向いた。
後ろから小さな笑い声が聞こえて来る。
(悔しい……!)
それから全身をくまなく洗われ、最後はシャワーで体についた泡を流してもらった。
シャワーは私がいた世界と同じ感覚で、とても気持ちが良かった。
体を洗い終えて次は髪かなと思い、立っていると彼に手を引かれた。
「ずっと立ちっぱなしも辛いだろう。とりあえず湯船に浸かってて」
「うん……」
私は湯船の中に指を浸してみると、人肌よりも少し高めな適温に保たれているようだ。
そしてゆっくりと足元から浸かっていく。
「はぁ……、最高っ」
思わず気の抜けた声を漏らし、目を閉じて至福の時間に浸ってしまいたくなる。
「そうなるよな」
「うん、すごく気持ちいい。温度も丁度良いし」
「それなら良かった。ちょっと私は準備してくるから、お前はそのまま浸かっていて」
「わかった……」
彼はそう言うと浴場から出て行った。
どこに行ったのだろう、と少し気になっていたが少しすると戻ってきた。
彼の手には椅子が持たれていて、それを私の背中側に置いた。
そして石けんの横に置かれている透明な瓶を持ってくると、椅子の傍に置いた。
ここまでくると、彼が何をしようとしているのか何となく想像がついた。
「髪、洗ってくれるんですか?」
「ああ。ついでに、ここで話をしてもいいか?」
「はい、ありがとうございます」
「いや、これは昨日無理をさせてしまった詫びだ。だから気にすることは無い」
「意外とユーリって律儀なんですね」
「まあ、お前は特別だからな。私の良さをアピールしたいという下心もある」
「それ、自分で言いますか?」
冗談のつもりで彼は言っているのだろう。
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